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スープ類の供給装置
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- 【要約】
【課題】 スープ類の供給装置において、スープ類の小分け動作時に装置の汚れを防止し、また装置を洗浄する場合には各部を清潔に洗浄することができる。
【解決手段】 開口5aを設けたスープ類を収容する容器5と、スープ類を汲み上げる柄杓部11と、柄杓部11を一端に備えたリンク機構部8と、リンク機構部8を容器5内に回動自在に支持するリンク部支持手段6と、リンク機構部8を回動する駆動手段26とを備え、リンク機構部8は、回転軸9と、回転軸9に設けられた回転アーム片10と、一端を回転アーム片10に回動自在に軸支され、他端に柄杓部11を軸支する遥動アーム部材12と、回転アーム片10に設けられ柄杓部11に向けて突出形成された柄杓押部13とを有し、リンク機構部8が容器5の開口5aに向けて回動し、柄杓部11が容器5の開口5aを通るとき、柄杓押部13は柄杓部11の底部を押して柄杓部11を傾斜させる。
- 【特許請求の範囲】
【請求項1】
開口を設けたスープ類を収容する容器と、前記容器内のスープ類を汲み上げる柄杓部と、前記柄杓部を一端に備えたリンク機構部と、前記リンク機構部を前記容器内に回動自在に支持するリンク部支持手段と、前記リンク機構部を回動する駆動手段とを備え、前記容器内に支持された前記リンク機構部が回動することにより、その一端の前記柄杓部がスープ類を汲み上げて前記開口を介してこれを食器等に小分けするスープ類の供給装置において、
前記リンク機構部は、回転軸と、前記回転軸に設けられた回転アーム片と、一端を前記回転アーム片に回動自在に軸支され、他端に前記柄杓部を軸支する遥動アーム部材と、前記回転アーム片に設けられ前記柄杓部に向けて突出形成された柄杓押部とを有し、
前記容器内に支持された前記リンク機構部が前記容器の開口に向けて回動し、前記柄杓部が前記容器の開口を通るとき、前記柄杓押部は前記柄杓部の底部を押して前記柄杓部を傾斜させることにより、前記容器内のスープ類を前記食器等に小分けすることを特徴とするスープ類の供給装置。
【請求項2】
前記容器は、前記リンク部支持手段を有し、前記リンク部支持手段は、前記リンク機構部を着脱自在に支持することを特徴とする請求項1に記載のスープ類の供給装置。
- 【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、容器内に収容されるシチュー、スープ、カレー、味噌汁等のスープ類を所定の量に小分けして顧客に提供するスープ類の供給装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来のこのようなスープ類の供給装置としては、特許第3449554号公報に記載されたものが知られている。このスープ類の供給装置は、容器に収容された具入りスープ類を所定の量に小分けして食器に分配する装置であって、上部に開口部を有したスープ類を収容する容器と、所定の駆動力によって回転する回転軸と、この回転軸に取付けられ容器内を回動する伸縮自在なリンク機構部と、リンク機構部の先端に取り付けられ、容器の開口部に向かう汲出口を有するレードル(柄杓部)と、回転軸の回転と連動してレードルが容器の開口部に到達した場合に、レードルを傾斜させるレードル傾斜手段とを備え、スープ類の入った容器内のレードルが回転軸と連動して開口部に向けて回転することにより、レードル内にスープ類が収容され、レードルが容器の開口に到達した場合にレードル傾斜手段によりレードルが傾斜して、容器内のスープ類が食器に吐出されるものである。このようにして、顧客に所定量づつ小分けしてスープ類が提供される。
【0003】
また、このスープ類の供給装置のレードルは、スープ類を内部に収容する場合に、具とスープ液を分離するネット状の分離手段をレードル内部に備え、具とスープ液を一定の割合ですくい上げて容器内のスープ類を食器に小分けすることができる。
