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袋体の拡開維持装置
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- 【要約】
【課題】この発明は、ひだ付き袋体内への内容物の充填後、両ひだを揃える作業を行う必要のない袋体の拡開維持装置を提供する。
【解決手段】一対の把持手段10の各固定爪11を、互いに対向させることなく所定の間隔を設けて並設し、これにより紙袋40の両ひだ40aの部分を揃えたまま、紙袋40の外側から該両ひだ40aの部分を前記一対の固定爪11と可動爪12間に把持して紙袋40の開口40bを拡開状態に維持するようにした。
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- 【特許請求の範囲】
【請求項1】
固定爪と該固定爪に弾発的に圧接可能な可動爪とからなる把持手段を少なくとも一対具えた袋体の拡開維持装置において、
前記記一対の把持手段の各固定爪を、互いに対向させることなく所定の間隔を設けて並設し、
もって袋体の両ひだの部分を揃えたまま、袋体の外側から前記両ひだの部分を前記一対の固定爪と可動爪間に把持して袋体の開口を拡開状態に維持することを特徴とする袋体の拡開維持装置。
【請求項2】
前記把持手段は、基台の両側に所定の間隔を設けて立設された一対の伸縮自在な支柱の先端から延設された支持アームに配設されていることを特徴とする請求項1に記載の袋体の拡開維持装置。
- 【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は袋体の開口を拡開し、その状態を維持する袋体の拡開維持装置に関し、特に両側にひだが形成されたいわゆるひだ付袋体の拡開維持装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から袋体、特に紙袋からなる袋体内に穀物等の内容物を充填させる作業を行う際、その内容物の充填作業を容易にさせるため、紙袋の開口側を拡開状態に維持させるための装置、即ち袋体の拡開維持装置が使用されている。
【0003】
上述した、従来の袋体の開口維持装置としては、特開2002−240809号に記載されたものが知られている。
【0004】
この特開2002−240809号に記載された従来の袋体の拡開維持装置は、内容物の充填作業を行う際、袋体の開口の拡開を維持するため、袋体の開口内側に入る固定爪と、袋体の外側から前記固定爪に対し弾発的に圧接する可動爪とからなる把持手段を一対有している。
【0005】
そして、この従来例では、特に袋体の開口内側に固定爪を侵入させる構成を採用しているため当該一対の固定爪を所定の間隔を設けて互いに対向させる位置に配設するようにしている。
【0006】
そして、上述した従来の拡開維持装置を使用して、ひだなし袋内に内容物を充填する場合は、袋体の開口周縁の内側と外側とを上述した一対の把持手段で把持し、これにより紙袋の開口状態を維持して内容物の充填作業を行い、内容物の充填後は把持手段の把持操作を解除し、これにより装置から袋体を開放し、その後、開口の封緘等の作業をするようにしていた。
【0007】
一方、上述した従来の拡開維持装置を使用して、両側にひだが形成されたひだ付き紙袋内に内容物を充填する場合は、袋体に形成されたひだ部分以外の部分の開口周縁を上述した一対の把持手段で把持し、これにより開口状態を維持して内容物の充填作業を行い、内容物の充填後は把持手段を操作して装置から袋体を開放し、次にオペレータは開口を封緘するため両ひだを揃える作業を行い、その後、開口の封緘等の作業をするようにしていた。
【特許文献1】特開2002−240809号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところで、上述した従来例の拡開維持装置によると、ひだなし紙袋内に内容物を充填した後は、固定爪と可動爪との間を開放する作業を行った後、直ちに開口を開封する作業を行えば良いが、ひだ付紙袋内に収容物を充填する場合は、内容物の充填後は、直ちにオペレータは開口を封緘するため両ひだを揃える作業を行わねばならず、このためひだ付き袋体内への内容物の充填作業効率が著しく低下する難点があった。
【0009】
この発明は、上述した事情に鑑み、ひだ付き袋体内への内容物の充填後、両ひだを揃える作業を行う必要のない袋体の拡開維持装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上述した、課題を解決するため、この発明では、固定爪と該固定爪に弾発的に圧接可能な可動爪とからなる把持手段を少なくとも一対具えた袋体の拡開維持装置において、前記記一対の把持手段の各固定爪を、互いに対向させることなく所定の間隔を設けて並設し、もって袋体の両ひだの部分を揃えたまま、袋体の外側から前記両ひだの部分を前記一対の固定爪と可動爪間に把持して袋体の開口を拡開状態に維持することを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
