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梱包装置および梱包方法
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- 【要約】
【課題】基板と合紙を積層して基板を梱包する際に基板を傷、破損から守るような梱包システムおよび梱包方法を提供する。
【解決手段】梱包システム1は、積層体7を有し、積層体7の上方には、積層体7上に基板3を積層する基板移載装置9、積層体7上に合紙5を積層する合紙剥離装置11が設けられている。
積層体7の隣には積層する合紙5が重ねられている。
積層体7上に基板3と合紙5を積層する際は、基板移載装置9と合紙剥離装置11を交互に積層体7上に移動させ、基板3および合紙5を積層する。
なお、合紙5を積層する際は、合紙剥離装置11は、重ねられた合紙5aの1枚を、積層体7とは逆方向に剥離した後に、積層体7側に移動させ、積層体7上に積層する。
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- 【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板と合紙とを交互に積層させて積層体を生成する基板の梱包装置であって、
重ねられた合紙のうち、1枚の合紙を剥離して所定の位置に搬送する合紙剥離装置と、
前記基板を所定の位置に搬送する移送装置と、
を具備し、
前記合紙剥離装置と前記移送装置とを用いて前記合紙と前記基板とを交互に積層させて積層体を生成することを特徴とする基板の梱包装置。
【請求項2】
前記移送装置は、各々が独立して上下動可能な複数の吸着部を有することを特徴とする請求項1記載の基板の梱包装置。
【請求項3】
前記合紙剥離装置は、
前記合紙を吸着する合紙吸着部と、
前記合紙を保持、剥離するチャック部とを有し、
前記合紙吸着部が前記合紙の端部を吸着した状態で前記合紙の端部を折り曲げ、前記チャック部が折り曲げられた前記合紙の端部をつかんで剥離することにより、重ねられた合紙のうち、1枚の合紙を剥離することを特徴とする請求項1記載の基板の梱包装置。
【請求項4】
基板と合紙とを交互に積層させて積層体とする基板の梱包方法であって、
重ねられた合紙のうち、1枚の合紙を剥離して所定の位置に搬送する工程(a)と、
前記基板を所定の位置に搬送する工程(b)と、
からなり、
前記工程(a)と前記工程(b)を交互に繰り返すことによって前記合紙と前記基板とを交互に積層させて積層体を生成することを特徴とする基板の梱包方法。
【請求項5】
前記工程(a)は、
重ねられた合紙のうち、1枚の合紙を、所定の位置と逆方向に剥離した後に、前記合紙を所定の位置の方向に搬送して前記積層体上に積層させることを特徴とする請求項4記載の基板の梱包方法。
- 【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、梱包装置および梱包方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、カラーフィルタ基板、薄膜トランジスタ基板等の画像を形成するための表面を持つ基板を保管、移送する場合は、傷や破損から守るため、板同士が接触しないように、カラーフィルタ基板を所定間隔で並列収納できる、箱形の収納容器を用い、基板を装置に組み込む際に容器から取り出していた(特許文献1)。
【特許文献1】特開2002−264992号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、最近では、より大型のカラーフィルタ基板の製造が要求されており、これらを従来と同様に所定間隔で収納すれば、より大きな、収納容器、収納スペースが必要となり、また、輸送により割れやすくなり、現実には、前記のような収納容器を用いて、保管、移送するのは困難である。
【0004】
そこで、これらの問題点を解消する方法として、本願出願人は複数枚のカラーフィルタ基板を、紙や樹脂フィルムである離間体を介して積層させ、積層体とすることを提案した。しかしながら、このような積層体を生成する場合は、適当な梱包装置および梱包方法を用いなければ、梱包時に基板を傷つけてしまうおそれがある。
【0005】
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、その目的は、基板と合紙を積層して基板を梱包する際に基板を傷、破損から守るような梱包システムおよび梱包方法を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前述した目的を達成するために、第1の発明は、基板と合紙とを交互に積層させて積層体を生成する基板の梱包装置であって、重ねられた合紙のうち、1枚の合紙を剥離して所定の位置に搬送する合紙剥離装置と、前記基板を所定の位置に搬送する移送装置と、を具備し、前記合紙剥離装置と前記移送装置とを用いて前記合紙と前記基板とを交互に積層させて積層体を生成することを特徴とする基板の梱包装置である。