【特許文献1】特許第3449554号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、この従来のスープ類の供給装置において、レードルを傾斜させるレードル傾斜手段は、レードル側面に外方に突出して設けられた係止ピンと、容器の内壁面に設けられ、この係止ピンと係合して、容器底面に沿って円弧運動するレードルを所定の位置で傾動可能に停止させる係止部を備えている。そして、容器内に収容されるスープ類を食器に小分けする場合、レードルは円弧状の容器の底面に沿って円弧運動して容器内のスープ類をすくい上げ、その汲出口が容器上端の開口から若干突出した位置でこのレードル傾斜手段によって停止し、さらに汲出口側に傾動して、レードル内のスープ類をその汲出口から食器に吐出する。このとき、レードルは容器上端の開口の近傍で、その汲出口からスープ類を食器に吐出するから、吐出されたスープ類が跳ね返ったり飛散したりして容器を汚しやすい。
【0005】
また、このレードルを先端に備えるリンク機構部は、これを伸縮させるための関節部を備え、この関節部には、リンク機構部が伸縮した場合にその形態を一定の状態に保持するように付勢してレードルによるスープ類の吐出動作を確実に行うためのコイルスプリングが備えられている。しかしながら、このような構成において、このコイルスプリングが例えば金属疲労や磨耗などによって破損すると、その破片が落下して、容器内に収容されるスープ類に異物が混入する事故が発生する虞がある。
さらに、このリンク機構部は、その回転軸が駆動手段であるモータと無端ベルトで連結されているため、装置本体から取り外し難く、さらに、レードルや容器はその側面に係止ピンや係止部を突出して備えるので洗浄がし難い。すなわち、この従来のスープ類の供給装置においては、スープ類が付着したリンク機構部や容器を簡単に装置本体から取り外して、容易に清潔に洗浄することが困難でる。
【0006】
本発明は、このような問題を解決するため、レードルがその汲出口からスープ類を食器に吐出する場合に、レードルの汲出口を容器からなるべく離して傾動させてスープ類の跳ね返り等により、容器が汚れることを防止し、また、装置を構成する部品がスープ類に混入する虞がないようにし、さらに、容器とリンク機構部を装置本体に着脱自在に構成し、スープ類が付着するこれらの部品を洗浄する場合に、容易に清潔に洗浄することができるスープ類の供給装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、請求項1にかかる発明は、開口を設けたスープ類を収容する容器と、前記容器内のスープ類を汲み上げる柄杓部と、前記柄杓部を一端に備えたリンク機構部と、前記リンク機構部を前記容器内に回動自在に支持するリンク部支持手段と、前記リンク機構部を回動する駆動手段とを備え、前記容器内に支持された前記リンク機構部が回動することにより、その一端の前記柄杓部がスープ類を汲み上げて前記開口を介してこれを食器等に小分けするスープ類の供給装置において、前記リンク機構部は、回転軸と、前記回転軸に設けられた回転アーム片と、一端を前記回転アーム片に回動自在に軸支され、他端に前記柄杓部を軸支する遥動アーム部材と、前記回転アーム片に設けられ前記柄杓部に向けて突出形成された柄杓押部とを有し、前記容器内に支持された前記リンク機構部が前記容器の開口に向けて回動し、前記柄杓部が前記容器の開口を通るとき、前記柄杓押部は前記柄杓部の底部を押して前記柄杓部を傾斜させることにより、前記容器内のスープ類を前記食器等に小分けするものである。これによれば、前記柄杓部からスープ類を前記食器等に吐出する場合に、前記柄杓部を前記容器の開口近傍の所定位置に停止させることなく、前記柄杓押部が前記柄杓部の底部を押して前記リンク機構部を伸長させ、スープ類を吐出する前記柄杓部の汲出口を前記容器の開口からなるべく外方に離して傾動させることができる。また、前記柄杓押部は前記柄杓部を押して傾動し、その内部に汲み上げたスープ類を確実に食器等に吐出させるから、前記容器内に突出する係止部や、これに係合する前記柄杓部の係止ピン、あるいは柄杓部の吐出動作を確実に行わせるためのコイルスプリングを不要にすることができる。
【0008】
請求項2にかかる発明は、請求項1に記載のスープ類の供給装置において、前記容器は、前記リンク部支持手段を有し、前記リンク部支持手段は、前記リンク機構部を着脱自在に支持するものである。これによれば、前記リンク機構部は、前記容器に着脱自在に支持される。
【発明の効果】
【0009】
