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球根の植付け方法と装置
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- 【要約】
【課題】 畝にチューリップの球根をその大小に応じて、植え込む深さ及び間隔を確実に且つ迅速に調節して植え込むことができるようにする。
【解決手段】 牽引車に上下自在に取り付けられるフレーム1に振動型ホッパー2を設け、該ホッパー2の開放口4に連続して放出した球根を縦列に移送する複数条の送りガイド8を設け、各送りガイド8の送り先の端に球根を落下誘導するシュート24を垂設すると共に、各シュート24の下端部に畝の土を鋤き起こして植込み溝25を形成する鋤部26を備え、前記各シュート24間に前記植込み溝25内に植えられた球根に覆土する羽根車27を回転可能に設けていることを特徴とする。
- 【特許請求の範囲】
【請求項1】 球根を収納した振動型ホッパー(2)を畝に沿って送行する間に、上記ホッパー(2)から放出した球根を複数条の各送りガイド(8)に沿って縦列状に誘導し、縦列状に送られる球根を送りガイド(8)の送り先き端からシュート(24)に沿って落下すると同時に、該シュート(24)が前記ホッパー(2)と連動して走行する間に、シュート(24)によって畝の土を鋤き起こして球根の大きさに適した植込み溝(25)を成形し、該植込み溝(25)内に前記落下する球根を植付け、植付けた後に、前記ホッパー(2)と連動しながら回転する羽根車(27)によって植付けた球根に覆土することを特徴とする球根の植付け方法。
【請求項2】 牽引車に上下自在に取り付けられるフレーム(1)に振動型ホッパー(2)を設け、該ホッパー(2)の開放口(4)に連続して放出した球根を縦列に移送する複数条の送りガイド(8)を設け、該送りガイド(8)の送り先の端に球根を落下誘導するシュート(24)を垂設すると共に、各シュート(24)の下端部に畝の土を鋤き起こして植込み溝(25)を形成する鋤部(26)を備え、前記各シュート(24)間に前記植込み溝(25)内に植えられた球根に覆土する羽根車(27)を回転可能に設けていることを特徴とする球根の植付け装置。
【請求項3】 前記送りガイド(8)は、コンベア(9)上に左右一対の規制板(10)をその間隔を拡大縮小自在に設けた誘導溝(11)で形成していることを特徴とする請求項2に記載の球根の植付け装置。
【請求項4】 前記送りガイド(8)のコンベア(9)に、その移送速度を調整して球根の植込み間隔を調節する変速機(21)を設けていることを特徴とする請求項2または3に記載の球根の植付け装置。
- 【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、チューリップの球根を圃場に成形された畝に植付ける際に使用する球根の植付け方法と装置に関する。
【0002】
【従来の技術】チューリップの球根を植付ける装置として、特公昭47−24365号公報のものが公知であり、当該公報の植付け機は、ホッパーから複数条の揺動送り樋を並列して突設し、該揺動送り樋にカムによって振動を与えて球根を一定の間隔で送り、しかも揺動送り樋の傾斜角度を調整することにより、球根の植付け間隔を加減できるように構成し、更に畝に溝を成形する溝切り車を備えたものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記公報の植付け機は振動によって球根を送るものであるから、球根に傷が着き易く、また畝に作られる植込みの溝の深さが一定であり、球根を植付けた後に人力によって覆土する必要がある。
【0004】チューリップの球根にはl年物、2年物あるいは3年物などがあり、年数によって球根の大きさが違い、これらを植付ける際には、大球は深植えとし、小球は浅植えされるものであるが、前記植込み機では溝の深さを調整する機能がないことから、球根の大きさに応じた溝切り車と取り替える必要がある。しかも前述のように覆土は人力に頼らざるを得ないから、数人の人手が要するものである。ところで、チューリップ球根の植付けの適期は13℃以下が好ましいが、その時期はチューリップの生産地方では10月の中旬以降となる。しかしその時期の生産地では降雨日が多く、前記機械では能率良く処理できないことから、現実には9月中から植付け作業を始めているが、発芽障害や病気の発生を免れない事態を招いていた。