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扉錠
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- 【要約】
【課題】扉や扉枠の建付けが悪い場合でも、錠本体のデッドボルトがストライクのデッドボルト用受穴にスムーズに入り込むことができると共に、施錠時に扉のガタツキが生じるのを防止することができ、さらに、部品が増えて高価となったり構造が複雑化したりするのを防止することができる扉錠を提供する。
【解決手段】デッドボルト22の先端部には、当該デッドボルトがデッドボルト用受穴24に出入りする軸線方向と直角の当該デッドボルトの断面形状がストライク12側に向かうにしたがって小さくなっていくような凸状テーパ部22aが形成され、デッドボルト用受穴24の内周部には、デッドボルト22が当該デッドボルト用受穴に出入りする軸線方向と直角の当該デッドボルト用受穴の断面形状が錠本体10と反対側に向かうにしたがって小さくなっていくような凹状テーパ部24aが形成されたこと。
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- 【特許請求の範囲】
【請求項1】
扉に取付けた錠本体から出没自在に設けられたデッドボルトが、入口静止部に設けられたストライクのデッドボルト用受穴に出入りすることにより解錠及び施錠される扉錠において、
前記デッドボルトの先端部には、当該デッドボルトが前記デッドボルト用受穴に出入りする軸線方向と直角の当該デッドボルトの断面形状が前記ストライク側に向かうにしたがって小さくなっていくような凸状テーパ部が形成され、
前記デッドボルト用受穴の内周部には、前記デッドボルトが当該デッドボルト用受穴に出入りする軸線方向と直角の当該デッドボルト用受穴の断面形状が前記錠本体と反対側に向かうにしたがって小さくなっていくような凹状テーパ部が形成された
ことを特徴とする扉錠。
【請求項2】
前記デッドボルトが前記デッドボルト用受穴に入り込んだ施錠状態のときは、前記凸状テーパ部と前記凹状テーパ部が密着した状態となることを特徴とする請求項1に記載の扉錠。
【請求項3】
前記凸状テーパ部又は前記凹状テーパ部の形状が、円錐、円錐台、角錐又は角錐台形状の雄型形状又は雌型形状に形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の扉錠。
【請求項4】
前記凸状テーパ部と前記凹状テーパ部の軸線方向の長さは、前記デッドボルト用受穴の軸線方向の長さとほぼ同じ長さを有することを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の扉錠。
- 【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、建物の扉に取付けられた錠本体から出没するデッドボルトが、建物の扉枠に取付けられたストライクのデッドボルト用受穴に出入りすることにより、扉と扉枠の間を解錠又は施錠することができる扉錠に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の扉錠においては、扉の蝶番が付いた回動中心側と反対側に取付けた錠本体から出没するデッドボルトが、建物側に設けた扉枠に取付けたストライクのデッドボルト用受穴に入り込むことにより施錠状態となるようになっており、デッドボルトがデッドボルト用受穴から抜け出ることにより解錠状態となるようになっている。
【0003】
従来の扉錠は、デッドボルトがデッドボルト用受穴にスムーズに入り込んで施錠状態となるようにする目的のために、デッドボルトとデッドボルト用受穴との間に適当な隙間が形成されるようになっている。ところが、このような目的で形成された隙間は、扉のガタツキを生じさせる原因となっていた。
【0004】
また、従来の扉錠においては、扉や扉枠の建付けが悪いこと等により、デッドボルトとデッドボルト用受穴との間に、上記目的で形成された隙間より大きなずれが生じている場合には、デッドボルトとデッドボルト用受穴の縁部同士が干渉して互いにスムーズに入り込まなくなってしまうことがあった。
