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作業車両のステップ構造
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- 【要約】
【目的】 操作パネルとステップを独立して機体フレーム側から取り外し、整備性を向上させる。
【構成】 左右のリヤフェンダー4間に設けられた運転席6前方の機体フレーム1側に、左右方向に亙る広幅な支持部材11を設け、該支持部材11に運転席6の前方に位置する操作パネル7の下端と、操作パネル下端9から運転席6側に延出するステップ8の操作パネル7側端部を、重複することなく取り付けた。
- 【特許請求の範囲】
【請求項1】 運転席(6)の前方に操作パネル(7)を、該操作パネル(7)の下端(9)を機体フレーム(1)側に取り付けて設けるとともに、運転席(6)のステップ(8)を上記操作パネル下端(9)から運転席(6)側に延出して設けたものにおいて、前記運転席(6)の左右側方に配設されたリヤフェンダー(4)前方の機体フレーム(1)側に左右方向に亙る広幅な支持部材(11)を設け、該支持部材(11)の広幅面に操作パネル下端(9)を取り付けるとともに、前記支持部材(11)の操作パネル下端(9)取付部分とは別に上記ステップ(8)の操作パネル(7)側端部を、操作パネル下端(9)と重複することなく取り付けた作業車両のステップ構造。
- 【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はトラクター等の作業車両における運転席のステップの機体フレーム側への取付構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来トラクター等の作業車両には、作業車両を運転する際にオペレータが座るための運転席が設けられており、該運転席前方には運転に必要なスイッチ,メーター類等が備えられた操作パネルが設けられている。そして運転席と操作パネルとの間の床面を構成するステップが、操作パネルと一体又は別体で機体フレーム側に固定されて設けられており、特に操作パネルとステップが別体である場合のステップは、機体フレーム側に設けられた支持部材に操作パネルの下端とともじめされて固定されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】一般にステップ下方又は操作パネル下方にはトラクターの駆動力伝動機構や電装機構等が配設されており、これらの整備を行うためにはステップ又は操作パネルを機体フレーム側から取り外す必要がある。しかしステップと操作パネルが一体となっているものは、どちらか一方(ステップ又は操作パネル)を外せば整備できる場合でも常に両方を外す必要があり、操作パネル側に電装関係の配線コード等が備えられているため、配線等が邪魔になる等により整備作業が困難で、不必要な着脱開閉は特に作業性が悪いという問題点があった。またステップと操作パネルが別体で且つともじめの状態で機体フレーム側に固定されている場合も、重なり合ったステップと操作パネルのうち下側のものを外すときに、同時に上側のものも外す必要があり、不必要な着脱開閉が作業性の悪化を招いていた。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するための本発明の作業車両のステップ構造は、運転席6の前方に操作パネル7を、該操作パネル7の下端9を機体フレーム1側に取り付けて設けるとともに、運転席6のステップ8を上記操作パネル下端9から運転席6側に延出して設けたものにおいて、前記運転席6の左右側方に配設されたリヤフェンダー4前方の機体フレーム1側に左右方向に亙る広幅な支持部材11を設け、該支持部材11の広幅面に操作パネル下端9を取り付けるとともに、前記支持部材11の操作パネル下端9取付部分とは別に上記ステップ8の操作パネル7側端部を、操作パネル下端9と重複することなく取り付けたことを特徴としている。
【0005】
【作用】上記機構により、ステップ8と操作パネル7を機体フレーム1側に取り付ける支持部材11が広幅であるため、ステップ8と操作パネル7が安定した状態で機体フレーム1側に取り付けられる。またステップ8と操作パネル7はそれぞれ独立した支持部材との取付部分を持つとともに、ステップ8の操作パネル7側の端部と操作パネル7の下端9が互いに重複することなく取り付けられているため、ステップ8と操作パネル7を機体フレーム1側から独立して取り外すことができる。
【0006】
【実施例】以下に本発明を応用したトラクターの実施例について説明する。図1にトラクターの全体側面図を示す。機体フレーム1が前輪2及び後輪3によって支持されており、該前輪2上方にはエンジン(図示しない)が搭載されている。一方左右の後輪3はそれぞれリヤフェンダー4によって覆われており、該左右のリヤフェンダー4間に運転席6が、また該運転席6の前方にはトラクターを操作するために必要な各種スイッチ類及びメーター類等が備えられた操作パネル7が設けられている。また図1〜図3に示されるように上記運転席6の下方であって、運転席6と操作パネル7との間には床面を構成するステップ8が設けられている。そして従来と同様に、オペレータが運転席6に座わり、ステップ8に足を置き、操作パネル7の操作を行いながらトラクターを走行させる構造になっている。なお運転席6の下方には後述する図4,図5に示されるように、トランスミッション15が備えられているとともに、運転席6の下方の前面(トランスミッション15の前方)がカバー5によって覆われている。
