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補植用作孔具
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- 【要約】
【課題】床土に補植苗を移植するとき、補植用作孔具で筒状の孔を開けるが、孔底を押固めない作孔具を提案する。
【解決手段】縦向きのパイプ6の下端が開放されて挿入口6aとなり、その側面に排出口6bが設けられている補植用作孔具。
- 【特許請求の範囲】
【請求項1】 縦向きのパイプ6の下端が開放されて挿入口6aとなり、その側面に排出口6bが設けられている補植用作孔具。
- 【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ポット内の床土やソレノイドブロックなどに、苗を補植する孔を作る作業具にかかるものである。
【0002】
【従来の技術】図1のように、前後左右に並んだ台型のポット1aが下端で接続した形にパルプが一体成型されてポットシート1となっている。それぞれのポット1aに床土2が詰ったポットシート1が苗箱3に入れられ、床土2に種子が蒔かれ、潅水して所定の日数が経過すると、その頂上の孔1bから苗が育つ。苗箱3から取出したポットシート1を移植機に装着し、ポット1aを1つづつ欠ぎ取ってポット1aごと苗を移植する。
【0003】そのため、多数のポット1aの内の1つに苗が育っていないと、移植された苗に欠株が発生する。これを防ぐため、苗が育っていないポット1aが有ると、図2のように、棒4の下端に固定された球5を孔1bから床土2内に押込んで床土2に孔2aを作り、別の場所で育てた苗をこの孔2aに補植していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この孔2aは、床土2を下に押固めて作るので、底が硬くなる。そのため、孔2a内に補植された苗は活着が思わしくなかった。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記の課題を解決するため、縦向きのパイプ6の下端が開放されて挿入口6aとなり、その側面に排出口6bが設けられている補植用作孔具とした。
【0006】
【実施例】これを図面にもとづいて説明すると、図3のように、孔1bよりもやや小径のパイプ6の上端にハンドル7がT字型に固定されている。パイプ6の下端が開放され(好ましくは、その縁に刃が作られ)て挿入口6aが設けられ、側面に排出口6bが設けられている。パイプ6の側面のやや上の位置に鈎型の案内溝8を設け、押出棒9をパイプ6内に上下に移動できるように取付け、これに固定したピン9aが案内溝8に入っている。そして、ピン9aを案内溝8の上部の水平部8aに位置させる(掛ける)と、押出棒9の下端が排出口6bよりも上方に来、ピン9aを垂直部8bの下端に位置させると、押出棒9の下端が挿入口6aよりもやや下に突出するように出来ている。そして、床土2に孔を開けるときは、ピン9aを水平部8aに掛け止めて用いる。
【0007】すなわち、苗の育っていないポット1aが有ると、パイプ6を孔1bから床土2内に、所定の深さに差込む。すると、挿入口6aの下の土がパイプ6内に入る。そのパイプ6をポット1aから引抜くと、パイプ6内の円筒状の土は、下端で引きちぎられ、パイプ6とともにポット1aから引上げられる。なお、粘性の高い床土2については、パイプ6をポット1aに差し込んだのち、そのパイプ6の上を前後左右に少し傾けたり、パイプ6を少し回すと、パイプ6内の円筒状の土の下端が切れる。
【0008】つづいて、苗が育っていないつぎのポット1aに同じようにパイプ6を差込む。すると、パイプ6が保持している上記の円筒状の土が、つぎの土で押上げられて排出口6bからパイプ6外に排出される。このように、パイプ6を孔1bから床土2内に押込むのみで床土2に連続的に孔2bを作ることができる。そして、その孔2bは、土が円筒状に取除かれて出来て、従来のように押固められていないので、底が軟くて補植される苗が良好に活着する。
