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捕虫器
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- 【要約】
【課題】 遠方から飛翔昆虫を誘引することなく近傍の飛翔昆虫を捕獲することができる捕虫器の提供を課題とする。
【解決手段】 飛翔昆虫を誘引する誘引光を放射する蛍光灯点灯装置5と、飛翔昆虫を捕獲する粘着部材6と、誘引光に対して遮光性を有すると共に下方に開口した下面開口部2を有し、内部に蛍光灯16及び粘着部材6を収容する筐体4とを具備することを特徴とする。なお、筐体4は、側方に開口した側面開口部3をさらに有し、誘引光に対して遮光性を有すると共に側面開口部3を閉塞可能な蓋体9をさらに具備することを特徴とするものとしてもよい。

- 【特許請求の範囲】
【請求項1】
飛翔昆虫を誘引する誘引光を放射する発光手段と、
前記飛翔昆虫を捕獲する捕獲手段と、
圃場等を設置場所として設置され、前記誘引光に対して遮光性を有すると共に下方に開口した下面開口部を有し、内部に前記発光手段及び前記捕獲手段を収容する筐体と
を具備することを特徴とする捕虫器。
【請求項2】
前記筐体は、
側方に開口した側面開口部をさらに有し、
前記誘引光に対して遮光性を有すると共に前記側面開口部を閉塞可能な蓋体をさらに具備する
ことを特徴とする請求項1に記載の捕虫器。
【請求項3】
孔径が捕獲対象である飛翔昆虫の幅寸法に適合した通過孔、を複数有し、前記下面開口部に取り付けられたプレートをさらに具備することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の捕虫器。
【請求項4】
前記筐体に付着した水滴が前記筐体内に浸入することを防止する防水手段をさらに具備することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一つに記載の捕虫器。
【請求項5】
飛翔昆虫を誘引する誘引光を放射する蛍光灯、該蛍光灯が取り付けられ、前記蛍光灯を点灯するための点灯回路、及び、前記蛍光灯を前記点灯回路に水密状態に固定する防水ソケットを有する蛍光灯点灯装置と、
前記飛翔昆虫を粘着力によって捕獲する粘着部材と、
圃場等を設置場所として設置され、前記誘引光に対して遮光性を有する構成部材を複数組み付けることによって形成され、下方に開口した下面開口部及び側方に開口した側面開口部を有し、内部に前記蛍光灯点灯装置及び前記粘着部材を収容する筐体と、
前記開口部に取り付けられた枠体、及び、網目の幅寸法が捕獲対象である飛翔昆虫の幅寸法に適合しており、前記枠体に張設された下面側網状部材、を有するプレートと、
前記側面開口部に着脱自在に取り付けられた蓋体と、
網目の幅寸法が捕獲対象である飛翔昆虫の幅寸法に適合しており、前記側面開口部に取り付け可能な側面側網状部材と、
組み付けられた複数の前記構成部材が互いに当接する箇所を水密状態に封止したシール部材と
を具備することを特徴とする捕虫器。
- 【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、捕虫器に関するものであり、詳しくは、光によって誘引した飛翔昆虫を捕獲する捕虫器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、昆虫の中には、人間、家畜、ペット、農産物、又は財産等にとって有害な作用をもたらす昆虫(所謂、害虫)が存在する。
【0003】
特に、農作物の栽培において、農作物に付着して生息する「ハモグリバエ」、「アブラムシ」、「コナジラミ」、「アザミウマ」、「ヨトウムシ」及び「タバコガ」等の農作物に害を及ぼす飛翔昆虫の発生、繁殖、移動を阻止することは、健全で良質な農作物を育成するためには欠かすことができない作業である。
【0004】
