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育苗箱持ち上げ移動装置
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- 【要約】
【課題】 育苗箱持ち上げ移動装置において、搬送機構によって搬送されてきた育苗箱を、固定のストッパーを使用せずに搬送機構の所定位置で持ち上げ及び停止させることができるようにする。
【解決手段】 育苗箱1の搬送機構2における所定位置の左右両側に、上方に移動する支持部31を配置して、育苗箱1が所定位置に搬送されると、左右の支持部31が上方に移動して所定位置の育苗箱1の左右の横側部に下側から接当し、所定位置の育苗箱1を搬送機構2から上方に持ち上げながら、支持部31との摩擦により搬送機構2の搬送方向への育苗箱1の移動を停止させる。
- 【特許請求の範囲】
【請求項1】 育苗箱を搬送してくる搬送機構を備えて、所定の上下間隔で配置されて上方に移動する複数の支持部を、前記搬送機構の所定位置の左右両側に配置させて、育苗箱が前記搬送機構により前記所定位置に搬送されると、前記左右の支持部が上方に移動して前記所定位置の育苗箱の左右の横側部に下側から接当し、前記所定位置の育苗箱を前記搬送機構から上方に持ち上げながら、前記支持部との摩擦により前記搬送機構の搬送方向への育苗箱の移動を停止させるように構成してある育苗箱持ち上げ移動装置。
【請求項2】 前記左右の支持部に支持される育苗箱において、前記搬送機構の搬送方向での位置を、所定の位置に変更修正するガイド機構を備えてある請求項1記載の育苗箱持ち上げ移動装置。
【請求項3】 前記左右の支持部により育苗箱が上方に持ち上げられるのに伴って育苗箱に接当して案内しながら、育苗箱における前記搬送機構の搬送方向での位置を変更修正するように、前記ガイド機構を構成してある請求項2記載の育苗箱持ち上げ移動装置。
【請求項4】 前記左右の支持部が育苗箱の持ち上げを停止してから、育苗箱における前記搬送機構の搬送方向での位置を変更修正するように、前記ガイド機構を構成してある請求項2記載の育苗箱持ち上げ移動装置。
【請求項5】 前記搬送機構の搬送方向に沿って育苗箱が前記所定位置から設定距離以上に通り過ぎるのを止めるストッパーを備えてある請求項1〜4のうちのいずれか一つに記載の育苗箱持ち上げ移動装置。
【請求項6】 前記搬送機構の搬送方向に沿って弾性的に後退しながら育苗箱を受け止めて停止させるように、前記ストッパーを構成してある請求項5記載の育苗箱持ち上げ移動装置。
【請求項7】 育苗箱が前記搬送機構により前記所定位置に搬送されると、前記左右の支持部の上方への移動に伴って、前記搬送機構も上方に持ち上げ駆動されるように構成してある請求項1〜6のうちのいずれか一つに記載の育苗箱持ち上げ移動装置。
- 【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、稲や野菜等の農作物用の苗を成育させる育苗箱(播種後又は空)を横方向に搬送し、次に向きを変えて次の処理工程の為に上方に持ち上げていく育苗持ち上げ移動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】育苗箱(播種後又は空)を次の処理工程の為に搬送する際において、育苗箱を搬送機構により横方向に搬送し、育苗箱を搬送機構の所定位置で停止させて、この所定位置から育苗箱を上方に持ち上げていき、次の処理工程(例えば育苗箱を直接に積み重ねていく処理工程等)に送るように構成された育苗箱持ち上げ移動装置がある。この場合、搬送機構の所定位置に固定のストッパーを配置して、搬送機構によって搬送されてきた育苗箱を固定のストッパーに当てることにより、育苗箱を所定位置で停止させるように構成しているものが多くある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前述のように育苗箱を搬送機構の所定位置で停止させる固定のストッパーを備えると、育苗箱が固定のストッパーに衝突して停止する際の衝撃により、育苗箱内の土や種籾が一方に移動することがある。育苗箱が空の軽い状態であると、固定のストッパーに衝突した際の衝撃により育苗箱が飛ばされてしまい、育苗箱をうまく持ち上げていけないような状態になることがある。本発明は育苗箱持ち上げ移動装置において、育苗箱内の土や種籾が一方に移動したり育苗箱が飛ばされたりすることなく、育苗箱をうまく持ち上げていけるように構成することを目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】
