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整畦機
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- 【要約】
【課題】 回転整畦体によりなされる畦の一方側面への土の押し付け送り長さを良好なものとすることができると共に回転整畦体の垂直方向の高さを低くすることができてそれだけ装置全体の機高を低くすることができる。
【解決手段】 整畦機構12は畦の一方側面及び畦の上面を整畦可能な回転整畦体13と回転整畦体を回転させる回転機構14とからなり、回転整畦体の回転軸線P1を畦の一方側面の側方から畦側へ斜め上方に向かう所定角度θの上向き方向に配置してなる。
- 【特許請求の範囲】
【請求項1】 走行機体に連結機構により機枠を連結し、該機枠に旧畦上に土を盛り上げる盛土機構を設け、該盛土機構の進行方向前方位置の旧畦の上面を削土する削土機構を設け、該盛土機構の上方にカバー部材を設け、該盛土機構の進行方向後方位置に盛土を締圧整畦可能な整畦機構を設けてなり、上記整畦機構は畦の一方側面及び畦の上面を整畦可能な回転整畦体と該回転整畦体を回転させる回転機構とからなり、該回転整畦体の回転軸線を畦の一方側面の側方から畦側へ斜め上方に向かう所定角度の上向き方向に配置して構成したことを特徴とする整畦機。
【請求項2】 上記回転整畦体を上下調節させる上下調節機構を設けて構成したことを特徴とする請求項1記載の整畦機。
【請求項3】 上記回転整畦体は畦の一方側面を整畦可能な下部回転整畦体と畦の上面を整畦可能な上部回転整畦体とからなり、該下部回転整畦体の回転軸線を畦の一方側面の側方から畦側へ斜め上方に向かう所定角度の上向き方向に配置して構成したことを特徴とする請求項1又は2記載の整畦機。
【請求項4】 上記上部回転整畦体を上下調節させる高低調節機構を設けて構成したことを特徴とする請求項3記載の整畦機。
【請求項5】 上記整畦機構により生ずる機枠に対しての整畦反力を受ける反力受け体を複数個もつ反力受け機構を設けてなることを特徴とする請求項1乃至4記載の整畦機。
【請求項6】 上記反力受け体を上下調節させる上下調節機構を設けて構成したことを特徴とする請求項5記載の整畦機。
【請求項7】 上記整畦機構により整畦される新畦面より旧畦側に突出配置され新畦面の内方に位置する盛土を旧畦土に締圧可能な中締部材をもつ内部締圧機構を具備してなることを特徴とする請求項1乃至6記載の整畦機。
- 【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は例えば畦の造成作業や修復作業等に用いられる整畦機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来この種の整畦機としては、特開昭51−141212号公報、実公昭51−47785号公報、実開昭53−102411号公報、実開昭53−20316号公報、特開昭51−100409号公報、実開昭60−119209号公報、実開昭61−175905号公報、特開昭61−47103号公報、特開昭61−212202号公報、実開昭62−1507号公報、実開昭61−158105号公報、実開平3−79605号公報、実開平5−60207号公報に示す構造のものが知られている。
【0003】これらの従来構造にあっては、走行機体に連結機構により機枠を上下動可能に連結し、機枠に盛土機構としての旧畦上に土を跳ね上げる回転ロータをその回転軸線を畦造成方向と平行又は交差する方向に設け、機枠に回転ロータの上方及び畦の上方にカバー部材を設け、回転ロータの進行方向後方位置に畦の上面及び畦の一方側面に合わせた形状の整畦体を設け、かつ該走行機体の動力取出軸を駆動源として整畦体を往復畦叩動作させるクランク式又は油圧式の畦叩機構を設け、走行機体を旧畦に沿って走行させ、回転ロータで圃場中の泥土を旧畦上に盛り上げ、この盛土を整畦体の畦叩き動作により叩き付けるようにして構成したものである。