上記従来技術は、一般的な事項であり、本出願人は、本出願時において、この従来技術を特定する文献を特に知見していない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そこで、これらの飛翔昆虫の活動を防止するために、飛翔昆虫を誘引する誘引光を放射する発光手段と飛翔昆虫を粘着可能な粘着材とを内部に収容した捕虫器を設置することが考えられる。これにより、発光手段から放射される光によって飛翔昆虫を誘引すると共に、誘引した飛翔昆虫を粘着材で捕獲することによって、飛翔昆虫を排除することが可能である。
【0006】
しかし、ビニールハウスのように、透光性を有する部材によって屋内と屋外とが区画されている場合、捕虫器を使用すると、発光手段が放射した誘引光は、捕虫器の設置場所の近傍だけではなく設置場所の遠方も照射することとなり、遠方に生息する飛翔昆虫を設置場所に誘引する可能性が考えられるため、好ましくない。
【0007】
そこで、本発明は、上記実情に鑑みて、遠方から飛翔昆虫を誘引することなく近傍の飛翔昆虫を捕獲することができる捕虫器の提供を課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した課題を解決するために本発明の採った手段は、
「飛翔昆虫を誘引する誘引光を放射する発光手段と、
前記飛翔昆虫を捕獲する捕獲手段と、
圃場等を設置場所として設置され、前記誘引光に対して遮光性を有すると共に下方に開口した下面開口部を有し、内部に前記発光手段及び前記捕獲手段を収容する筐体と
を具備することを特徴とする捕虫器」
である。
【0009】
ここで、発光手段とは、飛翔昆虫を誘引する誘引光を照射するものであり、例えば、蛍光灯やLED(発光ダイオード)等が挙げられる。さらに、捕獲手段とは、筐体内に進入した飛翔昆虫を捕獲するためのものであり、例えば、筐体内に取り付けられた粘着シートが挙げられる。
【0010】
上記構成の捕虫器では、筐体は、下方に開口する下面開口部を有すると共に、内部に発光手段及び捕獲手段を収容している。これにより、発光手段による誘引光は、下面開口部を介して筐体の下方、すなわち捕虫器の設置場所の近傍にのみ照射される。その結果、捕虫器の設置場所の遠方に誘引光が照射されることが抑制され、遠方から飛翔昆虫を誘引することが防止される。したがって、上記構成の捕虫器によれば、遠方から飛翔昆虫を誘引することなく近傍の飛翔昆虫を捕獲することができる。なお、捕虫器の設置場所としては、圃場の他に、家畜の飼育場等も好適である。
【0011】
上述の捕虫器において、
「前記筐体は、
側方に開口した側面開口部をさらに有し、
前記誘引光に対して遮光性を有すると共に前記側面開口部を閉塞可能な蓋体をさらに具備する
ことを特徴とする捕虫器」
とすることもできる。
【0012】
ここで、飛翔昆虫の誘引を広域に渡って行うことを希望する場合、又は、捕虫器の設置場所と外部とが遮光性を有する部材によって区画されて筐体の側面から誘引光を照射しても外部に誘引光が漏れない場合等には、効率良く飛翔昆虫を捕獲するためには、誘引光の照射範囲は広いことが好ましい。
【0013】
上記構成の捕虫器では、筐体は、下面開口部に加え、側面開口部を有している。そして、この側面開口部は、蓋体によって閉塞することも可能である。すなわち、蓋体を側面開口部から外した場合には、発光手段による誘引光は、下面開口部を介して筐体の下方に照射されるに加え、側面開口部を介して筐体の側方にも照射される。一方、蓋体を側面開口部に取り付けた場合には、誘引光は下面開口部を介して筐体の下方にのみ照射される。これにより、誘引光の照射範囲として、筐体の下方、又は筐体の下方及び側方のいずれかを選択することによって、捕虫器の設置場所等の捕虫器を使用する状況に基づいて誘引範囲を調節することが可能となる。したがって、上記構成の捕虫器によれば、効率よく飛翔虫を捕獲することができる。