【0005】
このため、このような不具合を防止するために、ストライクのデッドボルト用受穴の縁部や内部に、デッドボルトに接触してそれをガイドすることにより、デッドボルトがデッドボルト用受穴にスムーズに入り込むことができるようにするためのニードルローラを設けると共に、デッドボルトの先端部にわずかな面取り加工を施すようにした扉錠があった(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2007−32253号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記特許文献1に係る扉錠においては、そのストライクのデッドボルト用受穴の縁部や内部にニードルローラを設けるようにしているので、デッドボルトがデッドボルト用受穴にスムーズに入り込むことができる反面、ニードルローラの部品が増えてそれだけ高価となると共に、構造が複雑化してしまうという問題があった。
【0007】
そこで本発明は、上記問題点に鑑みて、扉や扉枠の建付けが悪い場合でも、錠本体のデッドボルトがストライクのデッドボルト用受穴にスムーズに入り込むことができると共に、施錠時に扉のガタツキが生じるのを防止することができ、さらに、部品が増えて高価となったり構造が複雑化したりするのを防止することができる扉錠を提供することを課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明による扉錠は、
扉に取付けた錠本体から出没自在に設けられたデッドボルトが、入口静止部に設けられたストライクのデッドボルト用受穴に出入りすることにより解錠及び施錠される扉錠において、
前記デッドボルトの先端部には、当該デッドボルトが前記デッドボルト用受穴に出入りする軸線方向と直角の当該デッドボルトの断面形状が前記ストライク側に向かうにしたがって小さくなっていくような凸状テーパ部が形成され、
前記デッドボルト用受穴の内周部には、前記デッドボルトが当該デッドボルト用受穴に出入りする軸線方向と直角の当該デッドボルト用受穴の断面形状が前記錠本体と反対側に向かうにしたがって小さくなっていくような凹状テーパ部が形成されたことを特徴とするものである。
【0009】
また、本発明による扉錠は、前記デッドボルトが前記デッドボルト用受穴に入り込んだ施錠状態のときは、前記凸状テーパ部と前記凹状テーパ部が密着した状態となることを特徴とするものである。
【0010】
また、本発明による扉錠において、前記凸状テーパ部又は前記凹状テーパ部の形状が、円錐、円錐台、角錐又は角錐台形状の雄型形状又は雌型形状に形成されていることを特徴とするものである。
【0011】
また、本発明による扉錠において、前記凸状テーパ部と前記凹状テーパ部の軸線方向の長さは、前記デッドボルト用受穴の軸線方向の長さとほぼ同じ長さを有することを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0012】
このような本発明に係る扉錠によれば、
扉に取付けた錠本体から出没自在に設けられたデッドボルトが、入口静止部に設けられたストライクのデッドボルト用受穴に出入りすることにより解錠及び施錠される扉錠において、
前記デッドボルトの先端部には、当該デッドボルトが前記デッドボルト用受穴に出入りする軸線方向と直角の当該デッドボルトの断面形状が前記ストライク側に向かうにしたがって小さくなっていくような凸状テーパ部が形成され、
前記デッドボルト用受穴の内周部には、前記デッドボルトが当該デッドボルト用受穴に出入りする軸線方向と直角の当該デッドボルト用受穴の断面形状が前記錠本体と反対側に向かうにしたがって小さくなっていくような凹状テーパ部が形成されたことにより、
扉や扉枠の建付けが悪い場合でも、錠本体のデッドボルトがストライクのデッドボルト用受穴にスムーズに入り込むことができると共に、施錠時に扉のガタツキが生じるのを防止することができ、さらに、部品が増えて高価となったり構造が複雑化したりするのを防止することができる。
【0013】
また、本発明に係る扉錠によれば、前記デッドボルトが前記デッドボルト用受穴に入り込んだ施錠状態のときは、前記凸状テーパ部と前記凹状テーパ部が密着した状態となることにより、