以上説明したように請求項1に係る発明によれば、柄杓部からスープ類を食器等に吐出する場合に、柄杓部を容器の開口近傍の所定位置に停止させることなく、スープ類を吐出する柄杓部の汲出口を容器の開口端からなるべく外方に離して傾動させることができるから、柄杓部から吐出するスープ類が、跳ね返ったり飛散したりして容器に付着してこれを汚すことを防止し、装置を清潔に保持することができる。また、容器内に突出する係止部や、これに係合する柄杓部の係止ピンを不要にすることができるから、容器や柄杓部の洗浄を容易にし、容易にこれらを清潔にすることができる。さらに、柄杓部の吐出動作を確実にするためのコイルスプリングを不要にすることができるから、このような消耗部品の破損によるスープ類への異物混入を防止することができる。
また、請求項2に係る発明によれば、請求項1に記載の発明において、リンク機構部は、容器に着脱自在に支持されるから、スープ類が付着するこれらの部品を洗浄する場合に、容器とリンク機構部を一体に装置本体から取り外し、これら分離して、容易に清潔に洗浄することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明の実施形態について図を参照して説明する。
図1は本発明の実施形態のスープ類の供給装置を示す外観斜視図、図2は本発明の実施形態のスープ類の供給装置の内部構造を示す正面断面図、図3は本発明の実施形態のスープ類の供給装置の内部構造を示す側面断面図、図4は本発明の実施形態のスープ類の供給装置において、本体部上部の開口を覆う上蓋部を上方に回動して開いた状態を示す斜視図、図5は本発明の実施形態のスープ類の供給装置の容器の構成を示す斜視図である。
また、図6は、本発明の実施形態のスープ類の供給装置において、容器に収容されたスープ類を食器等に小分けする場合の容器内のリンク機構部および柄杓部の動作を順に示す動作状態側面断面図で、(a)は容器内のリンク機構部が柄杓部の汲出口と反対の所定の位置まで回動した状態、(b)は容器内のリンク機構部が柄杓部の汲出口の方向に回転し柄杓部がガイド部材に案内される状態、(c)はリンク機構がさらに回転しその一端に設けられた柄杓部が容器の開口を通って上方に突出する状態、(d)はリンク機構部がさらに回転し、柄杓押部が柄杓部の底部を押してリンク機構部を伸長させながらその柄杓部を傾斜させ、柄杓部内のスープ類を食器に吐出する状態、をそれぞれ示すものである。
【0011】
図1ないし図4に示すように、このスープ類の供給装置は、スープ類を収容する容器5を保持する本体部1と、本体部1の上部を開閉自在に覆う上蓋部2と、本体部1の前方に配設され、スープ類を小分けする食器16を載置する食器置部3等を備えている。
本体部1は、スープ類を収容する容器5を保持する容器保持部21を2個所備え、容器保持部21の底面には容器5に収容されるスープ類を加熱、保温するための加温装置22が設けられている。また、容器保持部21の前部には容器5を着脱するための切欠部21aがそれぞれ設けられている。そして、本体部1は、この切欠部21aを覆う前面カバー23を着脱自在に備えている。
また、上蓋部2は、本体部1の容器保持部21に保持された容器5の上方を覆うカバー部25と、カバー部25の上部に配設され、容器5内のスープ類を汲み出すレードル(柄杓部)11を駆動する駆動モータ28等からなる駆動装置(駆動手段)26と、駆動装置26の手前に前方に向かって配置され、スープ類の小分け動作を開始させる小分開始スイッチ32やスープ類の保温温度等を設定する設定ボタン33等が設けられたコントロールパネル31等から構成されている。また、上蓋部2は、その後部に設けられた支軸35によって、上下方向に回動自在に本体部1と連結されている。そして、上蓋部2を上方に回動して、本体部1の上部を開き、容器保持部21の切欠部21aを覆う前面カバー23を取り外す(図4参照)ことにより、スープ類を収容する容器5を本体部1の前方から容器保持部21に容易に着脱することができる。なお、容器5は、これを持ち運ぶための把持部7を備えている。
【0012】
また、食器置部3は、食器16を載置する載置台17と、スープ類を食器16に小分けする場合にこぼれたスープ類を回収して溜めるスープ回収樋18を有している。そして、食器置部3は、フック部19により本体部1の前方に着脱自在に係止されている。
