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燃焼機器
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- 【要約】
【目的】 空燃比制御を行うために配置した限界電流式酸素センサのセンサ出力を検定することで、不完全燃焼発生を防止する燃焼機器を提供する。
【構成】 限界電流式酸素センサ5が排ガス流路4に配置され、空燃比制御手段8において空燃比制御を行う。限界電流式酸素センサ5を燃焼用電圧で作動させ大気に曝した際のセンサ出力Aをセンサ出力検出定手段10で測定する。印加電圧決定手段11は、センサ出力Aと予め記憶された域値Eと比較しその比較値に基づいて印加電圧値の決定を行う。大気中で限界電流式酸素センサ5を電圧変更手段12で高くした電圧値で作動させた際のセンサ出力Bはセンサ補正出力検出手段13で測定する。限界電流性判断手段14は、センサ出力Bとセンサ出力Aを比較して、限界電流性の判断を行う。限界電流と判断された場合は、空燃比目標値補正手段15でセンサ出力Bに基づいて空燃比目標値の補正を行う。

- 【特許請求の範囲】
【請求項1】燃料供給手段と、空気供給手段と、燃焼部と、排ガス流路と、前記排ガス流路内に配置した限界電流式酸素センサと、前記酸素センサ内に配置した電極に電圧を印加させる素子駆動用直流電源と、前記電極と前記素子駆動用直流電源との閉回路内に配置してセンサ出力を得るための電流検出手段と、空燃比目標値を設定しその信号を発する空燃比目標値設定手段と、前記酸素センサからのセンサ出力に基づいて前記空燃比目標値設定手段で設定された空燃比目標値になるように前記燃料供給手段または前記空気供給手段のいずれかの一方の制御をおこなう空燃比制御手段とを有する燃焼機器において、非燃焼時に前記酸素センサを燃焼用電圧値で印加させて大気に曝した際のセンサ出力Aを測定するセンサ出力検出手段と、前記センサ出力検出手段で測定されたセンサ出力Aと予め記憶された域値Eと比較しその比較値に基づいて印加電圧値を決定する印加電圧決定手段と、前記印加電圧決定手段で決定された印加電圧にするために前記素子駆動用直流電源が印加する電圧を高く変更する電圧変更手段と、前記酸素センサを前記電圧変更手段で高くされた電圧値で大気中で印加させた際のセンサ出力Bを測定するセンサ補正出力検出手段と、前記センサ補正出力検出手段で測定されたセンサ出力Bとセンサ出力検出手段で測定されたセンサ出力Aを比較して限界電流性を判断する限界電流性判断手段と、前記限界電流性判断で限界電流と判断された場合に作動して前記センサ補正出力検出手段で測定されたセンサ出力Bに基づいて前記空燃比目標値設定手段で設定される空燃比目標値を補正する空燃比目標値補正手段とを付与した燃焼機器。
【請求項2】燃料供給手段と、空気供給手段と、燃焼部と、排ガス流路と、前記排ガス流路内に配置した限界電流式酸素センサと、前記酸素センサ内に配置した電極に電圧を印加する素子駆動用直流電源と、前記電極と前記素子駆動用直流電源との閉回路内に配置してセンサ出力を得るための電流検出手段と、空燃比目標値を設定しその信号を発する空燃比目標値設定手段と、前記酸素センサからのセンサ出力に基づいて前記空燃比目標値設定手段の空燃比目標値になるように前記燃料供給手段または前記空気供給手段のいずれかの一方の制御をおこなう空燃比制御手段を有する燃焼機器において、非燃焼時に前記酸素センサを燃焼用電圧値で印加させ大気に曝した際のセンサ出力Aを測定するセンサ出力検出手段と、前記素子駆動用直流電源が印加する電圧を高くする電圧変更手段と、前記酸素センサを前記電圧変更手段で高く変更された電圧値で印加させ大気に曝した際のセンサ出力Bを測定するセンサ補正出力検出手段と、前記センサ補正出力検出手段で測定されたセンサ出力Bとセンサ出力検出手段で測定されたセンサ出力Aを比較して限界電流性を判断する限界電流性判断手段と、前記限界電流性判断で限界電流と判断された場合に作動して前記センサ補正出力検出手段で測定されたセンサ出力Bに基づいて前記空燃比目標値設定手段で設定される空燃比目標値を補正する空燃比目標値補正手段とを付与した燃焼機器。
【請求項3】燃料供給手段と、空気供給手段と、燃焼部と、排ガス流路と、前記排ガス流路内に配置した限界電流式酸素センサと、前記酸素センサ内に配置した電極に電圧を印加する素子駆動用直流電源と、前記電極と前記素子駆動用直流電源との閉回路内に配置してセンサ出力を得るための電流検出手段と、空燃比目標値を設定しその信号を発する空燃比目標値設定手段と、前記酸素センサからのセンサ出力に基づいて前記空燃比目標値設定手段の空燃比目標値になるように前記燃料供給手段または前記空気供給手段のいずれかの一方の制御をおこなう空燃比制御手段を有する燃焼機器において、前記素子駆動用直流電源が印加する電圧を高くする電圧変更手段と、非燃焼時に前記酸素センサを前記電圧変更手段により燃焼用電圧値より高い電圧値で暖気起動させ大気に曝した際のセンサ出力Bを測定するセンサ補正出力検出手段と、前記センサ補正出力検出手段で測定されたセンサ出力Bが起動時にオーバーシュートするかで限界電流性を判断する限界電流性判断手段(II)と、前記限界電流性判断(II)で限界電流と判断された場合に作動して前記センサ補正出力検出手段で測定されたセンサ出力Bに基づいて前記空燃比目標値設定手段で設定される空燃比目標値を補正する空燃比目標値補正手段とを付与した燃焼機器。
【請求項4】燃料供給手段と、空気供給手段と、燃焼部と、排ガス流路と、前記排ガス流路内に配置した限界電流式酸素センサと、前記酸素センサ内に配置した電極に電圧を印加する素子駆動用直流電源と、前記電極と前記素子駆動用直流電源との閉回路内に配置してセンサ出力を得るための電流検出手段と、空燃比目標値を設定しその信号を発する空燃比目標値設定手段と、前記酸素センサからのセンサ出力に基づいて前記空燃比目標値設定手段の空燃比目標値になるように前記燃料供給手段または前記空気供給手段のいずれかの一方の制御をおこなう空燃比制御手段を有する燃焼機器において、非燃焼時に限界電流式酸素センサを燃焼用電圧値で印加させて大気に曝した際のセンサ出力Aを測定するセンサ出力検出手段と、前記センサ出力検出手段で測定されたセンサ出力Aと予め記憶された域値Eと比較しその比較値に基づいて印加電圧値を決定する印加電圧決定手段と、前記印加電圧決定手段で決定された印加電圧にするために前記素子駆動用直流電源が印加する電圧を高くする電圧変更手段と、非燃焼時に前記酸素センサを前記電圧変更手段により燃焼用電圧値より高い電圧値で暖気起動させ大気に曝した際のセンサ出力Bを測定するセンサ補正出力検出手段と、前記センサ補正出力検出手段で測定されたセンサ出力Bが起動時にオーバーシュートするかで限界電流性を判断する限界電流性判断手段(II)と、前記限界電流性判断(II)で限界電流と判断された場合に作動して前記センサ補正出力検出手段で測定されたセンサ出力Bに基づいて前記空燃比目標値設定手段で設定される空燃比目標値を補正する空燃比目標値補正手段とを付与した燃焼機器。
【請求項5】燃料供給手段と、空気供給手段と、燃焼部と、排ガス流路と、前記排ガス流路内に配置した限界電流式酸素センサと、前記酸素センサ内に配置した電極に電圧を印加する素子駆動用直流電源と、前記電極と前記素子駆動用直流電源との閉回路内に配置してセンサ出力を得るための電流検出手段と、空燃比目標値を設定しその信号を発する空燃比目標値設定手段と、前記酸素センサからのセンサ出力に基づいて前記空燃比目標値設定手段の空燃比目標値になるように前記燃料供給手段または前記空気供給手段のいずれかの一方の制御をおこなう空燃比制御手段を有する燃焼機器において、非燃焼時に前記酸素センサを燃焼用電圧値で印加させ大気に曝した際のセンサ出力Aを測定するセンサ出力検出手段と、予め記憶された上限値E1を燃焼用電圧値を印加させて大気に曝した際の使用初期品のセンサ出力である域値Eより大きい値とし予め記憶された下限値E2を域値Eより小さくしかも空燃比目標値より大きい値とした場合の上限値E1および下限値E2と前記センサ出力検出手段で測定されたセンサ出力Aとの大小を比較するセンサ出力良否検定手段と、前記センサ出力良否検出手段で上限値E1以上または下限値E2未満の場合は警報を発する警報発生手段とを付与した燃焼機器。
