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条材の巻取装置及び巻取方法
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- 【要約】
【目的】 条材に疵をつけることなく条材の層間に効率的かつ確実に緩衝材を挿入しつつ、条材を巻取る。
【構成】 複数のベンディングロール14は、条材12を円弧状に曲げ加工しつつ上方へ巻き上げる。円弧状に曲げ加工された条材12は、クレードルロール16A、16Bにより送給されつつ、中空ロール32により誘導される緩衝材26が層間に挿入されながら多層に巻取られる。中空ロール32は、取付け片30Aを有し、緩衝材26は、この取付け片30Aの内面に着脱自在に取付られて、条材12の層間に挿入される。
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- 【特許請求の範囲】
【請求項1】 条材を円弧状に曲げ加工しつつ上方へ巻き上げる複数のベンディングロールと、前記円弧状に加工された条材を送給して多層に巻取るクレードルロールと、前記多層に巻取られる条材の層間に緩衝材を挿入する緩衝材挿入手段とを備えた条材の巻取装置において、前記緩衝材挿入手段は前記クレードルロール上に配置され前記緩衝材を誘導する誘導部材から成り、前記誘導部材は前記緩衝材の先端部が着脱自在に取付けられる内面を有する取付け片を備えていることを特徴とする条材の巻取装置。
【請求項2】 条材を複数のベンディングロールにより円弧状に曲げ加工しつつ上方へ巻き上げた後、前記円弧状に曲げ加工された条材をクレードルロールにより送給しつつ前記条材の層間に緩衝材を挿入しながら前記条材を多層に巻取る条材の巻取方法において、前記緩衝材の先端部を誘導部材の取付け片の内面に着脱自在に取付け、前記緩衝材を前記誘導部材により誘導しながら前記条材の層間に挿入しつつ前記条材を巻取ることを特徴とする条材の巻取方法。
- 【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば、銅合金等の条材を巻取る装置及び方法に関し、特に、多層状に巻取られる条材の層間に緩衝材を挿入しつつ条材を巻取る条材の巻取装置及び巻取方法の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、肉厚が薄い条材の場合には、いわゆるテンションリールにより条材を引っ張り、このテンションリールに条材を巻取ることが行われるが、4mm〜10mm程度の比較的肉厚が厚い条材の場合には、テンションリールに巻付けるには強大な張力を要し、また条材の先端を把持する特別な機構を設ける必要がある。そのため、比較的肉厚が厚い条材を巻取る場合、図13及び図14に示すように、巻取るべき条材12を3つのベンディングロール14により円弧状に曲げ加工しつつ上方へ巻き上げて、その後この条材12をクレードルロール16により送給して多層状に巻取る手段が試みられている。このような条材の巻取手段においては、条材にほとんど張力をかけることなく条材を巻取るため、巻取った条材の巻き固さが弱く、条材同士がすべり接触し、ほぼ全長にわたって条材の表面に疵がつくおそれがある。
【0003】このため、巻取るべき条材のほぼ全長にわたって条材の層間に紙や布等の緩衝材を挿入しつつ条材を巻取り、条材同士の直接的な面接触を避けることにより、疵の発生を防止することが行われる。この場合、従来は、図13に示すように、円弧状に曲げ加工された条材12の先端にテープ50等の接着手段により緩衝材26を取付けるか、又は、図14に示すように、条材12の先端に硬質のフック52等により緩衝材26を掛け止めすることにより、条材12の層間に緩衝材26を挿入しつつ条材12を巻取ることが行われていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、図13に示す従来技術では、条材12の先端がベンディングロール14を出た後にラインを停止した上で、条材12の先端にテープ50等により緩衝材26を取付ける必要があるため、手間がかかり、作業効率が悪い欠点がある。一方、図14に示す従来技術では、特に、条材12が高速で送給されている場合等には、途中でフック52が外れてしまうおそれがあった。また、この硬質のフック52が条材12の表面に疵をつけるおそれもある。更には、このフック52により緩衝材26を挿入すると、図15に示すように、巻取終了後このフック52が条材12間に挟まり、このフック52を取り外すことができない欠点があった。
