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手動農具
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- 【要約】
【目的】構造が簡単で、作用部本体の角度調整が簡単にできながら、農作業中に作用部本体が動いてしまうことなく、確実に角度調整位置に固定できるようにする。
【構成】作用部本体1と該作用部本体1に結合する握柄杆2とから成り、握柄杆2の先端部に、該握柄杆2の長手方向に延びる第一円弧面32を備える第一取付部3を形成する。作用部本体1に、第一取付部3の第一円弧面32と同じ曲率を有し、該第一円弧面32に重合可能な第二円弧面51を備える第二取付部5を形成する。第一取付部3と第二取付部5とを取付部材8を介して結合する。第一取付部3または第二取付部5の一方に、作用部本体1の握柄杆2への結合角度を調整する角度調整部6を形成する。
- 【特許請求の範囲】
【請求項1】作用部本体(1)と該作用部本体(1)に結合する握柄杆(2)とから成る手動農具であって、前記握柄杆(2)の先端部に、該握柄杆(2)の長手方向に延びる第一円弧面(32)を備える第一取付部(3)を形成する一方、前記作用部本体(1)に、第一取付部(3)の第一円弧面(32)と同じ曲率を有し、該第一円弧面(32)に重合可能な第二円弧面(51)を備える第二取付部(5)を形成し、前記第一取付部(3)と第二取付部(5)とを取付部材(8)を介して結合すると共に、前記第一取付部(3)または第二取付部(5)の一方に、前記作用部本体(1)の前記握柄杆(2)への結合角度を調整する角度調整部(6)を形成していることを特徴とする手動農具。
【請求項2】取付部材(8)が雌螺子部(71)と雄螺子部(41)からなり、雄螺子部(41)を第一取付部(3)に突設すると共に、第二取付部(5)を円弧状に形成し、該第二取付部(5)に、前記雄螺子部(41)が挿通可能で、円弧方向に伸びる長穴から成る挿通穴(61)を形成して、該挿通穴(61)を角度調整部(6)としている請求項1記載の手動農具。
【請求項3】第一取付部(3)は、握柄杆(2)に嵌合可能な連結筒部(31)を備えている請求項1または請求項2記載の手動農具。
- 【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、作用部本体と該作用部本体に結合する握柄杆とから成る草削りやレーキなどの手動農具に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の手動農具は、握柄杆に、草を削るための刃部を有する作用部本体を予め一体に固定したものが知られている。
【0003】しかしながら、このように作用部本体が握柄杆に取外し不能に固定されてしまうと、手動農具を使用する者の身長に合わせた作用部本体の角度調整が行うことができず、作業性が悪かった。
【0004】そこで、図5乃至図6に示すように、作用部本体と握柄杆とをボルトで固定することにより、ボルト本締めの前に予め作用部本体の角度調整を行っておいてボルト本締めにより固定するようにしたものが知られている。
【0005】この図5乃至図6に示す作用部本体を握柄杆に対し角度調整できるようにした手動農具は、握柄杆Aを筒状の金属部材から形成し、この握柄杆Aの作用部本体取付け側先端を平坦状に絞り加工を施す一方、作用部本体Bを、扇形状をした刃部B1と、握柄杆Aに接続される取付部B2とから構成し、この取付部B2の端部を握柄杆Aの絞り部A1内に挿入して、該絞り部A1及び取付部B2に形成するボルト挿通用孔C1,C2にボルトDを挿通して、ナットEによる螺締で前記作用部本体Bを握柄杆Aに固定するようにしている。
【0006】前記作用部本体Bの角度調整は、前記取付部B2を前記絞り部A1内において、ボルトDを中心として揺動させることにより調整を行うようにしている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記手動農具では、筒状の絞り部A1内に、作用部本体Bの取付部B2を挿入して取付けるようにしているため、角度調整を大きくとるためには、絞り部A1の長穴筒状を長くしなければならず、絞り部A1が大きく成り過ぎて外観が悪くなるばかりか、加工も困難となる不具合が生じるのである。
【0008】また、このように角度調整を大きくとるようにする場合、前記作用部本体Bの握柄杆Aへのボルト締めが緩いと、農作業中に前記作用部本体BがボルトDを中心として揺動して、調整した角度が大きく変わってしまうという不具合が生じていた。