〔I〕請求項1の特徴によると例えば図15及び図16に示すように、育苗箱1が搬送機構2により紙面右方に搬送されてきて搬送機構2の所定位置に達すると、搬送機構2の左右両側に配置された支持部31が上方に移動して、育苗箱1の横側部に下側から接当し、育苗箱1を搬送機構2から持ち上げる。この場合、支持部31と育苗箱1の横側部との摩擦により、育苗箱1における搬送機構2の搬送方向への移動がショック少なく停止させられて、この支持部31により育苗箱1が上方に持ち上げられていくのであり、搬送機構2の所定位置において固定のストッパーに育苗箱1が当たって、育苗箱1における搬送機構2の搬送方向への移動が停止させられるものではない。
【0005】〔II〕請求項2の特徴によると、請求項1の場合と同様に前項〔I〕に記載の「作用」を備えており、これに加えて以下のような「作用」を備えている。請求項1の特徴のように支持部と育苗箱の横側部との摩擦により、育苗箱における搬送機構の搬送方向への移動を停止させるように構成すると、支持部における育苗箱の停止位置が一定しないことが多い。請求項2の特徴によると、支持部における育苗箱の停止位置が一定しないものであっても、ガイド機構の作用によって支持部に支持される育苗箱の位置が所定の位置に修正される。
【0006】〔III〕請求項3の特徴によると、請求項2の場合と同様に前項〔II〕に記載の「作用」を備えており、これに加えて以下のような「作用」を備えている。請求項3の特徴によると、支持部により育苗箱が持ち上げられるのに伴って育苗箱がガイド機構に接当して、支持部に支持される育苗箱の位置が所定の位置に修正される。これにより、ガイド機構を固定のガイドレール状に構成することが可能となるのであり、支持部により育苗箱を持ち上げる動力の一部を、支持部に支持される育苗箱の位置を修正する動力に利用することができる。
【0007】〔IV〕請求項4の特徴によると、請求項2の場合と同様に前項〔II〕に記載の「作用」を備えており、これに加えて以下のような「作用」を備えている。請求項4の特徴によると、支持部により育苗箱が持ち上げられ、支持部が停止してから、ガイド機構により支持部に支持される育苗箱の位置が所定の位置に修正される。このように支持部(育苗箱)が停止している状態で、育苗箱の位置の修正を行うことにより、育苗箱の位置の修正が精度良く行われる。
【0008】〔V〕請求項5の特徴によると、請求項1〜4のうちのいずれか一つの場合と同様に前項〔I〕〜〔IV〕のうちのいずれか一つに記載の「作用」を備えており、これに加えて以下のような「作用」を備えている。育苗箱が搬送機構の所定位置に達した際、搬送機構の左右両側に配置された支持部の上方への移動が遅れると、育苗箱が搬送機構の所定位置を通り過ぎてしまうような状態の生じることがある。請求項5の特徴のようなストッパーを備えると、支持部の上方への移動が遅れて育苗箱が搬送機構の所定位置を通り過ぎようとしても、育苗箱はストッパーによって止められる。
【0009】〔VI〕請求項6の特徴によると、請求項5の場合と同様に前項〔V〕に記載の「作用」を備えており、これに加えて以下のような「作用」を備えている。請求項6の特徴によると、支持部の上方への移動が遅れて育苗箱が搬送機構の所定位置を通り過ぎようとして、育苗箱がストッパーに当たって止められた際、ストッパーが弾性的に後退して、育苗箱がストッパーに当たった際の衝撃が緩和される。
【0010】〔VII〕請求項7の特徴によると、請求項1〜6のうちのいずれか一つの場合と同様に前項〔I〕〜〔VI〕のうちのいずれか一つに記載の「作用」を備えており、これに加えて以下のような「作用」を備えている。請求項7の特徴によると、育苗箱が搬送機構の所定位置に達して支持部が上方に移動して育苗箱を持ち上げようとした際、搬送機構も上方に持ち上げ駆動される。これにより、上方に移動する支持部と、育苗箱(搬送機構が下降位置で固定の場合、育苗箱の上方への移動速度は「零」)との移動速度差が小さなものとなって、支持部が育苗箱の横側部に下側から接当する際の衝撃を抑えることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