スープ類を収容する容器5は、側視形状が略半円状に形成され、図5に示すようにその円弧部に沿って底面部5bが形成され、その弦部に開口5aが形成されている。ここで、円弧状の底面部5bの端部には、開口5aに臨んでその円弧部の外側に撓む撓み部5dが形成されている。そして、この撓み部5dにはレードル11を案内する後述のガイド部材40が内側に設けられている。また、底面部5bの左右の両側には側面部5cが形成されている。そして、この側面部5cには、後述するリンク機構部8を着脱自在に支持するU字状の溝部6(リンク部支持手段)が設けられている。このように容器5を形成することにより、容器5の内部にスープ類を収容する場合に、スープ類を容器5の底面部5bの中央に集積し易くすることができる。また、容器5は、図2ないし図4に示すようにその開口5aを覆う容器カバー20をその上部に備えている。
【0013】
容器5内に配設されるリンク機構部8は、回転軸9と、この回転軸9に直交して設けられた回転アーム片10と、この回転アーム片10に回動自在に軸支される略コ字形状の遥動アーム部材12と、この遥動アーム部材12の開放端部に挟まれて回動自在に軸支されるレードル11と、レードル11に向けて回転アーム片10の先端を突出させて設けたレードル押部(柄杓押部)13等から構成されている。
回転軸9に設けられる回転アーム片10には、遥動アーム部材12を軸支するための支軸14が回転軸9と平行に設けられている。また遥動アーム部材12は平行に折り曲げ形成された一対の舌片部12aの基部近傍に支軸14の両端を嵌入するための軸穴(A)12bが対向して設けられ、その先端部にレードル11を連結するための軸穴(B)12cが形成されている。また、レードル11の両側壁には遥動アーム部材12の軸穴(B)12cに嵌入される連結ピン(A)36が外方に僅かに突出して設けられている。ここで、遥動アーム部材12の一対の舌片部12aはその先端の間隔が広げられるように弾性を有する板ばね部材等で形成されいる。すなわち、この先端部の間隔を広げることにより、遥動リンク部材12は、その先端に連結するレードル11を容易に着脱することができる。
【0014】
そして、このリンク機構部8は、回転軸9の両端を容器5の側面部5cに設けられたU字状の溝部6に回転自在に支持され、容器5内を回動自在である。また、リンク機構部8の先端に設けられるレードル11は、回転アーム片10と遥動アーム部材12からなるリンク構造により回転軸9との間隔を伸縮自在に構成され、その底部を容器5の円弧状の底面部5bに沿って回動可能である。
また、回転軸9の一端には、上蓋部2に配設される駆動装置26と連結されて、リンク機構部8を前後方向に回動するための平板状の連結板24が設けられている。そして、この連結板24は、後述する駆動装置26の駆動連結ピン30aと係合するための溝部24aを有している。
レードル11は、図6の(a)に示すように、一方に開口(汲出口)11aを設けて袋状に形成され、その内部にスープ類を汲み上げるスープ収容部11bが設けられている。そして、スープ収容部11bには、それを手前側と奥側に仕切る仕切板38が備えられている。また、レードル11の底部には容器5の底面部5bに当接するスクレイパー(掻器手段)39が備えられている。
【0015】
スクレイパー39は、容器5の底面部5bに沿うように形成され、リンク機構部8が容器5内を回動するとき、容器5の底面部5bと幅広く接して、この底面部5b上を摺動する。これにより、容器5内に収容されたスープ類の底面部5bへの焦げ付きを防止する。また、スクレイパー39の後部39bは、レードル11の後部を覆って楔形状に後方に突出して形成されている。したがって、レードル11が開口11aと反対側の後方に回動するとき、容器5内のスープ類との抵抗を少なくして回動することができる。また、このときレードル11は、その後部の楔形状によって容器5内のスープ類に混在する具を掻き分けて回動する。
また、仕切板38は、スープ類に含まれる具は通さず、スープ液のみを通すようにその仕切面に図示しないスリットが形成されている。また、レードル11は仕切板38を装着する仕切板装着部11eを複数箇所備え、スープ収容部11bを仕切る仕切板38の仕切位置を変更可能に構成されている。これにより、レードル11内のスープ収容部11bに収容されるスープ類の具とスープ液の比率を一定にすることができるとともに、必要に応じて仕切板38の仕切位置を変更することによって、その比率を変更することが可能である。
【0016】
