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圃場作業機における制御部の収納構造
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- 【要約】
【課題】 圃場作業機において、制御部をフェンダー部にコンパクトに収納できるようにする。
【解決手段】 フェンダー4の内側面部に凹溝部10を形成し、ここに制御部11やセンサ20等の部材を収納するように構成した。
- 【特許請求の範囲】
【請求項1】 走行機体に設けた作業部姿勢を、マイクロコンピュータを用いて構成される制御部によって自動制御するよう構成してなる圃場作業機において、前記走行機体の走行輪を覆うフェンダーの運転席側コーナー部位に、走行輪側に突出して、上方および運転席側方が少なくとも開放した段溝状の凹溝部を形成して、該凹溝部を、フェンダーによって走行輪側とは遮られた制御部用の収納部に構成したことを特徴とする圃場作業機における制御部の収納構造。【請求項1】 走行機体に設けた作業部姿勢を、マイクロコンピュータを用いて構成される制御部によって自動制御するよう構成してなる圃場作業機において、前記走行機体の走行輪を覆うフェンダーの運転席側コーナー部位に、走行輪側に突出して、上方および運転席側方が少なくとも開放した段溝状の凹溝部を形成し、該凹溝部をフェンダーによって走行輪側とは遮られた制御部用の収納凹溝部に構成し、該収納凹溝部の前記開放された上方と運転席側方とを、上面板と側面板とが設けられるカバー体で覆う構成にするにあたり、カバー体上面板は、フェンダー上面よりも高い位置で収納凹溝部上方を覆い、カバー体側面板は、収納凹溝部よりも運転席側に偏寄した位置でかつ収納凹溝部底面よりも低位に延長されて収納凹溝部運転席側方を覆う設定にしたことを特徴とする圃場作業機における制御部の収納構造。
【請求項2】 請求項1において、収納凹溝部の底面は、前側が低く後側が高い段差のある底面とし、後側底面に制御部を設けていることを特徴とする圃場作業機における制御部の収納構造。
- 【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、マイクロコンピュータからなる制御部によって作業部姿勢の自動制御をするようにした農用トラクタ、乗用田植機等の圃場作業機における制御部の収納構造に関するものである。
【0002】
【従来技術及び発明が解決しようとする課題】従来、この種圃場作業機において、例えば農用トラクタの場合、マイクロコンピュータからなり、ポジションコントロールレバーのレバー位置検知をするポジションセンサーおよび油圧リフトアームのアーム角度検知をするアーム角度センサからの検知信号等、自動制御に必要な各種信号を入力する制御部からの指令によってロータリ耕耘機等の作業部の姿勢制御を行うようにしたものがある。ところで従来、このものは、実開昭59−186005号公報に記載される如く、走行輪を覆うフェンダー内側の走行輪が位置する側に制御部を取付けるようにしている。しかるにこのものでは、制御部を、走行輪によって持ち回られたりした泥土や泥水等から保護するため、完全な防水構造となった制御部収納用のケース体を必要とする許りでなくコスト高となるという欠点がある。しかもこの場合、リード線がフェンダー内側の後輪がある側に配されるので、該リード線を機体内方に引き込むためには、フェンダーにリード線引込み用の開口を開設したりするよう配慮しなければならないが、その場合には、さらにこの開口を密封状に封止する必要があって面倒かつ煩雑になるという欠点がある。
【0003】これに対し、制御部を座席の下方や座席とフェンダーとの間に設けることも考えられるが、この場合には、それなりの機体左右幅がなければならず、小型コンパクト化に反するうえ、組立性、操作性等の問題もあって採用には至っていない。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の如き実情に鑑みこれらの欠点を一掃することができる圃場作業機における制御部の収納構造を提供することを目的として創案されたものであって、走行機体に油圧リフトアームのを介して設けられる作業部の姿勢を、マイクロコンピュータを用いて構成される制御部にポジションコントロールレバーのレバー位置検知をするポジションセンサーおよび油圧リフトアームのアーム角度検知をするアーム角度センサからの検知信号等、自動制御に必要な各種信号を入力することによって自動制御するよう構成してなる圃場作業機において、前記走行機体の走行輪を覆うフェンダーの運転席側コーナー部位に、走行輪側に突出して、上方および運転席側方が少なくとも開放した段溝状の凹溝部を形成して、該凹溝部を、フェンダーによって走行輪側とは遮られた制御部用の収納部に構成し、該収納部に前記制御部と一緒になるようポジションセンサーを収納したことを特徴とするものである。
