畦塗機
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- 【要約】
【課題】 元畦上面に繁茂した雑草や藁屑による新畦の崩れや仕上がりの悪化を防止する。
【解決手段】 新畦を形成する畦成形部の前方に、左右方向かつ外側下がりに傾斜した斜めロータリ軸に多数突設した斜め耕耘爪の回動半径を先細りにして、元畦法面と畦際の田面とを切削して土を元畦方向にかき寄せる斜軸ロータリと、左右方向かつ畦の上面と平行の上面耕耘軸ケースに同一回動半径を有する上面耕耘爪を放射状に多数突設して、元畦上面を耕耘する上面耕耘ロータリとを設ける。
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- 【特許請求の範囲】
【請求項1】 新畦を形成する畦成形部(23)の前方に、左右方向かつ外側下がりに傾斜した斜めロータリ軸(4) に多数突設した斜め耕耘爪(5) の回動半径を先細りにして、元畦法面(G2)と畦際の田面(G3)とを切削して土を元畦(G) 方向にかき寄せる斜軸ロータリ(6) と、左右方向かつ畦の上面と平行の上面耕耘軸ケース(11)に同一回動半径を有する上面耕耘爪(13)を放射状に多数突設して、元畦上面(G1)を耕耘する上面耕耘ロータリ(14)とを設けたことを特徴とする畦塗機。
【請求項2】 前記斜軸ロータリ(6) と上面耕耘ロータリ(14)との相対的上下位置を変更可能にしたことを特徴とする請求項1記載の畦塗機。
- 【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、畦塗機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、畦塗機本体に、元畦の法面と畦際の田面とを切削して切削土を畦上面に掻き寄せる斜軸ロータリと、掻き寄せられた土を整形して新畦を形成する畦成形部とを具備した畦塗機がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記斜軸ロータリだけでは、元畦上面に繁茂した雑草や、散乱した藁屑等を除去できず、この上に土寄せして新畦を成形しても土の締まりが悪く、また、肩部成形のための土が不足しがちであるから、このようにして形成された新畦が崩れやすく、仕上がりも悪いという問題がある。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明では、新畦を形成する畦成形部の前方に、左右方向かつ外側下がりに傾斜した斜めロータリ軸に多数突設した斜め耕耘爪の回動半径を先細りにして、元畦法面と畦際の田面とを切削して土を元畦方向にかき寄せる斜軸ロータリと、左右方向かつ畦の上面と平行の上面耕耘軸ケースに同一回動半径を有する上面耕耘爪を放射状に多数突設して、元畦上面を耕耘する上面耕耘ロータリとを設けたことを特徴とする畦塗機。
【0005】また、前記斜軸ロータリと上面耕耘ロータリとの相対的上下位置を変更可能にしたことにも特徴を有する。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の実施例を図面を参照して説明する。図1は、本発明に係る畦塗機Aの背面図であり、同畦塗機Aは農業用トラクタ等の動力取りだし可能の牽引車両(図示せず)の後部に、3点リンク機構等の連結部材(図示せず)を介して昇降自在に連結されている。図1中、Gは元畦、G1は元畦上面、G2は元畦法面、G3は田面である。
【0007】畦塗機Aは、図1及び図2で示すように、第1ギヤケース1から斜め下右側方向に斜軸ケース2を延出させて、同斜軸ケース2を挿通した斜軸3の先端部に斜めロータリ軸4を連動連設し、同斜めロータリ軸4の基端部から先端部にむかって次第に回動半径を小さくした多数の斜め耕耘爪5を植設して、略円錐台形状の斜軸ロータリ6を構成している。
【0008】また、上記斜軸ケース2の中途部に第2ギヤケース7を設けて、同第2ギヤケース7から略水平右方向に中間軸ケース8を延出させ、同中間軸ケース8にチエンケース9の基端部を複数の取付ボルト10の着脱を介して回動・固定自在に取付け、同チエンケース9の先端部から、左右方向かつ畦の上面G1と平行に上面耕耘軸ケース11を延出させて、上面耕耘軸ケース11を前記斜軸ロータリ6の斜め前上方に位置せしめ、この上面耕耘軸ケース11を挿通した上面耕耘ロータリ軸12の先端部の外周に、同一回動半径を有する上面耕耘爪13を放射状に多数植設して、略円筒形状の上面耕耘ロータリ14を構成している。
