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水田作業車の車輪跡消し装置
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- 【要約】
【目的】 簡単な構造で、外力の影響を吸収でき、かつ車輪跡消し性能の高い水田作業車の車輪跡消し装置の提供を目的としている。
【構成】 上部より下部の幅を広くし、かつ最下部10cの端面に凹凸10ccを設けるとともに、左右端部と中心部に上下方向に向くリブ10dを形成した板状部材を、弾性部材により一体的に形成し、該板状部材の上部先端部10aをエプロン7aにネジ止めして、最下部10c端面により車輪の移動によって水田に生じた車輪跡を消すようにした。
- 【特許請求の範囲】
【請求項1】 上部より下部の幅を広くし、かつ最下部の端面に凹凸を設けた板状部材を、弾性部材により一体的に形成し、該板状部材の上部を機体の所定位置に取り付けて最下部端面により車輪の移動によって水田に生じた車輪跡を消すようにしたことを特徴とする水田作業車の車輪跡消し装置【請求項2】 前記板状部材の上下方向に向かってリブを設けたことを特徴とする請求項1記載の水田作業車の車輪跡消し装置。
- 【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水田作業車が走行することにより車輪によって生じた水田の車輪跡を消すための車輪跡消し装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】水田作業車は、通常、水田に入って走行しながら作業を行うため車輪による跡が凹凸状の泥面となって水田に残る。この場合に、水田作業車として例えば田植機を用いていたとすると、この凹凸状になった跡地のため植付け苗の姿勢乱れが生じるとともに、この部分には雑草の発生が多く、除草作業の回数が増えるなどの問題が生じていた。
【0003】そこで、車輪の跡を消すための種々の跡消し装置が提案されている。例えば、特開昭60−251816号公報には以下のような車輪跡消し装置が開示されている。
【0004】この装置は、走行機体の横方向支軸に板状の非付勢型整地部材の上端部を、後方下方に傾斜する状態に固着し、横方向支軸を往復回転駆動することによって非付勢型整地部材を前後に駆動揺動させるようにして、車輪跡消しを行うようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の車輪跡消し装置は、硬質ゴム板などの比較的硬い材料で構成されているので、石や硬い土の部分に当たると外力を吸収できず、この装置を取り付けた横方向支軸に外力が作用してしまう恐れがある。
【0006】本発明は、簡単な構造で、外力の影響を吸収でき、かつ車輪跡消し性能の高い水田作業車の車輪跡消し装置の提供を目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述目的を達成するためになされたものであって、上部より下部の幅を広くし、かつ最下部の端面に凹凸を設けた板状部材を、弾性部材により一体的に形成し、該板状部材の上部を機体の所定位置に取り付けて最下部端面により車輪の移動によって水田に生じた車輪跡を消すようにしたことを特徴としている。
【0008】なお、この場合に前記板状部材の上下方向に向かってリブを設けることが望ましい。
【0009】
【作用】本発明は、上述のように構成されているので、水田作業車を水田に乗り入れて走行させると、車輪の跡が凹凸状の泥面となって水田面にできるが、その凹凸は弾性部材からなる板状部材の最下部端面によって整地され消されていく。
【0010】その際に、板状部材の最下部の端面が凹凸になっているので水はけが良く、また上部より下部の幅が広くなっているので車輪の跡消し性能が高くなっているとともに、大きな外力が加わると曲がりやすく外力の吸収性がよい。
【0011】更に、板状部材は一体的に形成されているので、部品点数が少なくコストを低く抑えることができる。
【0012】また、板状部材の上下方向に向かってリブが設けられているので、地面からの力に対して腰が強くなっている。
【0013】
【実施例】以下、図面に基づき本発明の実施例について説明する。
【0014】なお、本実施例では、水田作業車として歩行田植機を例にとって説明する。
【0015】歩行田植機1は、図3に示すように、橇体2上に前方よりボンネット付きのエンジン3及び伝動ケース4並びに植え付け装置5を備えた走行機体Aを有しており、該機体Aの橇体2の左右両側には車輪6が配置されている。
【0016】該車輪6は伝動ケース4に揺動枢支された車輪ケース9を介して左右個別に上下スイング可能に支架されているとともにエンジン3の動力により回転する。
【0017】7は伝動ケース4の後部に配置された植付部であり、該植付部7には複数本の植付爪8が昇降自在に並設されているとともに、ハンドル9が機体後方斜め上に向けて固定されている。また、ハンドル9には走行レバー10及び植え付けレバー11等が設けられている。
【0018】13は苗載せ台であり、前記ハンドル9に後傾斜状に沿わせて支架されており、植付部7に対しエプロン7a上で横方向にスライド往復自在に配置されていて、その横幅は左右のハンドル9間の幅よりやや大きく形成されている。
【0019】また、走行機体Aの横方向に延びた前記エプロン7aの両端部近傍には、それぞれは車輪跡消し装置10が取付け固定されており、該車輪跡消し装置10の最下部端面は車輪の移動によって水田に生じた車輪跡に接触する位置になっている。
【0020】該車輪跡消し装置10は、弾性部材すなわちゴム製で、図1に示すように、板状に一体形成されており、上部先端部10aが「く」の字型に曲がっていてその中央部10aaは一段厚く形成されている。そして、その部分には2個のネジ孔10bが設けられており、ネジ15によってエプロン7aにネジ止め固定されるようになっている。
【0021】また、上部先端部10aから下部に向かってしだいに幅が広くなっており、最下部端面10cには3つの山10ccが形成されている。すなわち、最下部端面は凹凸に形成されている。また、上部から下部に向かって左右端部と中心部にそれぞれ1本づつリブ10dが形成されており、言い換えれば左右にそれぞれ凹み10eが設けられたことによってリブ10dとなっている。
【0022】なお、図1(a)は車輪跡消し装置10の正面図、1(b)は側面図、図2は斜視図で、いずれもエプロンに取り付けた状態を示している。
【0023】このように、本実施例では、車輪跡消し装置10をエプロン7aに取り付けているので構造が簡単でかつ取付けが容易という効果がある。
【0024】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によると、車輪跡消し装置を弾性部材により一体的に形成したので、部品点数が少なくて済みコストの軽減が図れる。また、上部より下部の幅を広くしたので、跡消し性能の向上が図れるとともに外部からの力を曲がることによって吸収でき、機体の他の部分への外力の影響を軽減することができる。また、最下部の端面に凹凸を設けたので、水はけが良く跡消しを効率よく行うことができる。
【0025】また、車輪跡消し装置の上下方向に向かってリブを設けたので、装置の腰が強くなり跡消し性能を向上させることができる。
- 【公開番号】特開平9−9750
【公開日】平成9年(1997)1月14日
【発明の名称】水田作業車の車輪跡消し装置
【発明者】
【氏名】石飛 芳夫
【氏名】布野 隆
【氏名】青木 伸浩
- 【出願番号】特願平7−164061
【出願日】平成7年(1995)6月29日
【出願人】
【識別番号】000001878
【氏名又は名称】三菱農機株式会社
- 【代理人】
【弁理士】
【氏名又は名称】近島 一夫
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