【0005】そして本発明は、この構成によって、制御部をフェンダーに取付けてコンバクト化を計つたものでありながら、制御部をフェンダー自身によって確実に保護できるようにしたものである。
【0006】
【実施例】次に、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。図面において、1は農用トラクタの走行機体であって、該走行機体1の後方にはロータリ式の耕耘作業部2がリンク機構3を介して上下昇降動自在に設けられている。4は走行機体1のフェンダーであって、該フェンダー4は、実施例ではステップ部5も含めて左右一体成形されたものであるが、左右のフェンダー4に挟まれる中央部には運転席6が設けられている。ここで、7は運転ハンドル、8はフェンダー4によって覆われる後輪、9は前輪である。
【0007】前記フェンダー4の運転席側コーナー部位には段溝状の凹溝部10が一体的に設けられているが、該凹溝部10に後述する制御部11が組付けられている。即ち、凹溝部10は、後輪8側に突出して、前方、上方、および左右方向内方が開放し、後方および左右方向外方が立壁状に囲まれた溝底部を有しているが、該溝底部は、前側が低く後側が高い上下二段の段階状になっている。そして、一方(実施例では右方)の凹溝部10の上側溝底部10aの上面に、制御部11が緊締具11aによって一体的に固定されている。また、12、13はそれぞれ左右の凹溝部10に取付けられるカバー体であって、これらのうち右側のカバー体13には、前記制御部11の上方に位置する関係で、傾斜手動切換スイッチ14、傾斜設定器15、耕深設定器16、押釦式のスイッチからなる傾斜自動スイッチ17、同じく耕深自動スイッチ18がそれぞれ設けられている。そしてこの右側カバー体13は、その運転席側コーナー部13aが段溝状になると共に、内側板13bは、凹溝部10を運転席側に越えてフェンダー4の傾斜する内側面位置に位置するように設定されている。さらにこれら器材の前側には、ポジションコントロール用のレバー19が設けられているが、該ポジションコントロールレバー19の基端部は、凹溝部10の下側溝底部10bの上方に配される状態でポジションセンサー20とともにカバー体13の下面側に一体的に取付けられており、レバーガイド19aから上方に突出したレバー19は、上下のストツパ19bによって規制される範囲で前後揺動できるようになっている。そして、この様にして、カバー体13には、ポジションコントロールレバー19、並びにスイッチ類14〜18がキットとして一体的に取付けられている。
【0008】扨て次に、前記傾斜切換スイッチ14、傾斜設定器15、耕深設定器16、傾斜自動スイッチ17、耕深自動スイッチ18、並びにポジションコントロールレバー19の作動をフローチャート図によって簡単に説明する。先ず、エンジンの始動をすると、操縦盤29に設けたセットランプがモニター27表示をすることになるが、ここでセットランプが点灯した場合には、ポジションコントロールレバー19のセット位置が適切ではなく、そこで、ポジションコントロールレバー19を操作してセットランプが消灯するように適切な位置にゆっくりと位置せしめる。この様にしてセット位置に位置せしめられた状態でポジションコントロールが成されることになり、さらにポジションコントロールレバー19を上下操作をし、所望のポジション位置にセットすると、このセット位置と、油圧リフトアーム21に設けたリフトアーム角度センサ22からの検知結果がマイクロコンピュータ等によって構成される前記制御部11に入力して比較判断され、一致していない場合には、図示しないコントロールバルブを制御して油圧リフトアーム21を上下揺動せしめて作業部2がセット位置に位置するように位置調節をし、この様にして作業部位置の自動制御がなされるようになっている。尚ここで、手動によって作業部を上下昇降動せしめたい場合には、制御盤29に設けたリフトアーム手動スイッチ23を手動側に切り換えればポジションコントロールが解除され、手動での上下昇降動ができるようになっている。さらに前記ポジションコントロール作動中で、耕深自動制御を働かせたい場合には、ポジションコントロールレバー19を下げ位置に操作すると共に、耕深自動スイッチ18を押せば(モニター表示されると共に、ポジションコントロールが解除される)、耕深設定器16でセットされた耕耘深さセット値と、作業部2のリヤカバー24の揺動姿勢の検知によって耕耘深さを検知する耕深センサ25からの検知値とが比較判断され、この値が一致するようコントロールバルブが制御部11の制御指令によって切換られてリフトアーム21が上下動をし、これによって自動耕深制御が成されるようになっている。さらに、傾斜地の耕耘作業をする場合の如く、傾斜自動制御を行いたい場合には、傾斜自動スイッチ17を押す(モニター表示される)と供に、傾斜切換スイッチ14、傾斜設定器15を操作して所望の傾斜状態にセットすれば、このセット値と、図示しない傾斜検知センサによる検知値とが比較判断されて、この値が一致するよう制御部11による制御が成され、これによって傾斜自動制御が成されるようになっており、この様にして作業部2の姿勢制御が成されるようになっている。尚、26はフェンダー4に設けられる握り(手摺り)、28は主変速レバーである。