(1)本発明を適用した育苗箱処理施設の全体を、図3に示している。この育苗箱処理施設では、育苗箱1を搬送してくる第1搬送機構2、育苗箱1の第1持ち上げ装置3(本発明の育苗箱持ち上げ移動装置に対応)、及び第2持ち上げ装置4(本発明の育苗箱持ち上げ移動装置に対応)、育苗箱1の積み重ね装置5、第1及び第2持ち上げ装置3,4の上部から育苗箱1を横方向に押し出す押し出し装置6、パレット7を搬送する第2搬送機構8、パレット7の昇降装置9を備えている。
【0012】この育苗箱処理施設の全体の流れの概略としては、播種の終了した育苗箱1が第1搬送機構2により図3の紙面左側から紙面右方に搬送されてきて、第1及び第2持ち上げ装置3,4の支持部31により、育苗箱1が所定の上下間隔で順次持ち上げられていく。所定個数(例えば5個)の育苗箱1が第1及び第2持ち上げ装置3,4の各々の支持部31に支持されると、第1及び第2持ち上げ装置3,4の下部に位置する積み重ね装置5の支持部35が上方に移動して、第1及び第2持ち上げ装置3,4の支持部31に支持されている育苗箱1が、積み重ね装置5の支持部35により、直接に積み重ねられながら第1及び第2持ち上げ装置3,4の上部に持ち上げられる。
【0013】次に積み重ねられた育苗箱1が押し出し装置6によって、第1及び第2持ち上げ装置3,4の上部から横方向(図3の紙面上方)に、横長の平板状の支持部10a,10bに沿って押し出される。昇降装置9によってパレット7が支持部10a,10bの下側近傍にまで上昇操作されており、以上の操作が繰り返されて積み重ねられた育苗箱1が所定組数(例えば6組)だけ支持部10a,10bに支持されると、支持部10a,10bがスライド操作されて、所定組数の積み重ねられた育苗箱1がパレット7に落下供給される。
【0014】所定組数の積み重ねられた育苗箱1がパレット7に落下供給されると、昇降装置9によりパレット7が下降操作されて、再び所定組数の積み重ねられた育苗箱1がパレット7に落下供給されると言う操作が繰り返される。以上のようにしてパレット7に所定個数の育苗箱1が積み重ねられると、このパレット7が第2搬送機構8に沿って図3の紙面右方に搬送されるのであり、フォークリフト(図示せず)等により、育苗箱1が積み重ねられたパレット7が第2搬送機構8から取り出されて緑化室(図示せず)に運ばれる。
【0015】(2)次に第1搬送機構2、第1及び第2持ち上げ装置3,4、積み重ね装置5について説明する。図1及び図2に示すように第1搬送機構2は、横向きに配置される一対のフレーム11の両側に、育苗箱1を搬送する一対のチェーン12を回転自在に巻回して、チェーン12を回転駆動するモータ13を備えて構成されており、播種の終了した育苗箱1が図1の紙面左側から紙面右方に搬送される。
【0016】図1及び図4に示すように、第1搬送機構2の上方に第1持ち上げ装置3及び第2持ち上げ装置4が並べて配置されており、図1に示す第1持ち上げ装置3の紙面右側、第2持ち上げ装置4の紙面左側、第1及び第2持ち上げ装置3,4の間に、積み重ね装置5が配置されている。
【0017】図1及び図4に示すように、第1搬送機構2の両横外側の下部に4本の第1支持軸21が配置され、両横外側の上部に2本の第2支持軸22が、第1及び第2持ち上げ装置3,4に亘って配置されており、下部の2本の第1支持軸21に亘りベベルギヤ23により咬合する一対の駆動軸24、及び一対の駆動軸24を各々独立に駆動する一対のモータ26、上部の2本の第2支持軸22に亘りベベルギヤ23により咬合する駆動軸25、及び駆動軸25を駆動するモータ27が備えられている。
【0018】下部の第1支持軸21に駆動スプロケット28が固定され、上部の第2支持軸22に誘導スプロケット29が相対回転自在に外嵌されており、駆動スプロケット28及び誘導スプロケット29に亘りチェーン30が巻回されている。チェーン30に所定の上下間隔を置いて支持部31が取り付けられている。支持部31は蝶番状に構成されて、図4に示す横向きの姿勢からチェーン30の横軸芯P3周りに上方に揺動可能であるが、この横向きの姿勢から下方には揺動しないように構成されており、支持部31の上下間隔は育苗箱1の上下幅の2倍以上に設定されている。以上のように、チェーン30及び支持部31等により第1及び第2持ち上げ装置3,4が各々独立に作動自在に構成されるのであり、育苗箱1の対向する一対の横辺部分に、第1及び第2持ち上げ装置3,4の支持部31が配置される。
