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刈払機
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- 【要約】
【課題】 作業負担を軽減し,作業環境を向上させつつ作業性及び安全性の高い刈払機を提供すること。
【解決手段】 所要長さを有する操作パイプ1内に動力伝達用シャフトが挿通され、操作パイプ1の先端に上記シャフトを介して駆動される刈刃部2を備え、前記操作パイプ1に対し前記シャフトに動力を伝達するエンジン3を分離し、上記エンジン3は、地上を走行する所要の外径を有した左右一対の接地輪4間に位置して、該エンジン3の中心部が左右の接地輪4の車軸41線上に位置するように搭載支持して地上を移動可能にし、また前記車軸41に移動規制部材6を軸支して前記エンジン3の後退移動を規制し、且つ上記エンジン3の出力部と上記操作パイプ1の基端部とをフレキ部材32により連結すると共に、前記フレキ部材32内に挿通したフレキシブルシャフト31によりエンジン3の出力部と操作パイプ1内の動力伝達用シャフトとを伝動連結してなる。
- 【特許請求の範囲】
【請求項1】 所要長さを有する操作パイプ内に動力伝達用シャフトが挿通され、操作パイプの先端に上記シャフトを介して駆動される刈刃部を備え、前記操作パイプに対し前記シャフトに動力を伝達する駆動源を分離した構成とし、上記動力源は、地上を走行する所要の外径を有した左右一対の接地輪間に位置して、該動力源の中心部が左右の接地輪の車軸線上に位置するように搭載支持して地上を移動可能にし、且つ上記動力源の出力部と上記操作パイプの基端部とをフレキ部材により連結すると共に、前記フレキ部材内に挿通したフレキシブルシャフトにより動力源の出力部と操作パイプ内の動力伝達用シャフトとを伝動連結してなることを特徴とする刈払機。
【請求項2】 請求項1記載の刈払機において、上記動力源の出力を制御する操作部を、操作パイプの基端側に備え、操作パイプの側から動力源の駆動制御を行う構成としてなることを特徴とする刈払機。
【請求項3】 請求項1または2記載の刈払機において、左右一対の接地輪間に搭載支持した動力源には、移動規制部材が軸支され、該移動規制部材は、動力源が操作パイプの側に引かれて移動する方向には作動しないが、反対の後退方向には移動を阻止するように可動可能に軸支してなることを特徴とする刈払機。
- 【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、草等を刈る刈払機に関し、特に刈払作業を行う操作パイプに対し、刈刃部に動力を伝達する動力源を分離構成して操作パイプに引かれて該動力源が地上を移動可能に構成してなる刈払機に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、簡単に草等を刈り取る機材として、様々な刈払機が提案されている。これらの刈払機は、一般的に操作パイプの一端側に回転刃,レシプロ刃等を備える刈刃部が設けられ、操作パイプの他端側に前記刈刃部を回転駆動させるエンジン等の動力源が設けられている。そして作業者は操作パイプに設けられている操縦ハンドルを持って所要の作業を行うようにしている。
【0003】ところで上述した刈払機は、作業者1人がこれを持って作業する。そのため、作業負担を軽減させるために刈払機の軽量化が要求されると共に、作業環境を良くするためにエンジン等の駆動源の騒音及び振動の低減化が要求されている。
【0004】上述した要求を解決する提案として実開昭62−130422号公報に記載される刈払機が提案されている。この刈払機は、図4に示すように、走行車輪aを備える台車bにエンジンcを搭載し、該エンジンcと操作パイプdの一端部とをフレキシブルシャフトeで連結し、前記操作パイプdの他端部に設けられている回転刃fに回転動力を伝達するように構成されている。そして作業者は、比較的重量の重いエンジンcを台車bにて地上に設置走行させながら、騒音及び振動を感じることなく操作パイプdを操縦して刈払い作業を行うようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで上述した従来の刈払機の場合、エンジンを,単に走行車輪を備えた台車に搭載するように構成されている。そのため、凹凸の地面を移動走行させる場合にバランスが悪く、ひどい場合には台車を転倒させてしまい、作業性を悪化させてしまう問題点が派生する。また、傾斜地で作業する場合、前記台車にはブレーキ手段が設けられていないため、台車が傾斜地で暴走してしまい、作業の安全性が悪化してしまう問題点が派生する。