【0005】本発明の目的は、上記の欠点を回避し、条材に疵をつけることなく、確実にかつ効率よく緩衝材を条材の層間に挿入することができる条材の巻取装置及び巻取方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の課題を解決するための第1の手段として、条材を円弧状に曲げ加工しつつ上方へ巻き上げる複数のベンディングロールと、この円弧状に加工された条材を送給して多層に巻取るクレードルロールと、多層に巻取られる条材の層間に緩衝材を挿入する緩衝材挿入手段とを備えた条材の巻取装置において、この緩衝材挿入手段はクレードルロール上に配置され緩衝材を誘導する誘導部材から成り、この誘導部材は緩衝材の先端部が着脱自在に取付けられる内面を有する取付け片を備えていることを特徴とする条材の巻取装置を提供するものである。
【0007】また、本発明は、上記の課題を解決するための第2の手段として、条材を複数のベンディングロールにより円弧状に曲げ加工しつつ上方へ巻き上げた後、この円弧状に曲げ加工された条材をクレードルロールにより送給しつつ条材の層間に緩衝材を挿入しながら条材を多層に巻取る条材の巻取方法において、緩衝材の先端部を誘導部材の取付け片の内面に着脱自在に取付け、緩衝材をこの誘導部材により誘導しながら条材の層間に挿入しつつ条材を巻取ることを特徴とする条材の巻取方法を提供するものである。
【0008】
【作用】このようにクレードルロール上に配置された誘導部材に取付け片を設けこの取付け片に予め緩衝材の先端部を着脱自在に取付けて緩衝材を誘導部材により誘導すると、ラインを停止することなく緩衝材を条材の層間に挿入することができるため作業効率が向上する。また、誘導部材の取付け片の内面に緩衝材を取付けているため巻取の途中で緩衝材の先端部が誘導部材から外れるのを防止できる。特に巻き始めにおいて、誘導部材がクレードルロールにより回転し緩衝材がクレードルロールに送り込まれた場合に誘導部材との間ですべって皺状や襞状に弛みクレードルロール等に巻き込まれる傾向があるが、取付け片が誘導部材の回転を抑制することによりこの巻き込みを防止することができるので、確実に緩衝材を挿入しながら条材を巻取を行うことができる。更に、誘導部材により緩衝材を誘導して条材の層間に挿入すると、誘導部材によって条材12の表面が疵つくことがなく、また、誘導部材は巻取られた条材の層間に挟まれることなく着脱自在に緩衝材の先端部が取付けられているため、巻取後に緩衝材の先端部を誘導部材から容易に取り外すことができる。
【0009】
【実施例】本発明の実施例を図面を参照して詳細に説明すると、図1及び図2は本発明の条材の巻取装置10を示し、この条材の巻取装置10は、条材12を円弧状に曲げ加工しつつ上方へ巻き上げる複数の、図示の実施例では3つのベンディングロール14と、この円弧状に加工された条材12を送給して多層に巻取る複数の、図示の実施例では2つのクレードルロール16A、16Bと、この多層に巻取られる条材12間に緩衝材を挿入する緩衝材挿入手段18とを備えている。なお、ベンディングロール14及びクレードルロール16は、図2に示すように、これらのロールを両側から挟むように配置された軸受けケーシング20により支持され、図示しない駆動手段により駆動する。
【0010】条材12は、図示しない圧延機により圧延された後、送り込みロール22により複数のベンディングロール14に送給される。
【0011】複数のベンディングロール14は、図1に示すように、前後に並べて配置された2つの下部ベンディングロール14A、14Bと、これら2つの下部ベンディングロール14A、14Bの中間の上方に配置された1つの上部ベンディングロール14Cとから成っている。これらのベンディングロール14A乃至14Cは、巻取るべき条材12を挟み込んで円弧状に曲げ加工しつつつ、自らの回転により、この円弧状に曲げ加工された条材12を上方へ巻き上げる。従って、上部ベンディングロール14Cは、条材12に曲げを加えることができるように、2つの下部ベンディングロール14A、14Bの間に適度なクリアランスをもって入り込むような位置に配置される。また、これらのベンディングロール14の大きさやベンディングロール14間のクリアランスは、巻取るべき条材12の厚さや、巻取直径等に応じて適宜調整する。