前記移送装置は、各々が独立して上下動可能な複数の吸着部を有してもよい。
前記合紙剥離装置は、前記合紙を吸着する合紙吸着部と、前記合紙を保持、剥離するチャック部とを有し、前記合紙吸着部が前記合紙の端部を吸着した状態で前記合紙の端部を折り曲げ、前記チャック部が折り曲げられた前記合紙の端部をつかんで剥離することにより、重ねられた合紙のうち、1枚の合紙を剥離してもよい。
【0007】
第2の発明は、基板と合紙とを交互に積層させて積層体とする基板の梱包方法であって、重ねられた合紙のうち、1枚の合紙を剥離して所定の位置に搬送する工程(a)と、前記基板を所定の位置に搬送する工程(b)と、からなり、前記工程(a)と前記工程(b)を交互に繰り返すことによって前記合紙と前記基板とを交互に積層させて積層体を生成することを特徴とする基板の梱包方法である。
前記工程(a)は、重ねられた合紙のうち、1枚の合紙を、所定の位置と逆方向に剥離した後に、前記合紙を所定の位置の方向に搬送して前記積層体上に積層させてもよい。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、積層体を梱包する際に基板を傷、破損から守ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、図面に基づいて本発明に好適な実施形態を詳細に説明する。
図1は、本実施形態に係る梱包システム1を示す斜視図であって、図2は図1の基板移載装置9および積層体7の詳細図、図3は図2の側面図である。また、図4は合紙剥離装置11付近の詳細図、図5は図4の側面図である。
【0010】
図1に示すように、梱包システム1は積層体7を有し、積層体7の上方には、積層体7に基板3を載置する基板移載装置9が設けられている。
また、積層体7の上方には、合紙5aを、積まれた合紙から剥離して積層体7に載置する合紙剥離装置11が設けられている。
積層体7の隣には複数枚の合紙5aが積まれている。
【0011】
積層体7は、基板3と合紙5とを交互に積層させた構造を有している。
基板3は例えばカラーフィルタ基板、ガラス基板、プラスチック基板、薄膜トランジスタ基板等である。
合紙5は、基板3同士が接触しないように設けられる緩衝材であり、紙や樹脂フィルム等が用いられる。
【0012】
図3に示すように、基板移載装置9は、フレーム23上に吸着パッド25a、25b、25c、25d、25eが設けられており、吸着パッド25a、25b、25c、25d、25eはアクチュエータ27a、27b、27c、27d、27eによってそれぞれ独立してC1、C2方向に移動可能となっている。
吸着パッド25a、25b、25c、25d、25eは、基板3を吸着する吸着板であり、真空パッド等が用いられる。
【0013】
なお、図1〜3に示すように、基板移載装置9は垂直レール19a、19b上にB1、B2方向に移動可能に設けられ、垂直レール19は水平レール状21a、21bにA1、A2方向に移動可能に設けられている。
即ち、基板移載装置9はA1、A2方向およびB1、B2方向に移動可能となっている。
【0014】
図4および図5に示すように、合紙剥離装置11はフレーム33を有し、フレーム33上にはチャック装置35および合紙吸着装置39が設けられている。
チャック装置35は合紙5をつかむクランプ37を有している。
チャック装置35はフレーム33上をI1、I2、M1、M2方向に移動可能であり、また、フレーム33上をL1、L2方向に回転可能である。
【0015】
合紙吸着装置39には吸着パッド41が設けられている。
吸着パッド41は合紙5を吸着する吸着板であり、真空パッド等が用いられる。合紙吸着装置39はフレーム33上をH1、H2方向に移動可能であり、また、フレーム33上をJ1、J2方向に回転可能である。
合紙剥離装置11は水平レール21a、21b上をG1、G2方向に移動可能である。
【0016】
なお、基板移載装置9、合紙剥離装置11の動作は、図示しない制御装置等によって制御されている。
【0017】
次に梱包システム1の動作について説明する。
図6は基板3と合紙5を積層させて積層体7を生成する手順を示すフローチャートであって、図7から図22は図6における各工程を示す図である。
【0018】
なお、図6に示すステップ101〜ステップ110までの各工程は積層体7上に合紙5を積層する工程であり、図6に示すステップ111〜ステップ113までの各工程は積層体7に基板3を積層する工程である。
【0019】
まず、図7に示すように、合紙剥離装置11を水平レール21a、21b上をG1もしくはG2方向に移動させ、合紙5aの端部の直上に配置する(ステップ101)。
なお、この際の端部とは、積層体7に隣接する側の端部である。
次に、図8に示すように、合紙吸着装置39をH2方向に下降させ、吸着パッド41で合紙5aを吸着する(ステップ102)。
【0020】
次に、図9に示すように、合紙5aを吸着した状態で合紙吸着装置39を、J2方向に回転させ、合紙5aの端部を折り曲げる(ステップ103)。
ここで、合紙5aの端部を折り曲げるのは、次の工程でクランプ37が合紙5をつかみ易くするためである。