【0006】本発明はこれらの問題点を解決するために案出されたもので、作業負担を軽減し,作業環境を向上させつつ作業性及び安全性の高い刈払機を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため、本発明は、所要長さを有する操作パイプ内に動力伝達用シャフトが挿通され、操作パイプの先端に上記シャフトを介して駆動される刈刃部を備え、前記操作パイプに対し前記シャフトに動力を伝達する駆動源を分離した構成とし、上記動力源は、地上を走行する所要の外径を有した左右一対の接地輪間に位置して、該動力源の中心部が左右の接地輪の車軸線上に位置するように搭載支持して地上を移動可能にし、且つ上記動力源の出力部と上記操作パイプの基端部とをフレキ部材により連結すると共に、前記フレキ部材内に挿通したフレキシブルシャフトにより動力源の出力部と操作パイプ内の動力伝達用シャフトとを伝動連結してなることを特徴とするものである。
【0008】また、上記動力源の出力を制御する操作部を、操作パイプの基端側に備え、操作パイプの側から動力源の駆動制御を行う構成としてなることを特徴とするものである。
【0009】さらに、左右一対の接地輪間に搭載支持した動力源には、移動規制部材が軸支され、該移動規制部材は、動力源が操作パイプの側に引かれて移動する方向には作動しないが、反対の後退方向には移動を阻止するように可動可能に軸支してなることを特徴とするものである。
【0010】
【作用】上記構成により本発明による刈払機は、刈刃部を駆動させる動力源を、地上を走行する所要の外径を有した左右一対の接地輪間に位置して、該動力源の中心部が左右の接地輪の車軸線上に位置するように搭載支持して地上を移動可能にしている。そのため作業者は、操作パイプのみを持って、騒音及び振動を軽減して,まるで掃除機を操縦するように楽に駆動源を引きながら刈払作業を行う。この際駆動源は、バランスを崩すことなく安定して地上を走行移動するようになる。
【0011】また請求項2記載の刈払機では、駆動源を分離した構成にも拘わらず、駆動源を駆動制御する操作部を作業者が持っている操作パイプに設けてあるため、刈払作業を適正に行うことができる。
【0012】さらに請求項3記載の刈払機では、左右一対の接地輪間に搭載支持した動力源に移動規制部材が軸支されているため、特に傾斜地等の刈払作業において、作業者が駆動源を引く方向には移動走行するが、反対(後退)方向には前記移動規制部材によりその移動を阻止するようになる。そのため、傾斜による駆動源の暴走を防止することができる。
【0013】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明する。図1は本発明の刈払機の概略説明図である。図において符号1は操作パイプで、該操作パイプ1はアルミ等の比較的軽量な金属で形成される中空状のパイプである。また該操作パイプ1の先端部には回転刃21を備える刈刃部2が設けられており、図示しないが前記操作パイプ1内に挿通される動力伝達用シャフトを介して後に詳しく説明するエンジン3からの動力を受けて回転駆動する。さらに前記操作パイプ1の基端側には操縦ハンドル11が設けられており、該操縦ハンドル11には、エンジン3の回転を制御するスロットルレバー5が設けられている。
【0014】図において符号3は前記回転刃21に動力を供給するエンジンで、該エンジン3は所要の外径を有する左右一対の接地輪4の間に配設されており、操作パイプ1と分離して地上を移動走行可能に構成されている。そして該エンジン3の出力軸と前記動力伝達用シャフトとはフレキシブルシャフト31で連結されており、また該フレキシブルシャフト31はエンジン3の出力部と操作パイプ1の基端部とを連結するフレキ部材32によって覆われている。
【0015】図2に示すように、前記エンジン3は排気量が25cc程度の比較的小型なエンジンで、図に示すように、燃料タンク33がエンジン3の下側に配設されているタイプのものである。また、接地輪4は、少なくとも前記エンジン3の高さより大きい外径を有するもので、鉄等の剛性を有する材料で形成されている。また、図示していないが、走行振動を軽減させるために、外周にゴム等の弾性材を配設してもよい。