【請求項6】燃料供給手段と、空気供給手段と、燃焼部と、排ガス流路と、前記排ガス流路内に配置した限界電流式酸素センサと、前記酸素センサ内に配置した電極に電圧を印加して作動させる素子駆動用直流電源と、前記電極と前記素子駆動用直流電源との閉回路内に配置してセンサ出力を得るための電流検出手段と、空燃比目標値Xを設定しその信号を発する空燃比目標値設定手段と、前記酸素センサからのセンサ出力に基づいて前記空燃比目標値設定手段の空燃比目標値になるように前記燃料供給手段または前記空気供給手段のいずれかの一方の制御をおこなう空燃比制御手段を有する燃焼機器において、前記空燃比制御手段での制御を解除し前記燃料供給手段または前記空気供給手段のいずれかの一方の制御で空燃比目標値Xに対応する酸素濃度値より大きい酸素濃度値での燃焼状態にする異常検出用設定手段と、前記異常検出用設定手段での燃焼状態において前記酸素センサからのセンサ出力Zを測定する異常出力検出手段と、前記異常出力検出手段で測定されたセンサ出力Zと予め記憶された目標値X以上の値である上限値H1および下限値H2との大小を比較する出力異常検定手段と、前記出力異常検出手段で前記酸素センサからのセンサ出力Zが上限値H1以上または下限値H2未満の場合は警報を発する警報発生手段とを付与した燃焼機器。
【請求項7】非燃焼時に限界電流式酸素センサを燃焼用電圧値で印加させて大気に曝した際のセンサ出力Aを測定するセンサ出力検出手段と、予め記憶された上限値E1を燃焼用電圧値を印加させて大気に曝した際の使用初期品のセンサ出力である域値Eより大きい値とし予め記憶された下限値E2を域値Eより小さくしかも空燃比目標値より大きい値とした場合の上限値E1および下限値E2と前記センサ出力検出手段で測定されたセンサ出力Aとの大小を比較するセンサ出力良否検定手段と、前記センサ出力良否検定手段で上限値E1以上または下限値E2未満の場合は警報を発する警報発生手段を付与した請求項1または請求項2または請求項3または請求項4または請求項6記載の燃焼機器。
【請求項8】電圧変更手段で行う印加電圧の変更を時々行う請求項1または請求項2または請求項3または請求項4記載の燃焼機器。
【請求項9】電圧変更手段で行う印加電圧の変更に上限値を設け、上限値になると警報を発する警報発生手段を付与した請求項1または請求項4記載の燃焼機器。
【請求項10】限界電流性判断手段もしくは限界電流性判断手段(II)において限界電流が得られないと判断された場合に作動して警報を発する警報発生手段を付与した請求項1または請求項2または請求項3または請求項4記載の燃焼機器。
【請求項11】警報発生手段で発せられた警報により燃焼を停止する燃焼停止手段を付与した請求項5または請求項6または請求項7または請求項9または請求項10記載の燃焼機器。
【請求項12】警報発生手段で発せられた複数回の警報により燃焼を停止する燃焼停止手段を付与した請求項5または請求項6または請求項7または請求項9または請求項10記載の燃焼機器。
【請求項13】警報発生手段で発せられた警報により空燃比制御を解除する空燃比制御解除手段を付与した請求項5または請求項6または請求項7または請求項9または請求項10記載の燃焼機器。
【請求項14】燃焼直後もしくは燃焼停止直前に異常検出用設定手段を僅かな時間で駆動させる請求項6記載の燃焼機器。
【請求項15】燃焼停止直後に限界電流式酸素センサを燃焼用電圧値で作動させ大気に曝した際のセンサ出力Aを測定する請求項1または請求項2または請求項4または請求項5または請求項7記載の燃焼機器。
【請求項16】限界電流式酸素センサが、両面に白金電極が形成された酸素イオン導電性固体電解質焼結基板と、前記固体電解質基板の片側に配置され前記電極を囲むように配置された螺旋型硝子膜と、前記螺旋型硝子膜の上部に配置された焼結性シール板とからなる構成である請求項1または請求項2または請求項3または請求項4または請求項5または請求項6記載の燃焼機器。
【請求項17】限界電流式酸素センサが、酸化ビスマスを1〜15wt%混合した白金電極と、前記白金電極膜が両面に形成されたジルコニア系酸素イオン導電性固体電解質焼結基板と、前記固体電解質基板の片側に配置され前記電極を囲むように配置された熱膨張係数が固体電解質と±10%以内で同じの螺旋型硝子膜と、前記螺旋型硝子膜の上部に配置されたフォルステライト製焼結性シール板とからなる構成である請求項1または請求項2または請求項3または請求項4または請求項5または請求項6記載の燃焼機器。
【請求項18】限界電流式酸素センサに加熱部を併設した請求項1または請求項2または請求項3または請求項4または請求項5または請求項6記載の燃焼機器。
【請求項19】空燃比目標値Xを、良好燃焼が得られる排ガス酸素濃度範囲における高酸素濃度側での燃焼が得られるように設定した請求項6記載の燃焼機器。
【請求項20】センサ出力Zが上限値H1より大きい値の場合は空燃比目標値をXより大きい予め記憶された値に変更し、センサ出力Zが下限値H2より小さい値の場合は空燃比目標値をXより小さい予め記憶された値に変更する目標値設定手段を併設した請求項6記載の燃焼機器。
- 【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、酸素濃度を検出する限界電流式酸素センサを排ガス流路内に配置して空燃比制御を行う燃焼機器であり、さらに詳しくは不完全燃焼を発生することなく燃焼させるために、限界電流式酸素センサのセンサ出力が正常かを検定する手段を有する燃焼機器に関する。
【0002】
【従来の技術】燃焼機器を様々な環境下で使用すると、外気温度の変動・気圧の変動・燃料供給手段や空気供給手段の耐久性にまつわる変動のため、燃料供給量や空気供給量が当初の計算値より変動する。例えば、海抜2000メートルの酸素希薄環境の高地では空気供給量(酸素供給量)が平地と大きく異なり、平地で求めた当初の計算値のまま使用すると不完全燃焼が発生する。この不完全燃焼発生を防止するため燃焼機器は、空気量が少々変動しても良好に燃焼するように燃焼部の構成を工夫し、さらに燃焼状態の監視手段を併設している。
【0003】一方、空気過剰率が燃焼排ガス流路中の酸素濃度と相関があることに着目し、酸素濃度を計測する酸素センサを開発して、この酸素センサを燃焼排ガス流路中に配置して最適な酸素濃度つまり空気過剰率になるように制御を行う燃焼機器の提案が、特開平3−330225号公報でなされている。この提案されている燃焼機器は、図19に示すように限界電流式酸素センサ5を排ガス流路4に配置し、燃料供給手段1または空気供給手段2を空燃比制御手段8で制御する構成である。限界電流式酸素センサ5を用いて常に燃焼排ガス中酸素濃度を一定になるように制御しているため、空気過剰率が常に一定に保たれ不完全燃焼発生を防止できる利点がある。そして限界電流式酸素センサ5の劣化に伴う酸素濃度の誤測定を防止するため、大気中における酸素センサ出力を所定値に調整した後、排ガス流路中の酸素濃度の検出を行っている。