【0014】
上述の捕虫器において、
「孔径が捕獲対象である飛翔昆虫の幅寸法に適合した通過孔、を複数有し、前記下面開口部に取り付けられたプレートをさらに具備することを特徴とする捕虫器」
とすることもできる。
【0015】
圃場には、上述の農作物に害を及ぼす飛翔昆虫の他に、これら農作物に害を及ぼす飛翔昆虫の防除に役立つ天敵生物、又は、受粉を助けるマルハナバチ等の農作業に利益をもたらす飛翔昆虫(以下、益虫とする)も生息している。特に、受粉を助けるマルハナバチ等は、農作物の栽培において非常に重要である。そして、捕虫器を圃場に設置した場合、このような益虫も捕獲してしまう可能性が考えられる。
【0016】
ここで、捕獲対象である飛翔昆虫とは、圃場等において、農作物や家畜等に害を及ぼす飛翔昆虫が該当する。
【0017】
そして、捕獲対象である飛翔昆虫の幅寸法に適合した通過孔とは、捕獲対象の飛翔昆虫が通過可能であると共に、この飛翔昆虫より大寸の幅寸法を有する飛翔昆虫が通過不可能である孔径に穿設されたものである。
【0018】
上記構成の捕虫器では、複数の通過孔を有するプレートが下面開口部に取り付けられる。そして、この通過孔は捕獲対象である飛翔昆虫の幅寸法に適合した大きさに設定されている。これにより、捕獲対象である飛翔昆虫より大寸の幅寸法を有する飛翔昆虫がこの通過孔を通過して補虫器本体内へ進入することが防止される。例えば、圃場内に生息する幅寸法が1.0mm程度であるハモグリバエ等を捕獲するために、捕虫器を圃場に設置する場合には、通過孔の孔径を2.0mm程度に設定することが望ましい。これにより、幅寸法が4.0mm前後であるマルハナバチは、この通過孔を通過して補虫器本体内へ進入することが防止される。その結果、圃場内のマルハナバチを捕獲手段から保護することが可能となる。したがって、上記構成の捕虫器によれば、捕獲対象以外の飛翔昆虫を捕獲手段から保護することを可能とすることができる。
【0019】
上述の捕虫器において、
「前記筐体に付着した水滴が前記筐体内に浸入することを防止する防水手段をさらに具備することを特徴とする捕虫器」
とすることもできる。
【0020】
ここで、捕虫器をビニールハウスやレストラン等の屋内に設置して使用する場合、屋内と屋外との温度差によって生じた結露や散水等の水滴が捕虫器に付着する場合がある。そして、この水滴が筐体内に浸入した場合には、発光手段の電気系統の故障等、不具合の原因となるおそれがある。
【0021】
ここで、防水手段とは、筐体内を水滴から保護するためのものであり、例えば、筐体の外面を覆う防水シートや、捕虫器を構成する各部材間を水密状態に封止するシール部材等が挙げられる。
【0022】
上記構成の捕虫器では、防水手段が設けられている。これにより、筐体内が水滴から保護される。したがって、上記構成の捕虫器によれば、水滴の浸入による故障等の不具合を回避することができる。
【0023】
一方、上述した課題を解決するために
「飛翔昆虫を誘引する誘引光を放射する蛍光灯、該蛍光灯が取り付けられ、前記蛍光灯を点灯するための点灯回路、及び、前記蛍光灯を前記点灯回路に水密状態に固定する防水ソケットを有する蛍光灯点灯装置と、
前記飛翔昆虫を粘着力によって捕獲する粘着部材と、
圃場等を設置場所として設置され、前記誘引光に対して遮光性を有する構成部材を複数組み付けることによって形成され、下方に開口した下面開口部及び側方に開口した側面開口部を有し、内部に前記蛍光灯点灯装置及び前記粘着部材を収容する筐体と、
前記開口部に取り付けられた枠体、及び、網目の幅寸法が捕獲対象である飛翔昆虫の幅寸法に適合しており、前記枠体に張設された下面側網状部材、を有するプレートと、
前記側面開口部に着脱自在に取り付けられた蓋体と、
網目の幅寸法が捕獲対象である飛翔昆虫の幅寸法に適合しており、前記側面開口部に取り付け可能な側面側網状部材と、
組み付けられた複数の前記構成部材が互いに当接する箇所を水密状態に封止したシール部材と