施錠時にデッドボルトとデッドボルト用受穴との間に隙間が残って扉のガタツキが生じるのを確実に防止することができる。
【0014】
また、本発明に係る扉錠によれば、前記凸状テーパ部又は前記凹状テーパ部の形状が、円錐、円錐台、角錐又は角錐台形状の雄型形状又は雌型形状に形成されていることにより、
デッドボルトの軸線とストライクのデッドボルト用受穴の軸線との間に、その軸線と直角方向に、互いに離れるような大きなずれが生じたとしても、デッドボルトがデッドボルト用受穴にスムーズに入り込むことができると共に、施錠時にデッドボルトとデッドボルト用受穴との間に隙間が残って扉のガタツキが生じるのを防止することができる。
【0015】
また、本発明に係る扉錠によれば、前記凸状テーパ部と前記凹状テーパ部の軸線方向の長さは、前記デッドボルト用受穴の軸線方向の長さとほぼ同じ長さを有することにより、
前記凸状テーパ部と前記凹状テーパ部は、ほぼデッドボルト用受穴の軸線方向の長さにわたって安定して密着することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明に係る扉錠を実施するための最良の形態について、図面に基づいて具体的に説明する。
図1から図5は、本発明の一実施の形態に係る扉錠2について説明するために参照する図である。
【0017】
図1は、扉4と、この扉4が開閉する入口5が内側に開口形成されて、建物7側に固定して設けられた扉枠6(入口静止部)と、扉4と扉枠6の間を施錠することができる、本実施の形態に係る扉錠2を示す図である。
扉錠2は、錠本体10とストライク12とを備えて構成されている。
【0018】
即ち、同図に示すように、扉4の一方の縦方向の側辺部は、蝶番8を介して扉枠6の一方の縦方向の側辺部に回動自在に取付けられており、この扉4の蝶番8と反対側の他方の縦方向の側辺部には、その縦方向の中間部に、扉錠2の一部を構成する錠本体10が設けられている。そして、この錠本体10に対向するように、扉枠6の他方の縦方向の側辺部には、扉錠2の他部を構成するストライク12が設けられている。
【0019】
図2は、扉錠2を構成する錠本体10及びストライク12を示す拡大図である。同図に示すように、扉4に設けられた錠本体10は、回動自在に設けられたレバーハンドル14と、このレバーハンドル14を回動させることにより錠本体10から出没するよう操作されるラッチボルト16を有している。
【0020】
ラッチボルト16は、通常時においては、付勢されて錠本体10の内側から外側に突出しているが、レバーハンドル14を矢印P方向に回動させる操作により、付勢力に抗してラッチボルト16を錠本体10の内側に引っ込めることができるようになっている。また、扉枠6の錠本体10に対応する位置に設けられたストライク12は、錠本体10のラッチボルト16を内側に受入れ可能なラッチボルト用受穴18を有している。
【0021】
扉錠2における錠本体10のラッチボルト16が、ストライク12のラッチボルト用受穴18に入り込んだ状態においては、扉4は入口5を閉じた状態となっていて、扉4をその平面と垂直方向に単に押しただけでは扉4は開かないようになっている。
【0022】
人が扉4を開けて入口5を通るためには、レバーハンドル14を回動させてラッチボルト16を錠本体10内に引っ込めてから、レバーハンドル14を扉4の平面と垂直方向に押して、扉4を蝶番8の回りに回動させることにより、入口5を開けることができるようになっている。
【0023】
また、扉錠2の錠本体10は、上記の部品の他に、図2に示すようなツマミ部20aを有するサムターン20と、図3,4に示すような、錠本体10のフロント板15のボルト用孔15aから外部又は内部に出没自在なデッドボルト22を備えている。
【0024】
図2に示す、サムターン20の軸線方向の一端部には、サムターン20をその軸周りの一定角度の間で(矢印Q方向に)回動させるために操作するツマミ部20aを有している。また、サムターン20の軸線方向の他端部には、キーを挿し込んで、そのキーをサムターン20の軸周りに回動することにより、サムターン20をその軸周りに回動させるための、図示してないキー穴が設けられている。
【0025】