【0016】さらに該接地輪4の中心には車軸41が設けられており、該車軸41,41に跨って、断面形状がコ字状のエンジン設置ブラケット42が前記車軸41,41に回動自在に軸支されている。また該エンジン設置ブラケット42は、エンジン3の中心部,本実施例ではエンジン3の出力軸31が前記車軸41,41の線上に位置するようにその高さが決定され、該エンジン設置ブラケット42の上にエンジン3が設置されている。そのため、接地輪4を備えたエンジン3は、重量物である燃料タンクが下側に設けられていることと、中心(重心)が車軸41,41の線上に設けられていることに起因して安定しており、バランスを崩すことなく地上を走行移動することができる。また、図2に示すように、エンジン設置ブラケット42に、持運び用のトッテ43を設けてもよい。
【0017】またさらに、前記車軸41,41には移動規制部材6が回動自在に軸支されている。該移動規制部材6は、図2,図3に示すように、所要幅を有するL字状の金属部材で、軸支部分から端部までの長さが少なくとも前記接地輪4の半径より長く形成されている。そして図3に示すように、フレキシブルシャフト32の突出側(図面上で左方向)に接地輪4が走行する際には、前記移動規制部材6は単に引きずられて、走行を規制しないが、反対方向(図面上で右側方向)に接地輪4が走行しようとすると、移動規制部材6の端部が地面に当たり、その走行を規制するように機能する。
【0018】次に上述のように構成される刈払機の作用を説明する。刈払作業を行うに際し、まずエンジン3を始動させ、該エンジン3の動力を、フレキシブルシャフト31及び操作パイプ1内に挿通される動力伝達用シャフトを介して回転刃21に回転動力を伝達させる。そして作業者は操縦ハンドル11を持ち、スロットルレバー5を調整し、操縦ハンドル11を左右に振ることで刈払作業を行う。また移動時には、掃除機を操作するようにフレキ部材32を引っ張ることで、接地輪4を備えるエンジン3を移動走行させる。
【0019】この際作業者は、操作パイプ1のみを持っていることから過度な重量負担を感じることなく、楽に刈払作業を行うことができる。また、エンジン3が操作パイプ1より分離され地面にあることから、騒音及び振動を感じることなく快適に作業を行うことができる。
【0020】また、作業地面に凹凸がある場合でも、接地輪4を備えたエンジン3はバランスが良いため、転倒することなく安定して走行することができる。さらに凹凸が大きい場合でも、エンジン接地ブラケット42の底面がソリのようになり、凹凸を乗り越えることができる。
【0021】さらに、傾斜地での作業においても、作業者がエンジン3を引く方向には移動走行するが、反対(後退)方向には移動規制部材6によりその移動が阻止されるため、傾斜によるエンジン3の暴走を防止することができ、作業の安全を確保することができる。
【0022】以上本発明の実施例を説明したが、実施例において、刈刃は回転刃を用いて説明したが、本発明はこれに限らず、レシプロ刃,コード刃のような他の刈刃を用いても良い。
【0023】
【発明の効果】以上説明したように本発明では、刈刃部を駆動させる動力源を、地上を走行する所要の外径を有した左右一対の接地輪間に位置して、該動力源の中心部が左右の接地輪の車軸線上に位置するように搭載支持して地上を移動可能にしているため、作業者は操作パイプのみを持って、騒音及び振動を感じることなく楽に駆動源を引きながら刈払作業を行うことができ、駆動源は、バランスを崩すことなく安定して地上を走行移動するようになる。
【0024】また、駆動源を分離した構成にも拘わらず、駆動源を駆動制御する操作部を作業者が持っている操作パイプに設けてあるため、刈払作業を適正に行うことができる。
【0025】さらに、左右一対の接地輪間に搭載支持した動力源に移動規制部材が軸支されているため、特に傾斜地等の刈払作業において、作業者が駆動源を引く方向には移動走行するが、反対(後退)方向には前記移動規制部材によりその移動を阻止するようになるため、傾斜による駆動源の暴走を防止することができ、作業の安全を確保することができるようになる。
- 【公開番号】特開平10−4741
【公開日】平成10年(1998)1月13日
【発明の名称】刈払機
【発明者】
【氏名】宮崎 昌宏
【氏名】高辻 豊二
【氏名】藤原 恵
【氏名】上山 久之
- 【出願番号】特願平8−158458
【出願日】平成8年(1996)6月19日
【出願人】
【識別番号】591128729
【氏名又は名称】農林水産省四国農業試験場長
【識別番号】000134981
【氏名又は名称】株式会社ニッカリ
- 【代理人】
【弁理士】
【氏名又は名称】小橋 信淳
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