【0019】図1及び図2に示すように、下部の第1支持軸21に誘導スプロケット33が相対回転自在に外嵌され、上部の第2支持軸22に駆動スプロケット32が固定されており、駆動スプロケット32及び誘導スプロケット33に亘りチェーン34が巻回されている。第1搬送コンベア2の両側のチェーン34に亘り横長の平板状の支持部35が架設されている(第1及び第2持ち上げ装置3,4の間のチェーン34には一対の支持部35が架設される)。
【0020】支持部35は図5に示す横向きの姿勢からチェーン34の横軸芯P4周りに上方に揺動可能であるが、この横向きの姿勢から下方には揺動しないように構成されている。以上のように、チェーン34及び支持部35等により積み重ね装置5が構成されるのであり、図1及び図4に示すように育苗箱1において前述とは異なる対向した一対の横辺部分に、積み重ね装置5の支持部35が配置される。
【0021】(3)次に第1及び第2持ち上げ装置3,4、積み重ね装置5の作動の流れについて説明する。図15に示すように育苗箱1が無い状態において、最初の育苗箱1が第1搬送機構2により紙面右方に搬送されてきて、この育苗箱1が第1持ち上げ装置3の位置の少し手前に達したことが光センサー(図示せず)により検出されると、モータ26により第1持ち上げ装置3のチェーン30が上向きに回転駆動されて、第1持ち上げ装置3の左右の支持部31が育苗箱1の横側部に下側から接当し、育苗箱1が第1搬送機構2から持ち上げられる。この場合、第1持ち上げ装置3の左右の支持部31と育苗箱1の横側部との摩擦により、育苗箱1における第1搬送機構2の搬送方向への移動が停止させられる。
【0022】前述と同様に、次の育苗箱1が第1搬送機構2により紙面右方に搬送されてきて、この育苗箱1が第2持ち上げ装置4の位置の少し手前に達したことが光センサー(図示せず)により検出されると、モータ26により第2持ち上げ装置4のチェーン30が上向きに回転駆動されて、第2持ち上げ装置4の左右の支持部31が育苗箱1の横側部に下側から接当し、育苗箱1が第1搬送機構2から持ち上げられる。この場合、第2持ち上げ装置4の左右の支持部31と育苗箱1の横側部との摩擦により、育苗箱1における第1搬送機構2の搬送方向への移動が停止させられる。
【0023】図15から図16に示すように、次の育苗箱1が第1持ち上げ装置3の位置の少し手前に達すると、前述と同様にして第1持ち上げ装置3の左右の支持部31により、この育苗箱1が第1搬送機構2から持ち上げられる。図16から図17及び図20に示すように、次の育苗箱1が第2持ち上げ装置4の位置の少し手前に達すると、前述と同様にして第2持ち上げ装置4の左右の支持部31により、この育苗箱1が第1搬送機構2から持ち上げられるのであり、以上の操作が繰り返されていく。
【0024】以上のようにして育苗箱1が第1及び第2持ち上げ装置3,4の支持部31により持ち上げられていく際、積み重ね装置5の支持部35は図15に示す位置で停止している。従って、育苗箱1が積み重ね装置5の支持部35に下側から当たることになるが、積み重ね装置5の支持部35は上方に揺動可能なので、育苗箱1が持ち上げられる際に積み重ね装置5の支持部35が上方に逃げて、育苗箱1が積み重ね装置5の支持部35を支障なく通過していく。
【0025】図1,2,4,15に示すように、第1及び第2持ち上げ装置3,4のチェーン30の間に、上下向きのガイド板36が配置され、持ち上げ装置5の支持部35の位置にも、上下向きのガイドレール37が配置されている。これにより、育苗箱1の各々の位置がバラ付いていても、前述のようにして第1及び第2持ち上げ装置3,4の支持部31により育苗箱1が持ち上げられていく際に、育苗箱1がガイド板36及びガイドレール37に接当して、育苗箱1の各々の位置が所定の位置に戻れされていく。
