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自転車用メータ
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- 【要約】
【課題】 自転車が一般路上を走行する際でも仕事率、消費エネルギー、最適ペダリング頻度を正確に演算・表示することができる自転車用メータを提供する。
【解決手段】 トルクセンサ8により検出されたクランク軸トルクT及びクランク軸回転センサ18により検出されたクランク軸回転数Nc がマイクロコンピュータ17に入力される。マイクロコンピュータ17は、これらクランク軸トルクT及びクランク軸回転数Nc に基づいて、仕事率W、消費エネルギーE及び最適ペダリング頻度Ncsを演算し、これらの情報を仕事率表示部19、消費エネルギー表示部20及び最適ペダリング頻度及び/又は回転数差表示部21にそれぞれ出力する。
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- 【特許請求の範囲】
【請求項1】 自転車のクランク軸に印加されるトルクを検出するトルク検出手段と、このクランク軸の回転数を検出するクランク軸回転数検出手段と、これらトルク検出手段及びクランク軸回転数検出手段からそれぞれ検出されたトルク及びクランク軸回転数に基づいて仕事率を演算する仕事率演算手段とを具えることを特徴とする自転車用メータ。
【請求項2】 前記仕事率及びペダリング頻度を考慮して自転車の乗り手の消費エネルギーを演算する消費エネルギー演算手段を具えることを特徴とする請求項1記載の自転車用メータ。
【請求項3】 前記仕事率に基づいて自転車の乗り手の消費エネルギーが最も少なくなる最適ペダリング頻度を演算する最適ペダリング頻度演算手段を具えることを特徴とする請求項1又は2記載の自転車用メータ。
【請求項4】 前記最適ペダリング頻度と実際のペダリング頻度との回転数差を演算する回転数差演算手段を具えることを特徴とする請求項1から3のうちのいずれかに記載の自転車用メータ。
【請求項5】 前記仕事率の所定時間に亘る平均仕事率を演算する平均仕事率演算手段を具えることを特徴とする請求項1から4のうちのいずれかに記載の自転車用メータ。
【請求項6】 前記仕事率、消費エネルギー、最適ペダリング頻度、実際のペダリング頻度、回転数差及び平均仕事率のうちの少なくとも一つを表示する表示手段を具えることを特徴とする請求項5記載の自転車用メータ。
- 【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自転車の走行状態及びその乗り手の運動状態を検出し及び表示する自転車用メータに関するものである。より詳細には、定置式自転車型健康機(自転車エルゴメータ)の機能を具えた一般路を走れる自転車用の計測装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、予め出力を校正した電磁式のブレーキを用いて仕事率や消費エネルギー等の運動強度及び運動量をフィットネス情報として高精度に表示する機能は、一般に定置式自転車型健康機(自転車エルゴメータ)に用いられている。一方、一般の路上を走行する自転車では、デジタルスピードメータによって走行中のスピード、走行距離、クランク軸回転数等を演算し及び表示するものが一般的に用いられているが、一般の路上走行中に仕事率、消費エネルギー等の運動強度及び運動量のようなフィットネス情報を演算し、表示することは、困難であった。
【0003】特開平7-17450 号公報には、乗り手の体重及び車両重量が入力され、加速度及び走行距離から仕事量を演算し、この仕事量を所定時間で除算することにより自転車走行時の物理的仕事率を演算するものが提案されている。
【0004】また、特開平7-96877 号公報には、自転車の走行状態及びペダル操作部に加わる圧力から仕事率を演算し及び表示するものが開示されている。
【0005】一方、自転車走行時の消費エネルギーは通常、胸部、指等に取り付けた心拍(脈拍)数検出装置から演算され及び表示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかる自転車エルゴメータでは一般的に、仕事率と消費エネルギーとの一次関数的な直線関係を用いて消費エネルギーを演算しているが、自転車で路上を走行する場合には仕事率は一定でない。また、自転車の走行効率はペダリング頻度によって異なるので、これを考慮しない場合、算出される消費エネルギーは誤差が大きくなり、信頼性に難点がある。
