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障害物撤去掘削方法
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- 【要約】
【課題】 障害物を効率的に破砕、切断することのできる障害物撤去掘削装置を提供する。
【解決手段】 リーダ70に沿って上下動可能に配備され、夫々独立して駆動する第1及び第2回転駆動装置20,30と、第1回転駆動装置20に連繋され、下端に切断歯24が設けられた円筒状の第1ケーシング22と、第2回転駆動装置30に連繋されると共に、前記第1ケーシング22に嵌装され、下端に切断歯34が設けられた円筒状の第2ケーシング32とを具える。第1回転駆動装置20と第2回転駆動装置30は、リーダ70に沿って独立して上下動可能に配備することが望ましい。
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- 【特許請求の範囲】
【請求項1】 リーダ(70)に沿って上下動可能に配備され、夫々独立して駆動する第1及び第2回転駆動装置(20)(30)と、第1回転駆動装置(20)に連繋され、下端に切断歯(24)が設けられた円筒状の第1ケーシング(22)と、第2回転駆動装置(30)に連繋されると共に、前記第1ケーシング(22)に嵌装され、下端に切断歯(34)が設けられた円筒状の第2ケーシング(32)とを具えており、第1回転駆動装置(20)と第2回転駆動装置(30)を駆動して第1ケーシング(22)と第2ケーシング(32)を同方向若しくは逆方向に回転させながら、又はケーシングの一方だけを回転させながら、ケーシング(22)(32)を地中に圧入することによって障害物を撤去することを特徴とする障害物撤去掘削装置。
【請求項2】 第1回転駆動装置(20)と第2回転駆動装置(30)は、リーダ(70)に沿って独立して上下動可能に配備した請求項1に記載の障害物撤去掘削装置。【請求項1】 リーダ(70)に沿って夫々独立して上下動可能に配備され、夫々独立して駆動する第1及び第2回転駆動装置(20)(30)と、
下側に配置された第1回転駆動装置(20)に連繋され、下端に切断歯(24)が設けられた円筒状の第1ケーシング(22)と、上側に配置された第2回転駆動装置(30)に連繋されると共に、前記第1ケーシング(22)内に嵌装され、下端に切断歯(34)が設けられた円筒状の第2ケーシング(32)とを具えた障害物撤去掘削装置を用いた障害物撤去掘削方法であって、
第1ケーシング(22)と第2ケーシング(32)を同方向若しくは逆方向に回転させながら、又はケーシングの一方だけを回転させながら、
2つのケーシング(22)(32)を相対的に上下動させ、第2ケーシング(32)の下端を第1ケーシング(22)の下端から出没させつつ圧入し、
掘削及び障害物の破砕を行なう障害物撤去掘削方法。
- 【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、地中に打設、埋設された障害物を撤去する装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】地中に打設、埋設された松くい、パイル、コンクリート等の障害物を撤去するために、図4に示すように、リーダ(70)に沿って上下動可能に配備された回転駆動装置(96)に、筒状のケーシング(94)を回転可能に配備した障害物撤去掘削装置(90)がある。ケーシング(94)の下端には切削歯(97)が形成されており、ケーシング(94)を正逆回転させながら地中に押し込んで、地中の障害物を破砕、切断した後、ケーシング(94)を引き抜くことによって、障害物の除去を行なっている。また、図5に示すように、回転駆動装置を上下に2基配備し、下方の回転駆動装置(96)にはケーシング(94)を取り付け、上方の回転駆動装置(96)には、スクリュー(98)を取り付けて、該スクリュー(98)をケーシング(94)の内部に嵌装した障害物撤去掘削装置(92)もある。この装置では、ケーシング(94)を正逆回転させつつ地中に押し込むと共に、ケーシング(94)の内部でスクリュー(98)を上下動させながら回転させて、ケーシング(94)に取り込まれた障害物を破砕して、障害物の除去を行なっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前者の障害物撤去掘削装置(90)は、松くいや転石、コンクリート内の鉄筋などを破砕、切断する場合、ケーシングの回転と共にこれらが移動して上手く破砕、切断されなかったり、ケーシング引抜き後の穴に残留してしまう虞れがあった。
【0004】後者の障害物撤去掘削装置(92)は、鉄筋コンクリートを破砕したときに、鉄筋がコンクリートから剥離してケーシングやスクリューに絡みついたり、木片、ワイヤなどがスクリューに絡みつくことがあり、除去に手間が掛かる問題がある。
