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トラクタの3点取着装置用のリフト棒
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- 【要約】
【課題】 接続要素の一方をトラクタの昇降アーム或いは下部操舵アームから外すことなく一定の長さを設定可能なリフト棒を提供する。
【解決手段】リフト棒の両端部の接続ヨークは、管状のロッド要素11の螺子山付き内腔10内に螺合される。ロッド要素11は、長手方向軸線17に沿って移動可能なようにハウジング8のハウジング内腔21内に収容される。ロッド要素及びハウジングは、互いに対して二つの異なる位置を採ることができ、リフト棒の長さは、前記二つの位置の一方で固定される。リフト棒が取付状態にあるときでもロッドの長さを設定し得るように、且つ、使用時でも両方の部品がそれぞれの位置を変えないように、係止位置においては、差込ピン24がロッド要素の凹部13と係合して短縮方向並びに回転方向での支持を構成し、抜き出し方向では延伸を防止する留めを構成するようにしている。
- 【特許請求の範囲】
【請求項1】 トラクタ(1)の三点取付装置の下部操舵アーム(2)をトラクタ(1)の昇降アーム(3)に接続するためのリフト棒(4)であって、前記トラクタ(1)の昇降アーム(3)に接続される第一の接続要素(7)、及び前記トラクタ(1)の操舵アーム(2)に接続される第二の接続要素(6)と、ハウジング(8)、及び長手方向軸線(17)に沿って調整可能であるように該ハウジングの内腔(21)内に収容されるロッド要素(11)にして、前記接続要素(6、7)の一方とそれぞれ連係するハウジング(8)及びロッド要素(11)と、前記ロッド要素(11)をハウジングに対して一定の長さに設定するための手段にして、一方向で機能する差込ピン(24)及びハウジング(8)内の差込内腔(23)と、他方向で機能するハウジング(8)の止め及びロッド要素(11)の止めと、から成る手段と、前記リフト棒の長さを設定するための、螺子山付き接続部から成る手段と、を有するリフト棒(4)において、前記ロッド要素(11)が、ハウジング(8)から突出する少なくとも一方の端部に、螺子山付きロッド(9)の雄ねじと調節可能に係合する螺子山付き内腔部(10)を備え、前記螺子山付きロッド(9)が、前記接続要素(6、7)の一方(6)に接続され、前記内腔部(10)及び螺子山付きロッド(9)が、前記一定のリフト棒の長さを設定する手段を構成し、前記ロッド要素(11)が、前記ハウジング(8)に貫入するその端部に、ハウジング(8)の差込内腔(23)内に挿入される差込ピン(24)を収容する凹部(13)即ち内腔を備えることにより、前記ロッド要素(11)を前記ハウジング(8)に対して固定し、更に、前記ロッド要素(11)が、該端部に、長手方向軸線(17)を中心に凹部(13)即ち内腔に対してずれたスロット(14)を備え、該スロットが長手方向軸線(17)に沿って延びると共に、ロッド要素(11)をハウジング(8)に対して回転させた後に該スロット内に前記差込ピン(24)を挿入可能であることを特徴とするリフト棒。
- 【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、トラクタの三点取付装置の下部操舵アームをトラクタの昇降アームに接続するためのリフト棒であって、さらに詳しくは、前記トラクタの昇降アームに接続される第一の接続要素及び前記トラクタの操舵アームに接続される第二の接続要素と、ハウジング及び長手方向軸線に沿って調整可能であるように該ハウジングの内腔内に収容されるロッド要素にして前記接続要素の一方とそれぞれ連係するハウジング及びロッド要素と、前記ロッド要素をハウジングに対して一定の長さに設定するための手段にして一方向で機能する差込ピン及びハウジング内の差込内腔と他方向で機能するハウジングの止め及びロッド要素の止めとから成る手段と、前記リフト棒の長さを設定するための螺子山付き接続部から成る手段とを有するリフト棒に関する。
【0002】
【従来の技術】このようなリフト棒は、米国特許第3056458号公報に記載されている。ハウジングは、ロッド要素が突出するハウジング開口端部に取り付けられてロッド要素を案内する案内スリーブを備えている。
【0003】ハウジングに貫入するロッド要素の端部には、別の案内スリーブが取り付けられている。ロッド要素は、その螺子山付き部分を介して、案内スリーブの螺子山付き内腔に螺合される。これにより、ロッド要素が案内スリーブに対して回転するので、リフト棒を一定の長さに設定することが可能となる。