【0004】また最近になると、この種の燃焼機器において限界電流式酸素センサの劣化に伴う酸素濃度の誤測定を防止するための提案が種々なされ、例えば、特開平6−307628号公報では酸素濃度の計測時のみ監視電圧を印加する方法、また特開平6−307627号公報では空気供給手段2の出力を推定情報を用いて補正する方法、特開平7−27334号公報ではフレームロッドなどの燃焼検知部を用いて空燃比目標値を補正する方法がある。また限界電流式酸素センサ自体についても、特開平7−55760号公報では特定の速度で電圧を印加して経時劣化を検査する方法などが提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし従来の提案されている技術の場合、限界電流式酸素センサが正常か異常かの検定が燃焼用電圧値の印加状態で行われるため、大気中において限界電流式酸素センサが燃焼用電圧値の印加状態で正常に働かない場合、この検定方法では仮に限界電流式酸素センサが誤測定を起こしていても制御側は正常と誤判断する。そのため、限界電流式酸素センサを用いて燃焼排ガス中酸素濃度が一定になるように制御する場合、限界電流式酸素センサが誤測定を起こすと不完全燃焼が発生する問題点がある。この理由は、限界電流式酸素センサが誤測定を起こすとセンサ出力は同一でも燃焼排ガス中酸素濃度は異なる濃度となり、そのため本来は良好な燃焼が得られる領域で制御しているはずが、不完全燃焼領域で制御していることとなるためである。
【0006】一方、限界電流式酸素センサによる制御にフレームロッドなどの燃焼検知部を用いた提案の場合、燃焼機器の使用によって短期間にフレームロッドの材質劣化が起ってその火炎電流信号値が小さくなった場合、限界電流式酸素センサによる制御は正常なのに、火炎電流信号は予め記憶させた設定値と異なる値となり、燃焼機器は不完全燃焼が発生したと判断して運転を停止させることとなる。これは、限界電流式酸素センサによる制御酸素濃度が、火炎電流信号の域値に対応する酸素濃度のすぐ近辺に存在するため、フレームロッドの材質劣化が有るとこの制御酸素濃度での火炎電流信号値はそれにともない小さい値となるためである。そのため、この提案の燃焼機器はすぐに使用できなくなり、寿命が極端に短い問題点があった。また、この提案は、火炎電流信号値を常時検定しているため、限界電流式酸素センサによる制御中に偶発的に火炎電流信号が予め記憶させた設定値と異なる値となった場合、燃焼機器は不完全燃焼が発生したと判断して運転を停止させる弊害があった。
【0007】本発明は、かかる従来の問題点を解決するもので、不完全燃焼を発生することなく燃焼させるために、限界電流式酸素センサのセンサ出力が正常かを検定する手段を有する燃焼機器を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するため本発明の空燃比制御手段を有する燃焼機器は、非燃焼時に限界電流式酸素センサを燃焼用電圧値で印加させて大気に曝した際のセンサ出力Aを測定するセンサ出力検出手段と、センサ出力検出手段で測定されたセンサ出力Aと予め記憶された域値Eと比較しその比較値に基づいて印加電圧値を決定する印加電圧決定手段と、印加電圧決定手段で決定された印加電圧にするために素子駆動用直流電源が印加する電圧を高く変更する電圧変更手段と、限界電流式酸素センサを電圧変更手段で高くされた電圧値で大気中で印加させた際のセンサ出力Bを測定するセンサ補正出力検出手段と、センサ補正出力検出手段で測定されたセンサ出力Bとセンサ出力検出手段で測定されたセンサ出力Aを比較して限界電流性を判断する限界電流性判断手段と、限界電流性判断で限界電流と判断された場合に作動してセンサ補正出力検出手段で測定されたセンサ出力Bに基づいて空燃比目標値設定手段で設定される空燃比目標値を補正する空燃比目標値補正手段とを付与した構成とした。
【0009】また上記問題点を解決するため本発明の空燃比制御手段を有する燃焼機器は、非燃焼時に限界電流式酸素センサを燃焼用電圧値で印加させ大気に曝した際のセンサ出力Aを測定するセンサ出力検出手段と、素子駆動用直流電源が印加する電圧を高くする電圧変更手段と、限界電流式酸素センサを電圧変更手段で高く変更された電圧値で印加させ大気に曝した際のセンサ出力Bを測定するセンサ補正出力検出手段と、センサ補正出力検出手段で測定されたセンサ出力Bとセンサ出力検出手段で測定されたセンサ出力Aを比較して限界電流性を判断する限界電流性判断手段と、限界電流性判断で限界電流と判断された場合に作動してセンサ補正出力検出手段で測定されたセンサ出力Bに基づいて空燃比目標値設定手段で設定される空燃比目標値を補正する空燃比目標値補正手段とを付与した構成とした。
【0010】また上記問題点を解決するため本発明の空燃比制御手段を有する燃焼機器は、素子駆動用直流電源が印加する電圧を高くする電圧変更手段と、非燃焼時に限界電流式酸素センサを電圧変更手段により燃焼用電圧値より高い電圧値で暖気起動させ大気に曝した際のセンサ出力Bを測定するセンサ補正出力検出手段と、センサ補正出力検出手段で測定されたセンサ出力Bが起動時にオーバーシュートするかで限界電流性を判断する限界電流性判断手段(II)と、限界電流性判断(II)で限界電流と判断された場合に作動してセンサ補正出力検出手段で測定されたセンサ出力Bに基づいて空燃比目標値設定手段で設定される空燃比目標値を補正する空燃比目標値補正手段とを付与した構成とした。
【0011】また上記問題点を解決するため本発明の空燃比制御手段を有する燃焼機器は、非燃焼時に限界電流式酸素センサを燃焼用電圧値で印加させて大気に曝した際のセンサ出力Aを測定するセンサ出力検出手段と、センサ出力検出手段で測定されたセンサ出力Aと予め記憶された域値Eと比較しその比較値に基づいて印加電圧値を決定する印加電圧決定手段と、印加電圧決定手段で決定された印加電圧にするために素子駆動用直流電源が印加する電圧を高くする電圧変更手段と、非燃焼時に限界電流式酸素センサを電圧変更手段により燃焼用電圧値より高い電圧値で暖気起動させ大気に曝した際のセンサ出力Bを測定するセンサ補正出力検出手段と、センサ補正出力検出手段で測定されたセンサ出力Bが起動時にオーバーシュートするかで限界電流性を判断する限界電流性判断手段(II)と、限界電流性判断(II)で限界電流と判断された場合に作動してセンサ補正出力検出手段で測定されたセンサ出力Bに基づいて空燃比目標値設定手段で設定される空燃比目標値を補正する空燃比目標値補正手段とを付与した構成とした。
【0012】また上記問題点を解決するため本発明の空燃比制御手段を有する燃焼機器は、非燃焼時に限界電流式酸素センサを燃焼用電圧値で印加させ大気に曝した際のセンサ出力Aを測定するセンサ出力検出手段と、センサ出力検出手段で測定されたセンサ出力Aと予め記憶された上限値E1および下限値E2との大小を比較するセンサ出力良否検定手段と、センサ出力良否検出手段で値E1以上または値E2未満の場合は警報を発する警報発生手段とを付与した構成とした。
【0013】また上記問題点を解決するため本発明の空燃比制御手段を有する燃焼機器は、空燃比制御手段での制御を解除した状態において燃料供給手段または空気供給手段のいずれかの一方の制御で排ガス中酸素濃度を高くした燃焼状態にする異常検出用設定手段と、異常検出用設定手段での燃焼状態において限界電流式酸素センサからのセンサ出力Zを測定する異常出力検出手段と、異常出力検出手段で測定されたセンサ出力Zと予め記憶された上限値H1および下限値H2との大小を比較する出力異常検定手段と、出力異常検出手段で限界電流式酸素センサからのセンサ出力Zが値H1以上または値H2未満の場合は警報を発する警報発生手段とを付与した構成とした。
【0014】
【作用】本発明は上記構成にしたため、大気中において限界電流式酸素センサを燃焼用電圧値より高くした電圧値で作動させる際の電圧値が最適値に設定されるため短時間でセンサ出力Bが得られる、センサ出力Bが限界電流性であるかが判断されるためその精度が高い、センサ出力Bに基づいて空燃比目標値を補正するため常に正しい空燃比目標値が得られる。従って、常に正しい酸素濃度で空燃比制御できる。