【0007】また、上記特開平7-17450 号公報に記載された自転車用メータでは、自転車で一般の路上を走行する場合、路面の起伏、風向き及び路面状況を考慮しないので、仕事率の誤差が大きくなる。
【0008】また、上記特開平7-96877 号公報に記載された自転車用メータでは、ペダルにかかる力はペダルに対して垂直な成分のみを検出し、ペダル面とクランクの成す角度を考慮していないので、単にペダル圧力にクランク長を乗算することよって仕事率を計算する場合には大きな誤差が生じるおそれがある。
【0009】また、心拍(脈拍)数検出装置から自転車走行時の消費エネルギーを算出する場合、同一強度の運動をしても乗り手の年齢や体力水準によって脈拍数が相違するので、これにより得られる消費エネルギーも誤差が大きくなり、得られる消費エネルギーの値の信頼性に欠ける。
【0010】さらに、自転車の乗り手の消費エネルギーが最も少なくなる最適ペダリング頻度を演算する自転車用メータは従来提案されていない。長距離を楽に自転車走行するためには、乗り手はそれぞれの走行状態において乗車時の最適ペダリング頻度を知ることが好ましい。しかしながら、従来の自転車用メータではこのような機能を有するものはない。
【0011】本発明の第1の目的は、正確な仕事率を演算することができる自転車用メータを提供することである。
【0012】本発明の第2の目的は、ペダリング頻度を考慮した自転車の乗り手の消費エネルギーを演算することができる自転車用メータを提供することである。
【0013】本発明の第3の目的は、仕事率に基づいて最適ペダリング頻度を演算する自転車用メータを提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明による請求項1の自転車用メータは、自転車のクランク軸に印加されるトルクを検出するトルク検出手段と、このクランク軸の回転数を検出するクランク軸回転数検出手段と、これらトルク検出手段及びクランク軸回転数検出手段からそれぞれ検出されたトルク及びクランク軸回転数に基づいて仕事率を演算する仕事率演算手段とを具えることを特徴とするものである。
【0015】本発明による請求項1の自転車用メータでは、トルク検出手段により自転車のクランク軸に印加されるトルクを検出するとともに、クランク軸回転数検出手段によりクランク軸の回転数を検出し、検出されたトルク及びクランク軸回転数に基づいて仕事率を演算する。このようにして仕事率を演算することにより、乗り手の体重及び車両重量を入力する必要がなく、また自転車で一般の路上を走行する場合に路面の起伏、風向き及び路面状況を考慮する必要がなく、かつ、単にペダル圧力にクランク長を乗算した値を用いて仕事率を計算しないため、路上を走行する場合でも上記不都合を有することなく仕事率を正確に演算することができ、その結果上記第1の目的を達成することができる。
【0016】本発明による請求項2の自転車用メータは、前記仕事率及びペダリング頻度を考慮して自転車の乗り手の消費エネルギーを演算する消費エネルギー演算手段を具えることを特徴とするものである。
【0017】本発明によれば、仕事率及びペダリング頻度を考慮して自転車の乗り手の消費エネルギーを演算するので、心拍(脈拍)数検出装置から自転車走行時の消費エネルギーを算出する必要がなくなり、上記作用・効果に加えて、消費エネルギーの誤差が小さくなり、上記第2の目標を達成することができる。また、ペダリング頻度を考慮することにより、さらに消費エネルギーの誤差は小さくなり、信頼性のあるものとなる。
【0018】本発明による請求項3の自転車用メータは、前記仕事率に基づいて自転車の乗り手の消費エネルギーが最も少なくなる最適ペダリング頻度を演算する最適ペダリング頻度演算手段を具えることを特徴とするものである。
【0019】本発明によれば、仕事率に基づいて自転車の乗り手の消費エネルギーが最も少なくなる最適ペダリング頻度を演算するので、上記作用・効果に加えて、長距離を楽に自転車走行することができ、その結果上記第3の目的を達成することができる。