【0012】2つのクレードルロール16A、16Bは、図1に示すように、ベンディングロール14の上方に設けられ、上流側のクレードルロール16A、下流側のクレードルロール16Bの順に、条材12を順次送給することにより条材12を多層に巻取る。この場合、条材12は、ベンディングロール12により円弧状に曲げ加工されているため、順次上方へ巻き上げられていくことにより必然的に多層に巻取られる。従って、本発明に係る条材の巻取装置10においては、芯材の外周に条材12を巻付けて条材12を巻取るのではなく、また、その結果、条材12を巻付けるための芯材は必要としない。なお、条材12は、図1及び図2に示すように、サイドガイド24により幅方向に整列されながら巻取られる。
【0013】緩衝材挿入手段18は、図3乃至図5に示すように、緩衝材26を供給する緩衝材供給ロール28と、クレードルロール16上に配置され緩衝材26を誘導する誘導部材30とから成っている。
【0014】緩衝材26としては、巻取るべき条材12に比べて腰が弱く条材12の層間に容易に挿入することができるもの、具体的には、キャンバス布等を用いることができる。また、布状ではなく、紐状のものを用いてもよい。
【0015】緩衝材供給ロール28は、図3に示すように、巻取られる条材12の層間に緩衝材26を挿入しやすいようベンディングロール14より条材が巻き上げられる方向に配置され、円弧状に曲げ加工された条材12に沿うようにして緩衝材26を供給する。
【0016】誘導部材30は、特に図6に示すように、中空ロール32から成っている。この中空ロール32は、条材12に接触したときに条材12を痛めることがないよう条材12より軟質であって、かつ緩衝材26を誘導するに当って容易に変形しない材料から形成することが望ましく、具体的には、樹脂製ベルトを用いることができる。中空ロール32は、図6及び図7に示すように、この樹脂製ベルトを丸めて重合部分をビス止めすることにより形成される。この場合、ビス34が中空ロール32から突出して条材12に疵をつけるのを防止するため、特に図7に示すように、ビス34として皿ビスを用い、その頭部を樹脂製ベルトの一部に形成されたビス頭部係入部36に係入して、ナット38に締め付けることによりビス止めを行う。
【0017】誘導部材30である中空ロール32は、図3に示すように、特に固定手段を設けることなくクレードルロール16上に配置され、また、図5に示すように、円弧上に曲げ加工された条材12が上流側のクレードルロール16及び下流側のクレードルロール16Bにより送給されて多層状に巻取られた後は、巻取られた条材12の中空部内に位置する。もっとも、この中空ロール32も、幅方向に変位して所定の位置から大きくずれないよう、図2に示すように、サイドガイド24により幅方向においてその位置が規制されている。なお、この中空ロール32は、条材12を直接巻取るものではなく、また、後述するように、緩衝材26の先端を取付けるスペースを要することから、図5に示すように、その直径は巻取られた条材12の内径よりも小さくする。
【0018】また、この誘導部材30は、図6及び図8に示すように、緩衝材26の先端部26aが着脱自在に取付けられる内面を有する取付け片30Aを備えている。この取付け片30Aは、中空ロール32を形成する際に、取付け片30Aとなる余剰部分が突出するように樹脂製ベルトを丸めてビス止めすることにより形成される。
【0019】緩衝材26の先端部26aは、特に図8に示すように、マジックテープ(登録商標)40等の面ファスナー等によりこの取付け片30Aの内面に着脱自在に取付けられる。この取付け片30Aへの緩衝材26の先端部26aの取付けは、着脱自在に取付けることができれば、マジックテープ(登録商標)40以外の手段を用いてもよく、具体的には、例えばテープやクリップ等を用いて取付けることができる。
【0020】このように取付け片30Aの内面に緩衝材26の先端部26aを取付ると、巻取りの最中に緩衝材26が誘導部材30から外れることがなく、緩衝材26を確実に条材12の層間に挿入することができる。すなわち、図9に示すように、この取付け片30Aを設けることなく単に円形の誘導部材30の外周に緩衝材26の先端部を取付けて緩衝材26を誘導すると、条材12を特に高速で巻取る場合に、巻取りの最中で緩衝材26が誘導部材30から外れたり、誘導部材30が条材12の巻きの外側へはじき出されるおそれがある。