【0007】次にステップ8及び操作パネル7の機体フレーム1側への取付構造について詳細に説明する。まず操作パネル7の構造について説明する。操作パネル7は図1〜図3に示されるように上端側にメーター、スイッチ類等が備えられた操作部7aが設けられている一方、下端部は平面に広がり前端及び後端に取付孔9a,9bを備えた操作パネル取付プレート9を形成している。また前記左右のリヤフェンダー4の前方における機体フレーム1側には、2段に凸状に滑らかに屈曲し、ある程度の幅を有した支持プレート11が、凸側を上方に向けクッションゴム12を介して左右方向に固定されている。
【0008】そして該支持プレート11の頂部上面11aに上記操作パネル取付プレート9の後端側が取付孔9bを通してボルト13等により着脱自在に固定されている。このとき操作パネル取付プレート9の後端位置と支持プレート11の後端位置はほぼ一致している。また操作パネル取付プレート9の前端はクッションゴム14,ボルト16等を介して機体フレーム1側に固定されている、運転席6等を囲むキャビン構成フレーム10側に着脱自在に固定されている。上記構造により操作パネル7は機体フレーム1側に安定よく取り付けられるとともに、ボルト13,16を外すことにより容易に機体フレーム1側から取り外すことができる。また支持プレート11の頂部下面11bの左右略中央位置には後方に向かって前後方向にある程度の幅を持つプレート状のステップ支持部材17が一体的に固定されている。
【0009】次にステップ8の構造について説明する。ステップ8は1枚の板材で形成されており、前後方向の中央より後方寄りで階段状に屈曲して強度を増加しているとともに、後端が上記運転席6下方のカバー5に沿って屈曲している。またステップ8下面の前方側には凹状に屈曲したステップ補強部材18が左右方向に一体的に固定されている。そしてステップ8の前端及び後端にそれぞれ取付孔8a,8bが設けられており、特に前端側の取付孔8aはステップ補強部材18の前端部分も貫通している。
【0010】そしてステップ8の前端がステップ支持部材17に、取付孔8aを通してボルト19等によって着脱自在に固定されている。このときステップ8の前端位置と支持プレート11の後端位置がほぼ一致しているとともに、取付孔8aと取付孔9bが前後方向にほぼ並設されている。なおステップ8の前端と操作パネル取付プレート9の後端は重複しない。またステップ8の後端は運転席6下方のカバー5側にボルト21等を介して着脱自在に固定されている。つまりステップ8は操作パネル取付プレート9の後端から運転席6下方のカバー5まで操作パネル取付プレート9と一切重複することなく連続して機体フレーム1側に着脱自在に固定されている。上記構造によりステップ8は支持プレート11と一体であるステップ支持部材17を介して機体フレーム1側に安定よく取り付けられるとともに、ボルト19,21を外すことにより容易に機体フレーム1側から取り外すことができる。
【0011】一方ステップ8及び操作パネル取付プレート9はオペレータの踏板としての機能及び操作パネル7の取付けとしての機能以外に、機体フレーム1側に支持された電装、油圧、エンジン側からトランスミッション15側への伝動機構等の一部の上方を覆うカバーとしても機能している。つまりステップ8及び操作パネル取付プレート9下方の前記機構の整備作業等を行うために、ステップ8や操作パネル取付プレート9(操作パネル7)を機体フレーム1側から取り外す場合がある。
【0012】このときステップ8と操作パネル取付プレート9は、上記のように重複することなく且つ独立した取付部(ステップ8側がボルト19,21、操作パネル取付プレート9側がボルト13,16)で機体フレーム1側に固定されているため、それぞれ単独で機体フレーム1側から取り外すことができる。このためステップ8下方の機構を整備する際は、ステップ8のみを取り外すことができ、操作パネル7内の配線等に邪魔されることなく容易に整備を行うことができ、整備性が向上する。
【0013】また操作パネル7下方の機構又は操作パネル7内の整備を行う際は、操作パネル7(操作パネル取付プレート9)を機体フレーム1側から取り外すが、この場合も上記同様に操作パネル取付プレート9をステップ8とは別に機体フレーム1側から単独で取り外すことができる。このため整備に必要な最少の部品(操作パネル7)を最小の大きさ(操作パネル取付プレート9の大きさ)でコンパクトに取り外すことができるので、取り外し作業が容易になり、整備性も向上する。
【0014】次に副変速レバー31の支持構造について図4〜図6に従って説明する。前述のように運転席6下方にはトランスミッション15が備えられており、該トランスミッション15内の副変速ギヤが運転席6側方に突出した副変速レバー31によって切り換えられる構造になっている。副変速レバー31は、前後方向に設けられ前端にリンクアーム32が一体的に固定された副変速シャフト33の後端側に取付具34及び支点軸36を介して前後揺動自在に支持されており、該副変速シャフト33が、板金の溶接物でありトランスミッション15側に固定されたブラケット37に左右方向に回転自在に支持されている。つまり副変速レバー31は支点軸36を中心に前後揺動自在に、副変速シャフト33を中心に左右揺動自在にトランスミッション15側に支持されている。