【0004】また他の従来構造にあっては、整畦機構として、走行機体の動力取出軸を駆動源として整畦体を振動動作させる振動機構を設けて構成し、旧畦上に盛り上げられた盛土を整畦体の振動動作により締め付けるように構成したものもある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来構造の場合、地方により相異する畦の土質や天候等の作業条件によっては、必ずしも満足した整畦作業を行い得ないことがあるという不都合を有している。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明はこのような不都合を解決することを目的とするもので、本発明のうち、請求項1記載の発明にあっては、走行機体に連結機構により機枠を連結し、該機枠に旧畦上に土を盛り上げる盛土機構を設け、該盛土機構の進行方向前方位置の旧畦の上面を削土する削土機構を設け、該盛土機構の上方にカバー部材を設け、該盛土機構の進行方向後方位置に盛土を締圧整畦可能な整畦機構を設けてなり、上記整畦機構は畦の一方側面及び畦の上面を整畦可能な回転整畦体と該回転整畦体を回転させる回転機構とからなり、該回転整畦体の回転軸線を畦の一方側面の側方から畦側へ斜め上方に向かう所定角度の上向き方向に配置して構成したことを特徴とする整畦機にある。
【0007】又、請求項2記載の発明は、上記回転整畦体を上下調節させる上下調節機構を設けて構成したことを特徴とするものであり、又、請求項3記載の発明は、上記回転整畦体は畦の一方側面を整畦可能な下部回転整畦体と畦の上面を整畦可能な上部回転整畦体とからなり、該下部回転整畦体の回転軸線を畦の一方側面の側方から畦側へ斜め上方に向かう所定角度の上向き方向に配置して構成したことを特徴とするものであり、又、請求項4記載の発明は、上記上部回転整畦体を上下調節させる高低調節機構を設けて構成したことを特徴とするものであり、又、請求項5記載の発明は、上記整畦機構により生ずる機枠に対しての整畦反力を受ける反力受け体を複数個もつ反力受け機構を設けてなることを特徴とするものであり、又、請求項6記載の発明は、上記反力受け体を上下調節させる上下調節機構を設けて構成したことを特徴とするものであり、又、請求項7記載の発明は、上記整畦機構により整畦される新畦面より旧畦側に突出配置され新畦面の内方に位置する盛土を旧畦土に締圧可能な中締部材をもつ内部締圧機構を具備してなることを特徴とするものである。
【0008】
【発明の実施の形態】図1乃至図13は本発明の実施の形態例を示し、図1乃至図9は第一形態例、図10乃至図13は第二形態例である。
【0009】図1乃至図9の本発明の実施の第一形態例において、1は走行機体であって、この場合トラクタが用いられ、走行機体1の後部に三点リンク式の連結機構2により機枠3を上下動可能に連結している。
【0010】4は盛土機構であって、この場合回転ロータからなる盛土体5から構成され、この盛土体5はロータ胴5aの外周に複数個の掻上刃5bを突設すると共にロータ板5aに取付軸5cを突設してなり、上記機枠3に盛土体5をその回転軸線を畦造成方向と平行にして回転自在に取付け、機枠3に走行機体1に設けられた動力取出軸6により回転する主軸7を軸受し、盛土体5を主軸7より変向用ギヤ列8及びチェーン機構9を介して回転させ、盛土体5により畦際の圃場面の土を削出軌跡Nをもって削出して旧畦に向けて跳ね上げて盛り上げるように構成している。
【0011】10はカバー部材であって、この場合上記機枠3に取り付けられ、上記盛土体5の上方及び畦Wの上方を覆う形状に形成され、カバー部材10の畦側に畦の上面W1に接触して畦の起伏に倣って上下動自在な側部カバー部材11を取り付けている。
【0012】12は整畦機構であって、この場合畦Wの一方側面W2及び畦の上面W1を整畦可能な回転整畦体13を備えてなり、回転整畦体13は回転機構14により回転軸線P1を中心として図中矢印方向に強制回転される。
【0013】この場合、回転整畦体13は、畦Wの一方側面W2を整畦可能な円錐状の外周面15aを有して回転軸線P1を中心とする回転ロール状の下部回転整畦体15と、畦の上面W1を整畦可能な円筒状の外周面16aを有して回転軸線P2を中心とする回転ロール状の上部回転整畦体16とからなり、この下部回転整畦体15を円錐状内周面15bを有する傘状に形成すると共に上部回転整畦体16を下部回転整畦体15側がラッパ状に開口する円筒状に形成し、この傘形状及び円筒開口形状により、下部回転整畦15体と上部回転整畦体16とを相互に重合可能に形成し、かつ下部回転整畦体15の回転軸線P1を畦Wの一方側面W1の側方から畦W側へ斜め上方に向かう所定角度θの上向き方向に配置し、さらに、上部回転整畦体15を上下調節可能な高低調節機構17を配設して構成している。