【0021】また、この取付け片30Aは、上述した誘導部材30を構成する中空ロール32の一部として中空ロール32と同様の樹脂製ベルトから形成されているため、緩衝材26を誘導する場合にも容易に変形することなく、また、条材12と接触しても条材12を傷つけることがない。特に、図14に示す従来技術のフック52と異なり、直接条材12の端部に接触することはないため、条材12に傷をつけることがない。
【0022】次に、本発明の条材の巻取装置の動作と共に本発明の条材の巻取方法について説明すると、中空ロール32の取付け片30Aの内面にマジックテープ(登録商標)40により緩衝材26の先端部26aを着脱自在に取付ける。この場合、図3に示すように、取付け片30Aは、上流側のクレードルロール16Aの直前(図3における上流側クレードルロール16Aの右側)に配置することが望ましい。なお、この場合、図4に示すように、クレードルロール16の直前に押え板33を設け、この押え板33により取付け片30Aの位置を規制すると、緩衝材26を一層確実に誘導することができるので、このような押え板33を設けることが望ましい。取付け片30Aをこの位置に配置することにより、図4に示すように、条材12の先端部が誘導部材30と緩衝材26との間にある程度挿入されるまで、誘導部材30である中空ロール32の回転が取付け片30Aにより防止されるので、緩衝材26に加わるバックテンションの強弱にかかわらず確実に緩衝材26を条材12の層間に挿入することができる。
【0023】すなわち、この取付け片30Aを設けることなく単なる円形の誘導部材30の外周に緩衝材26の先端部を取付けて緩衝材26を誘導すると、図10(A)に示すように、誘導部材30がクレードルロール16により回転し、その後緩衝材26が誘導部材30とクレードルロール16との間ですべって緩衝材26のみがクレードルロール16により送給されて皺状や襞状に弛んで、クレードルロール16やベンディングロール14等に巻き込まれ、またその結果、図10(B)に示すように、巻取られた条材12の中空部において緩衝材26が弛むおそれがある。従って、取付け片30Aに緩衝材26の先端部26aを取付けることが必要であり、また、図3及び図4に示すように、この取付け片30Aを上流側のクレードルロール16の直前(図3及び図4に示す上流側クレードルロール16Aの右側)に配置することが、取付け片30Aの作用を効果的に発揮させるためにも最適である。
【0024】なお、誘導部材30の重量の方が緩衝材26に加わるバックテンションよりも大きい場合には、取付け片30Aをクレードルロール16Aの直前でなく、図11に示すように、2つのクレードルロール16A、16Bの反対側、すなわち、誘導部材30である中空ロール32の頂上付近に配置しても問題は少ない。但し、誘導部材30の重量よりも緩衝材26のバックテンションの方が大きい場合には、取付け片30Aによって多少は緩和されるものの誘導部材30が条材12の巻きの外側へはじき出される可能性がある。従って、誘導部材30の重量は、緩衝材26のバックテンションよりも大きくすることが望ましい。
【0025】以上のようにして誘導部材30及び緩衝材26をセッテイングした後、巻取装置10の動作を開始して、図4に示すように、条材12を送り込みロール22によりベンディングロール14に送給し、このベンディングロール14により条材12を円弧状に曲げ加工して上方へ巻き上げる。これにより、円弧状に曲げ加工された条材12は、図4に示すように、円弧を描くようにして巻き上げられていき、誘導部材30と緩衝材26との間に入り込む。この場合、取付け片30Aにより誘導部材30が回転するのを防止しているため、緩衝材26が誘導部材30から外れたり、また、緩衝材26が弛むことがなく、確実に緩衝材26を条材12の層間に挿入することができる。
【0026】次いで、条材12をベンディングロール14により引き続き巻き上ていくと、条材12の先端は誘導部材30の下方に回り込んで、誘導部材30を持ち上げるようにしながら、2つのクレードルロール16A、16Bにより送給される。その後、条材12は、図5に示すように、その中空部に誘導部材30を取り込むようにして誘導部材30により誘導される緩衝材26が層間に挿入されつつ巻き取られる。なお、誘導部材30は、特に固定されているものではないため、その後は巻取られる条材12の動向に合わせて適宜回転したり、条材12に持ち上げられたりする。