を具備することを特徴とする捕虫器」
とすることもできる。
【0024】
上記構成の捕虫器では、圃場の上方に設置される側面開口部及び下面開口部を有する筐体と、筐体内に収容された蛍光灯点灯装置及び粘着部材とから主に構成されている。これにより、蛍光灯が放射する誘引光によって側面開口部及び下面開口部を介して筐体内に誘引された飛翔昆虫は、粘着部材の粘着力によって捕獲される。
【0025】
さらに、側面開口部は蓋体によって開閉可能に構成されている。これにより、捕虫器を使用する状況によって誘引光の照射範囲を調節することができる。
【0026】
また、側面開口部には、網目の幅寸法が捕獲対象である飛翔昆虫の幅寸法に適合した大きさに設定された側面側網状部材が取り付け可能であり、下面開口部には、側面側網状部と同様に、網目の幅寸法が捕獲対象である飛翔昆虫の幅寸法に適合した大きさに設定された下面側網状部材を有するプレートが取り付けられている。これにより、筐体内に進入する飛翔昆虫は、この網目を通過可能な大きさのものに限定される。その結果、益虫として圃場内に生息するマルハナバチ等の筐体内への進入を防止することが可能となる。したがって、圃場内のマルハナバチを捕獲手段から保護することを可能とすることができる。
【0027】
さらに、側面開口部は、蓋体によって開閉可能に構成されている。これにより、捕虫器を使用する状況によって誘引光の照射範囲を調節することができる。
【0028】
さらに、筐体を構成する部材間がシール部材で封止されることによって、筐体内は水密性が確保されている。これにより、筐体内への水滴の浸入が阻止される。加えて、蛍光灯及び点灯回路の当接する箇所は、防水ソケットによって水密状態に被覆されている。これにより、点灯回路内への水滴の浸入がより確実に阻止される。したがって、水滴の浸入による電気系統の故障等の不具合を的確に回避することができる。
【発明の効果】
【0029】
上述の通り、本発明の捕虫器によれば、下方に開口した下面開口部を有する筐体内に発光手段を収容しているため、発光手段による誘引光の照射方向は、筐体の下方に限定される。これにより、下面開口部を介して筐体の下方、すなわち捕虫器の設置場所の近傍のみ照射することによって、設置場所の遠方に生息する飛翔昆虫を誘引することなく近傍の飛翔昆虫を捕虫器内に誘引することが可能となる。したがって、遠方から飛翔昆虫を誘引することなく近傍の飛翔昆虫を捕獲することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
以下、本発明の一実施形態である捕虫器について、図1乃至図4に基づいて説明する。なお、本実施形態においては、圃場に設置する捕虫器について説明する。
【0031】
本実施形態の捕虫器1は、光によって誘引した飛翔昆虫を捕獲するためのものであり、図1及び図2に示すように、下面開口部2及び側面開口部3を有すると共に捕虫器1の外形を構成する筐体4と、筐体4内に収容される蛍光灯点灯装置5及び粘着部材6と、下面開口部2に取り付けられるプレート7と、側面開口部3に取り付けられる側面側網状部材8及び蓋体9と、を主に具備している。さらに、筐体4の上部には、筐体4を吊り下げる鎖等(図示しない)を連結するための連結部材10が取り付けられている。
【0032】
次に、筐体4について、さらに詳しく説明する。図1及び図2に示すように、筐体4は、全体が箱状の外観を呈しており、上面部材11と、この上面部材11の下方に設けられた一対の側面部材12と、一対の側面部材12間に横架された一対の棒状部材13と、上面部材11の裏面に設けられ、蛍光灯点灯装置5の電装部18を収容する収容ケース14と、を組み付けることによって構成されている。
【0033】