【0015】一方ブラケット37は、リンクアーム38と副変速レバー31を前後揺動させたときに一体的に動作する副変速アーム39とが一体的に固定されているシャフト41も支点軸36と同心に回転自在に支持している。上記機構により、副変速レバー31を前後揺動することによってリンクアーム38が、また副変速レバー31を左右揺動することによって副変速シャフト33と一体的にリンクアーム32がそれぞれ揺動して副変速ギヤが切り換えられる。
【0016】副変速レバー31は上記のように支持されており、このとき副変速シャフト33とリンクアーム32が一体化されていること、及び副変速アーム39とリンクアーム38が一体化されていることから、従来より部品点数が減少し、コスト的に有利となるだけでなく副変速レバー31の支持部分をコンパクトに構成することができる。またブラケット37を従来の鋳鉄製から板金の溶接物に変更しており、コスト的にさらに有利になっている。
【0017】また図7,図8に示されるように、本実施例のトラクターは運転席6の後方を覆うCAB後方カバー46側に、ブラケット47及びナンバー取付プレート48を介してナンバープレート45が取り付けられており、次にその取り付け構造について詳細に説明する。図7〜図9に示されるように上記ブラケット47は下方が開放したコ字状断面を有しており、一方の端部が閉塞してナット49が設けられている。そしてブラケット47は該ナット49を介してCAB後方カバー46にボルト51等を用いて取り付けられている。また上記ブラケット47の他方の端部側には側面視でL字形をなす取付部材52がブラケット47内部側に固定されており、該取付部材52にはナット53が設けられている。
【0018】一方ナンバー取付プレート48の正面には、側面視でL字形をなす固定部材54が取り付けられた固定部材支持板56が固定されており、該固定部材54は固定部材支持板56によってナンバー取付プレート48の正面から所定距離だけ離れた状態でナンバー取付プレート48に一体的に固定されている。また固定部材54にはボルト57が取り付けられており、ナンバー取付プレート48の該ボルト57に対応する位置には孔58が空けられている。
【0019】そして上記固定部材54と取付部材52を、固定部材54のボルト57と取付部材52のナット53によって固定することで、ナンバー取付プレート48がブラケット47を介してCAB後方カバー46に取り付けられる。またナンバー取付プレート48の上端部はボルト59等で機体側に固定されナンバー取付プレート48の振れを防止する。このとき固定部材支持板56はブラケット47の開放している下面を完全に閉塞する。なお固定部材54と取付部材52の固定作業はナンバー取付プレート48の孔58を通して行う。
【0020】そして以上のように機体側に取り付けられたナンバー取付プレート48にナンバープレート45をボルト61等で固定し、該ボルト61を封印しトラクターにナンバープレート45が取り付けられる。
【0021】以上のようにナンバープレート45が取り付けられるため、ナンバープレート45がオペレータの後方視界内に存在せず、オペレータの後方視界が良くなる。また上記構造によりブラケット47とCAB後方カバー46の取り付け部分(ナット49)が、ナンバー取付プレート48をブラケット47に取り付けることで、ナンバー取付プレート48及び固定部材支持板56によって隠され、さらにナンバー取付プレート48とブラケット47の取り付け部分(ボルト57)が、ナンバー取付プレート48にナンバープレート45を取り付けることで、ナンバープレート45によって隠される。このためナンバープレート45の封印を強引に外さない限りナンバープレート45をトラクターの機体側から外すことができず、トラクターの盗難が防止される。
【0022】また従来はナンバープレート45の取り付け部分を容易に取り外せなくするために溶接していた。しかし本実施例では溶接の必要がないため組み立て作業が容易となる。また従来のように溶接を行うと分解作業が困難であったが、本実施例ではボルト締めであるため分解作業を容易に行うことができる。なおブラケット47及びブラケット47に設けられた取付部材52にはナット49,53が設けられているが、ナット49,53の代わりにタップを立ててもよい。
【0023】
【発明の効果】以上のように構成される本発明によれば、ステップと操作パネルが別体となっているとともに、広幅な支持部材を介して機体フレーム側に重複することなく取り付けられているので、ステップと操作パネルを安定よく支持することができるばかりでなく、それぞれ独立して取り外すことができる。これによりステップの下方の整備作業時に、操作パネルを外すことなくステップを取り外すことができ、整備性が向上するという効果がある。
- 【公開番号】特開平9−7
【公開日】平成9年(1997)1月7日
【発明の名称】作業車両のステップ構造
【発明者】
【氏名】田中 茂郎
【氏名】山根 勉
- 【出願番号】特願平7−174143
【出願日】平成7年(1995)6月16日
【出願人】
【識別番号】000001878
【氏名又は名称】三菱農機株式会社
- 【代理人】
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 誠
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