【0026】以上のようにして図18から図19及び図21に示すように、所定個数(例えば5個)の育苗箱1が第1及び第2持ち上げ装置3,4の支持部31に支持されると、モータ27により積み重ね装置5のチェーン34が上向きに回転駆動されて、積み重ね装置5の支持部35が、第1及び第2持ち上げ装置3,4の上部にまで上昇する。これにより、先ず第1及び第2持ち上げ装置3,4の最下端の支持部31の育苗箱1が、積み重ね装置5の支持部35により支持されて持ち上げられ、第1及び第2持ち上げ装置3,4における上方の支持部31の育苗箱1が、順次直接に積み重ねられながら、積み重ね装置5の支持部35により持ち上げられていく。これにより、第1及び第2持ち上げ装置3,4の上部において、持ち上げ装置5の支持部35により、所定個数の育苗箱1が直接に積み重ねられて支持される状態となる。
【0027】このようにして育苗箱1が積み重ね装置5の支持部35により持ち上げられていく際、育苗箱1が第1及び第2持ち上げ装置3,4の支持部31に下側から当たることになるが、第1及び第2持ち上げ装置3,4の支持部31は上方に揺動可能なので、育苗箱1が持ち上げられる際に第1及び第2持ち上げ装置3,4の支持部31が上方に逃げて、育苗箱1が第1及び第2持ち上げ装置3,4の支持部31を支障なく通過していく。図1,2,4,15に示すガイド板36及びガイドレール37により、積み重ね装置5の支持部35によって育苗箱1が持ち上げられていく際に、育苗箱1の各々の位置が所定の位置にさらに正しく戻される。
【0028】以上のようにして、所定個数の育苗箱1が直接に積み重ねられた状態で第1及び第2持ち上げ装置3,4の上部に持ち上げられると、図22に示すように押し出し装置6によって、積み重ねられた育苗箱1が積み重ね状態のままで支持部10a,10bに押し出される。この間においても、第1搬送機構2により育苗箱1が搬送されてきて、第1及び第2持ち上げ装置3,4の支持部31により育苗箱1が持ち上げられていく。
【0029】(4)次に、押し出し装置6及び支持部10a,10bについて説明する。図7,8,11に示すように、第1及び第2持ち上げ装置3,4の上部から横向きに第2搬送機構8の上方まで、3本の支持フレーム38が配置されている。横長の平板状の一対の支持部10aが、中央及び図8の紙面右側の支持フレーム38に紙面左右方向にスライド自在に支持されて、一対の連係板39により支持板10aの両端どうしが連結されており、操作シリンダ40により一対の支持板10aがスライド操作される。
【0030】横長の平板状の一対の支持部10bが中央及び図8の紙面左側の支持フレーム38に、紙面左右方向にスライド自在に支持されて、一対の連係板41により支持板10bの両端どうしが連結されており、操作シリンダ42により一対の支持板10bがスライド操作される。
【0031】図6及び図10に示すように、支持フレーム38に亘り一本の駆動軸43が支持され、駆動軸43を回転駆動するモータ44が備えられて、駆動軸43の両端に備えたれた駆動スプロケット45と、両側の支持フレーム38に備えられた誘導スプロケット46とに亘り、一対のチェーン47が巻回されている。両側のチェーン47に亘り6本の横長状の押し操作板48が架設され、一つの押し操作板48に4つの押し部48aが備えられて、押し出し装置6が構成されている。
【0032】図2,3,12,13に示すように、第2搬送機構8において支持フレーム38の下方の部分に、パレット7の昇降台49が配置されており、昇降台49を支持するX字状の支持リンク機構50、及び支持リンク機構50を昇降操作する昇降シンンダ51が備えられている。以上のように昇降台49、支持リンク機構50及び昇降シリンダ51により、昇降装置9が構成されている。
【0033】(5)以上の構造により、空のパレット7が第2搬送機構8によって、図14(イ)に示すように紙面左側から紙面右方に搬送されてくると、第2搬送機構8に備えられたフック状のストッパー52によりパレット7が止められて、図20に示すように昇降台49により空のパレット7が、押し出し装置6の下側近傍にまで持ち上げ操作される。
【0034】前項(3)の記載及び図21に示すようにして、積み重ねられた育苗箱1が第1及び第2持ち上げ装置3,4の上部に持ち上げられると、図21及び図10に示すように押し出し装置6が作動して押し操作板48により、第1及び第2持ち上げ装置3,4の上部の積み重ねられた育苗箱1が、支持部10a,10bに沿って図22の紙面右方に押し出されて、積み重ねられた育苗箱1がパレット7の紙面左側上方に達すると、押し出し装置6が一度停止する。