【0009】さらに、絞り部A1と取付部B2との平面間に生じる隙間によって、横振れが生じやすく、作業性が悪くなる不具合もあった。
【0010】本発明は、以上の問題点を解決するために成したものであって、その目的は、構造が簡単で、作用部本体の角度調整が簡単にできながら、農作業中に作用部本体が動いてしまうことなく、確実に角度調整位置に固定できる手動農具を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、作用部本体1と該作用部本体1に結合する握柄杆2とから成る手動農具において、前記握柄杆2の先端部に、該握柄杆2の長手方向に延びる第一円弧面32を備える第一取付部3を形成する一方、前記作用部本体1に、第一取付部3の第一円弧面32と同じ曲率を有し、該第一円弧面32に重合可能な第二円弧面51を備える第二取付部5を形成し、前記第一取付部3と第二取付部5とを取付部材8を介して結合すると共に、前記第一取付部3または第二取付部5の一方に、前記作用部本体1の前記握柄杆2への結合角度を調整する角度調整部6を形成したのである。
【0012】請求項2記載の発明は、前記取付部材8を雌螺子部71と雄螺子部41から構成し、前記雄螺子部41を第一取付部3に突設すると共に、前記第二取付部5を円弧状に形成し、該第二取付部5に、前記雄螺子部41が挿通可能で、円弧方向に伸びる長穴から成る挿通穴61を形成して、該挿通穴61を角度調整部6としたのである。
【0013】請求項3記載の発明は、請求項1または請求項2記載の発明において、前記第一取付部3に、握柄杆2に嵌合可能な連結筒部31を設けたのである。
【0014】
【作用】請求項1記載の発明では、握柄杆2の第一取付部3に形成した第一円弧面32と、作用部本体1の第二取付部5に形成した第二円弧面51とを重合させて、各円弧面32,51を円弧方向に移動させながら、前記作用部本体1の前記握柄杆2への結合角度を調整する角度調整部6で角度調整することにより、コンパクトでかつ簡単な構成で広範囲にわたる角度調整が行える。
【0015】さらに、第一取付部3と第二取付部5との係合を円弧面により密着させて接触させられるので、農作業中、作用部本体1が横振れするのも良好に防止できる。
【0016】請求項2記載の発明では、取付部材8の雄螺子部41を第一取付部3に突設すると共に、第二取付部5を円弧状に形成し、該第二取付部5に、前記雄螺子部41が挿通可能で、円弧方向に伸びる長穴から成る挿通穴61を形成して、該挿通穴61を角度調整部6とすることにより、円弧方向に対し、垂直に雌螺子部71を突設させられるので、農作業中に作用部本体1の揺動が起こりにくくなり、作業性を向上できる。
【0017】また、角度調整部6である挿通穴61が円弧方向に伸びる長穴から形成しているので、各取付部3,5の大きさが大きくなることなく、長穴を長くとるだけで、角度調整範囲を広くとれるようになる。
【0018】請求項3記載の発明では、前記第一取付部3に、握柄杆2に嵌合可能な連結筒部31を設けることにより、第一取付部3を握柄杆2と別体とすることができ、あらゆる材質の握柄杆2への取付けが可能となる。
【0019】
【実施例】図1は、本発明の手動農具を草削りに適用したものであって、握柄杆2の先端部に、刃部11を有する作用部本体1を取付けている。
【0020】そして、前記握柄杆2は、木製、または、金属製、合成樹脂製、或いはガラス繊維等の高強度繊維で強化した強化合成樹脂製の管状体から構成するのであって、該握柄杆2の先端基部に前記作用部本体1を取付けるための第一取付部3を設けている。
【0021】この第一取付部3は、図1、図2または図4に示すように、前記握柄杆2に嵌合可能な連結筒部31を有し、該連結筒部31の先端側を先細り状に扁平させて、この扁平部からさらに前記握柄杆2の長手方向に延びる第一円弧面32を上面に有する円弧部33を延設している。
【0022】そして、前記第一取付部3の円弧部33にボルト挿通用の貫通穴34を形成し、該貫通穴34に雄螺子部41を有するボルト4を挿通させて、第一取付部3の第一円弧面32から前記雄螺子部41を突設させるように溶接により一体に固定している。
【0023】また、前記作用部本体1は、図1乃至図3に示すように、末広状の草削り用の刃部11と、該刃部11の基部に連続し、前記第一取付部3の第一円弧面32と同じ曲率を有し、該第一円弧面32に重合可能な第二円弧面51を下面側に有する円弧帯状の第二取付部5とから成る。