【0015】また本発明は上記構成にしたため、大気中において限界電流式酸素センサを燃焼用電圧値より高くした電圧値で作動させる際のセンサ出力Bが限界電流性であるかが判断されるためその精度が高い、センサ出力Bに基づいて空燃比目標値を補正するため常に正しい空燃比目標値が得られる。従って、常に正しい酸素濃度で空燃比制御できる。
【0016】また本発明は上記構成にしたため、大気中において限界電流式酸素センサを燃焼用電圧値より高くした電圧値で作動させる際のオーバーシュートによりセンサ出力Bが限界電流性であるかが判断されるためセンサ出力Bの精度が高い、センサ出力Bに基づいて空燃比目標値を補正するため正しい空燃比目標値が得られる。従って、常に正しい酸素濃度で空燃比制御できる。
【0017】また本発明は上記構成にしたため、大気中において限界電流式酸素センサを燃焼用電圧値より高くした電圧値で作動させる際の電圧値が最適値に設定されるため短時間でセンサ出力Bが得られる、オーバーシュートによりセンサ出力Bが限界電流性であるかが判断されるためセンサ出力Bの精度が高い、センサ出力Bに基づいて空燃比目標値を補正するため常に正しい空燃比目標値が得られる。従って、常に正しい酸素濃度で空燃比制御できる。
【0018】また本発明は上記構成にしたため、大気中において限界電流式酸素センサを燃焼用電圧値で作動させた際のセンサ出力Aが予め記憶された上限値E1および下限値E2より大小が判断されるため、限界電流式酸素センサの寿命が判断できる。従って、誤った酸素濃度での空燃比制御が防止できる。
【0019】また本発明は上記構成にしたため、排ガス中酸素濃度を高くした燃焼状態における限界電流式酸素センサのセンサ出力Zが予め記憶された上限値H1および下限値H2より大小が判断されるため、限界電流式酸素センサの故障が判断できる。従って、誤った酸素濃度での空燃比制御が防止できる。
【0020】
【実施例】以下、本発明の実施例を添付図面に基づいて説明する。
【0021】図1は本発明の一実施例である燃焼機器のブロック図である。1は燃料を供給する燃料供給手段、2は空気を供給する空気供給手段、3は燃料を空気と混合して燃焼させる燃焼部である。4は燃焼排ガスが通過する排ガス流路であり、限界電流式酸素センサ5が配置されている。限界電流式酸素センサ5は、その電極(記載せず)に電圧を印加する素子駆動用直流電源6と、センサ出力を得るための電流検出手段7とで閉回路内が構成されている。8は空燃比制御手段であり、電流検出手段7からのセンサ出力に基づいて燃料供給手段1または空気供給手段2のいずれかの一方の制御を空燃比目標値になるように行う。9は空燃比目標値設定手段であり、設定された空燃比目標値の信号を発する。
【0022】10はセンサ出力検出手段であり、燃焼停止後に限界電流式酸素センサ5を燃焼用電圧で作動させ大気に曝した際のセンサ出力Aを測定する。11は印加電圧決定手段であり、センサ出力検出手段10で測定したセンサ出力Aと予め記憶された域値Eと比較しその比較値に基づいて印加電圧値の決定を行う。12は電圧変更手段であり、印加電圧決定手段11で決定された印加電圧にするために、素子駆動用直流電源6が印加する電圧を高く変更する。
【0023】13はセンサ補正出力検出手段であり、大気中で限界電流式酸素センサ5を電圧変更手段12で高くした電圧値で作動させ、その際のセンサ出力Bを測定する。14は限界電流性判断手段であり、センサ補正出力検出手段13で測定されたセンサ出力Bと、センサ出力検出手段10で測定されたセンサ出力Aを比較して、限界電流性の判断を行う。15は空燃比目標値補正手段であり、限界電流性判断14で限界電流と判断された場合に作動して、センサ補正出力検定手段15で測定されたセンサ出力Bに基づいて、空燃比目標値設定手段9に設定された空燃比目標値の補正を行う。
【0024】16は加熱用直流電源であり、限界電流式酸素センサ5を所定温度まで加熱するための電源である。
【0025】センサ出力は基本的には電流検出手段7で発生する。そのため、センサ出力Aを測定するセンサ出力検出手段10、センサ出力Bを測定するセンサ補正出力検出手段13は、電流検出手段7で発生した大気中での各電圧値でのセンサ出力値AおよびBを測定する(読み取る)手段である。以下、同種の各種の出力検出手段は、電流検出手段7で発生した各種センサ出力値を測定する(読み取る)手段で表現する。
【0026】図2は、本発明の第一の実施例である燃焼機器の制御流れのフローチャートである。燃焼が停止して大気が流入し、燃焼用電圧値で作動させた限界電流式酸素センサが大気中に曝された時からスタートする。まずステップ1で、限界電流式酸素センサが作動状態で大気中に所定時間曝される。所定時間経過するとステップ2で、限界電流式酸素センサの大気中でのセンサ出力Aを読み取る。ステップ3では、大気中でのセンサ出力Aと予め記憶させた域値Eとの比較が行われ、センサ出力Aと域値Eの大小に応じて印加電圧が決定される。ステップ4では、限界電流式酸素センサに印加する電圧値が高く変更される。ステップ5では、印加電圧の変更後大気中に所定時間曝される。ステップ6では、印加電圧が変更された限界電流式酸素センサの大気中でのセンサ出力Bを読み取る。ステップ7では、燃焼時での印加電圧状態のセンサ出力Aと、印加電圧が高く変更されたセンサ出力Bとの比較が行われ、限界電流か否かが判断される。限界電流と判断された場合はステップ8に進み、センサ出力Bに基づいて空燃比目標値の補正を行う。ステップ9では、補正された新しい空燃比目標値の設定を行う。一方、限界電流でないと判断された場合はステップ10に進み、警報を発する。
【0027】図3は、本発明の実施例である燃焼機器の限界電流式酸素センサに用いた素子の一部破断斜視図である。30は板状の酸素イオン電導性固体電解質であり、片側にカソード電極31aが、他面側にアノード電極31b(記載せず)が形成されている。この固体電解質板30の片側上部に、カソード電極31aを囲み、始端と終端がお互いに間隔を有するように配置された1個の螺旋型硝子膜32が配置されている。そして螺旋型硝子膜32の上部にシール板33を配置して、螺旋型硝子膜32とシール板33で拡散制限体を構成し、酸素拡散孔34が螺旋型硝子膜32の相対向する隔壁と固体電解質30とシール板33で囲まれる螺旋型の空間で形成されるようにした。酸素は酸素拡散孔34を経由してカソード電極31aへ拡散する。なお、シール板33の上部には加熱部35が配置されている。この素子は、断熱材で周囲から外包されさらにこの断熱材をステンレス製金網ケースで外包して限界電流式酸素センサとして用いられる。
【0028】次に具体的実験例にもとずいて説明する。素子に用いられる材料は以下の通りである。固体電解質板30としてY2 O3を8mol%添加した安定化ジルコニア(以下、ZrO2・Y2O3と記す)の焼結板、カソード電極31aおよびアノード電極32bとして白金に酸化ビスマスを3wt%混合した白金電極、螺旋型硝子膜32として硝子(熱膨脹係数はZrO2・Y2O3と同一であり、所定粒径の耐熱性粒子を微量含有)、シール板33としてフォルステライト、加熱部35として白金ヒータを用いた。
【0029】なお、カソード電極およびアノード電極は、白金に1〜5wt%の酸化ビスマスを混合した白金電極であり、酸化ビスマスが1wt%以下だと特性が得られないし5wt%以上だと耐久性が悪いの観点から組成を決定したものである。
【0030】製法について説明する。まず、カソード電極31aおよびアノード電極31bを固体電解質板30に厚膜印刷しその後に焼成する工程で形成した。その後さらに、螺旋型硝子膜32を固体電解質板30に厚膜印刷しその後に焼成する工程で形成した。一方、シール板33のうえには加熱部35を厚膜印刷しその後に焼成する工程で形成した。つぎに、固体電解質板30上の螺旋型硝子膜32とシール板33とを積層し加熱溶融することで酸素拡散孔34を形成した。そしてリード線36a・36bを固定材を用いて取りつけて完成である。素子の寸法は10×10×1.0mmである。