【0035】この間においても、前項(3)に記載のように第1及び第2持ち上げ装置3,4、積み重ね装置5により、育苗箱1が直接に積み重ねられながら、第1及び第2持ち上げ装置3,4の上部に持ち上げられてくる。これにより、次の積み重ねられた育苗箱1が第1及び第2持ち上げ装置3,4の上部に持ち上げられると、押し出し装置6が作動してこの次の積み重ねられた育苗箱1が、支持部10a,10bに沿って図22の紙面右方に押し出され、この次の積み重ねられた育苗箱1がパレット7の紙面左側上方に達すると、押し出し装置6が再び停止する。この場合、前回の積み重ねられた育苗箱1も押し出し装置6によって同様に押し出されるのであり、この前回の積み重ねられた育苗箱1はパレット7の紙面中央上方に位置する。
【0036】そして、図23に示すように次の積み重ねられた育苗箱1が第1及び第2持ち上げ装置3,4の上部に持ち上げられると、前述と同様に押し出し装置6が作動してこの次の積み重ねられた育苗箱1が、支持部10a,10bに沿って紙面右方に押し出され、この次の積み重ねられた育苗箱1がパレット7の紙面左側上方に達すると、押し出し装置6が再び停止する。この場合、前回及び前前回の積み重ねられた育苗箱1も押し出し装置6によって同様に押し出されるのであり、前回の積み重ねられた育苗箱1はパレット7の紙面中央上方に位置し、前前回の積み重ねられた育苗箱1はパレット7の紙面右側上方に位置する。
【0037】以上のようにして図24及び図8に示すように、6組の積み重ねられた育苗箱1が支持部10a,10bに支持されると、図25及び図9に示すように操作シリンダ40,42が収縮作動して、一対の支持部10aが図9の紙面右方にスライド操作され、一対の支持部10bが図9の紙面左方にスライド操作されて、支持部10a,10bが支持フレーム38内に入り込む。これにより図25に示すように、6組の積み重ねられた育苗箱1が支持部10a,10bから同時に落下して、下方のパレット7に載置される。
【0038】このように6組の積み重ねられた育苗箱1が支持部10a,10bに支持された場合、押し出し装置6が少しだけ逆向きに作動して停止し、押し操作板48の押し部48aを積み重ねられた育苗箱1から離すようにしている。これにより、押し操作板48の押し部48aが積み重ねられた育苗箱1に接触した状態で、積み重ねられた育苗箱1を支持部10a,10bから落下させた際に、押し部48aとの接触によって積み重ねられた育苗箱1が斜めに傾いて落下する状態を未然に防止している。
【0039】以上のようにして、6組の積み重ねられた育苗箱1がパレット7に載置されると、図26に示すように昇降装置9によりパレット7が、積み重ねられた育苗箱1の高さ以上に下降操作され再び上昇操作されて、積み重ねられた育苗箱1の上端が支持部10a,10bの少し下側に達する位置で昇降装置9が停止する。
【0040】次に前述と同様にして支持部10a,10bに6組の積み重ねられた育苗箱1が支持されると、6組の積み重ねられた育苗箱1が支持部10a,10bから同時に落下されて、下方のパレット7に載置されている育苗箱1の各上部に載置され、パレット7が前述と同様にして下降操作される。そして、以上の操作が所定回数だけ繰り返されて、パレット7に育苗箱1が積み重ねられて載置される。
【0041】図27に示すようにパレット7に育苗箱1が積み重ねられて載置されると、昇降装置9によりパレット7が第2搬送機構8に載置され、図14(ロ)に示すように操作シリンダ53によりストッパー52が下方に揺動操作されて、パレット7が第2搬送機構8により紙面右方に搬送されるのであり、この育苗箱1が積み重ねられたパレット7がフォークリフト(図示せず)等により、緑化室(図示せず)に運ばれる。そして、次の空のパレット7が第2搬送機構8により昇降台49の位置まで搬送され、前述と同様に図20に示すように昇降装置9により空のパレット7が押し出し装置6の下側近傍にまで持ち上げ操作されて、前述の操作が繰り返され、このパレット7に育苗箱1が積み重ねられる。