【0014】この場合上記機枠3に取り付けられたカバー部材10の後面下部にブラケット18を突設し、ブラケット18に軸受筒19を長穴20a及びボルト20bからなる上下調節機構20により取付け、この軸受筒19に駆動軸21を所定角度θをもって斜め上向き状に回転自在に軸受し、駆動軸21と截頭円錐形状にして傘状の下部回転整畦体15のロータ軸15cとを直結し、上記機枠3の後部側面に枠体22を垂設し、枠体22内にチェーン機構23を設け、チェーン機構23と主軸7とを歯車機構24により伝導連結すると共にチェーン機構23と駆動軸21とを伸縮自在な自在継手25により連結し、一方、上記カバー部材10の後面上部にブラケット26を突設し、ブラケット26に高低調節機構17を介して軸受筒27を横設し、軸受筒27に中間軸28を回転自在に横設し、機枠3の後部に主軸7に伝導連結された歯車機構29を設け、歯車機構29と上記中間軸28とを伸縮自在な自在継手30により連結し、上記軸受筒27に支持枠体31を突設し、支持枠体31の下部に駆動軸32を横設し、駆動軸32と中間軸28との間にチェーン機構33を介装し、駆動軸32と上部回転整畦体16のロータ軸16cとを直結し、しかして、主軸7の回転により下部回転整畦体15及び上部回転整畦体16を図中矢印方向に回転させ、下部回転整畦体15の回転接触により畦Wの一方側面W2を締圧整畦すると共に上部回転整畦ロール体16により畦Wの上面W1を締圧整畦するように構成している。
【0015】又、この場合上記高低調節機構17として、ベース板17aに二本のガイド杆17bを軸架し、ガイド杆17bにスライド板17cを摺動自在に架設し、ベース板17aに螺杆17dを架設し、螺杆17dをスライド板17cに螺着し、螺杆17dにハンドル17eを固着し、ハンドル17eの正逆回動操作によりスライド板17cを進退自在に設けて構成したものであり、しかして、ベース板17aをブラケット26に固定すると共にスライド板17cに軸受筒27を斜め状に固定し、ハンドル17eの正逆回動操作により上部回転整畦体16を下部整畦回転体15の外周面15aに沿って上部回転整畦体16のラッパ状先縁内面16bが近接したままの状態で上下調節可能に設けて構成している。
【0016】35は土漏れ防止カバーであって、上記カバー部材10の後面に取り付けられ、カバー部材10の後面と下部回転整畦体15の径大周縁部分との間から、盛土機構により盛り上げられた畦Wの一方側面W2の基部の土が機枠側へ漏れることを防ぐように構成したものである。
【0017】36は反力受け機構であって、この場合上記カバー部材10の後面に各々二個の上下調節機構37により上下調節自在に二個の反力受け体38を設けてなり、この反力受け体38は板材にして進行方向前部が弧状部38aに形成され、この二個の反力受け体38の下部が畦の基部近傍の圃場M内に穿入し、整畦機構12による整畦動作によって生ずる整畦反力を受け得るように構成されている。
【0018】この場合上記上下調節機構37として、ベース板37aに二本のガイド杆37bを軸架し、ガイド杆37bにスライド板37cを摺動自在に架設し、ベース板37aに螺杆37dを架設し、螺杆37dをスライド板37cに螺着し、螺杆37dにハンドル37eを固着し、ハンドル37eの正逆回動操作によりスライド板37cを進退自在に設けて構成したものであり、しかして、ベース板37aをカバー部材10の後面に固定すると共にスライド板37cに反力受け体38を固定し、ハンドル37eの正逆回動操作により反力受け体38を上下調節可能に設けて構成している。
【0019】39は安定部材であって、この場合車輪状に形成され、上記機枠3の後部に上下調節自在に支持杆40を取付け、支持杆40に上下摺動自在に摺動杆41を取付け、摺動杆41に安定部材39を取付け、摺動杆32を緩衝バネ部材42により下方に弾圧し、圃場M上に接地して機枠3の安定走行を図るものである。