上蓋部2に設けられる駆動装置26は、駆動モータ28と、駆動モータ28の回転軸28aに固着された駆動アーム27と、駆動アーム27の先端に一端を回動自在に軸支された駆動リンク片30と、駆動リンク片30の長手方向に沿って設けられた長穴30bに係合する案内支軸29と、駆動リンク片30の他端に設けられリンク機構部8の連結板24に設けられる溝部24aと係合する駆動連結ピン30a等から構成されている。このように構成される駆動装置26は、駆動モータ28が通電されると、その回転軸28aとともに駆動アーム27が回転し、その先端に回動自在に軸支された駆動リンク片30がその長穴30bに係合する案内支軸29に案内されながら遥動する。さらに、駆動リンク片30の他端に設けられた駆動連結ピン30aにより、これと係合するリンク機構部8の連結板24が回転軸9を軸心に回動して、リンク機構部8が回動する。このようにして、リンク機構部8は駆動モータ28の回転によって回動される。
【0017】
このように構成されるスープ類の供給装置において、容器5内に収容されたスープ類を食器16に小分けする場合の各部の作用および動作について説明する。
先ず、スープ類に含まれる具の量を考慮して、レードル11によってすくい上げるスープ類の具とスープ液の比率を決定し、その比率に応じて、レードル11の複数の箇所に設けられた仕切板装着部11eの一つに仕切板38を装着する。次いで、リンク機構部8のレードル11を容器5内に入れて、リンク機構部8の回転軸9を容器5の側面部5cに設けられたU字状の溝部6に取り付ける。そして、容器5内にスープ類を注いで収容する。
続いて、本体部1の上部の開口を閉塞する上蓋部2を上方に回動して開き、さらに前面カバー23を取り外した後、容器5の側面部5cに配備された把持部7を持って、容器5を本体部1の容器保持部21に装着する。そして、再び前面カバー23を取り付けた後、上蓋部2を下方に回動して本体部1の上部を閉塞する。このとき、上蓋部2に備えられた駆動装置26の駆動連結ピン30aをリンク機構部8の連結板24に設けられた溝部24aに係合させる。そして、コントロールパネル31の設定ボタン33によりスープ類の保存温度を設定する。この状態で、容器5内に収容されるスープ類は所定の温度に保存される。
【0018】
また、この状態とき、容器5内に収容されるスープ類は、リンク機構部8の先端に設けられるレードル11によって攪拌される。具体的には、上蓋部2に設けられた駆動装置26の駆動モータ28が通電され、駆動リンク片30を介してリンク機構部8が一方に回動する。そして、その先端のレードル11が所定の位置(例えば図6の(a)に示すように後方側に45度傾いた位置)まで回動すると、今度はリンク機構部8がこれと逆方向の他方に回動する。そして、レードル11が同様に他方側の所定の位置(例えば前方側に45度傾いた位置)まで回動すると、また、リンク機構部8がその先端のレードル11とともに一方側に回動する。この動作を連続して、あるいは断続的に繰り返す。これにより、容器5内に収容されるスープ類はレードル11により攪拌される。また、このとき、レードル11の底部に備えられたスクレイパー39は容器5の底面部5bに幅広く接して摺動するため、スープ類の容器5の底面部5bへの焦げ付きを防止する。
【0019】
ここで、食器置部3に食器16が置かれ、コントロールパネル31の小分開始スイッチ32が操作されると、スープ類の小分け動作が開始される。具体的には、駆動装置26の駆動モータ28が通電され、駆動リンク片30を介してリンク機構部8が、図3に示す待機状態からレードル11の開口11aと反対方向に回転する。そして、図6の(a)に示すように所定の位置(例えば後方側に45度傾いた位置)まで回動すると、今度は、リンク機構部8がレードル11の開口11aの方向に回転する。このとき、レードル11はその底面のスクレイパー39が容器5の底面部5bと摺接して、これに沿って円弧運動し、その開口11aからスープ収容部11bにスープ類を収容する。このとき、スープ収容部11bに収容されるスープ類は、仕切板38によって具とスープ液が所定の比率で収容される。
【0020】