【0031】素子は断熱材で周囲から外包し、さらにこの断熱材をステンレス製金網のケースに収納した。そして、電流検出手段7として100Ωの抵抗を用いた駆動回路を接続し、抵抗の両端の電圧値を測定しその電圧値でセンサ出力が得られる様にした。なお、抵抗の両端電圧値を100Ωで除することで電流を算出した。
【0032】限界電流式酸素センサの酸素20.6%大気中における電圧電流特性を図4に示す。
【0033】使用初期品は、電圧0.6V以下においては電圧の上昇に伴い電流が増加するイオン電流特性であったが、電圧0.6V以上においては電圧に関わらず電流が一定値を示す限界電流特性であった。さて限界電流式酸素センサを燃焼排ガス中で使用する際は排ガス中水分の影響を回避するために、印加電圧を1.0V以下に設定する必要がある。そこで印加電圧を燃焼用電圧値1.0Vに設定して燃焼排ガス中で使用すると、燃焼が停止して大気が流入した雰囲気下では、使用初期品の電流(センサ出力)はEとなる。そこで、値Eを予め記憶させた域値とした。
【0034】一方、耐久試験品は、白金電極の劣化のため限界電流特性が電圧1.2V以上で得られる。従って、印加電圧を燃焼用電圧値1.0Vに設定して燃焼排ガス中で使用すると、燃焼が停止して大気が流入した雰囲気下では、耐久試験品のセンサ出力はAとなり、限界電流特性が得られない。そのため、大気中で酸素濃度が正しく計測できる限界電流特性を得るためには、印加電圧を1.2V以上に設定する必要がある。そこで、印加電圧を変更して補正用電圧に設定すると限界電流特性が得られセンサ出力はBとなる。このセンサ出力Bは、限界電流領域であるならどの電圧値でも一定値である。
【0035】限界電流式酸素センサの酸素濃度ー電流特性を図5に示す。使用初期品は、燃焼用電圧1.0Vでの電流(センサ出力)が酸素濃度に対して全領域で直線関係にある。大気中(酸素濃度20.6%)でのセンサ出力はEであり、空燃比制御する酸素濃度を9.0%とすると対応する目標値はXとなる。センサ出力が酸素濃度に対して全領域でほぼ直線関係であるため、目標値XはEの0.44倍となる。
【0036】耐久試験品は、燃焼用電圧1.0Vでのセンサ出力が酸素濃度約17%までは直線関係でありそれ以後の酸素濃度では変化せず一定値となる。そのため、大気中(酸素濃度20.6%)でのセンサ出力Aでは酸素濃度の計測ができない。しかし、電圧値を高くした補正用電圧でのセンサ出力は酸素濃度に対して全領域で直線関係にあり、大気中ではセンサ出力Bが得られる。
【0037】大気中(酸素濃度20.6%)でのセンサ出力はBであり、空燃比制御する酸素濃度αを9.0%とすると対応する目標値はYとなる。補正用電圧値でのセンサ出力が酸素濃度に対して全領域でほぼ直線関係であるため、目標値Yはセンサ出力Bの0.44倍である。この0.44倍は、酸素濃度αの9.0%を20.6%で除した値の0.44倍である。このことより大気中で限界電流が得られると、大気中でのセンサ出力を0.44倍することで、酸素濃度9.0%となるための空燃比制御目標値が得られることがわかる。このことで空燃比制御目標値の補正ができる。
【0038】さて、電圧1.0Vでのセンサ出力Aと補正用電圧でのセンサ出力Bとを比較すると、値Aは値Bの約0.82倍となっている。値Aが値Bの約0.82倍となっている理由は、値Bが限界電流であるためである。一方、仮に値Bが限界電流でないと仮定すると、その値は値Bよりはるかに大きな値となるはずであり、値Aとの比率は前述の値よりはるかに小さい値となる。このことより、燃焼用電圧1.0Vでのセンサ出力Aと補正用電圧でのセンサ出力Bとを比較すると、値Bが限界電流であるか否かが判断できる。
【0039】補正用電圧は1.2V以上であるならどの電圧値でもよいのだが、あまり電圧が高いと電子電導の影響で限界電流が得られなくなるためその上限値を1.8Vとした。また、この印加電圧の変更は時々行うこととした。
【0040】そこで、燃焼用電圧値における耐久品のセンサ出力値Aと初期品のセンサ出力値(域値)Eとの関係と、この関係で決定されるセンサ補正用電圧値と、燃焼用電圧値でのセンサ出力Aと補正用電圧値でのセンサ出力Bとの関係で限界電流であると判断できるための関係について整理した。この関係を(表1)に示す。
【0041】なお、A/Eが+1.2以上の場合は、センサ故障と判断した。これは、Eの1.2倍値を予め記憶された値E1とし、この値E1以上の値にAがなる場合はセンサが故障した場合であるためである。また、A/Eが0.6以下の場合は、センサ故障と判断した。これは、Eの0.6倍値を予め記憶された値E2とし、この値E2以下の値にAがなる場合はセンサが故障した場合であるためである。
【0042】
【表1】【0043】図6は本発明の第2の実施例である燃焼機器のブロック図である。第2実施例において第1実施例と相違する点は、電圧変更手段12がセンサ出力Aを測定した後に常に作動し、しかも序め記憶された電圧値に素子駆動用直流電源6の電圧を常に変更させる構成とした事である。
【0044】図7は、本発明の第2実施例である燃焼機器の制御流れのフローチャートである。第1実施例の制御流れと相違する点は、ステップ22の印加電圧のアップであり、ステップ21のセンサ出力Aの読み取り直後に行われることである。以下、詳細に説明する。
【0045】燃焼が停止して大気が流入し、燃焼時に作動させた状態の限界電流式酸素センサが大気中に曝された時からスタートする。まずステップ20で、限界電流式酸素センサは燃焼用電圧値での作動状態で大気中に所定時間曝される。所定時間経過するとステップ21で、限界電流式酸素センサの大気中でのセンサ出力Aを読み取る。ステップ22では、限界電流式酸素センサに印加する電圧が高く変更される。ステップ23では、印加電圧の変更後大気中に所定時間曝される。ステップ24では、印加電圧が高く変更された限界電流式酸素センサの大気中でのセンサ出力Bを読み取る。ステップ25では、燃焼用電圧でのセンサ出力Aと、印加電圧が高く変更されたセンサ出力Bとの比較が行われ、限界電流か否かが判断される。限界電流と判断された場合はステップ26に進み、センサ出力Bに基づいて空燃比目標値の補正を行い、ステップ27で補正された新しい空燃比目標値の設定を行う。一方、限界電流でないと判断された場合はステップ28に進み、警報を発する。
【0046】限界電流式酸素センサの大気中における電圧電流特性は図4で説明する。使用初期品は、電圧0.6V以上において限界電流特性である。燃焼排ガス中で使用する際は排ガス中水分の影響を回避するために、印加電圧を1.0V以下に設定する必要がある。印加電圧を1.0Vに設定して燃焼排ガス中で使用すると、燃焼が停止して大気が流入した雰囲気下では、使用初期品の電流(センサ出力)はEとなり、値Eを予め記憶させた域値とする。
【0047】一方、耐久試験品は、限界電流特性が電圧1.2V以上で得られる。従って、燃焼用電圧1.0Vに設定して燃焼排ガス中で使用すると、燃焼が停止して大気が流入した雰囲気下では、耐久試験品のセンサ出力はAとなり、限界電流特性が得られない。そのため、大気中で酸素濃度が正しく計測できる限界電流特性を得るためには、印加電圧を1.2V以上の補正用電圧に設定する必要がありセンサ出力Bが得られる。
【0048】限界電流式酸素センサの酸素濃度−電流特性は図5で説明する。使用初期品は、燃焼用電圧1.0Vでの電流(センサ出力)が酸素濃度に対して全領域で直線関係にある。大気中(酸素濃度20.6%)でのセンサ出力はEであり、空燃比制御する酸素濃度を9.0%とすると対応する目標値はXとなる。センサ出力が酸素濃度に対して全領域でほぼ直線関係であるため、目標値XはEの0.44倍となる。