そこで本発明は大量の球根を迅速に且つ能率良く植付けができる方法と装置を開発することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の解決方法は、球根を収納した振動型ホッパーを畝に沿って送行する間に、上記ホッパーから放出した球根を複数条の各送りガイドに沿って縦列状に誘導し、縦列状に送られる球根を送りガイドの送り先き端からシュートに沿って落下すると同時に、該シュートが前記ホッパーと連動して走行する間に、シュートによって畝の土を鋤き起こして球根の大きさに適した植込み溝を成形し、該植込み溝内に前記落下する球根を植付け、植付けた後に、前記ホッパーと連動しながら回転する羽根車によって植付けた球根に覆土することを特徴とする。
【0006】本発明の解決手段は、牽引車に上下自在に取り付けられるフレームに振動型ホッパーを設け、該ホッパーの開放口に連続して放出した球根を縦列に移送する複数条の送りガイドを設け、各送りガイドの送り先の端に球根を落下誘導するシュートを垂設すると共に、各シュートの下端部に畝の土を鋤き起こして植込み溝を形成する鋤部を備え、前記各シュート間に前記植込み溝内に植えられた球根に覆土する羽根車を回転可能に設けていることを特徴とする。
【0007】前記送りガイドは、コンベア上に左右一対の規制板をその間隔を拡大縮小自在に設けた誘導溝で形成するものである。
【0008】更に、前記送りガイドのコンベアに、その移送速度を調整して球根の植込み間隔を調節する変速機を設けるものである。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態は、トラクターなどを牽引車とし、該牽引車に上下に調整できるように取り付けたフレームに、球根を収納する振動型ホッパーと、該ホッパーから放出される球根を移送する複数条の送りガイドと、各送りガイドの送り先の端に連続して下方へ垂設するシュートと、シュートの下端部に設けられ畝に植込み溝を成形する鋤部と、各シュート間に回転可能に設けられ畝の土を植付けた球根に覆土する羽根車とを設けたものである。
【0010】従って、牽引車に取り付けてシュートの下端部が畝内に所定の深さで突き刺した状態に設定してから、牽引車を走行することにより、球根はホッパーから放出して各送りガイドに沿って縦列に移送され、送りガイドの末端に至った球根は順次シュート内に挿入されて落下し、その際牽引車の走行に伴ってシュートの鋤部で既に植付け溝が成形されているから、球根は植付け溝内に落下し、更に羽根車が回転しているから、球根が植付けられた溝に畝の土が被せられるものである。
【0011】
【実施例】本発明を実施例によって説明すると、図1と図2に示しているように、牽引車(図示省略)の後方部に上下に調節可能に取り付けられるフレーム1上に振動型ホッパー2を設け、該ホッパー2の牽引車の前進する側とは反対側面の下部にシャッター3で開閉される開放口4を備えるもので、ホッパー2に与える振動は、従来知られている機械的機構によれば良く、図示してないが、例えばホッパー2の底板にクランク機構によって牽引車の前進後退する両方向への振動を与えるものである。尚、牽引車の前進側に対して後退する側の方向を、後方として説明する。
【0012】前記ホッパー2の開放口4に連続して後方に向かって、開放口4の全幅に亘るエプロン部5が突設してあり、該エプロン部5の上面に、図3の平面図に示しているように、三角形をなしその底辺側が高くなる形態の仕切りガイド6を、エプロン部5の両端部から等間隔おきに列設したもので、図面では両端のものを含めて6個配設している。従って、エプロン部5上に放出された多数の球根は、各仕切りガイド6間の順次狭められた通路7へ誘導されるようになっている。尚、通路7は図面では5条設けているが、この条数は牽引車で成形される畝幅によって異なる。
【0013】上記エプロン部5の各通路7に対応して送りガイド8を後方に向かって列設したもので、この送りガイド8は、エプロン部5のほぼ全幅に亘る広さを持つコンベア9を後方に向かって回動するように設け、該コンベア9上に前記仕切りガイド6と対応して規制板10を設け、各規制板10間に誘導溝11を形成しているものである。尚、図1に示すエプロン部5の傾斜が緩くなっているが、この傾斜を強くしてエプロン部5の先端部をコンベア9上に最も近づける方が好ましく、傾斜を強くすることにより、球根の流れがよりスムーズになるものである。