上述した袋体の拡開維持装置によると、ひだ付袋体の両ひだを揃えたまま、袋体の外側から当該両ひだの部分を固定爪と可動爪とからなる把持手段で把持することが出来るので、内容物を充填し把持手段の把持操作を開放した後も、両ひだは揃えられた状態を維持するので、袋体の開口を封緘する際に、改めて両ひだを揃えるという作業を行う必要がなく、このため袋体内への内容物の充填作業効率が著しく向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、この発明に係る袋体の拡開維持装置の一実施例を詳述する。
【0013】
図1はこの発明に係る袋体の拡開維持装置(以下単に装置と言う)1を示す背面図、図2は図1のA視による側面図である。
【0014】
この装置1は、図示せぬ袋体の底部を載置する基台2と、この基台2の両側に所定の間隔を設けて立設された一対の伸縮自在な支柱3と、この支柱3の先端から延設された一対の支持アーム4とから構成され、この支持アーム4の各先端には本願発明に係る把持手段10が配設されている。
【0015】
この把持手段10は、図1の要部拡大図で示す図3及び図3のB視で示す図4のように、アーム4の先端に固着された固定爪11と、この固定爪11に弾発的に圧接する可動爪12とから構成されている。なお、図4で示すように固定爪11はアーム4の先端から下方へ向けて延設された舌片13から構成され、その先端13aは装置1の外側へ向け湾曲している。
【0016】
また、この各固定爪11の平面11aは、図3に示すように、装置1の正面へ向け横一直線状に並設されている。
【0017】
一方、可動爪12は図4に示すように略への字形状に形成された舌片12aから構成されている。そして、この舌片12aは軸20に回動自在に支承され、さらにその軸20に嵌挿したコイルバネ21の弾発力により、当該可動爪12の先端12bは常時は固定爪11の平面11aに弾発的に圧接している。
【0018】
なお、図3及び図4で符号30は、把持手段10を構成する断面コの字形状の枠体で、この枠体30の上方は開口している。
【0019】
次に上述した装置1の作用を説明し、併せて構成をより詳細に説明する。
【0020】
両側方にひだが形成されたひだ付袋体である紙袋をこの装置1に装着する際は、図5で示すように、まず、可動爪12のアーム部12cをコイルバネ21の弾発力に抗して矢印Fのように反時計方向へ回転させ、それにより、可動爪12の先端12bと、固定爪11の平面11aとの間を拡開する。
【0021】
次に、上述した可動爪12の先端12bと固定爪11の平面11aとの間に形成された隙間S内にひだ付紙袋40のひだ部40aを嵌挿する。なおこの嵌挿の仕方としては各種の方法があり、横(図面垂直方向)から挿入しても良く、また上から挿入しても良いことは勿論である。
【0022】
そして、図6に示すように、ひだ付紙袋40のひだ部40aの先端部が固定爪11の平面部11aに至ると、上述した可動爪12のアーム部12cに対する回転力Fを解除する。
【0023】
すると、図7で示すようにひだ付紙袋40のひだ部40aが可動爪12の先端12bと、固定爪11の平面11aとの間に把持され、そこに位置決め支持される。
【0024】
なお、この状態を図8を用いて詳細に示すと、図示のように、ひだ付紙袋40の両側方に形成された一対のひだ部40aは、それぞそれ対応する把持手段10の固定爪11の平面部11aと可動爪12の先端部12b(図7)とにより、紙袋40の外側から同時に把持されその状態が維持されるので、紙袋40は、その開口40bの拡開が維持され、その間に穀物等の内容物の充填作業が簡単に行なわれる。
【0025】
なお、図示から明らかなように、紙袋40の両ひだ部分40aは揃えられたままの状態で、当該紙袋40の外側から固定爪11と可動爪12との間に把持された状態が維持されている。
【0026】
このような、紙袋40への内容物の充填作業が終了した後、オペレータは、両ひだ部40aをそれぞれ左右の手で掴み、そのままの状態で図7に示す可動爪12を反時計方向へ操作し、これにより把持手段10による紙袋40の把持を解除する。詳しくは、ひだ部40aの掴みは、親指と1,2本の指で行い、その他空いている指で可動爪12を上述したように操作する。
【0027】
このような、袋体の拡開維持装置1によると、ひだ付紙袋40の両ひだ40aを揃えたまま、紙袋40の外側から当該両ひだ40aの部分を固定爪11と可動爪12とからなる把持手段10で把持することが出来るので、内容物を充填し把持手段10の把持操作を解除した後も、両ひだ40aは揃えられたままの状態を維持するので、紙袋40の開口40bを封緘する際に、改めて両ひだ40aを揃えるという作業を行う必要がなく、このため袋体内への内容物の充填作業効率が著しく向上することとなる。
【産業上の利用可能性】
【0028】
以上説明したように、この発明は、ひだ付き袋体内への内容物の充填後、両ひだを揃える作業を行う必要のない袋体の拡開維持装置に適している。
- 【公開番号】特開2007−99283(P2007−99283A)
【公開日】平成19年4月19日(2007.4.19)
【発明の名称】袋体の拡開維持装置
- 【出願番号】特願2005−287659(P2005−287659)
【出願日】平成17年9月30日(2005.9.30)
【出願人】
【識別番号】000187138
【氏名又は名称】昭和パックス株式会社
- 【代理人】
【識別番号】100071054
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 高久
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