【0049】耐久試験品は、燃焼用電圧1.0Vでのセンサ出力が酸素濃度約17%までは直線関係でありそれ以後の酸素濃度では変化せず一定値となる。そのため、大気中(酸素濃度20.6%)でのセンサ出力Aでは酸素濃度の計測ができない。しかし、電圧値を高くした補正用電圧(例えば1.6V)でのセンサ出力は酸素濃度に対して全領域で直線関係にある。
【0050】大気中(酸素濃度20.6%)でのセンサ出力はBであり、空燃比制御する酸素濃度を9.0%とすると対応する目標値はYとなる。補正用電圧値でのセンサ出力が酸素濃度に対して全領域でほぼ直線関係であるため、目標値Yは値Bの0.44倍である。この0.44倍は、酸素濃度の9.0%を20.6%で除した値の0.44倍である。このことより限界電流が得られると、大気中でのセンサ出力を0.44倍することで、酸素濃度9.0%となるための空燃比制御目標値が得られることがわかる。このことで空燃比制御目標値の補正ができる。
【0051】さて、燃焼用電圧1.0Vでのセンサ出力Aと補正用電圧(1.6V)でのセンサ出力Bとを比較すると、値Bが限界電流であるため、値Aは値Bの約0.82倍となる。値Aが値Bの約0.82倍となっている理由は、値Bが限界電流であるためである。一方、仮に値Bが限界電流でないと仮定すると、その値は値Bよりはるかに大きな値となるはずであり、値Aとの比率は前述の値よりはるかに小さい値となる。このことより、燃焼用電圧1.0Vでのセンサ出力Aと補正用電圧(1.6V)でのセンサ出力Bとを比較すると、値Bが限界電流であるか否かが判断できる。補正用電圧は1.2V以上であるならどの電圧値でもよいのだが、あまり電圧が高いと電子電導の影響で限界電流が得られなくなるためその上限を1.8Vとした。
【0052】燃焼用電圧値における耐久品のセンサ出力Aと初期品のセンサ出力Eとの関係、変更後の電圧値、耐久試験品において1.0Vのセンサ出力Aと電圧変更後のセンサ出力Bとの関係で限界電流であると判断できるための関係を整理した。それを(表2)に示す。
【0053】なお、A/Eが+1.2以上の場合は、センサ故障と判断した。これは、Eの1.2倍値を予め記憶された値E1とし、この値E1以上の値にAがなる場合はセンサが故障した場合であるためである。また、A/Eが0.6以下の場合は、センサ故障と判断した。これは、Eの0.6倍値を予め記憶された値E2とし、この値E2以下の値にAがなる場合はセンサが故障した場合であるためである。
【0054】
【表2】【0055】図8は本発明の第3実施例である燃焼機器のブロック図である。第3実施例において第1実施例と相違する点は、限界電流性判断手段(II)においてセンサ出力が暖気起動時にオーバーシュートするかで限界電流性を判断する構成としたことである。13はセンサ補正出力検出手段であり、大気中で限界電流式酸素センサ5を電圧変更手段12で高くした電圧値で暖気起動させ、その際のセンサ出力Bを測定する。19は限界電流性判断手段(II)であり、センサ補正出力検出手段13で測定されたセンサ出力が暖気起動時にオーバーシュートするかで限界電流性を判断する。15は空燃比目標値補正手段であり、限界電流性判断手段(II)19で限界電流と判断された場合に作動して、センサ補正出力検出手段13で測定された安定時のセンサ出力Bに基づいて、空燃比目標値設定手段9に設定された空燃比目標値の補正を行う。
【0056】図9は、本発明の第3実施例である燃焼機器の制御流れのフローチャートである。第1実施例の制御流れとは、加熱用直流電源および素子駆動用直流電源の作動停止など異なる制御流れとなっている。以下、詳細に説明する。
【0057】燃焼が停止して大気が流入し、限界電流式酸素センサが大気中に曝された時からスタートする。まずステップ40で加熱用直流電源の作動が停止し、ステップ41で素子駆動用直流電源の作動が停止する。その後ステップ42で、限界電流式酸素センサは大気中に所定時間曝されその温度が室温付近まで低下する。所定時間経過すると、ステップ43で素子駆動用直流電源が印加電圧を高くして作動し、さらにステップ44で加熱用直流電源が作動して暖気起動される。するとステップ45で限界電流式酸素センサの大気中でのセンサ出力が定期的に読み取る。ステップ46ではセンサ出力が暖気起動時にオーバーシュートするか否が判定される。オーバーシュートして限界電流と判断された際はステップ47に進み、大気中に所定時間曝され安定時のセンサ出力Bを読み取る。その後、ステップ48に進み、センサ出力Bに基づいて空燃比目標値の補正を行う。ステップ49では、補正された新しい空燃比目標値の設定を行う。一方、オーバーシュートせず限界電流でないと判断された場合はステップ50に進み、警報を発する。
【0058】図10は、本発明の第3実施例である燃焼機器に用いられる限界電流式酸素センサの暖気起動特性であり、素子駆動用直流電源と加熱用直流電源が同時に作動して際の大気中におけるセンサ出力の過渡変化である。良品(耐久品)は、補正用電圧値1.6Vで暖気起動させた場合にセンサ出力がオーバーシュートしており、限界電流特性が得られる場合の過渡変化を示す。そして所定時間経過するとセンサ出力は安定し、安定時のセンサ出力Bを読み取った。寿命品(比較品)は、センサ出力がオーバーシュートせず限界電流特性が得られない場合の過渡変化である。
【0059】限界電流式酸素センサの酸素濃度−電流特性は図5で説明する。限界電流特性が得られる耐久品の大気中(酸素濃度20.6%)でのセンサ出力はBであり、空燃比制御する酸素濃度を9.0%とすると対応する目標値はYとなる。補正用電圧値でのセンサ出力が酸素濃度に対して全領域でほぼ直線関係であるため、目標値YはBの0.44倍である。この0.44倍は、酸素濃度の9.0%を20.6%で除した値の0.44倍である。このことより限界電流が得られると、大気中でのセンサ出力Bを0.44倍することで、酸素濃度9.0%となるための空燃比制御目標値が得られることがわかる。このことで空燃比制御目標値の補正ができる。
【0060】図11は本発明の第4実施例である燃焼機器のブロック図である。第3実施例と相違する点は、印加電圧決定手段11においてセンサ出力Aから印加電圧値が決定され、この決定された電圧値での暖気起動におけるオーバーシュートから限界電流性を判断する構成としたことである。11は印加電圧決定手段であり、センサ出力検出手段10で測定したセンサ出力Aと予め記憶された域値Eと比較しその比較値に基づいて印加電圧値の決定を行う。12は電圧変更手段であり、印加電圧決定手段11で決定された印加電圧にするために、素子駆動用直流電源6が印加する電圧を高く変更する。13はセンサ補正出力検出手段であり、大気中で限界電流式酸素センサ5を電圧変更手段12で高くした電圧値で暖気起動させ、その際のセンサ出力Bを測定する。19は限界電流性判断手段(II)であり、センサ補正出力検出手段13で測定されたセンサ出力が暖気起動時にオーバーシュートするかで限界電流性を判断する。15は空燃比目標値補正手段であり、限界電流性判断手段(II)19で限界電流と判断された場合に作動して、センサ補正出力検出手段13で測定された安定時のセンサ出力Bに基づいて、空燃比目標値設定手段9に設定された空燃比目標値の補正を行う。