【0024】さらに、前記作用部本体1の第二取付部5には、前記第一取付部3に突設した雄螺子部41が挿通可能で、円弧方向に伸びる長穴から成る挿通穴61を形成している。
【0025】しかして、前記作用部本体1を前記握柄杆2に取付ける際は、前記雄螺子部41を有するボルト4を前記挿通穴61に挿通させた状態で、前記握柄杆2の第一取付部3の第一円弧面32に、前記作用部本体1の第二取付部5に形成した第二円弧面51を重ね合わせ、前記ボルト4に雌螺子部71を有するナット7を螺着した後、前記作用部本体1の前記握柄杆2に対する角度が適正な位置となるように、各円弧面32,51を挿通穴61の長さの範囲内で、円弧方向に動かして位置決めした後、前記雄螺子部41に、雌螺子部71を螺締して、前記第二取付部5を第一取付部3に固定するのである。
【0026】前記雄螺子部41に、雌螺子部71を螺締する際は、図2に示すように第二取付部5の曲率と同じ曲率を有する湾曲した座金9を前記第2取付部5とナット7との間に介在させた状態で行うのであって、座金9を介装することにより、取付部材8の締め付けによる前記第二取付部5の第一取付部3への固定を強固に、かつ、良好に行えるのである。
【0027】本実施例では、第二取付部5に形成した前記雄螺子部41が挿通可能で、円弧方向に伸びる長穴から成る挿通穴61を、前記作用部本体1の前記握柄杆2への結合角度を調整する角度調整部6としている。
【0028】また、雌螺子部71を有するナット7と雄螺子部41を有するボルト4により、第一取付部3と第二取付部5とを結合する取付部材8を構成している。
【0029】尚、前記実施例では、前記角度調整部6を第二取付部5に形成したが、該第二取付部に雄螺子部を突設すると共に、第一取付部に雄螺子部を挿通可能とした長穴からなる挿通穴を形成するようにしてもよい。
【0030】また、前記実施例では、手動農具として草削りに適用したが、レーキや鍬にも適用できる。
【0031】また、角度調整部として前記実施例では、長穴からなる挿通穴61に雄螺子部41を挿通させて角度を調整するようにしたが、雄螺子部が挿通可能な複数の穴を円弧に沿って形成し、所望の角度位置の穴に雄螺子部を挿通させて固定するようにしてもよいし、また、相対向する各円弧面に円弧方向に沿って複数の係合凹凸部を形成することにより、この係合凹凸部の係合位置を変えて角度調整をするようにしても差し支えない。斯くするときには、円弧方向の動きを確実に阻止できるのである。
【0032】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、握柄杆2の第一取付部3に形成した第一円弧面32と、作用部本体1の第二取付部5に形成した第二円弧面51とを重合させて、各円弧面32,51を円弧方向に移動させながら、前記作用部本体1の前記握柄杆2への結合角度を調整する角度調整部6で角度調整することにより、コンパクトでかつ簡単な構成で広範囲にわたる角度調整が行える。
【0033】さらに、第一取付部3と第二取付部5との係合を円弧面により密着状に接触させられるので、農作業中、作用部本体1が横振れするのも良好に防止できる。
【0034】請求項2記載の発明によれば、取付部材8の雄螺子部41を第一取付部3に突設すると共に、第二取付部5を円弧状に形成し、該第二取付部5に、前記雄螺子部41が挿通可能で、円弧方向に伸びる長穴から成る挿通穴61を形成して、該挿通穴61を角度調整部6とすることにより、円弧方向に対し、垂直に雌螺子部71を突設させられるので、農作業中に作用部本体1の揺動が起こりにくくなり、作業性を向上できる。
【0035】また、角度調整部6である挿通穴61が円弧方向に伸びる長穴により形成しているので、各取付部3,5の大きさが大きくなることなく、長穴を長くとるだけで、角度調整範囲を広くとれるようになる。
【0036】請求項3記載の発明では、前記第一取付部3に、握柄杆2に嵌合可能な連結筒部31を設けることにより、第一取付部3を握柄杆2と別体とすることができ、あらゆる材質の握柄杆2への取付けが可能となる。
- 【公開番号】特開平9−1
【公開日】平成9年(1997)1月7日
【発明の名称】手動農具
【発明者】
【氏名】内田 克己
- 【出願番号】特願平7−155773
【出願日】平成7年(1995)6月22日
【出願人】
【識別番号】000200792
【氏名又は名称】浅香工業株式会社
- 【代理人】
【弁理士】
【氏名又は名称】津田 直久
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