【0009】次に、上記各ロータリ6,14への動力伝達系統について説明する。図1及び図2で示すように、第1ギヤケース1の内部に、入力軸15を介して前記牽引車両の動力取出し軸に連動連結した第1噛合傘歯車機構16を設けて、同第1噛合傘歯車機構16を介し斜軸3に動力を供給し、第2ギヤケース7中に上記斜軸3と連動連結した第2噛合傘歯車機構17を設けて、同第2噛合傘歯車機構17を介して中間軸18に動力を伝達し、同中間軸18からチエンケース9中に設けたチエン伝動機構19を介して上面耕耘ロータリ軸12に動力を伝達するようにしている。
【0010】図1中、20は前後方向に伸延した縦フレーム、21は畦塗機Aの地上高を一定に保持するためのゲージ輪、23は畦成形板22や油圧式バイブレータ等を具備した畦成形部、24は畦成形部23を位置調整自在に保持する畦成形部支持杆、25は畦成形部23を駆動するための油圧ポンプ等の駆動機器、26は斜軸ロータリカバー、27は上面耕耘ロータリカバーである。
【0011】本発明の実施の形態は上記のように構成されており、牽引車両により畦塗機Aを元畦Gに沿って牽引し、斜軸ロータリ6と上面耕耘ロータリ14とに動力を供給すると、まず、元畦上面G1が上面耕耘ロータリ14によって同元畦上面G1が耕耘されて、同元畦上面G1に繁茂した草や散乱した藁屑等が除去される。次に、斜軸ロータリ6によって元畦法面G2とこれに近接した田面G3とが耕耘されて、耕耘された土を元畦法面G2と元畦上面G1とに掻き寄せる。そして、後続の畦成形部23の突き固め作用により新畦に成形されるのであるが、元畦上面G1の草や藁屑が除去されており、しかも、上面耕耘ロータリ14により元畦上面G1の土がほぐされているので、この土と斜軸ロータリ6によって掻き上げられた土とが一体化して、強固で崩れにくく仕上がりのよい新畦を形成することができる。
【0012】また、上面耕耘ロータリ14を支持するチエンケース9が複数の取付ボルト10の着脱により、中間軸ケース8に対し回動・固定自在、即ち、上面耕耘ロータリ14と斜軸ロータリ6との相対位置を変更できるので、畦の高さを変更するために斜軸ロータリ6の高さを変更した場合でも、元畦上面G1の耕深を最適に調節することができる。
【0013】更に、上面耕耘ロータリ14と斜軸ロータリ6とによって、元畦上面G1、元畦法面G2及び田面G3からの土を元畦G側に掻き寄せることができ、肩部の土不足を防止して強固な新畦を形成することができる。
【0014】図3は、動力伝達系統の他実施例を示しており、前記第1ギヤケース1の前方位置に第2ギヤケース7bを設け、同第2ギヤケース7bから右側方向に中間軸ケース8bを延出させ、同中間軸ケース8bの先端部に第3ギヤケース9bを回動・固定自在に取付け、同第3ギヤケース9bから上面耕耘軸ケース11を右側方向に延出させている。そして、同第2ギヤケース7bの内部に入力軸15と連動連結した第2噛合傘歯車機構17b を収容し、同第2噛合傘歯車機構17b に中間軸18b を連動連結し、同中間軸18b を第3ギヤケース9b中に設けた第3噛合歯車機構19b を介して上面耕耘ロータリ軸12に動力を供給するようにしている。
【0015】
【発明の効果】本発明によれば、次のような効果を得ることができる。
【0016】請求項1記載の発明では、本発明では、新畦を形成する畦成形部の前方に、左右方向かつ外側下がりに傾斜した斜めロータリ軸に多数突設した斜め耕耘爪の回動半径を先細りにして、元畦法面と畦際の田面とを切削して土を元畦方向にかき寄せる斜軸ロータリと、左右方向かつ畦の上面と平行の上面耕耘軸ケースに同一回動半径を有する上面耕耘爪を放射状に多数突設して、元畦上面を耕耘する上面耕耘ロータリとを設けたことによって、元畦上面を耕耘して雑草や藁屑を除去するばかりでなく、耕耘された土とかき寄せられた土とが一体化して、崩れにくい強固な新畦を形成することができる。
【0017】請求項1記載の発明では、前記斜軸ロータリと上面耕耘ロータリとの相対的上下位置を変更可能にしたことによって、畦の高さを変更した場合でも、元畦上面の耕深を最適に調節することができる。
- 【公開番号】特開平10−56807
【公開日】平成10年(1998)3月3日
【発明の名称】畦塗機
【発明者】
【氏名】下川 久宣
- 【出願番号】特願平8−238411
【出願日】平成8年(1996)8月20日
【出願人】
【識別番号】000005164
【氏名又は名称】セイレイ工業株式会社
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