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たばこフィルターの製造方法
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- 【要約】
【課題】たばこフィルターを集束する際に、その外周を溝付け加工したテープで包み込むようにして巻き上げる際、溝付部によって形成される空隙部がつぶれず、成形速度を向上させたたばこフィルターの製造法を提供する。
【解決手段】コア部のフィルター素材3をフィルタープラグマシン4にて開繊した後、円棒状に集束する際に、その外周を幅方向の伸度が14〜20%、長手方向の引張り強さが3kN/m以上の紙テープ1に溝付け加工したテープ6で包み込むように巻き上げつつ、巻取紙8で全体を巻き上げるたばこフィルターの製造方法。
- 【特許請求の範囲】
【請求項1】
コア部のフィルター素材をフィルタープラグマシンにて開繊した後、円棒状に集束する際に、その外周を幅方向の伸度が14〜20%、長手方向の引張り強さが3kN/m以上の紙に溝付け加工したテープで包み込むように巻き上げつつ、巻取紙で全体を巻き上げるたばこフィルターの製造方法。
【請求項2】
成形速度を48〜80m/minとする請求項1のたばこフィルターの製造方法。
- 【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、喫味及び意匠性に優れたたばこフィルターの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
たばこフィルターには、たばこの煙を濾過すること、喫煙者に喫味の満足感を与えることの両方を併せ持つことが要求される。従来このような要求を満足するものとして、フィルター側面のベンチレーション孔から流入する希釈空気とフィルター中を通過するたばこ煙を分離して喫煙者の口中に導くことで、喫味が薄まることを防止するフィルターが知られている。
例えば特許文献1には、コア部とその周囲に設けられた溝付け加工されたテープと、該テープの周囲に設けられた巻取紙とを有し、該テープと巻取紙の間にフィルターの長手方向に連通する空隙部が形成されたフィルター要素を含むたばこフィルターが記載されている。
【0003】
【特許文献1】特開2001−120249号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このようなフィルターは、コア部のフィルター素材をフィルタープラグマシンにて開繊した後、円棒状に集束する際にその外周を、溝付け加工したテープで包み込むように巻き上げつつ、巻取紙で全体を巻き上げることによって得られるが、溝付け加工した凹凸形状によって構成する空隙部がつぶれ易く、又テープ表面に裂け目が生じ、希釈空気とたばこ煙の分離が不完全となりやすいため、成形速度を上げることは困難であった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の要旨は、コア部のフィルター素材をフィルタープラグマシンにて開繊した後、円棒状に集束する際に、その外周を幅方向の伸度が14〜20%、長手方向の引張り強さが3kN/m以上の紙に溝付け加工したテープで包み込むように巻き上げつつ、巻取紙で全体を巻き上げるたばこフィルターの製造方法にある。
【発明の効果】
【0006】
本発明は、溝付け加工したテープと巻取紙との間の、フィルターの長手方向に連通する空隙部のつぶれがなく喫味及び意匠性に優れたたばこフィルターを成形速度48〜80m/minで生産でき、たばこフィルターの生産性に優れる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
本発明のたばこフィルターの製造方法を図1によって説明する。図1は本発明のたばこフィルターの製造方法を示す工程図である。
所定の幅を有する紙のテープ1はロールより引き出され溝付き成形ロール2を通過させ溝付け加工される。成形ロール2は、複数の溝を有する上下2本のニップロールより構成され、2本のロール面に形成されている上下の溝が互いに噛み合って約1mm以下の溝の深さにそのクリアランスを調整可能で、且つ、所定の圧力で加圧する機能と、所定の温度で加熱成形する機能を有していればよい。
【0008】
本発明では、溝付け加工を行う紙テープの幅方向の伸度が14〜20%であることが必要である。伸度が14%未満の場合、溝付け加工の際の圧力により、テープの表面に裂け目が生じてしまう。また、伸度が20%を超える場合は、フィルターとした際に円棒状に集束し難くなる。
【0009】