【0020】本発明による請求項4の自転車用メータは、前記最適ペダリング頻度と実際のペダリング頻度との回転数差を演算する回転数差演算手段を具えることを特徴とするものである。
【0021】本発明によれば、最適クランク軸回転数とクランク軸回転数との回転数差を演算するので、上記作用・効果に加えて、乗り手は現在の走行と理想的な走行との差の情報を得ることができる。
【0022】本発明による請求項5の自転車用メータは、前記仕事率の所定時間に亘る平均仕事率を演算する平均仕事率演算手段を具えることを特徴とするものである。
【0023】本発明によれば、仕事率の所定時間に亘る平均仕事率を演算することができるので、上記作用・効果に加えて、乗り手は所定時間に亘る平均仕事率の情報を得ることができる。
【0024】本発明による請求項6の自転車用メータは、前記仕事率、消費エネルギー、最適ペダリング頻度、実際のペダリング頻度、回転数差及び平均仕事率のうちの少なくとも一つを表示する表示手段を具えることを特徴とするものである。
【0025】本発明によれば、仕事率、消費エネルギー、最適ペダリング頻度、実際のペダリング頻度、回転数差及び平均仕事率のうちの少なくとも一つを表示するので、乗り手はこれらのうちの必要な情報を任意に得ることができる。
【0026】
【発明の実施の形態】本発明による自転車用メータの実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。なお、図面中、同一部材には同一符号を付すものとする。図1は、本発明による自転車用メータを付設した自転車の部分的斜視図である。本形態では、自転車用メータ1を、一般の路上を走行する自転車2のハンドル3に取り付ける。
【0027】乗り手がペダル4を介して印加したクランク軸5のトルクと、クランク軸5のクランク軸回転数とは、ハンガー部6に内蔵されたトルクセンサ及びクランク軸回転センサ(ともに図示せず)によってそれぞれ検出され、これらの検出信号がワイヤ7を介して自転車用メータ1に送信され、後に説明する演算が自転車用メータ1で行われる。なお、本形態では、乗り手の左足によって印加されたトルクを検出している。
【0028】図2は、ハンガー部に内蔵されたトルクセンサの断面図である。トルクセンサ8は、クランク軸5のトルク量を電気信号に変換する励磁/検出コイル9と、励磁/検出コイル9からの磁束をトルクセンサ8内部に閉じ込めるシールドヨーク10と、クランク軸5、励磁/検出コイル9及びシールドヨーク10を収容するハウジング部11を具える。
【0029】磁歪特性の良好なクランク軸5には、複数のナーリング(溝)12が軸線方向に対して±45°の方向に刻まれ、これによりクランク軸5のトルク量を磁気特性の変化量に変換する。励磁/検出コイル9は、この磁気特性の変化量をクランク軸5のトルク量として電気信号に変換し、この電気信号をワイヤ7(図1)に接続したリード線13を介して自転車用メータ1(図1)に送信する。
【0030】図3は、本発明による自転車用メータの外観図である。図3において、自転車用メータ1は、液晶表示装置のようなディスプレイ14と、乗り手の操作により操作の開始及び終了を制御するスタート/ストップスイッチ15と、ディスプレイ14の表示モードを切り替えるモードスイッチ16とを具える。
【0031】本形態では、ディスプレイ14は、仕事率、消費エネルギー、現在のペダリング頻度、最適ペダリング頻度、最適ペダリング頻度と現在のペダリング頻度との回転数差及び平均仕事率のうちの少なくとも一つを、乗り手によるモードスイッチ16の操作により任意に表示し、又はスキャン機能により一定時間ごとに自動的に表示項目を切り替える。なお、図3に図示した例では、仕事率及び消費エネルギーを表示している。
【0032】図4は、本発明による自転車用メータの機能ブロック図である。この図において、マイクロコンピュータ17には、クランク軸トルクTを検出するトルクセンサ8及びクランク軸回転数Ncを検出するクランク軸回転センサ18から信号が入力される。マイクロコンピュータ17は、これら信号及びこれに内蔵されたタイマ(図示せず)で計測された経過時間に基づいて、仕事率W、消費エネルギーE、最適ペダリング頻度NCS及び/又は回転数差ΔNCS(NCS−NC )、平均仕事率Wav並びに現在のペダリング頻度NC を演算し、かつ、乗り手の指示に応じて又はマイクロコンピュータ17によって自動的に仕事率表示部19、消費エネルギー表示部20、最適ペダリング頻度及び/又は回転数差表示部21、平均仕事率表示部22及び現在のペダリング頻度表示部23にこれらの情報をそれぞれ出力する。なお、クランク軸回転センサ18としては従来既知のものを使用するものとし、クランク軸回転センサ18を、トルクセンサ8とともにクランク軸5(図1及び2)の付近に配置する。