【0009】叙述の如く構成された本発明の実施例において、前述した様に、ポジションコントロール、耕深自動制御、傾斜自動制御等の制御がスイッチ類の切換によって随意に成されるものであるが、それらを制御する制御部11は、フェンダー4に形成した段溝状の凹溝部10に、これを収納部とし、ポジションセンサー20と一緒に内装せしめられ、かつカバー体13によって覆蓋された構成で取付けられるものであるので、制御部11がフェンダー4の凹溝部10とカバー体13によって確実に囲繞保護されることになり、しかもこの保護構造は、フェンダー4によって覆われる後輪8からは、間にフェンダー4を介在した完全な封止構造となる。
【0010】この結果、制御部11を、作業部のマイクロコンピュータに基づく姿勢制御に必要なポジションセンサーと一緒にフェンダー4に設けるようにして、機体のコンパクト化に大いに寄与できるものでありながら、フェンダー4の走行輪側部位に制御部を設けた従来のもののように、制御部11を、収納ケースを用いて完全な密封構造にして泥土等から保護するような必要がなく、フェンダー4そのものを有効に利用して制御部11の保護ができることとなって、フェンダー4自体が制御部11の保護部材として有効利用できる。さらに、前記凹溝部10は、フェンダー4と一体成形によって形成されるので、製作が容易でコスト安になる。
【0011】さらに、制御部11は、フェンダー4の凹溝部10の溝底部上面に配設され、しかも凹溝部10は運転席側が開放しているため、制御部11から引出されるリード線を無理なくそのまま機体内方に引き込むことができることになって、フェンダー4に開口を開設してリード線を機体内方に引き込んだりする配慮をする必要が全く無く、この結果、これら開口を封止する必要も全くなくなって、構造と共に組立て性の簡略化が計れることになる。
【0012】しかも、カバー体13には耕深自動制御、傾斜自動制御等のスイッチ類が集中して設けられているので、作業者は、後方作業を確認しながらスイッチ類の操作ができ、また、これらスイッチ類は、握り26の近傍に配置されることになるので、不測に作業者の手がスイッチ類に接触してしまうことから有効に保護できることになって、操作性に頗る優れたものとなる。そのうえ、上記スイッチ類はカバー体13にキットとして一体的に設けられているので、組立、部品管理に都合が良い許りでなく、整備性にも優れたものとなる。
【0013】
【作用効果】以上要するに、本発明は叙述の如く構成したものであるから、作業部の姿勢制御を行う制御部を、自動制御に必要なポジションコントロールレバーのポジションセンサーと一緒にフェンダーに設けるようにして、機体のコンパクト化に大いに寄与できるものでありながら、制御部はフェンダー自体に形成した凹溝部を制御部用の収納部とし、この制御部用収納部にポジションセンサーが制御部と一緒になるようにして収納されることになる。従って、制御部は、フェンダーに形成の凹溝部によって走行輪側とは完全に隔絶された封止構造となって、フェンダー自体が、泥土等からの制御部の保護をポジションセンサーも含めた状態ですることになる。このため、フェンダーの走行輪側部位に制御部を設けた従来のもののように、制御部とこれに一緒に収納されるポジシヨシンセンサーとを、収納ケースを用いて完全な密封構造にして泥土等から保護するような必要がなく、フェンダーそのものを有効に利用してこれら制御部等の保護ができることとなって、フェンダー自体が自動制御に必要なポジションセンサーと一緒に制御部の保護部材として有効利用できる。
【0014】しかも、制御部は、フェンダーの凹溝部上面側にポジションセンサーと一緒になるよう配設され、しかもこの凹溝部は、運転席側が開放しているので、制御部およびポジションセンサーから引出されるリード線を、短い距離で無理なくそのまま一緒に凹溝部から機体内方に引き込むことができることになって、制御部をフェンダーの走行輪側部位に配設したもののように、フェンダーに開口を開設してリード線を機体内方に引き込んだりする配慮をする必要が全く無く、この結果、これら開口を封止する必要も全くなくなって、構造と共に組立て性の簡略化が計れることになる。
- 【公開番号】特開平9−9
【公開日】平成9年(1997)1月7日
【発明の名称】圃場作業機における制御部の収納構造
【発明者】
【氏名】松野 秀弥
【氏名】足立 憲一
- 【出願番号】特願平8−24560
【出願日】昭和61年(1986)1月25日
【出願人】
【識別番号】000001878
【氏名又は名称】三菱農機株式会社
- 【代理人】
【弁理士】
【氏名又は名称】廣瀬 哲夫
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