【0027】このようにして条材12を巻取る場合、上述したように、緩衝材26の先端部26aは予め取付け片30Aに取付けられているため、条材12をベンディングロール14により曲げ加工していけば自然に条材12の層間に緩衝材26を挿入することができる。従って、巻取の最中でラインを停止する必要がなく、緩衝材26を層間に効率よく挿入しながら条材12を巻取ることができる。
【0028】その後は、条材12を、誘導部材30により誘導される緩衝材26を層間に挿入しつつ、2つのクレードルロール16A、16Bにより順次送給いくことにより、最終的に、図12に示すように、条材12を多層に巻取ることができる。この場合、緩衝材26はマジックテープ40により着脱自在に取付け片30Aに取付けられており、しかも、この取付け片30Aは図12に示すように、条材12の層間に挟まれることなく、充分な作業スペースとなる条材12の中空部において緩衝材26の先端部26aが取付けられているため、取付け片30Aの内面からマジックテープ(登録商標)40を剥すことにより、緩衝材26の先端を誘導部材30から簡易に取り外すことができる。この取り外しは、巻き取られた条材12を巻取装置10から取り出した後に行う。なお、巻き取られた条材12の全周にわたって層間に緩衝材26が挿入されているため、条材12の面接触による疵の発生を防止することができるのは勿論である。
【0029】最後に本発明の具体例について述べると、板厚8.0mm、板幅400mmの銅合金の条材を巻き内径550mmに設定して本発明の巻取装置乃至巻取方法により多層状に巻取った。この場合、緩衝材として厚さ1.0mm、布幅300mmのキャンバス布を用い、また、誘導部材として厚さ15mmの樹脂製ベルトから成る直径300mmの中空ロールを用い、長さ200mmの取付け片を設けた。また、緩衝材の取付け片への取付けはマジックテープ(登録商標)により行った。
【0030】以上の条件の下、条材を100m/minの条速で、キャンバス布を層間に挿入しながら多層状に巻取ったところ、キャンバス布を条材の層間に良好に挿入することができた。特に、巻き始めにおいて確実かつ効率的に、キャンバス布を挿入しつつ条材を巻取ることができた。巻取終了後、条材を巻取装置から降ろし、マジックテープ(登録商標)を剥すことにより、キャンバス布の先端を中空ロールから容易に外すことができた。
【0031】
【発明の効果】本発明によれば、上記のように、誘導部材に取付け片を設けこの取付け片に予め緩衝材の先端部を着脱自在に取付けて緩衝材を誘導部材により誘導しているため、ラインを停止することなく緩衝材を条材の層間に挿入することができるため作業効率が向上する実益がある。
【0032】また、誘導部材の取付け片の内面に緩衝材を取付けているため巻取の途中で緩衝材の先端部が誘導部材から外れるのを防止することができる上に、特に巻き始めにおいて、取付け片が誘導部材の回転を抑制するので、誘導部材がクレードルロールにより回転し緩衝材がクレードルロールに送り込まれた場合に誘導部材との間ですべって皺状や襞状に弛みクレードルロール等に巻き込まれるのを有効に防止することができるから、確実に緩衝材を挿入しながら条材を巻取を行うことができる実益がある。
【0033】更に、誘導部材により緩衝材を誘導して条材の層間に挿入すると、誘導部材によって条材の表面が疵つくことがなく、また、誘導部材は巻取られた条材の層間に挟まれることなく着脱自在に緩衝材の先端部が取付けられているため、巻取後に緩衝材の先端部を誘導部材から容易に取り外すことができる実益がある。
- 【公開番号】特開平7−88552
【公開日】平成7年(1995)4月4日
【発明の名称】条材の巻取装置及び巻取方法
- 【出願番号】特願平5−253697
【出願日】平成5年(1993)9月17日
【出願人】
【識別番号】000005290
【氏名又は名称】古河電気工業株式会社
- 【代理人】
【弁理士】
【氏名又は名称】菊池 新一 (外1名)
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