【0061】図12は、本発明の第4実施例である燃焼機器の制御流れのフローチャートである。第3実施例の制御流れと相違する点は、ステップ61でセンサ出力Aを読み取り、ステップ62でセンサ出力Aから印加電圧を決定した後に、加熱用直流電源および素子駆動用直流電源の作動停止を行う制御流れとしたことである。燃焼が停止して大気が流入し、限界電流式酸素センサが大気中に曝された時からスタートする。まずステップ60で、限界電流式酸素センサが作動状態で大気中に所定時間曝される。所定時間経過するとステップ61で、限界電流式酸素センサの大気中でのセンサ出力Aを読み取る。ステップ62では、大気中でのセンサ出力Aと予め記憶させた域値Eとの比較が行われ、センサ出力Aと域値Eの大小に応じて印加電圧が決定される。ステップ63で加熱用直流電源の作動が停止し、ステップ64で素子駆動用直流電源の作動が停止する。その後ステップ65で所定時間経過すると、限界電流式酸素センサは大気中に所定時間曝されその温度が室温付近まで低下する。ステップ66では電圧値を高くして素子駆動用直流電源が作動して、さらにステップ67で加熱用直流電源が作動して暖気起動される。するとステップ68で限界電流式酸素センサの大気中でのセンサ出力が定期的に読み取る。ステップ69ではセンサ出力が暖気起動時にオーバーシュートするか否が判定される。オーバーシュートして限界電流と判断された際はステップ70に進み、大気中に所定時間曝され安定時のセンサ出力Bを読み取る。その後、ステップ71に進み、センサ出力Bに基づいて空燃比目標値の補正を行う。ステップ72では、補正された新しい空燃比目標値の設定を行う。一方、オーバーシュートせず限界電流でないと判断された場合はステップ73に進み、警報を発する。
【0062】本発明の第4実施例である燃焼機器に用いられる限界電流式酸素センサの暖気起動特性は図10で説明する。これは、素子駆動用直流電源と加熱用直流電源が同時に作動して際の大気中におけるセンサ出力の過渡変化である。良品(耐久品)は、補正用電圧値で暖気起動させた場合にセンサ出力がオーバーシュートしており、限界電流特性が得られる場合の過渡変化を示す。そして所定時間経過するとセンサ出力は安定し、安定時のセンサ出力Bを読み取った。寿命品(比較品)は、センサ出力がオーバーシュートせず限界電流特性が得られない場合の過渡変化である。
【0063】限界電流式酸素センサの酸素濃度−電流特性は図5で説明する。限界電流特性が得られる耐久品の大気中(酸素濃度20.6%)でのセンサ出力はBであり、空燃比制御する酸素濃度を9.0%とすると対応する目標値はYとなる。補正用電圧値でのセンサ出力が酸素濃度に対して全領域でほぼ直線関係であるため、目標値Yはセンサ出力Bの0.44倍である。この0.44倍は、酸素濃度の9.0%を20.6%で除した値である。このことより限界電流が得られると、大気中でのセンサ出力Bを0.44倍することで、酸素濃度9.0%となるための空燃比制御目標値が得られることがわかる。
【0064】燃焼用電圧値における耐久品のセンサ出力値Aと初期品のセンサ出力値(域値)Eとの関係と、この関係で決定されるセンサ補正用電圧値、の関係について整理した。この関係を(表3)に示す。
【0065】補正用電圧は、あまり電圧が高いと電子電導の影響で限界電流が得られなくなるためその上限を1.8Vとした。
【0066】なお、A/Eが+1.2以上の場合は、センサ故障と判断した。これは、Eの1.2倍値を予め記憶された値E1とし、この値E1以上の値にAがなる場合はセンサが故障した場合であるためである。また、A/Eが0.6以下の場合は、センサ故障と判断した。これは、Eの0.6倍値を予め記憶された値E2とし、この値E2以下の値にAがなる場合はセンサが故障した場合であるためである。
【0067】
【表3】【0068】図13は本発明の第5実施例である燃焼機器のブロック図である。第1から第4までの実施例と相違する点は、大気中のセンサ出力Aの値から空燃比制御が可能か否かを判断する構成としたことである。18はセンサ出力良否検定手段であり、センサ出力Aが予め記憶された値E1未満でありしかも値E2以上かを比較する。予め記憶された値E1は予め記憶させた域値Eより大きい値であり、予め記憶された値E2は予め記憶させた域値Eより小さい値である。センサ出力検定手段10でセンサ出力Aが予め記憶された値E1未満でありしかも値E2以上と判定された場合、空燃比制御手段8で空燃比制御を行う。一方、センサ出力検定手段でセンサ出力Aが予め記憶された値E1以上または値E2未満と判定された場合は、警報発生手段17で警報を発生する。
【0069】図14は、本発明の第5の実施例である燃焼機器の制御流れのフローチャートである。燃焼が停止して大気が流入し、燃焼用電圧値で作動させた状態の限界電流式酸素センサが大気中に曝された時からスタートする。まずステップ80で、限界電流式酸素センサが作動状態で大気中に所定時間曝される。所定時間経過するとステップ81で、限界電流式酸素センサの大気中でのセンサ出力Aを読み取る。ステップ82では、大気中でのセンサ出力Aと予め記憶された値E1との比較が行われ、センサ出力Aが値E1未満ならステップ83に進み、センサ出力Aが値E1以上ならステップ85に進む。ステップ83では、大気中でのセンサ出力Aと予め記憶された値E2との比較が行われ、センサ出力Aが値E2以上ならステップ84に進み、センサ出力Aが値E2以下ならステップ85に進む。ステップ84は空燃比制御が可能と判断し、ステップ85は警報発生を指示する。
【0070】図15は、本発明の第5実施例である燃焼機器の効果特性図である。使用初期品は、大気中では電圧0.6V以上において限界電流が得られる。さて燃焼排ガス中で使用する際は、排ガス中水分の影響を回避するために印加電圧を1.0V以下に設定する必要がある。従って印加電圧1.0V設定では、大気雰囲気下において電流(センサ出力)はEとなる。そこで、値Eを予め記憶させた域値とする。また、燃焼雰囲気下の酸素9%においても限界電流が得られ、印加電圧1.0Vでの電流(センサ出力)はXとなる。
【0071】一方、耐久試験品は、電流が低下し大気中では限界電流特性が電圧1.2V以上で得られる。従って印加電圧1.0V設定では、大気雰囲気下においてセンサ出力はAとなり、限界電流特性が得られない。しかし燃焼雰囲気下の酸素9%においては限界電流が得られ、印加電圧1.0Vでのセンサ出力はXとなる。
【0072】さて限界電流の特性より印加電圧1.0V設定では、大気中でのセンサ出力がX以上の場合において、酸素9%での限界電流が得られる。このことより、大気中でのセンサ出力Aが、Xより大きい値であるE2以上あれば、酸素9%での限界電流が得られることとなる。一方、限界電流を得るために形成した酸素拡散孔の寸法が大きく拡大した場合は、センサ出力が大きくなり、最悪の場合は限界電流が得られなくなる。そこで、大気中でのセンサ出力が、予め記憶させたしきい値Eより大きい値であるE1を予め設定しておれば、限界電流が得られなくなる最悪事態の検定ができる。
【0073】図16は本発明の第6実施例である燃焼機器のブロック図である。第1から第5までの実施例と相違する点は、空燃比制御を解除して燃焼を一時的に悪化させ、得られるセンサ出力Zから燃焼機器の良否を判断する構成としたことである。
【0074】20は異常検出用設定手段であり、空燃比制御手段8での制御を解除した状態において燃料供給手段1または空気供給手段2のいずれかの一方の制御で燃焼を悪くさせる状態にする。21は異常出力検出手段であり、異常検出用設定手段20での燃焼状態において限界電流式酸素センサ5から得られるセンサ出力Zを測定する。22は異常出力検定手段であり、異常出力検出手段21で測定されたセンサ出力Zと予め記憶された値H1および値H2との大小を比較する。17は警報発生手段であり、異常出力検出手段21で得られるセンサ出力Zが値H1以上または値H2未満の場合は警報を発する。異常検出用設定手段20は、燃焼直後もしくは燃焼停止直前にを僅かな時間で駆動させると、効果的に燃焼機器が作動する利点がある。
【0075】図17は、本発明の第6実施例である燃焼機器の制御流れのフローチャートである。燃焼中であり、燃焼用電圧値で作動させた状態の限界電流式酸素センサが燃焼排ガス中に曝された時からスタートする。まずステップ100で空燃比制御が解除される。そしてステップ101で異常検出用設定手段での燃焼に変更され、燃料供給手段または空気供給手段のいずれかの一方の制御で目標値Xに対応する酸素濃度αより大きい酸素濃度で燃焼をさせる。ステップ102で所定時間が経過した後、ステップ103で排ガス中での限界電流式酸素センサのセンサ出力Zを読み取る。ステップ104では、排ガス中でのセンサ出力Zと予め記憶された値H1との比較が行われ、センサ出力Zが値H1未満ならステップ105に進み、センサ出力Zが値H1以上ならステップ107に進む。ステップ105では、センサ出力Zと予め記憶された値H2との比較が行われ、センサ出力Zが値H2以上ならステップ106に進み、センサ出力Zが値H2以下ならステップ107に進む。ステップ106は空燃比制御が可能と判断し、ステップ107は警報発生を指示する。
