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製麺装置
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- 【要約】
【課題】つなぎを使わないそば粉100%の原料を用いて生そばを製造するに適した装置を提供する。
【解決手段】ケーシング2の前端に筒体4を取り付けて本体部1を形成し、筒体4内にはスクリュー5を回転自在に配設する。筒体4の上面に設けたホッパー6に投入するそば粉100%の製麺原料をスクリュー5で混練してノズル体8の多数の通孔8aから押し出す。支持スタンド10により、設置面Bに対して所定角度θ傾斜せしめた状態で本体部1を設置する。通孔8aから垂れ下がる麺線C1 相互の間に隙間sが形成され、麺線C1 同士がくっついて途中で折れたり、麺の乾きが遅くなるといった不具合が解消できる。
- 【特許請求の範囲】
【請求項1】 回転駆動部を内蔵するケーシングの前端に前方へ伸びるよう筒体を取り付けて本体部を形成し、前記筒体内には前記回転駆動部の作動で回転するスクリューを回転自在に配設し、前記筒体の上面適宜箇所にホッパーを設け、前記筒体の先端開口部に多数の通孔を備えたノズル体を取り付け、前記ホッパーから供給されるそば粉100%の製麺原料を上記スクリューで混練して上記ノズル体から押し出す製麺装置であって、上記本体部を、該本体部設置面に対して所定角度傾斜せしめて支持する支持手段を備えたことを特徴とする製麺装置。
【請求項2】 上記支持手段により上記本体部を、該本体部設置面に対して25〜35度の角度で傾斜支持するよう形成したことを特徴とする請求項1記載の製麺装置。
- 【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、つなぎを使わずにそば粉100%の製麺原料を用いてそばの生麺を製造する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種製麺装置として、図3に示すように、ホッパー101 から供給される原料をスクリュー102 で混練して、ノズル体103 に設けた多数の通孔103aから押し出す構造のものが公知である。該製麺装置は、駆動モータ104 を内蔵するケーシング105 の前端に、スクリュー102 を回転自在に配設した筒体106 を取り付けて本体部100 を構成すると共に、該本体部100 が設置面200 に対してほぼ水平に設置されるよう、ケーシング105 の底面に脚部107 を設けたものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記製麺装置を用いて生麺類、例えばそば麺を製造する場合、通常はそば粉につなぎ粉、水、里芋、とろろ、小麦粉等をつなぎとして入れ、これをホッパー101 から筒体106 に入れてスクリュー102 で混練し、多数の通孔103aから垂れ下がるように麺線300 を押し出してそば麺を作っており、つなぎ無しではそば麺の形態を呈しない、すなわち、通孔103aから押し出された麺線300 に中途切れが生じ、所定長さのそば麺を得ることはできなかった。ところで、本願発明者は永年にわたり、つなぎを使わずにそば粉100%の原料を用いて生そばを製造するべく鋭意研究を重ねてきたが、つなぎ無使用のそば粉100%原料の場合、上記したように、従来の製麺装置による製造には不適である。本発明は上述した従来事情に鑑みてなされたもので、その目的とする処は、つなぎを使わずに、そば粉100%の原料を用いて生そばを製造するに適した製麺装置を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するために、本発明者はさらに鋭意研究を重ね、そば粉100%の原料を従来の製麺装置に供給してそば麺を作った場合、ノズル体の通孔から押し出された多数本の麺線同士がくっつき易く、くっついた箇所が団子状となって麺線が途中で折れてしまうばかりか、麺線同士がくっつくため麺の乾きが遅く製造上好ましくないということを知見し、さらに麺線同士がくっつかないようにするには、通孔から垂れ下がる多数の麺線同士が重ならないようにすること、そのために、麺線相互間に隙間が形成されるようにすることが有用であるとの認識に基づき、本発明を完成するに至った。