なお、上面部材11、一対の側面部材12、一対の棒状部材13、及び、収容ケース14同士を組み付ける手段としては、具体的な構成を限定するものではないが、例えば、接合部材を用いて連結するもの、又は溶接によって連結するもの等が例示される。ここで、上面部材11、一対の側面部材12、及び、棒状部材13によって囲まれた箇所が側面開口部3となり、一対の側面部材12、及び、一対の棒状部材13によって囲まれた箇所が下面開口部2となる。なお、上面部材11、一対の側面部材12、及び、収容ケース14は、遮光性を有する金属板によって形成されている。ここで、上面部材11、一対の側面部材12、一対の棒状部材13、及び、収容ケース14が本発明の構成部材に相当する。
【0034】
そして、図2及び図3に示すように、上面部材11、一対の側面部材12、一対の棒状部材13、及び、収容ケース14の互いに当接する箇所には、その箇所を水密状態に封止するシール部材15が設けられている。これにより、筐体4の水密性が確保される。ここで、シール部材15が本発明の防水手段に相当する。
【0035】
次に、蛍光灯点灯装置5について、さらに詳しく説明する。蛍光灯点灯装置5は、図1乃至図3に示すように、虫を誘引する紫外線を含有した誘引光を放射する蛍光灯16と、筐体4内で蛍光灯16の両端を水密状態で固定する一対の防水ソケット28と、防水ソケット17が接続されると共に電源コードLのプラグ(図示しない)を介して電源(図示しない)に接続され、電気エネルギーを利用して蛍光灯16を点灯させるように制御する点灯回路を有し、収容ケース14内に収容された電装部18とから構成されるものである。ここで、蛍光灯16が本発明の発光手段に相当する。
【0036】
ここで、図3に示すように、一対の防水ソケット28の夫々は、蛍光灯16の端部を支持する支持部17と、蛍光灯16が挿通され、支持部17に取り付けられる袋ナット20と、袋ナット20及び支持部17の間に介在されるゴム製パッキン21とから構成されるものであり、支持部17の水密状態を的確に確保するものである。ここで、防水ソケット17は、本発明の防水手段に相当する。
【0037】
次に、粘着部材6について、さらに詳しく説明する。図4に示すように、粘着部材6は、表面及び裏面に粘着層が形成された長尺状の粘着部22と、粘着部22の一端に設けられた固定部23と、粘着部22の他端に設けられた耳部24とから構成される。なお、本実施形態では、二個の粘着部材6を使用する。ここで、粘着部材6は、本発明の捕獲手段に相当する。
【0038】
次に、プレート7について、さらに詳しく説明する。プレート7は、筐体4の下面開口部2に取り付けられるものであり、図4に示すように、複数本の棒状部材25によって形成されて下面開口部2に当接する枠体26と、枠体26に張設された下面側網状部材27と、二個の粘着部材6を枠体26の上面に取り付けるための支持部28とから構成されている。ここで、支持部28は、粘着部材6の固定部23を差込み可能な形状を有して形成され、この固定部23を支持する第一ホルダ29と、第一ホルダ29に対向した状態で配置され、耳部24を引っ掛け可能な形状を有すると共に水平方向に弾性変形可能であり、この耳部24を支持する第二ホルダ30とを二個ずつ備えるものである。なお、この下面側網状部材27は、網目27aの幅寸法が3.0mmであるものが用いられている。ここで、下面側網状部材27の網目27aが本発明における通過孔に相当する。
【0039】
次に、支持部28に対する粘着部材6の取り付け状態について説明する。図4に示すように、粘着部材6は、固定部23を第一ホルダ29に差し込むと共に耳部24を第二ホルダ30に引掛けることによって支持部28に取り付けられている。ここで、前述のように、第二ホルダ30は水平方向に弾性変形可能に形成されているため、第二ホルダ30を第一ホルダ29と近接する方向に伸ばした状態で第二ホルダ30に耳部24を引っ掛けると、粘着部22が第二ホルダ30の弾性力によって引っ張られ、粘着部材6は全体が水平方向に張られた状態で保持されることとなる。