【0033】本形態では、クランク軸1回転当たりの平均クランク軸トルクをT(kgf・m)とし、1分間当たりに換算したクランク軸回転数をNc(rpm)とし、操作開始後の経過時間をt(分)とし、重力加速度をg(m/s2)とし、クランク軸回転数係数をCR とすると、仕事率Wを、計算式【数1】W = (2π・2T・Nc・g)/60secによって演算する。ここで、トルクを2Tとしたのは、既に説明したように左足によって印加されたトルクを用いているからである。また、消費エネルギーEを、計算式【数2】E = CR(aW+b)tによって演算する。ここで、a及びbを、発明者が種々の実験により得た任意の値とする。また、最適ペダリング頻度Ncsを、回帰式【数3】Ncs = cW2+dW+eによって演算する。ここで、c,d及びeを、発明者が種々の実験により得た任意の値とする。また、平均仕事率Wavを、計算式【数4】Wav = ΣW/tによって演算する。
【0034】本形態の動作を説明する。図5は、本発明による自転車用メータの動作を示すフローチャートである。本ルーチンは、例えば、一定時間ごと又は一定ペダリング回転ごとの定時割り込みによりマイクロコンピュータ17(図4)によって遂行される。
【0035】先ず、ステップS1において、自転車の乗り手がスタート/ストップスイッチ15(図3)をONにした後、ステップS2において、クランク軸1回転当たりの平均クランク軸トルクT、1分間当たりに換算したクランク軸回転数Nc及び経過時間tをマイクロコンピュータ17(図4)に入力する。次いで、ステップS3において、仕事率Wを数1を用いて計算する。その後ステップS4においてこの仕事率Wを仕事率表示部19(図4)に出力し、ディスプレイ14(図3)上に表示する。本形態では、この仕事率Wを、例えば5回転ごとでの移動平均値として演算され、かつ、例えば2秒ごと、すなわち一定時間ごとに表示される。
【0036】ステップS5において、仕事率と消費エネルギーとの回帰式をペダリング頻度に応じて選択する。すなわち、クランク軸回転数係数CR をペダリング頻度(クランク軸回転数)Nc に応じて選択する。仕事率と消費エネルギーとの回帰式は予め実験から導かれたものであり、マイクロコンピュータ17(図4)に記憶されている。本形態で用いられる消費エネルギーと仕事率との間の関係を図6に示す。なお、図6(a)は、クランク軸回転数が35rpm 以下の場合の仕事率と消費エネルギーとの間の関係を示すものであり、図6(b)は、クランク軸回転数が35rpm より上で45rpm 以下の場合の仕事率と消費エネルギーとの間の関係を示すものであり、図6(c)は、クランク軸回転数が45rpm より上で55rpm 以下の場合の仕事率と消費エネルギーとの間の関係を示すものであり、図6(d)は、クランク軸回転数が55rpm より上で65rpm 以下の場合の仕事率と消費エネルギーとの間の関係を示すものであり、図6(e)は、クランク軸回転数が65rpm より上で75rpm 以下の場合の仕事率と消費エネルギーとの間の関係を示すものであり、図6(f)は、クランク軸回転数が75rpm より上で90rpm 以下の場合の仕事率と消費エネルギーとの間の関係を示すものであり、図6(g)は、クランク軸回転数が90rpm より上の場合の仕事率と消費エネルギーとの間の関係を示すものである。いずれも横軸に仕事率(Watt)をとり、縦軸に消費エネルギー(kcal/min)をとるものとする。