【0004】ロッド要素に係る案内スリーブは、ハウジングに係る案内スリーブとハウジングの内腔を貫通する差込ピンとの間で固定される。浮動位置を得るためには差込ピンをハウジングから引き抜く必要があり、これにより、ロッド要素は、ハウジングに貫入するその端面を介して、長手方向軸線に沿って調節可能となる。
【0005】一定の長さを設定するためには、ロッド要素に連係した接続要素としてのヨークヘッドを下部操舵アームから外さなければならない。その後、ロッド要素に係る案内スリーブ自体は長手方向軸線を中心に回転させないで、ロッド要素を長手方向軸線の周りに回転させてもよい。更に、案内スリーブがロッド要素の螺子山上で回動自在であるので、作動中に振動が生じた場合には設定が変化してしまう恐れがある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、接続要素の一方をトラクタ正確にはトラクタの昇降アームから或いは下部操舵アームから外すことなく一定のリフト棒の長さを設定可能なリフト棒を提供することである。別の目的は、一度設定された長さが作動中に変化しないようにすることである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、前記目的は、前記ロッド要素がハウジングから突出する少なくとも一方の端部に螺子山付きロッドの雄ねじと調節可能に係合する螺子山付き内腔部を備え、前記螺子山付きロッドが前記接続要素の一方に接続され、前記内腔部及び螺子山付きロッドが前記一定のリフト棒の長さを設定する手段を構成し、前記ロッド要素が前記ハウジングに貫入するその端部にハウジングの差込内腔内に挿入される差込ピンを収容する凹部即ち内腔を備えることにより前記ロッド要素を前記ハウジングに対して固定し、更に、前記ロッド要素が該端部に長手方向軸線を中心に凹部即ち内腔に対してずれたスロットを備え、該スロットが長手方向軸線に沿って延びると共にロッド要素をハウジングに対して回転させた後に該スロット内に前記差込ピンを挿入可能とすることにより達成される。
【0008】本実施形態の利点は、差込ピンを外すだけで、下部操舵アームに保持されて螺子山付きロッドを有する接続要素においてロッド要素を回転させて長さを変えることが可能になることである。差込ピンを挿入すると、ロッド要素をハウジングに対して固定し得る二つの位置で、長さの変更が不可能となる。係止位置及び浮動位置のいずれにおいても、ロッド要素は、差込ピンによりハウジングに対して回転不能に保持される。
【0009】更に、浮動位置から係止位置への切替え及び係止位置から浮動位置への切替えの操作は、容易である。更に、かかる構成により、長さを短くすることもできる。スロットの長さは、ハウジングに対するロッド要素の所望の軸方向調整を長手方向軸線に沿って行い得る程度に設定される。好適な実施形態では、凹部及びスロットは、ハウジングに貫入するロッド要素の端面に向けて開口している。ロッド要素は、端部が螺子山付きロッドと螺合するように中実材料を穿孔して中空にしてもよいし、或いはできるだけ軽量の実施形態を達成すべく管から構成してもよい。
【0010】抜き出し方向における動作を規制するために、ロッド要素は、ハウジングに係る別の止めにより直接支持される少なくとも一つの案内環と連係している。しかしながら、距離を埋めるために、ロッド要素に係る案内環は、ハウジングの止めの前方に配置されたブシュにより支持してもよい。ロッド要素は、該ロッド要素に取り付けられた二つの離間した案内環と連係することが好ましい。
【0011】案内環は、一方の方向では移動可能に他方の方向では固定環により固定されるように、ロッド要素に取り付けてもよい。案内環は、それぞれハウジングとロッド要素の固定環により逆方向で作用するように固定される、ことが好ましい。二つの案内環の間には、係止位置と浮動位置において案内環を固定環に接触して保持するために圧力環が支持されている。
【0012】また、案内環をロッド要素に対して堅固に接続することもできる。
【0013】ロッド要素を管として構成するならば、特に有利な実施形態が得られる。
【0014】一定のリフト棒の長さを設定すべくロッド要素の回転を容易にするために、ロッド要素の外面には、長手方向軸線に対して径方向に突出する舌状突起が設けられている。通常は、接続要素の一方を玉継手として、他方を接続ヨークとして構成する。
【0015】
【発明の実施の形態】図面には、本発明による昇降棒とトラクタの三点取付装置におけるその使用とが示されている。
【0016】図1は、一方の端部が軸回動可能なように取り付けられた下部操舵アーム2をその後端部に備えたトラクタ1を示す。図示された下部操舵アーム2と平行に、別の下部操舵アームが取り付けられている。前記二本の下部操舵アームの間の上方では、上部操舵アーム5の一方の端部がトラクタ後部に軸回動可能に取り付けられている。下部操舵アーム2と上部操舵アーム5とは、トラクタ1に機具を取り付ける機能を有する。