【0040】
次に、下面開口部2に対するプレート7の取り付け状態について説明する。図3に示すように、筐体4を構成する一対の側面部材12の下部には、一対の係止部31が下方に突出して設けられている。そして、この一対の係止部31のうち一方(図3における紙面左側)の係止部31aは、プレート7における枠体26に引っ掛け可能な形状を呈し、他方の(図3における紙面右側)の係止部31bは、枠体26を下方から支持可能な形状を呈している。さらに、係止部31bは、下部が筐体4から離間する方向に弾性変形可能に形成されている。このため、プレート7を下面開口部2に取り付ける際には、予め粘着部材6を支持部28に取り付けた状態で、始めに係止部31aに枠体26を引っ掛ける。そして、係止部31bを筐体4から離間する方向に弾性変形(図3二点鎖線参照)させ、プレートの上面を下面開口部2に当接させた状態で係止部31bを解放する。これにより、プレート7の両端は一対の係止部31によって固定され、下面開口部2に取り付けられることとなる。
【0041】
次に側面側網状部材8及び蓋体9についてさらに詳しく説明する。側面側網状部材8は、側面開口部3に取り付け可能な形状を有するものであり、下面側網状部材27と同様に幅寸法が3.0mmの網目を有するものである。一方、蓋体9は、筐体4を構成する上面部材11等と同様の金属板によって形成され、側面側網状部材8と同様に側面開口部3に取り付け可能な形状を呈するものである。ここで、図1及び図3に示すように、側面開口部3の両端側には、有頭軸32が突設されている。そして、蓋体9には、側面開口部3に取り付けた際に有頭軸32と相対する位置に、この有頭軸32に係止可能なダルマ孔33が穿設されている。これにより、側面側網状部材8の場合には側面側網状部材8の網目を有頭軸32に係止させることによって、そして、蓋体9の場合にはダルマ孔33を有頭軸32に係止させることによって、側面側網状部材8又は蓋体9は側面開口部3に取り付けられる。したがって、この側面側網状部材8及び蓋体9は、捕虫器1の設置場所等の状況に応じて選択して取り付けることが可能である。
【0042】
次に、本実施形態の捕虫器1をビニールハウス(図示しない)内等の圃場で使用する場合の使用方法について説明する。筐体4の上部に取り付けられた連結部材10を利用して、ビニールハウス内に吊り下げられた鎖(図示しない)に捕虫器1を吊り下げる。この時、側面開口部3には、図1及び図2に示すように、予め側面側網状部材8を取り付けておく。そして、上述の手順によって、プレート7に設けられた支持部28に二個の粘着部材6を固定すると共に、このプレート7を下面開口部2に取り付けておく。
【0043】
そして、電源コードLのプラグをコンセントに差し込み、蛍光灯16を点灯させる。すると、蛍光灯16が放射した誘引光は、下面開口部2及び側面開口部3を介して圃場を照射する。
【0044】
すると、誘引光が照射された圃場内に生息する飛翔昆虫は、この誘引光に誘引されて下面側網状部材27及び側面側網状部材8の網目を通過して筐体4内に進入する。
【0045】
そして、筐体4内に進入した飛翔昆虫は、粘着部材6における粘着部22の粘着性によって、この粘着部材6に捕獲される。ここで、上述のように、下面側網状部材27の網目27a、及び、側面側網状部材8の網目は、幅寸法が3.0mmに設定されている。これにより、幅寸法が4.0mm前後であり、農作物に有用であるマルハナバチは、この下面側網状部材27又は側面側網状部材8の網目を通過して筐体4内に進入することを阻止される。したがって、圃場内に益虫としてマルハナバチが生息する場合であっても、益虫であるマルハナバチを捕獲してしまうことを防止することができる。
【0046】