【0020】43は内部締圧機構であって、上記整畦機構12により整畦される新畦面Qより旧畦K側に突出配置され、新畦面Qの内方に位置する盛土Dを旧畦土に締圧可能な中締部材44を備えてなり、この場合、上記カバー部材10の後面に対向一対二組のガイドローラ45により中締部材44を往復摺動自在に取付け、中締部材44の曲板状に形成された先端部44aを整畦機構12により整畦される新畦面Qより旧畦K側に突出配置し、この場合盛土体5の削出軌跡Nと新畦面Qとの間に配置し、一方カバー部材10の上部に中間軸46を架設し、中間軸46にクランク板47を取付け、クランク板47の所定半径位置と中締部材44の下部とに連結杆48をピン48a・48bにより枢着架設し、主軸7と中間軸46との間にチェーン機構34を架設し、主軸7の回転により中締部材44をクランク作用により往復動作させ、この往復動する中締部材44は新畦面Qの内方に位置する盛土Dを先端部44aの断続的な締め又は緩めの往復動作により捏ねるようにして旧畦土を締圧するように構成している。
【0021】49は削土機構であって、この場合カバー部材10の進行方向前面に保持アーム50を上記中間軸46と同心上に上下揺動自在に枢着し、保持アーム50の先端部にロータ軸51を回転自在に取付け、ロータ軸51に複数個のナギナタ状の刃体をもつ削土ロータ52を取付け、保持アーム50に削土ロータ52の上方を覆うカバー53を取付け、上記中間軸46と削土ロータ52との間にチェーン機構54を架設し、上記盛土機構4の盛土体5の進行方向前方位置の旧畦の上面部分を主軸7により回転する削土ロータ52によって削出軌跡Sをもって回転削土するように構成したものである。
【0022】この実施の第一形態例は上記構成であるから、走行機体1を畦Wに沿って走行し、動力取出軸6を回転すると一方では盛土機構4の盛土体5としての回転ロータが畦際の圃場泥土を旧畦上に連続的に跳ね上げて盛り上げ、カバー部材10及び側部カバー部材11は盛土体5の上方及び畦側方への泥土飛散を防止し、跳ね上げられた泥土は外方飛散を防がれて自重落下し、他方では整畦機構12が駆動され、回転整畦体13は回転機構14により回転し、この場合、回転整畦体13は、畦Wの一方側面W2を整畦可能な下部回転整畦体15と畦の上面W1を整畦可能な上部回転整畦体16とからなり、下部回転整畦体15及び上部回転整畦体16からなる回転整畦体13は回転機構14により回転し、畦Wの一方側面W2及び畦の上面W1を締圧整畦することができ、構造を簡素化することができると共に回転整畦体13の回転接触により畦Wの一方側面W2及び畦Wの上面W1を円滑に締圧整畦することができ、しかも削土機構により旧畦面を予め削土でき、この削土された畦面上に盛土機構により盛土することになるから、旧畦土と盛土との結着性を高めることができ、それだけ強固な畦を得ることができ、この際、回転整畦体13としての下部回転整畦体15の回転軸線P1を畦Wの一方側面W1の側方から畦W側へ斜め上方に向かう所定角度θの上向き方向に配置しているので、例えば、図14の如く、回転整畦体Tの回転軸線T1を水平方向に配置した構造と対比すると、回転整畦体13、この場合下部回転整畦体15の進行方向前側の外周面15aによりなされる畦Wの一方側面W2への土の押し付け送り長さLを図14に示す回転整畦体Tによりなされる畦Wの一方側面への土の押し付け送り長さT2よりも長くすることができ、それだけ土の締圧を良好なものとすることができると共に回転整畦体13、この場合下部回転整畦体15の垂直方向の高さHを図14に示す回転整畦体Tの垂直方向の高さT3よりも低くすることができ、装置全体の機高を低くすることができて小型化を図ることができる。
【0023】更に、回転整畦体13を、畦Wの一方側面W2を整畦可能な下部回転整畦体15と畦の上面W1を整畦可能な上部回転整畦体16とにより形成しているので、下部回転整畦体15及び上部回転整畦体16の回転をそれぞれ異なる回転数に設定することができ、それだけ畦Wの一方側面W2及び畦の上面W1を良好に締圧整畦することができる。
【0024】又、この場合、回転整畦体13としての下部回転整畦体15を上下調節させる上下調節機構20を設けているので、畦の高さに応じて上下調節することができ、それだけ地方や場所により相異する畦の高さに対応することができる。