【0009】なお、パイプ6内に詰った土や、作業の最後にパイプ6内に残った土は、ピン9aを、垂直部8b内で上から下に向けて移動させると、押出棒9の下端で押下られて挿入口6aから押出される。以上は、孔1bを有する台型のポット1aについて説明したが、このポット1aは上面が開放されたものでも良い。ポット1aは、転倒した台型のものを用いることができ、さらには、この発明品をソレノイドブロックにも利用できる。
【0010】上記の床土2に代えて、ピートモス製のブロックを用いることが出来る。すなわち、ピートモスをポット1aの空胴部とほぼ同じ型の台型のブロック10(図4)に圧縮成型し、そのブロック10をポット1aのそれぞれの空胴部に入れたのち、孔1bから水を掛けて用いる。また、ピートモスを、ポット1aの空胴部と同じ容積の立方体のブロック11(図5)に圧縮成型して上記と同様に用いる。すると、ポット1aに対して床土を入れる作業が簡単になるうえ、それぞれのポット1a内の床土が独立し、ポット1aごとに苗を分離する作業が容易となる。
【0011】また、ピートモスを球形に成型して用いることができる。このとき、台型のポット1aを転倒させてポットシートを板13に載せ、それぞれのポット1aの空胴部にピートモス球12を入れ、苗箱3をこれらに被せて反転させる(図6)。そして、ピートモス球12は、ポット1aの空胴部に入れたとき、上端がポット1aから若干上に突出するか、同等になる程度の大きさに成型する。すると、ピートモス球12をそれぞれのポット1a内にいれるとき、これを転がしながら入れるが、その転がりが良いうえ、1つのポット1a内に2つのピートモス球12が入らない。
【0012】図7以下に、床土に代えてピートモスを用いた水稲の播種機を示している。すなわち、図7のように、機台14の上に左から順に潅水装置15、修正ローラ16、播種装置17、覆土装置18および均平ブラシ19が設けられている。苗箱3に床土に代えてピートモスを板状に成型したピートモスボード20を入れ(図8)、潅水装置15の左に乗せる。すると、この苗箱3は、機台14のコンベアで右に送られる。そして、潅水装置15を通過する間にピートモスボード20に水が掛けられる。ピートモスボード20が吸水すると、膨張し、図9のように、中央部その他が上に突出することがある。つぎの工程で、修正ローラ16が苗箱3に入って(図10)、変形したポートモスボード20の上面を平に押均らす。そののち、苗箱3は、播種装置17、覆土装置18および均平ブラシ19をこの順に通過し、ピートモスボード20の上にたね籾が散播されたのち、その上に覆土され、覆土が平に均らされる。
【0013】図11のように、修正ローラ16の外筒面を太鼓形に形成することができる。すると、ピートモスボード20の中央が外に押出されてその外周が苗箱3の端に沿う。図12のように、修正ローラ16の外筒面を溝16a付に形成することができる。すると、押均されたピートモスボード20の上面に前後方向の溝が出来、播かれたたね籾が条になる。なお、苗箱3は、内寸がほぼ30cm×60cmの広さに作られる。ピートモスボード20をほぼ30cm×30cmの広さに形成し、その2枚を苗箱3に並べて入れる。すると、これに水を掛けたとき、合せ目が持上がるが、上記の修正ローラ16でその持上りを修正することができる。図13のように、溝16a付の修正ローラ16に潅水孔16bを放射状に設け、ピートモスボード20を押均らすとき、これから潅水することができる。すると、水で洗われて溝16aにピートモスがたまらない。この場合、修正ローラ16の上をカバー21で被う。
【0014】
【効果】以上のように、この発明によると、床土2に補植用の孔を開けるとき、その孔になる部分の土が取出されるので、孔の底が押固められることがなく、補植苗の活着が良好である。
- 【公開番号】特開平10−5
【公開日】平成10年(1998)1月6日
【発明の名称】補植用作孔具
【発明者】
【氏名】岡田 英博
【氏名】鈴木 主幸
【氏名】石山 佳寿
- 【出願番号】特願平8−154690
【出願日】平成8年(1996)6月17日
【出願人】
【識別番号】000000125
【氏名又は名称】井関農機株式会社
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