【0005】本発明の目的は、障害物を効率的に破砕、切断することのできる障害物撤去掘削装置を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するために、本発明の障害物撤去掘削装置(10)は、リーダ(70)に沿って上下動可能に配備され、夫々独立して駆動する第1及び第2回転駆動装置(20)(30)と、第1回転駆動装置(20)に連繋され、下端に切断歯(24)が設けられた円筒状の第1ケーシング(22)と、第2回転駆動装置(30)に連繋されると共に、前記第1ケーシング(22)に嵌装され、下端に切断歯(34)が設けられた円筒状の第2ケーシング(32)とを具えるものである。第1回転駆動装置(20)と第2回転駆動装置(30)は、リーダ(70)に沿って独立して上下動可能に配備することが望ましい。
【0007】
【作用及び効果】第1回転駆動装置(20)と第2回転駆動装置(30)を駆動して、第1ケーシング(22)と第2ケーシング(32)を同方向若しくは逆方向に回転させながら、又はケーシングの一方だけを回転させながら、両回転駆動装置(20)(30)を下方に移動して、ケーシング(22)(32)を地中に圧入する。ケーシング(22)(32)を地中に圧入すると、両ケーシング(22)(32)の合力によって障害物が破砕、切断される。とくに、第1ケーシング(22)と第2ケーシング(32)を逆方向に回転させながら地中に圧入した場合には、両方の切断歯(24)(34)のせん断作用によって障害物が破砕、切断することができる。従って、移動しやすい転石やコンクリート内の鉄筋なども破砕、切断して撤去することができる。第1回転駆動装置(20)と第2回転駆動装置(30)を相対的に上下動させながら圧入すると、より効果的に障害物の破砕、切断を行なうことができる。
【0008】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の障害物撤去掘削装置(10)を建設機械(72)に取り付けた状態を示す側面図であり、図2は障害物撤去掘削装置(10)の一部を断面して示す斜視図である。建設機械(72)は、自走式車両(74)の前方にリーダ(70)を立設して構成される。リーダ(70)には、上下2基の回転駆動装置(第1回転駆動装置(20)と第2回転駆動装置(30))が夫々独立して昇降可能に配備される。回転駆動装置(20)(30)の昇降機構は、ラック/ピニオン式、チェーン式、ワイヤ式などを例示できる。
【0009】回転駆動装置(20)(30)には、夫々筒状のケーシング(22)(32)が連繋される。下側の第1回転駆動装置(20)には、第1ケーシング(22)がフランジ接続によって回転可能に連繋されている。なお、回転駆動装置(20)とケーシング(22)は、フランジ接続に限定されるものではない。また、上側の第2回転駆動装置(30)には、駆動軸(36)が回転可能に連繋されており、該駆動軸(36)の下端には、第2ケーシング(32)が同軸に連結されている。
【0010】第1ケーシング(22)の下端周縁に切断歯(24)が設けられている。第2ケーシング(32)は、第1ケーシング(22)の内部に所定の隙間を存して同心に配備され、第1ケーシング(22)と同様に、下端周縁に切断歯(34)が設けられている。第2ケーシング(32)の上端は、蓋部材(38)によって閉じられており、該蓋部材(38)の中央に駆動軸(36)が連繋されている。
【0011】上記構成の障害物撤去掘削装置(10)について、両回転駆動装置(20)(30)を同方向又は逆方向に回転させながら降下させて、地中に圧入することにより、障害物の破砕、切断が行なわれる。このとき、図3(a)〜(c)に示すように、第1ケーシング(22)と第2ケーシング(32)を相対的に上下動させながら、地中に圧入すると、より効果的な障害物の破砕、切断を行なうことができる。なお、第1ケーシング(22)と第2ケーシング(32)の回転速度は同じに設定してもよいし、異なる回転速度で回転させてもよい。また、一方のケーシングのみを回転させ、他方を停止させてもよい。例えば、松くいを撤去する場合には、第1ケーシング(22)を回転降下させて松くいの位置で停止し、その後第2ケーシング(32)を回転降下させて、第2ケーシング(32)の切断歯(34)で松くいを切断すればよい。
【0012】所定深さまでケーシング(22)(32)を圧入した後、両回転駆動装置(20)(30)を上昇させて、ケーシング(22)(32)を地中から引き抜くことによって、破砕、切断された障害物をケーシングと共に地中から引き抜くことができる。
【0013】上記実施例の説明は、本発明を説明するためのものであって、特許請求の範囲に記載の発明を限定し、或は範囲を減縮する様に解すべきではない。又、本発明の各部構成は上記実施例に限らず、特許請求の範囲に記載の技術的範囲内で種々の変形が可能である。
【0014】例えば、第2ケーシングの内部にさらにスクリューを入れることもできる。スクリューを入れて、第2ケーシングの内部で回転させることによって砂岩等の粒体を撤去することができる。
- 【公開番号】特開2000−54773(P2000−54773A)
【公開日】平成12年2月22日(2000.2.22)
【発明の名称】障害物撤去掘削方法
- 【出願番号】特願平10−219938
【出願日】平成10年8月4日(1998.8.4)
【出願人】
【識別番号】000163327
【氏名又は名称】近畿イシコ株式会社
- 【代理人】
【識別番号】100066728
【弁理士】
【氏名又は名称】丸山 敏之 (外2名)
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