【0005】すなわち、本発明に係る製麺装置は、回転駆動部を内蔵するケーシングの前端に前方へ伸びるよう筒体を取り付けて本体部を形成し、前記筒体内には前記回転駆動部の作動で回転するスクリューを回転自在に配設し、前記筒体の上面適宜箇所にホッパーを設け、前記筒体の先端開口部に多数の通孔を備えたノズル体を取り付け、前記ホッパーから供給されるそば粉100%の製麺原料を上記スクリューで混練して上記ノズル体から押し出す製麺装置であって、上記本体部を、該本体部設置面に対して所定角度傾斜せしめて支持する支持手段を備えたことを要旨とする。ここで、前記支持手段としては、上記本体部を、設置面に対して所定角度傾斜せしめた状態で支持することが可能な全ての手段をいい、例えば、側面部分が三角形状で且つ上面部が傾斜面となる台座型を呈しその上面部に前記本体部を固定するタイプのもの、複数本のフレームを組み合わせてなるスタンド型を呈し任意のフレームで前記本体部を傾斜状に支持するものなどが例示できる。
【0006】以上のように、ケーシング前端に前方へ伸びるよう筒体を取り付けてなる本体部を、設置面に対して所定角度傾斜せしめて支持した場合、筒体先端のノズル体の多数の通孔各々から垂れ下がる麺線相互の間に隙間が形成され、よって麺線同士が重ならなくなり、麺線同士がくっついて途中で折れたり、麺の乾きが遅くなるといった不具合が解消できる。
【0007】ここで、上記麺線相互の間に隙間を形成するには、上記本体部をほぼ垂直に支持し、各通孔から直線状に麺線が垂れ下がるようにすることが考えられる。しかし乍らこの場合、ホッパーを介した原料の供給やスクリューによる混練が困難になる。よって、本体部を、設置面に対して所定角度傾斜せしめた状態で支持することが、実用上好ましい。また、ホッパーを介した原料の供給やスクリューによる混練の確実性等を考慮し、且つ本発明の課題を達成するためには、上記本体部の傾斜支持角度を、設置面に対して25〜35度の範囲とすることが好ましく、この中でも、28〜30度の角度が最も好ましい。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、実施の形態について説明する。図1は本発明に係る製麺装置の実施の形態の一例を示し、符号1はその本体部で、該本体部1は、電動モータ等の回転駆動部を内蔵するケーシング2の前端に、前記回転駆動部の出力軸の軸芯3と同軸状に、前方へ伸びるよう筒体4を取り付けて形成する。
【0009】筒体4内には、前記回転駆動部の作動で回転するスクリュー5を、前記軸芯3と同軸状で回転自在に配設する。また、筒体4の上面適宜箇所には、筒体4内に連通せしめてホッパー6を設ける。ホッパー6はその軸芯が上記軸芯3とほぼ鋭角状に交わるように設けられ、本体部1を後述の如く傾斜配設した状態で、設置面Bに対してほぼ垂直に立ち上がるように形成する。ホッパー6の上端供給口6aには、該供給口6aに投入する原料となるそば粉の受け皿となる箱状の容器7を取り付ける。
【0010】筒体4の先端開口部4aには、多数の通孔8aを備えたノズル体8を取り付ける。9は、筒体4の先端外周に螺嵌してノズル体8を固定する止めリングである。
【0011】上記本体部1は、支持手段により、設置面Bに対して所定角度θ傾斜せしめた状態で支持される。支持手段は、本例では図示のように、複数本のフレームを組み合わせてなるスタンド型のものを示す。すなわち該支持スタンド10は、ケーシング2の外周に沿って添設する取付け枠11の左右両端部に螺子止め等の手段で固定される載置板12と、該載置板12の後部に回動自在に取付けた脚フレーム13と、この脚フレーム13の回動を規制するストッパー14とからなる。
【0012】載置板12は、上記取付け枠11によりケーシング2の底面部に沿って固定され、且つ筒体4とほぼ平行になるよう前方へ突出する状態で配設され、その上面部に本体部1を載置するようになる。載置板12の前縁部には、所定の弾性を有する材料からなる滑り止め部材15が設けられる。