【0076】図18は、本発明の第6実施例である燃焼機器の効果特性図である。(a)は燃焼排ガス中酸素濃度とセンサ出力の関係であり、(b)は燃焼排ガス中酸素濃度と排ガス中一酸化炭素濃度の関係である。
【0077】使用初期品は、空燃比制御目標値をXとすると対応する酸素濃度はαとなる。さて異常検出のために、空燃比制御目標値Xに対応する酸素濃度αより大きい酸素濃度で燃焼をさせると、得られるセンサ出力Zは目標値Xより大きい値となる。そこで、目標値Xより大きい下限値H2を設定すると、センサ出力Zは下限値H2より大きな値となる。一方、センサ出力Zが上限値H1であると酸素濃度はηとなり、この酸素濃度η以上の燃焼では不完全燃焼を起こし一酸化炭素を多量に発生する。そこで、センサ出力Zが上限値H1以上の値となると警報を発して異常を知らせるようにした。
【0078】耐久試験品(特性低下品)は、空燃比制御目標値をXとすると対応する酸素濃度はβとなり、本来の酸素濃度αとは異なる濃度で燃焼するため僅かに不完全燃焼を起こす。異常検出のために、目標値Xに対応する酸素濃度αより大きい酸素濃度で燃焼をさせると、この濃度は下限値H2に対応する酸素濃度εより低濃度であるため、得られるセンサ出力Zは下限値H2より小さい値となる。このため警報を発して異常が判明する。特に、下限値H2を目標値Xと同一値とすると、異常が明白に判明する。
【0079】耐久試験品(特性上昇品)は、空燃比制御目標値をXとすると対応する酸素濃度はγとなり、本来の酸素濃度αより低濃度で燃焼するが正常燃焼である。しかし異常検出のために、目標値Xに対応する酸素濃度αより大きい酸素濃度で燃焼をさせると、この濃度は下限値H2に対応する酸素濃度ζより高濃度であるため、得られるセンサ出力Zは下限値H2より大きい値となる。しかし、上限値H1に対応する酸素濃度ιより高濃度であるため、得られるセンサ出力Zは上限値H1より大きい値となる。このため警報を発して異常が判明する。
【0080】以上のように、異常検出用設定手段20を用いて、空燃比制御を解除して空燃比制御目標値Xに対応する酸素濃度αより大きい酸素濃度で燃焼をさせると、耐久試験品の特性低下または特性上昇が判別できる。従って、限界電流式酸素センサの特性変化により、空燃比制御目標値Xに対応する酸素濃度αと異なる酸素濃度で燃焼が起こることが防止できる。また、センサ出力Zが下限値H2より小さい値となった場合は、空燃比制御目標値をXより小さい値に変更すると、耐久試験品の特性低下があっても本来の酸素濃度αに近似の酸素濃度で燃焼することができる。また、センサ出力Zが上限値H1より大きい値となった場合は、空燃比制御目標値をXより大きい値に変更すると、耐久試験品の特性上昇があっても本来の酸素濃度αに近似の酸素濃度で燃焼することができる。この機能を有する目標値設定手段23を併設した。
【0081】本発明の燃焼機器には、燃焼停止後に限界電流式酸素センサ5を作動させ大気に曝した際のセンサ出力Aを測定するセンサ出力検出手段10と、センサ出力Aと予め記憶された上限値E1および下限値E2との大小を比較するセンサ出力良否検出手段18と、センサ出力Aが上限値E1以上または下限値E2未満の場合は警報を発する警報発生手段17を、さらに付与する構成も可能である。このことで、限界電流式酸素センサの寿命が判断でき、不完全燃焼を起こすことない燃焼機器が得られる。特に、燃焼停止直後に酸素センサを燃焼用電圧値で作動させ大気に曝した際のセンサ出力Aを測定すると、効果的に燃焼機器が作動する利点がある。なお、予め記憶された値E1は、燃焼用電圧値を印加させて大気に曝した際の使用初期品のセンサ出力Eより大きい値である。また、予め記憶された値E2は、センサ出力Eより小さくしかも空燃比目標値より大きい値である。
【0082】また、本発明の燃焼機器は、限界電流性判断手段14もしくは限界電流性判断手段(II)19において限界電流が得られないと判断された場合は、作動して警報を発する警報発生手段17を付与した構成も可能である。このことで、限界電流式酸素センサの寿命が判断でき、不完全燃焼を起こすことない燃焼機器が得られる。また、警報発生手段17で警報が発せられた場合、燃焼を停止する燃焼停止手段25、空燃比制御を解除する空燃比制御解除手段24を必要に応じてさらに併用すると、一層信頼性の高い燃焼機器が得られる。特に、燃焼停止手段25は、複数回の警報で作動する様にすると燃焼機器の信頼性がますます向上する。
【0083】
【発明の効果】
(1)本発明は、大気中において限界電流式酸素センサを燃焼用電圧値より最適な値で高くした電圧値で作動させ、得られるセンサ出力Bが限界電流性であるかを判断した後センサ出力Bに基づいて空燃比目標値を補正する手段を付与した燃焼機器である。従って短時間でセンサ出力Bが得られしかも、精度が高い正しい酸素濃度が常に得られ不完全燃焼を起こすことない長寿命の燃焼機器が得られる。
【0084】(2)本発明は、大気中において限界電流式酸素センサを燃焼用電圧値より高くした電圧値で作動させ、得られるセンサ出力Bが限界電流性であるかを判断した後センサ出力Bに基づいて空燃比目標値を補正する手段を付与した燃焼機器である。従って、精度が高い正しい酸素濃度が常に得られ、不完全燃焼を起こすことない長寿命の燃焼機器が得られる。
【0085】(3)本発明は、大気中において限界電流式酸素センサを燃焼用電圧値より高くした電圧値で作動させ、得られるセンサ出力Bが限界電流性であるかをそのオーバーシュウートで判断した後センサ出力Bに基づいて空燃比目標値を補正する手段を付与した燃焼機器である。従って、精度が高い正しい酸素濃度が常に得られ、不完全燃焼を起こすことない長寿命の燃焼機器が得られる。
【0086】(4)本発明は、大気中において限界電流式酸素センサを燃焼用電圧値より最適な値で高くした電圧値で作動させ、得られるセンサ出力Bが限界電流性であるかをそのオーバーシュウートで判断した後センサ出力Bに基づいて空燃比目標値を補正する手段を付与した燃焼機器である。従って、短時間でセンサ出力Bが得られしかもその精度が高い正しい酸素濃度が常に得られ、不完全燃焼を起こすことない長寿命の燃焼機器が得られる。
【0087】(5)本発明は、大気中において限界電流式酸素センサを燃焼用電圧値で作動させた際のセンサ出力Aが予め記憶された上限値E1および下限値E2より大小かを判断する手段を付与した燃焼機器である。従って、限界電流式酸素センサの寿命が判断でき、不完全燃焼を起こすことない燃焼機器が得られる。
【0088】(6)本発明は、排ガス中酸素濃度を高くした燃焼状態における限界電流式酸素センサのセンサ出力Zが予め記憶された上限値H1および下限値H2より大小かを判断する手段を付与した燃焼機器である。従って、限界電流式酸素センサの寿命が判断でき、不完全燃焼を起こすことない燃焼機器が得られる。
- 【公開番号】特開平9−89250
【公開日】平成9年(1997)4月4日
【発明の名称】燃焼機器
【発明者】
【氏名】鶴田 邦弘
- 【出願番号】特願平7−247247
【出願日】平成7年(1995)9月26日
【出願人】
【識別番号】000005821
【氏名又は名称】松下電器産業株式会社
- 【代理人】
【弁理士】
【氏名又は名称】滝本 智之 (外1名)
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