さらに、回転が進みレードル11が容器5の開口5aに近づくと、図4の(b)に示すように、レードル11が容器5の撓み部5dに設けられたガイド部材40によって容器5の内壁から離されて案内される。ここで、レードル11の先部により押し退けられるスープ類は、撓み部5dによりレードル11と容器5の内壁間に形成される隙間に逃がされるから、容器5の開口5a端を乗り越えてその外側に零れ落ちることがない。そして、図6の(c)に示すようにレードル11の開口11aが容器5の開口5aを通り、さらにリンク機構8が回転すると、回転アーム片10と遥動アーム部材12からなるリンク機構8が僅かに伸長し、レードル11は容器5の開口5aから外方に突出するように移動する。さらにリンク機構8の回転が進むと、図4の(d)に示すように回転アーム片10の先端に設けられたレードル押部13が、レードル11の底部のスクレイパー39を押して、リンク機構8を伸長させながら、レードル11を、その開口11aが容器5の上部の開口5aから食器置部3に置かれた食器16に向く傾斜姿勢に傾斜させる。そして、スープ収容部11b内に収容されたスープ類を食器16に小分けする。そして、スープ収容部11bのスープ類が全て食器16に小分けされると、リンク機構部8が逆方向に回転され、再びレードル11が容器内に戻される。このような動作が、必要に応じて繰り返され所定の量のスープ類が容器5から食器16に小分けされる。
【0021】
なお、容器5の開口5aを覆う容器カバー20は、常時は閉じられていて、レードル11が容器5の開口5aを通ってその外側に突出する場合に、これに押されて開かれる開閉扉20aを備えている。
ここで、レードル11がその開口11aからスープ類を食器16に吐出する場合に、レードル11は、リンク機構8が伸長することにより、容器5の開口5aを介して外方に突出するように移動し、容器5からなるべく離れた位置にその開口11aを位置する。そして、その状態で回転アーム片10の先端に設けられたレードル押部13が、レードル11の底部を押して、レードル11を傾斜させるから、レードル11から吐出されるスープ類が、跳ね返ったり飛散したりして、その開口11aからなるべく離れた位置にある容器5に容易に付着しないようにすることができる。したがって、この装置を清潔に保持することができる。また、容器5は、その内部にレードル11を傾斜させるための突起部等を備えず、レードル11もまた係止ピン等の傾斜手段を特に備えないので、その形状が比較的に単調で、容易にこれらを清潔に洗浄することができる。また、レードル押部13がレードル11の底部を押してこれを傾斜させ、その内部に汲み上げたスープ類を確実に食器16に吐出させるから、従来装置においてスープ類の吐出動作を確実にするために備えられたコイルスプリングのような消耗部品を不要にすることができ、その破損によるスープ類への異物の混入を防止することができる。
【0022】
また、リンク機構部8は、容器5の側面部5cに設けられたU字状の溝部6によって支持されて、容器5内に収容されるから、容器5内のスープ類が全て小分けされ、容器5を本体部1の容器保持部21から取り外す場合に、上蓋部2を上方に回動して本体部1の上部を開放すると、容器5とその内部に収容されるリンク機構部8およびレードル11を一括して本体部1から取り外すことができる。したがって、容器内部やリンク機構部等に付着するスープ類を周囲にこぼさずに装置本体から取り外すことができるから、装置を清潔に保持することができる。
また、リンク機構部8の回転軸9は、容器5の両側の側面部5cに設けられたU字状の溝部6によってその両端を着脱自在に支持されるとともに、回転アーム片10と遥動アーム部材12から成るリンク機構部8とレードル11とは容易に着脱自在に連結されるから、スープ類が付着するこれらの部品を洗浄する場合に、各部に分解して洗浄することができ、それらを容易に清潔に洗浄することができる。
【0023】
このようにして、本実施形態のスープ類の供給装置は、容器内のスープ類を食器に小分けする場合に、装置各部をこのスープ類によって汚さないようにし、また装置の構成部品がスープ類に混入しないようにし、さらに、装置が汚れた場合にも容易にそれらを清潔に洗浄することができるようにするものである。
なお、本発明は、言うまでもなく本実施の形態の示す装置のみに限定されず、本発明の趣旨の包含する範囲で応用変更が可能である。
- 【公開番号】特開2006−50938(P2006−50938A)
【公開日】平成18年2月23日(2006.2.23)
【発明の名称】スープ類の供給装置
【発明者】
【氏名】加藤 雅博
- 【出願番号】特願2004−234146(P2004−234146)
【出願日】平成16年8月11日(2004.8.11)
【出願人】
【識別番号】000237710
【氏名又は名称】富士電機リテイルシステムズ株式会社
- 【代理人】
【識別番号】100088339
【弁理士】
【氏名又は名称】篠部 正治
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