【0014】しかも前記誘導溝11の幅を球根の大きさに応じて拡縮できるように、規制板10を図5に示しているように、コンベア9のベルトに接触することなく僅かに空かして架設した平行する左右一対の底板12と、両底板12上に亘って被せた円弧状に彎曲する被覆板13とで形成し、更に両底板12を平行運動機構14によって両底板12間の間隔が拡縮できるようなっている。尚、平行運動機構14は図6に示しているように、中間片15と左右の底板12を平行リンク16で連結したもので、その中間片15は操作軸17にその回転運動を直線往復運動に変える機構(図示省略)を介して連結している。
【0015】更に、前述のように球根はコンベア9で送られるものであるから、その回転速度を遅速調整することにより、球根の植付ける間隔を自由に調節することができるものである。その駆動系は図4に示しているように、フレーム1の前部に牽引車からの出力軸18に横方向に架設する主軸19を設け、該主軸19に中間軸20を介して駆動する無段の変速機21を設け、該変速機21の出力側にコンベア9の駆動するローラー軸22を連結したもので、従って変速機21を操作することにより、コンベア9の回転速度を変調することができるものである。尚、図3において中間軸20より更に後方部に設けている軸は、後記するが羽根車27の駆動軸23である。
【0016】上記送りガイド8の後端に次いでシュート24を起立した状態に設けている。シュート24は図2に示しているように角筒よりなり、送りガイド8で移送された球根を受け込んで下方へ誘導するものであり、また同時に下端部で畝に植込み溝25を成形するもので、牽引車の前進に伴って土を横へ押し退けるように、シュート24に鋤部26が設けてある。尚、植付け溝25の深さは、球根の大きさによって定まるが、牽引車に取り付けているフレーム1の上下調節により設定されるものである。
【0017】更に、上記各シュート24間に図6に示しているように、畝の土を掻き上げて植付け溝25を塞ぐ、即ち植付けられた球根に覆土する羽根車27を配設している。羽根車27は前記駆動軸23に設けられるもので、円盤に複数の羽根板を放射状に突設し、各羽根板の先端部を交互に反対方向に屈折したもので、例えば右側に屈折する部分で右側の植付け溝に向かって、左へ屈折する部分で左側の植付け溝に向かって土を被せるもので、一つの溝に双方から土を被せるようになっている。
【0018】尚、本発明の装置に付属部材として、畝の左右の立ち上がる傾斜面に当接する当て板28を、前記各羽根車27のうちの左右端の羽根車27と対向する位置に設け、畝の崩れを防止すると共に、羽根車27で跳ね上げた土が畝外に跳ね出すのを防止するものである。
【0019】
【発明の効果】本発明の球根の植付け方法によれば、シュートによって球根の植付け溝を鋤き起こす間に、球根を縦列にシュートに向かって送り、シュートによって球根を植付け溝内に落下し、このように植付けられた球根に、羽根車の回転によって畝の土を覆土するものであるから、球根をシュートに向かって送る際に、その速度を加減することにより、球根の植え込み間隔を適切に調節することができるようになる。しかもシュートで植込み溝を成形するものであるから、シュートから落下する球根を確実に植込み溝内に落とし込むことができる。更に植込み溝に球根を植えた後に羽根車で覆土するものであるから、人力に頼ることなく迅速に植付け作業を遂行することができるようになる。
【0020】本発明の球根の植付け装置は、牽引車に上下自在に取り付けられるフレームに組み込むものであるから、その上下調節によりシュートの畝への差し込み量が加減され、球根の大きさに従った深さの植込み溝を成形することができるようになる。
【0021】また、本発明の球根の植付け装置に設けた送りガイドが、コンベア上に左右一対の規制板をその間隔を拡大縮小自在に設けた誘導溝で形成してあるから、大小の球根に応じて植え付けることができるようになる。
【0022】更に送りガイドを変速手段を持つコンベアで構成するものであるから、コンベアの回転速度を加減して球根の植え付け間隔を自由に調節することができるようになる。
- 【公開番号】特開平10−6
【公開日】平成10年(1998)1月6日
【発明の名称】球根の植付け方法と装置
【発明者】
【氏名】藤崎 祐一
- 【出願番号】特願平8−152548
【出願日】平成8年(1996)6月13日
【出願人】
【識別番号】596085689
【氏名又は名称】藤崎 祐一
- 【代理人】
【弁理士】
【氏名又は名称】宮田 信道
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