【0042】〔発明の実施の第1別形態〕図27に示すパレット7に育苗箱1を積み重ねていく構成に代えて、図28,29,30(イ)(ロ)(ハ)に示すように構成してもよい。図28及び図29に示すように第1搬送機構2の横側に配置される第2搬送機構8において、第1持ち上げ装置3の横側に回転駆動されるチェーン14が第2搬送機構8の左右両側に配置され(片側2組)、第2搬送機構8に沿った一対のチェーン14に亘り支持部15が架設連結されている。第2搬送機構8において第2持ち上げ装置4の横側においても同様に、支持部15が架設連結された片側2組のチェーン14が配置されている。第2搬送機構8にローラー型式の第3搬送機構16が接続されており、第3搬送機構16の終端に交差するように、レール17が配置されている。
【0043】これにより、第1及び第2持ち上げ装置3,4、積み重ね装置5によって積み重ねられた育苗箱1が、押し出し装置6により図29の紙面右方に押し出され、落下操作されて支持部15に支持され、支持部15が積み重ねられた育苗箱1の高さの分だけ下降操作されて停止する。以上の操作が繰り返されて、支持部15に育苗箱1が積み重ねられていき、支持部15が第2搬送機構8にまで達すると、支持部15に支持された育苗箱1が第2搬送機構8に移し換えられて、第2搬送機構8から第3搬送機構16に送り出される。
【0044】図28及び図30(イ)に示すように、レール17に台車18が乗せられており、図30(ロ)に示すように積み重ねられた育苗箱1が第3搬送機構16から台車18に移し換えられ、この台車18がレール17に沿って移動させられて、図28及び図30(ハ)に示すように支持台車19に乗せられるのであり、以上の操作を繰り返すことにより、積み重ねられた育苗箱1を支持する台車18が、支持台車19に4組乗せられる。
【0045】〔発明の実施の第2別形態〕図27に示すパレット7に育苗箱1を積み重ねていく構成に代えて、図31及び図32(イ)(ロ)(ハ)に示すように構成してもよい。図31に示すように、図28及び図29に示す第2搬送機構8、支持部15が架設連結されたチェーン14、第3搬送機構16が備えられており、第3搬送機構16の終端にレール17ではなく、フォークリフト状の移し換え機構54が配置されている。第2及び第3搬送機構8,16に沿ってレール20が配置されており、レール20に支持台車53が乗せられる。
【0046】これにより、図31及び図32(イ)に示すように積み重ねられた育苗箱1が第2及び第3搬送機構8,16から移し換え機構54に送り出されて、積み重ねられた育苗箱1を支持した移し換え機構54が図31の紙面上方に移動して、図32(ロ)(ハ)に示すように、積み重ねられた育苗箱1が支持台車53に移し換えられる。以上のようにして4組の積み重ねられた育苗箱1が支持台車53に乗せられる。
【0047】〔発明の実施の第3別形態〕図1,2,15に示す固定式のガイドレール37に代えて、図33(イ)に示すようにガイドレール37を第1搬送機構2の搬送方向に沿って、所定のストロークで往復移動操作されるように構成してもよい。これにより、図33(イ)に示すように、所定個数(例えば5個)の育苗箱1が第1及び第2持ち上げ装置3,4の支持部31に支持されると(前項(3)参照)、図33(ロ)に示すようにガイドレール37、が第1搬送機構2の搬送方向(紙面左右方向)に沿って育苗箱1側に移動操作されて、第1及び第2持ち上げ装置3,4の支持部31に支持された育苗箱1が所定の位置に揃えられる。
【0048】図33(イ)に示すように第1搬送機構2の終端部に、バネ55を介して弾性的に後退(紙面右方)に自在な状態でストッパー56を支持してもよい。これにより、通常は育苗箱1が第1持ち上げ装置3の位置の少し手前に達すると、第1持ち上げ装置3の左右の支持部31により育苗箱1が第1搬送機構2から持ち上げられて、第1持ち上げ装置3の左右の支持部31と育苗箱1の横側部との摩擦により、育苗箱1における第1搬送機構2の搬送方向への移動が停止させられる。この場合、第1持ち上げ装置3の左右の支持部31による育苗箱1の持ち上げが遅れて、育苗箱1が第1持ち上げ装置3の位置を通り過ぎようとしても、ストッパー56によって育苗箱1が止められる。