【0017】取り付けるべき機具を移動させるために、下部操舵アーム2は、リフト棒4を介して昇降アーム3に取り付けられている。昇降アーム3は、昇降用の動力駆動装置に接続されている。下部操舵アーム2の昇降は、リフト棒4を介して行う。リフト棒4を下部操舵アーム2に接続するために、接続ヨーク6が設けられている。更に、リフト棒4は、玉継手7を介して昇降アーム3に接続されている。
【0018】図2において、リフト棒4は、図1に比して拡大した側面図として示されている。リフト棒4は、接続ヨーク6を支持したロッド要素11と、玉継手7を固定したハウジング8と、を備えている。ロッド要素11は、長手方向軸線17に沿ってハウジング8内で調節可能である。しかしながら、リフト棒4は、ハウジング8の内腔23に挿入されて該内腔から一方の端部が突出する差込ピン24を用いて、一定の長さに設定してもよい。
【0019】更に、リフト棒4の長さを一定に設定するために、ロッド要素11を接続ヨーク6に螺合接続するが、これは、舌状突起18を介してロッド要素11を回転させることにより行うことができる。これについて、図3を参照して詳しく説明する。
【0020】図3は、接続ヨーク6が螺子山付きロッド9を備えており、該ロッド9が螺子山を介して管状ロッド要素11の螺子山付き内腔10内に螺合されている、ことを示す。ロッド要素11は、ハウジング8の内腔21内に、軸方向に延びている。ハウジング8の内腔21に入るロッド要素11の端面12を基点に、凹部13が、端面12に向かって開口するように設けられている。該凹部は、差込ピン24の断面に適合した形状を有すると共に長手方向軸線17を横切るように設けられている。ロッド要素11は、一定間隔を置いて配設された二つの案内環15、16と連係している。
【0021】案内環15は、ロッド要素11の外面上に位置決めされており、玉継手7の方向では固定環22により支持されている。第二の案内環16は、ロッド要素11の外面上にハウジング8の開放端部に対向して配設され、接続ヨーク6の方向ではハウジング内腔21内の溝と係合する固定環22′により支持されている。前記二つの案内環15、16の間には、ロッド要素11の周りに同軸的に配置された圧力ばね19が支持されている。前記二つの案内環15、16の間には、ブシュ20が配設されている。
【0022】接続ヨーク6に対してF1方向に力を加えると、該力は、螺子山付きロッド9を介してロッド要素11に伝達され、更に固定環22から案内環15に、更にそこからブシュ20と案内環19を介して固定環22′上に、更にそこからハウジング8及び玉継手7内に伝達されて、リフト棒の延伸を不能にする。逆方向に力F2を加えると、力は接続ヨーク6から螺子山付きロッド9及びロッド要素11に伝達され、更にそこから差込ピン24を介してハウジング8及び玉継手7に伝達され、リフト棒の短縮も不能にしている。
【0023】また、図1に示したようにリフト棒を取り付けると接続ヨーク6及びハウジング8は玉継手7の動作範囲内でのみ互いに対して回転不能であるので、ロッド要素11が長手方向軸線17を中心に回転することは不可能である。ロッド要素11は、ハウジング8に対して回転不能であるように、凹部13と係合する差込ピン24により保持される。これは、螺子山付きロッド9に対しても調整不能であることを意味する。管状のロッド要素11は、端面12を基点にして、長手方向軸線17を中心に凹部13に対して90°だけずれるように位置決めされたスロット14を備えている。
【0024】図3に示したような係止位置が破棄されてロッド要素11及びハウジング8を長手方向軸線に沿って互いに軸方向に調節することが可能となる位置までロッド要素11及びハウジング8を移動させるためには、凹部13及びハウジング8の差込内腔23から差込ピン24を抜き取る必要がある。その後、舌状突起部18を操作してロッド要素11を図4に示した位置まで90度だけ回転させる。次に、差込ピン24をハウジングの内腔23内に再び挿入し、スロット14を通過してハウジング8の内腔23の他方の端部から突出させることができる。
【0025】この位置において、図3によるF2方向に接続ヨーク6に対して力を加えると、寸法に応じて、ロッド要素11の端面12が基部25に当接するまで、或いはスロット14の端部が差込ピン24と接触するまで、ロッド要素11をハウジング8内に更に移動させ得るので、リフト棒の長さを短縮させることができる。接続ヨーク6に対してF1方向に対応する方向に力を加えると、図3に基づき説明したものと同じ状態が得られる。