【0013】脚フレーム13は、正面視略コ字状を呈するフレーム材の左右の側杆部13aの端部を、載置板12後部の左右両側に回転自在に軸止してなり、その中杆部13bには、所定の弾性を有する材料からなる滑り止め部材16が設けられる。ストッパー14は、一方の側杆部13aと載置板12との間にわたって架設される所定長さのスライド杆からなり、該ストッパー14は長さ方向一端部14aを側杆部13aに回動自在に軸止すると共に、他端部には、載置板12の側面に螺動自在に装着した螺子部材17の螺軸が遊挿される長孔14bを形成する。
【0014】そうして支持スタンド10は、長孔14bの内端位置で螺子部材17を締付けた際に、上記脚フレーム13が設置面Bに対して垂直に立ち上がり、且つ載置板12が設置面Bに対して所定角度θ傾斜する、換言すれば、本体部1が設置面Bに対して所定角度θ傾斜する状態が保持される(図1参照)一方、長孔14bの外端位置で螺子部材17を締付けた際には、上記脚フレーム13が載置板12の後側に回動して該載置板12とほぼ水平に延びる状態が保持されるように構成する(図1に仮想線で示す状態)。
【0015】14’は、他方の側杆部13aと載置板12との間にわたって架設した所定長さのスライド杆で、該スライド杆14’は長さ方向一端部を側杆部13aに回動自在に軸止すると共に、他端部には、載置板12の側面に突設したガイド軸が遊挿される長孔を形成し、支持スタンド10の上記した作動と連係するよう構成する。尚、スライド杆14’は設けなくとも、支持スタンド10を上記のように作動させることは可能であり、また左右の側杆部13aの端部をやや強固に軸止して脚フレーム13の回動を強制的に行うよう構成すれば、上記ストッパー14は必ずしも設けなくとも良いが、使用中、不用意に脚フレーム13が回動して支持スタンド10が倒れることを防止するには、ストッパー14を設けたほうが好ましい。
【0016】さらに、ホッパー6を介した原料の供給やスクリュー5による混練の確実性等を加味すれば、上記角度θが25〜35度の範囲となるように構成することが好ましく、本例では該角度を28〜30度とした処、最も好ましい状態のそば麺が得られた。
【0017】而して、以上のように構成した本例の製麺装置Aを用いてそば麺を作る場合、まず、支持スタンド10をセットして図1に示すように本体部1を設置する。次いで、そば粉に水を加えた原料、すなわち、つなぎを使わないそば粉100%の原料Cを容器7に入れ、供給口6aからホッパー6を介して筒体4内に投入する。さらに回転駆動部の作動でスクリュー5を回転させて、筒体4内の原料を混練すると共に、多数の通孔8aから垂れ下がるように麺線C1 を押し出してそば麺を作る。この時、多数の通孔8a各々から垂れ下がる麺線C1 相互の間に隙間sが形成され、よって麺線C1 同士が重ならなくなり、麺線C1 同士がくっついて途中で折れたり、麺の乾きが遅くなるといった不具合を生じることなく、そば麺を作ることができる。
【0018】
【発明の効果】本発明の製麺装置は以上説明したように、ケーシング前端に筒体を取り付けた本体部を、設置面に対し所定角度傾斜せしめて支持するものとし、これにより、製麺原料がつなぎを使わないそば粉100%のものであっても、麺線同士がくっついて途中で折れたり麺の乾きが遅くなるといった不具合を解消できる。よって、そば粉100%の原料の持つ独特の風味、食感をもったそば麺を製造するに適した装置として、好適に用いることができる。
- 【公開番号】特開平11−4651
【公開日】平成11年(1999)1月12日
【発明の名称】製麺装置
【発明者】
【氏名】弦間 正次
- 【出願番号】特願平9−159705
【出願日】平成9年(1997)6月17日
【出願人】
【識別番号】597085486
【氏名又は名称】弦間 正次
- 【代理人】
【弁理士】
【氏名又は名称】早川 政名 (外1名)
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