このように、上記の捕虫器1によれば、全体が遮光性を有する部材によって形成され、下面開口部2及び側面開口部3を有する筐体4内に、蛍光灯16を収容することによって、誘引光の照射方向を捕虫器1の下方及び側方に照射することが可能となる。また、側面開口部3に取り付けた側面側網状部材8を、蓋体9と交換することによって側面開口部3を閉塞し、誘引光の照射方向を捕虫器1の下方のみに制限することも可能である。これによって、捕虫器1の設置場所等の状況に基づいて、誘引光の照射範囲として、筐体4の下方、又は筐体の下方及び側方のいずれかを選択することが可能となる。したがって、圃場外から飛翔昆虫を誘引すること防止できると共に、効率よく飛翔虫を捕獲することができる。
【0047】
さらに、上記の捕虫器1によれば、図2に示すように、二個の粘着部材6は蛍光灯16の両端に並行した状態で収容される。これにより、筐体4内に進入した飛翔昆虫を効率良く捕獲することが可能となる。
【0048】
以上、本発明に係る一例を説明したが、本発明はこれに限らず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の変更が可能である。
【0049】
すなわち、上記の捕虫器1によれば、上述のように、プレート7には下面側網状部材27が張設され、側面開口部3には側面側網状部材8が取り付けられたものを例示したが、これに限定されるものではない。例えば、下面開口部2及び側面開口部3に、複数の通過孔が穿設された金属板を取り付けるものであっても構わない。
【0050】
また、下面開口部2及び側面開口部3に、下面側網状部材27及び側面側網状部材8を取り付けていないものであっても構わない。この場合は、飛翔昆虫は大きさに関係なく下面開口部2及び側面開口部3を通過して筐体4内に進入することが可能となる。このような捕虫器1は、マルハナバチ等の益虫である飛翔昆虫が生息していない圃場にて使用することが好適である。これにより、栽培場内の飛翔昆虫を飛翔昆虫の大きさに関係なく捕獲することができる。
【0051】
また、本実施形態の捕虫器1においては、下面側網状部材27の網目27aの幅寸法、及び、側面側網状部材8の網目の幅寸法が3.0mmであるものを例示したが、これに限定されるものではない。例えば、農作物に害を及ぼす飛翔昆虫を通過させ、マルハナバチを通過させないためには、マルハナバチの幅寸法である約4.0mmより小寸に設定されているものであれば構わない。なお、この下面側網状部材27の網目27aの幅寸法、及び、側面側網状部材8の網目の幅寸法は、多種類の飛翔昆虫を通過させることを重んじる場合には、より大寸にすることが好ましく、農作物の益虫をより的確に捕獲手段から保護することを重んじる場合には、より小寸にすることが好ましい。
【0052】
さらに、網目の幅寸法の異なる複数の下面側網状部材27及び側面側網状部材8を具備し、枠体26又は側面開口部3に対して交換可能とするものであっても構わない。この場合には、捕獲対象である飛翔昆虫の幅寸法に適合した網目の下面側網状部材27及び側面側網状部材8を選択して交換することが可能となり、捕虫器の設置場所等の状況に幅広く対応することができる。
【0053】
また、本実施形態の捕虫器1においては、圃場に設置して使用するものを例示したが、これに限定されるものではない。レストランやキャンプ場等の施設、一般家庭、又は家畜の飼育場等に設置して使用するものであっても構わない。
- 【公開番号】特開2007−8(P2007−8A)
【公開日】平成19年1月11日(2007.1.11)
【発明の名称】捕虫器
【発明者】
【氏名】村川 勝行
【氏名】田中 伸明
- 【出願番号】特願2005−180094(P2005−180094)
【出願日】平成17年6月21日(2005.6.21)
【出願人】
【識別番号】391005709
【氏名又は名称】ベンハーはかり株式会社
- 【代理人】
【識別番号】100098224
【弁理士】
【氏名又は名称】前田 勘次
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