【0026】以下、本発明の好適な実施の態様を項目別に示す。
【0027】1.トラクタ(1)の三点取付装置の下部操舵アーム(2)をトラクタ(1)の昇降アーム(3)に接続するためのリフト棒(4)であって、 前記トラクタ(1)の昇降アーム(3)に接続される第一の接続要素(7)、及び前記トラクタ(1)の操舵アーム(2)に接続される第二の接続要素(6)と、ハウジング(8)、及び長手方向軸線(17)に沿って調整可能であるように該ハウジングの内腔(21)内に収容されるロッド要素(11)にして、前記接続要素(6、7)の一方とそれぞれ連係するハウジング(8)及びロッド要素(11)と、前記ロッド要素(11)をハウジングに対して一定の長さに設定するための手段にして、一方向で機能する差込ピン(24)及びハウジング(8)内の差込内腔(23)と、他方向で機能するハウジング(8)の止め及びロッド要素(11)の止めと、から成る手段と、前記リフト棒の長さを設定するための、螺子山付き接続部から成る手段と、を有するリフト棒(4)において、【0028】前記ロッド要素(11)が、ハウジング(8)から突出する少なくとも一方の端部に、螺子山付きロッド(9)の雄ねじと調節可能に係合する螺子山付き内腔部(10)を備え、前記螺子山付きロッド(9)が、前記接続要素(6、7)の一方(6)に接続され、前記内腔部(10)及び螺子山付きロッド(9)が、前記一定のリフト棒の長さを設定する手段を構成し、前記ロッド要素(11)が、前記ハウジング(8)に貫入するその端部に、ハウジング(8)の差込内腔(23)内に挿入される差込ピン(24)を収容する凹部(13)即ち内腔を備えることにより、前記ロッド要素(11)を前記ハウジング(8)に対して固定し、更に、前記ロッド要素(11)が、該端部に、長手方向軸線(17)を中心に凹部(13)即ち内腔に対してずれたスロット(14)を備え、該スロットが長手方向軸線(17)に沿って延びると共に、ロッド要素(11)をハウジング(8)に対して回転させた後に該スロット内に前記差込ピン(24)を挿入可能である、 ことを特徴とするリフト棒。
【0029】2.前記凹部(13)及びスロット(14)が、ハウジング(8)に貫入するロッド要素(11)の端面(12)に向けて開口している、ことを特徴とする項目1に記載のリフト棒。
【0030】3.抜き出し方向における動作を規制するために、ロッド要素(11)が少なくとも一つの案内環(15、16)と連係し、該環は、前記ハウジング(8)に連係した止め(22′)により直接支持されているるか、或いは、該環の間に配設されたブシュ(20)を介して間接的に支持されていることを特徴とする項目1に記載のリフト棒。
【0031】4.前記ロッド要素(11)が、二つの離間した案内環(15、16)と連係していることを特徴とする項目3に記載のリフト棒。
【0032】5.前記案内環(15、16)が、ハウジング(8)及びロッド要素(11)に位置する固定環(22、22′)により、それぞれ反対方向に係止されていることを特徴とする項目3に記載のリフト棒。
【0033】6.前記二つの案内環(15、16)の間に、圧力ばね(19)が支持されていることを特徴とする項目1に記載のリフト棒。
【0034】7.前記案内環(15、16)が、ロッド要素(11)に堅固に接続されていることを特徴とする項目1に記載のリフト棒。
【0035】8.前記ロッド要素(11)が、管として構成されていることを特徴とする項目1乃至7のいずれか1項に記載のリフト棒。
【0036】9.長手方向軸線(17)に対して、前記ロッド要素(11)の外面から径方向に舌状突起(18)が突出していることを特徴とする項目1乃至8のいずれか1項に記載のリフト棒。
【0037】10.前記接続要素の一方が、玉継手(7)として構成され、他方が接続ヨーク(6)として構成されていることを特徴とする項目1に記載のリフト棒。
- 【公開番号】特開平10−4
【公開日】平成10年(1998)1月6日
【発明の名称】トラクタの3点取着装置用のリフト棒
【発明者】
【氏名】ノルベルト・ミューラー
【氏名】ヘルベルト・コエネン
【氏名】ユルゲン・ヴォルマー
- 【出願番号】特願平9−27114
【出願日】平成9年(1997)2月10日
【出願人】
【識別番号】391020724
【氏名又は名称】ジー・ケー・エヌ・ヴアルテルシャイト・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング
【氏名又は名称原語表記】GKN WALTERSCHEID GMBH
- 【代理人】
【弁理士】
【氏名又は名称】萩野 平 (外3名)
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