さらに本発明では、上記紙テープの長手方向の引張り強さが3kN/m以上であることが必要である。引張り強さが3kN/m未満の場合、製造速度の上昇に伴い、成形ロールでニップされる際にテープが破断することがある。
【0010】
さらに本発明に用いる紙テープは、可塑剤無しで熱成形が容易であるものが好ましい。
このような紙としては、例えば、日本製紙(株)製、商品名「WAVYWAVY」が挙げられる。
一方、セルロースアセテートトウからなるコア部のフィルター素材3は、フィルタープラグマシンの開繊装置4によって均一に開繊される。更に好ましくはトリアセチン等の可塑剤を添着し、円錐管5内に供給される。同時に上述した溝付け加工された紙テープ6は開繊されたフィルター素材7を包み込むように集束しながらフィルタープラグマシンに供給される。
【0011】
フィルタープラグマシンにおいては、巻取紙8の少なくとも一端縁に接着剤を塗工し、開繊されたフィルター素材7を包み込んだ溝付け加工された紙テープ6の外周を更に包み込みながら円棒状に巻上げフィルターとして一体化される。その後、カッターで所定の長さに切断してフィルターとする。
【実施例】
【0012】
以下実施例により、本発明を更に詳細に説明する。なお、実施例に於ける各測定項目は次の方法に依った。
(坪量)
シート(紙テープ)の坪量は、JIS P8124に基づき測定した。
(厚さ)
シート(紙テープ)の厚さは、JIS P8118に基づき測定した。
(引張り強さ、引張り伸度)
シート(紙テープ)の引張り強さ及び引張り伸度は、JIS P8113に基づき測定した。
【0013】
[実施例1、2]
日本製紙(株)製、紙、商品名「WAVYWAVY」(幅方向の引張り伸度:17%、長手方向の引張り強さ:8kN/m)の22mm幅の帯状物(テープ)を溝加工用の加熱ロールに通して溝ピッチ0.9mm、溝山の高さ0.5mmの溝付け加工されたテープ6を作成し、開繊した後にトリアセチンを添着した単繊維繊度2.1dtex、総繊度48,400dtexのセルロースアセテート繊維トウ7の周囲を包み込んだ後、その上を巻取紙8で更に包み込んで図2に示す構造の、円周24.2mm、長さ120mmのフィルタープラグを成形速度48m/min(実施例1)及び80m/min(実施例2)で製造した。本実施例で得られたフィルターの端面は、図2に示したように何れも溝付け加工した凹凸形状が構成する空隙部9がはっきり形成されており、又テープの表面に裂け目等がない均一な成形状態であった。使用した紙テープの物性、製造条件、フィルター外観評価結果を一括して表1に示す。
【0014】
(比較例1)
日本板紙(株)製クレープ紙(幅方向の引張り伸度:8%、長手方向の引張り強さ:1.1kN/m)の22mm幅の帯状物を溝加工用の加熱ロールに通して溝ピッチ0.9mm、溝山の高さ0.5mmの溝付け加工されたテープ6を作成し、開繊した後にトリアセチンを添着した単繊維繊度2.1dtex、総繊度48,400dtexのセルロースアセテート繊維トウ7の周囲を包み込んだ後、巻取紙8で更に包み込んで図2に示す構造の、円周24.2mm、長さ120mmのフィルタープラグを成形速度48m/minで製造した。得られたフィルターの端面は、溝付け加工した凹凸形状が構成する空隙部9がつぶれており、又テープ表面に裂け目が生じ、成形不良状態であった。使用したテープの物性、製造条件、フィルター外観評価結果をまとめて表1に示す。
【0015】
(比較例2)
比較例1と同様にして得た溝付き加工テープを比較例1で用いた条件、但し、加工速度80m/minとしてフィルタープラグを製造しようとしたがテープが破断したため、フィルタープラグを製造することはできなかった。使用したテープの物性、フィルター外観評価結果を一括して表1に示す。
【0016】
【表1】
外観評価:○は空隙部がつぶれ又は変形がないもの、×は空隙部がつぶれもしくは変形していることを示す。
- 【公開番号】特開2007−19(P2007−19A)
【公開日】平成19年1月11日(2007.1.11)
【発明の名称】たばこフィルターの製造方法
【発明者】
【氏名】高瀬 栄一
- 【出願番号】特願2005−180601(P2005−180601)
【出願日】平成17年6月21日(2005.6.21)
【出願人】
【識別番号】000006035
【氏名又は名称】三菱レイヨン株式会社
- 【代理人】
【識別番号】100069497
【弁理士】
【氏名又は名称】吉澤 敏夫
【識別番号】100098844
【弁理士】
【氏名又は名称】川上 宣男
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