【0025】又、この場合、上部回転整畦体15を上下調節可能な高低調節機構17を配設して構成しているから、上記上下調節機構20に相俟って、地方や場所により相異する畦の高さに対応することができ、それだけ畦Wの高さに応じた整畦作業を行うことができる。
【0026】又、この場合、整畦機構12により生ずる機枠3に対しての整畦反力を受ける反力受け体38を複数個もつ反力受け機構36を設けているので、締圧整畦に伴う整畦反力を反力受け機構36の複数個の反力受け体38により受けることができ、複数個の反力受け体36の存在により確実に整畦反力を受けることができ、整畦機構12による締圧整畦を良好に行うことができ、それだけ堅牢な畦を得ることができる。
【0027】又、この場合、上記反力受け体38は上下調節機構37により上下調節自在に設けられているので、反力受け体38の下部の圃場M内への穿入度合いを調節することができ、それだけ良好な整畦進行を確保することができる。
【0028】又、この際、整畦機構12により整畦される新畦面Qより旧畦K側に突出配置され、新畦面Qの内方に位置する盛土Dを旧畦土に締圧可能な中締部材44をもつ内部締圧機構43を備えているから、内部締圧機構43の駆動により、整畦機構12により整畦される新畦面Qの内方に位置する盛土Dをその先端部44aにより旧畦土に締圧することになり、この締圧された盛土D上の盛土を整畦機構12によって新畦面Qを締圧整畦することになり、このため新畦面Qの表層部のみならず内部も締圧することができ、整畦機構12だけで締圧整畦する構造の場合には表層部のみ締圧されて内部が締圧不足となり易かったのに比べて、締圧されなかった又は不足した内部までも締圧することができ、それだけ盛土全体を締圧することができ、表層部にみならず内部までも堅牢な畦を得ることができ、良好な整畦作業を行うことができる。
【0029】図10乃至図13の第二形態例は整畦機構12の内の回転整畦体13の別例構造を示し、この場合、回転整畦体13は、畦Wの一方側面W2を整畦可能な外周面13a及び畦Wの上面W1を整畦可能な円筒状の外周面13bを有してなり、かつ回転整畦体13の回転軸線P1を畦Wの一方側面W1の側方から畦W側へ斜め上方に向かう所定角度θの上向き方向に配置してなり、上記所定角度θをもって斜め上向き状の回転軸線P1を中心として回転する駆動軸21に回転整畦体13のロータ軸13cを取り付けてなり、かつ、上部回転整畦体16、その駆動伝導系統、高低調節機構17及びその付随部分を無くして構成したものである。
【0030】しかして、この第二形態例にあっても、図14の如く、回転整畦体Tの回転軸線T1を水平方向に配置した構造と対比すると、回転整畦体13の進行方向前側の外周面13aによりなされる畦Wの一方側面W2への土の押し付け送り長さLを図14に示す回転整畦体Tによりなされる畦Wの一方側面への土の押し付け送り長さT2よりも長くすることができ、それだけ土の締圧を良好なものとすることができると共に回転整畦体13の垂直方向の高さHを図14に示す回転整畦体Tの垂直方向の高さT3よりも低くすることができ、それだけ装置全体の機高を低くすることができて小型化を図ることができ、上記第一形態例と同様な作用効果を得ると共に整畦機構12として、畦の一方側面W2及び畦の上面W1を整畦可能な回転整畦体13と、回転整畦体13を回転させる回転機構14とにより構成しているから、構造を簡素化することができると共に回転整畦体13の回転すべり接触により、畦Wの一方側面W2及び畦の上面W1は円滑に締圧整畦され、畦Wの上面W1及び一方側面W2を良好に整畦することができる。
【0031】尚、本発明は上記実施の形態例に限られるものではなく、例えば盛土機構4として、畦造成方向に対して交差する方向の回転軸線をもつ回転ロータを採用することもでき、回転機構14として油圧モータを採用することもでき、高低調節機構17、上下調節機構20の構造等は適宜変更して設計されるものである。
【0032】また上記実施の形態例における回転整畦体13、下部回転整畦体15及び上部回転整畦体16を油圧式や偏心ウエイト方式の振動機構により振動させたり、又、クランク方式や油圧方式からなる畦叩き機構により畦叩き運動させる付加構造を採用することもある。