【0021】
次に、図10に示すように、チャック装置35をM2方向に移動させ、クランプ37で合紙5aの端部をつかむ(ステップ104)。
【0022】
次に図11に示すように吸着パッド41による合紙5aの吸着を停止し、合紙吸着装置39をH1方向に上昇させる(ステップ105)。これは、吸着パッド41が合紙5aを吸着したままでは、合紙5aを剥離する際に邪魔になるからである。
【0023】
次に図12に示すようにチャック装置35をL1方向に回転させる(ステップ106)。
【0024】
次に図13に示すように,合紙剥離装置11をG2方向に移動して合紙5aを剥離する(ステップ107)。この際、図14に示すように、剥離方向は積層体7が載置されている側と反対側になる。
【0025】
図15に示すように、剥離が終了すると、図16に示すように合紙剥離装置11はG1方向、即ち積層体7が載置されている側に移動し、図17に示すように合紙5bの上方を通過して積層体7上に移動する(ステップ108)。
【0026】
次に、図18に示すように、合紙剥離装置11は合紙5aを積層体7上に載置する(ステップ109)。
このように、合紙5aを積層体7に載置する際に、一端、積層体7が載置されている側と反対側に合紙5aを剥離し、その後に積層体7側に合紙5aを移動することにより、剥離の際の風圧で他の合紙や積層体7が荷崩れを起すのを防ぐことができる。
【0027】
載置が終了すると、図19に示すように合紙剥離装置11はG2方向に移動し、積層体7から離れる(ステップ110)。これは、合紙剥離装置11が次工程で基板移載装置9の移動の妨げにならないようにするためである。
【0028】
次に図20に示すように基板移載装置9をA2方向に移動し、図示しない次工程等から基板3aを搬送し、積層体7上に配置する(ステップ111)。
なお、この状態では、基板3aは基板移載装置9の吸着パッド25a、25b、25c、25d、25eで吸着されている。
【0029】
次に、図21に示すように、基板移載装置9をB2方向に下降させ、基板3aを積層体7上に載置する(ステップ112)。
【0030】
図22に示すように、吸着パッド25a、25b、25c、25d、25eによる基板3aの吸着を止め、基板移載装置9をB1方向に上昇させ、基板移載装置9を基板3aから分離する(ステップ113)。
【0031】
ここで、所定の枚数の合紙5と基板3が積層された場合は作業を終了し、所定の枚数が分離されていない場合はステップ101に戻る(ステップ114)。
【0032】
このように、本実施の形態によれば、梱包システム1が合紙剥離装置11と基板移載装置9を交互に積層体7上に移動し、合紙5と基板3を積層させることにより、積層体7を生成する。
従って、梱包時に基板3を傷、破損から守ることができる。
【0033】
また、合紙5aを剥離する際に一端、積層体7が載置されている側と反対側に合紙5aを剥離し、その後に積層体7側に合紙5aを移動しているため、剥離の際の風圧で他の合紙や積層体7が荷崩れを起すのを防ぐことができる。
【0034】
以上、添付図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明したが、本発明の技術的範囲は、前述した実施の形態に左右されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
- 【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】梱包システム1を示す斜視図
【図2】図1の基板移載装置9および積層体7の詳細図
【図3】図2の側面図
【図4】合紙剥離装置11付近の詳細図
【図5】図4の側面図
【図6】積層体7を生成する手順を示すフローチャート
【図7】各工程を示す図
【図8】各工程を示す図
【図9】各工程を示す図
【図10】各工程を示す図
【図11】各工程を示す図
【図12】各工程を示す図
【図13】各工程を示す図
【図14】各工程を示す図
【図15】各工程を示す図
【図16】各工程を示す図
【図17】各工程を示す図
【図18】各工程を示す図
【図19】各工程を示す図
【図20】各工程を示す図
【図21】各工程を示す図
【図22】各工程を示す図
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
- 【公開番号】特開2007−161263(P2007−161263A)
【公開日】平成19年6月28日(2007.6.28)
【発明の名称】梱包装置および梱包方法
- 【出願番号】特願2005−356222(P2005−356222)
【出願日】平成17年12月9日(2005.12.9)
【出願人】
【識別番号】000002897
【氏名又は名称】大日本印刷株式会社
- 【代理人】
【識別番号】100096091
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 誠一
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