【0049】第1搬送機構2を図15に示す下降位置、及び下降位置から少しだけ高い位置の上昇位置とに亘り昇降操作自在に構成してもよい。これにより、育苗箱1が第1持ち上げ装置3の位置の少し手前に達して、第1持ち上げ装置3の左右の支持部31が、育苗箱1を第1搬送機構2から持ち上げようとした際、この持ち上げと同時に第1搬送機構2が下降位置から上昇位置に上昇操作されるように構成する。
【0050】
【発明の効果】請求項1の特徴によると、育苗箱持ち上げ移動装置において固定のストッパーを使用せずに、育苗箱を持ち上げる支持部と育苗箱との摩擦により、育苗箱における搬送機構の搬送方向への移動をショック少なく停止させることができるようになるので、育苗箱内の土や種籾が一方の移動したり、停止時の衝撃で育苗箱が飛ばされたりと言うような状態を生じさせることなく、育苗箱を持ち上げていけるようになり、育苗箱の持ち上げ後の処理が行い易くなって、育苗箱持ち上げ移動装置の作動性能を向上させることができた。既存の構造と言ってよい育苗箱の持ち上げ用の支持部に、ストッパーの機能を持たせることができ、専用のストッパーを省略することができるので、構造の簡素化の面でも有利である。
【0051】請求項2の特徴によると、請求項1の場合と同様に前述の請求項1の「発明の効果」を備えている。請求項2の特徴によると、支持部での育苗箱の停止位置が一定しなくても、ガイド機構の作用により支持部に支持される育苗箱の位置が所定の位置に修正されるので、育苗箱の持ち上げ後の処理に支障が生じると言うようなことがない。
【0052】請求項3の特徴によると、請求項2の場合と同様に前述の請求項2の「発明の効果」を備えている。請求項3の特徴によると、ガイド機構を固定のガイドレール状に構成したり、支持部により育苗箱を持ち上げる動力の一部を、支持部に支持される育苗箱の位置を修正する動力に利用したりすることができるので、ガイド機構を簡素に構成することができるようになり、構造の簡素化の面で有利である。
【0053】請求項4の特徴によると、請求項2の場合と同様に前述の請求項2の「発明の効果」を備えている。請求項4の特徴によると、支持部(育苗箱)が停止している状態で、ガイド機構により育苗箱の位置の修正が精度良く行われるようになるので、育苗箱の持ち上げ後の処理がさらに行い易くなる。
【0054】請求項5の特徴によると、請求項1〜4のうちのいずれか一つの場合と同様に前述の請求項1〜4のうちのいずれか一つの「発明の効果」を備えている。請求項5の特徴によると、支持部の上方への移動が遅れて育苗箱が搬送機構の所定位置を通り過ぎようとしても、育苗箱はストッパーにより止められるので、育苗箱が搬送機構の所定位置を通り過ぎて支持部により持ち上げられないと言う状態が未然に防止されて、育苗箱持ち上げ移動装置の作動の信頼性を向上させることができる。
【0055】請求項6の特徴によると、請求項5の場合と同様に前述の請求項5の「発明の効果」を備えている。請求項6の特徴によると、支持部の上方への移動が遅れて育苗箱が搬送機構の所定位置を通り過ぎようとして、育苗箱がストッパーに当たって止められた際、ストッパーが弾性的に後退して、育苗箱がストッパーに当たった際の衝撃が緩和されるので、育苗箱内の土や種籾が一方の移動したり、停止時の衝撃で育苗箱が飛ばされたりと言うような状態が未然に防止される。
【0056】請求項7の特徴によると、請求項1〜6のうちのいずれか一つの場合と同様に前述の請求項1〜6のうちのいずれか一つの「発明の効果」を備えている。請求項7の特徴によると、上方に移動する支持部と育苗箱との移動速度差が小さなものとなって、支持部が育苗箱の横側部に下側から接当する際の衝撃を抑えることができるので、この衝撃により育苗箱内の土や種籾が一方に移動したり、育苗箱が移動したりと言うような状態が未然に防止される。
- 【公開番号】特開平10−28
【公開日】平成10年(1998)1月6日
【発明の名称】育苗箱持ち上げ移動装置
【発明者】
【氏名】上梶迫 省志
【氏名】西岡 久
【氏名】涌田 忠雄
- 【出願番号】特願平8−153575
【出願日】平成8年(1996)6月14日
【出願人】
【識別番号】000142643
【氏名又は名称】株式会社啓文社製作所
【識別番号】000001052
【氏名又は名称】株式会社クボタ
- 【代理人】
【弁理士】
【氏名又は名称】北村 修
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