【0033】
【発明の効果】本発明は上述の如く、請求項1記載の発明にあっては、走行機体を畦に沿って走行すると一方では盛土機構が圃場泥土を旧畦上に盛り上げ、カバー部材は泥土飛散を防止し、他方では整畦機構が駆動され、回転整畦体は回転機構により回転し、畦の一方側面及び畦の上面を締圧整畦することができ、構造を簡素化することができると共に回転整畦体の回転接触により畦の一方側面及び畦の上面を円滑に締圧整畦することができ、削土機構により旧畦面を予め削土でき、この削土された畦面上に盛土機構により盛土することになるから、旧畦土と盛土との結着性を高めることができ、それだけ強固な畦を得ることができ、この際、回転整畦体の回転軸線を畦の一方側面の側方から畦側へ斜め上方に向かう所定角度の上向き方向に配置しているので、回転整畦体によりなされる畦の一方側面への土の押し付け送り長さを良好なものとすることができ、それだけ土の締圧を良好なものとすることができると共に回転整畦体の垂直方向の高さを低くすることができ、それだけ装置全体の機高を低くすることができて小型化を図ることができる。
【0034】又、請求項2記載の発明にあっては、回転整畦体を上下調節させる上下調節機構を設けているので、畦の高さに応じて上下調節することができ、それだけ地方や場所により相異する畦の高さに対応することができ、又、請求項3記載の発明にあっては、上記回転整畦体は、畦の一方側面を整畦可能な下部回転整畦体と、畦の上面を整畦可能な上部回転整畦体とからなり、下部回転整畦体の回転軸線を畦の一方側面の側方から畦側へ斜め上方に向かう所定角度の上向き方向に配置して構成しているから、下部回転整畦体及び上部回転整畦体の回転をそれぞれ異なる回転数に設定することができ、それだけ畦の一方側面及び畦の上面を良好に締圧整畦することができ、又、請求項4記載の発明にあっては、上部回転整畦体を上下調節可能な高低調節機構を配設して構成しているから、地方や場所により相異する畦の高さに対応することができ、それだけ畦の高さに応じた整畦作業を行うことができ、又、請求項5記載の発明にあっては、整畦機構により生ずる機枠に対しての整畦反力を受ける反力受け体を複数個もつ反力受け機構を設けているので、締圧整畦に伴う整畦反力を反力受け機構の複数個の反力受け体により受けることができ、複数個の反力受け体の存在により確実に整畦反力を受けることができ、整畦機構による締圧整畦を良好に行うことができ、又、請求項6記載の発明にあっては、上記反力受け体は上下調節機構により上下調節自在に設けられているので、反力受け体の下部の圃場内への穿入度合いを調節することができ、それだけ良好な整畦進行を確保することができる。
【0035】又、請求項7記載の発明にあっては、整畦機構により整畦される新畦面より旧畦側に突出配置され、新畦面の内方に位置する盛土を旧畦土に締圧可能な中締部材をもつ内部締圧機構を備えているから、内部締圧機構の駆動により、整畦機構により整畦される新畦面の内方に位置する盛土を旧畦土に締圧することができ、この締圧された盛土上の盛土を整畦機構によって新畦面を締圧整畦することになり、このため新畦面の表層部のみならず内部も締圧することができ、整畦機構だけで締圧整畦する構造の場合には表層部のみ締圧されて内部が締圧不足となり易かったのに比べて、締圧されなかった又は不足した内部までも締圧することができ、それだけ盛土全体を締圧することができ、表層部にみならず内部までも堅牢な畦を得ることができ、良好な整畦作業を行うことができる。
【0036】以上の如く、所期の目的を充分達成することができる。
- 【公開番号】特開平10−56806
【公開日】平成10年(1998)3月3日
【発明の名称】整畦機
【発明者】
【氏名】皆川 功
【氏名】飯岡 毅
- 【出願番号】特願平8−220841
【出願日】平成8年(1996)8月22日
【出願人】
【識別番号】395008849
【氏名又は名称】株式会社富士トレーラー製作所
- 【代理人】
【弁理士】
【氏名又は名称】黒田 勇治
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