【0037】次いで、ステップS6において、今回のルーチンで消費された消費エネルギーを、ペダリング頻度ごとの仕事率と消費エネルギーとの一次回帰を用いて、数2により計算し、その後ステップS7において、スタート/ストップスイッチ15(図3)をONにしてから今回のルーチンまでに消費された積算値を演算するため、スタートしてから前回のルーチンまで消費された消費エネルギーの積算値に、今回のルーチンで求めた消費エネルギーの値を加算する。その後ステップS8において、消費エネルギーをマイクロコンピュータ17(図4)に記憶させるとともに、ステップS9において、この値を消費エネルギーとしてディスプレイ14(図3)に表示される。なお、消費エネルギーの積算値は、スタート/ストップスイッチ15(図3)をOFFにすると零にリセットされる。
【0038】ステップS10において、数3を用いて最適ペダリング頻度Ncsを計算する。この最適ペダリング頻度Ncsも、数3のような予め実験から導かれ、かつ、マイクロコンピュータ17(図4)に記憶された仕事率と最適ペダリング頻度との回帰式から計算される。その後ステップS11において、最適ペダリング頻度Ncsをディスプレイ14(図3)に表示する。
【0039】図7は、本形態で用いられる仕事率ごとのペダリング頻度と消費エネルギーとの関係を示す図である。この図において、横軸にペダリング頻度(rpm) をとり、縦軸に消費エネルギー(kcal/min)をとる。この図は、図6で示した各ペダリング頻度の仕事率と消費エネルギーとの回帰直線に各々の仕事率(20,40,…,300W)を代入して導き出したものである。
【0040】図8は、本形態で用いられる仕事率と最適ペダリング頻度との関係を示す図である。この図において、横軸に仕事率(watts) をとり、縦軸に最適ペダリング頻度(rpm) をとる。この図は、図7に示した2次多項式から仕事率ごとに消費エネルギーが最も少なくなるペダリング頻度を求め、2次多項式で回帰したものである。
【0041】本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、幾多の変更及び変形が可能である。例えば、自転車を、一般の路上を走行するものの代わりに定置式自転車型健康機のように使用することもできる。また、本発明を電磁式のブレーキを有しない定置式自転車型健康機に用いることにより、信頼性の高い仕事率、消費エネルギー等の情報を得ることが可能になる。また、従来のクランク軸回転センサ18を用いる代わりに、トルクセンサ8にクランク軸回転センサの機能を持たせてもよい。さらに、本形態では左足側のペダルに印加されたトルクを検出したが、右足側のペダルに印加されたトルクを検出することもでき、又は両足側のペダルに印加されたトルクを検出することもできる。発明者の実験の結果、これらのトルクはほぼ同一であることが確認されている。なお、両足側のペダルに印加されたトルクを検出する場合、数1において、2Tの代わりにTを用いる。
【0042】
【発明の効果】本発明によれば、検出されたトルク及びクランク軸回転数に基づいて仕事率を演算するので、路上を走行する場合でも仕事率を正確に演算、表示することができる。また、仕事率及びペダリング頻度を考慮して自転車の乗り手の消費エネルギーを演算することにより、表示する消費エネルギーの誤差は小さくなる。さらに、仕事率に基づいて自転車の乗り手の消費エネルギーが最も少なくなる最適ペダリング頻度を演算、表示し、これを利用することにより長距離を楽に自転車走行することができるようになる。
【0043】したがって、健康づくりや体力増強を目的とした運動において、自転車で一般の路上を走りながら、室内用の定置式自転車型健康機等のように、その運動の強さ(仕事率)、運動量(乗り手が消費したエネルギー)及び最適ペダリング頻度を提供することが可能となり、自転車走行をより楽しく快適にでき、安全かつ効率的に健康づくりや体力増強が可能となる。また、これらから、自転車による健康づくりや体力増強を図ろうとする動機付けにもなる。
- 【公開番号】特開平10−35567
【公開日】平成10年(1998)2月10日
【発明の名称】自転車用メータ
- 【出願番号】特願平8−190814
【出願日】平成8年(1996)7月19日
【出願人】
【識別番号】000112978
【氏名又は名称】ブリヂストンサイクル株式会社
- 【代理人】
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 暁秀 (外4名)
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