デッドボルト22は、このようなサムターン20の回動操作に対応して、図示してない運動伝達手段を介して、図3に示すように、その先端部が錠本体10のフロント板15の内側に引っ込むように、その軸線方向に沿って後退したり、図4に示すように、デッドボルト用受穴24に向かってその軸線方向に沿って前進するようになっている。
【0026】
また、扉錠2のストライク12は、図2から図4に示すように、錠本体10のデッドボルト22に対応する位置に、このデッドボルト22の先端部を内側に受入れ可能なデッドボルト用受穴24を有している。
【0027】
扉錠2は、図4に示すように、デッドボルト22の先端部がストライク12のデッドボルト用受穴24に入り込むことにより施錠するようになっている。このように施錠した状態においては、図2に示すレバーハンドル14の回動操作によりラッチボルト16を、錠本体10の内側に引っ込めてから、そのレバーハンドル14を扉4の平面と垂直方向に押しても、扉4が入口5を開くことができないようになっている。
【0028】
また、扉錠2は、図3に示すように、デッドボルト22の先端部が錠本体10の内側に引っ込むことにより解錠するようになっている。このように解錠した状態では、上述したレバーハンドル14を回動操作してからそれを扉4の平面と垂直方向に押すことにより、扉4を回動させて入口5を開くことができるようになっている。
【0029】
また、図3に示すように、デッドボルト22の先端部には、ストライク12のデッドボルト用受穴24に入り込む長さ部分L1にわたって、円錐形状からその頂部を取り除いた円錐台形状が形成されている。このためデッドボルト22の先端部の長さ部分L1には、この軸線方向と直角の断面形状が先端側(図中右側)に向かうにしたがって小さくなっていくような凸状テーパ部22aが形成されている。
【0030】
また、図3に示すように、ストライク12のデッドボルト用受穴24には、その軸線方向の長さ部分L2にわたって、その軸線方向と直角の断面形状が、錠本体10と反対側(図中右側)に向かうにしたがって小さくなっていくような凹状テーパ部24aが形成されている。
【0031】
換言すれば、デッドボルト22の先端部には、前記円錐台形状の外側が空間となる雄型形状が形成されているのに対して、デッドボルト用受穴24の内周部には、デッドボルト22の先端部と同一の円錐台形状の、内側が空間となる雌型形状が形成されているということができる。
【0032】
図4に示すように、デッドボルト用受穴24にデッドボルト22の先端部が入り込んだときは、デッドボルト用受穴24の凹状テーパ部24aにデッドボルト22の凸状テーパ部22aが、ほぼデッドボルト用受穴24の軸線方向の長さ部分L2にわたって密着するようになっている。
【0033】
このような本実施の形態に係る扉錠2においては、扉4や扉枠6の建付けが悪いために、図5に示すように、デッドボルト22とデッドボルト用受穴24の軸線同士が、その軸線方向に対して直角方向にDだけずれている場合には、デッドボルト22がその軸線方向に沿って図中右側に前進していくと、その先端部がデッドボルト用受穴24に完全に入り込む手前で、その凸状テーパ部22aの円周方向の一部がデッドボルト用受穴24の凹状テーパ部24aの円周方向の一部に接触する。
【0034】
そして、この状態からデッドボルト22がさらに前進して、凸状テーパ部22aの一部と凹状テーパ部24aの一部が互いに摺動することにより、Dのずれを小さくするように扉4と扉枠6の位置関係を矯正していき、最終的には図4に示すように、Dのずれを零にして、凸状テーパ部22aと凹状テーパ部24aが円周方向の全てにわたって、かつ、ほぼデッドボルト用受穴24の軸線方向の長さ部分L2にわたって密着することができる。
【0035】
このように、本実施の形態に係る扉錠2によれば、デッドボルト22がデッドボルト用受穴24に完全に入り込む前は、デッドボルト22の凸状テーパ部22aとデッドボルト用受穴24の凹状テーパ部24aとの間に大きな隙間ができるので、デッドボルト22はデッドボルト用受穴24にスムーズに入り込むことができる。
【0036】
また、扉4や扉枠6の建付けが悪くて、デッドボルト22とデッドボルト用受穴24がその軸線方向に対して直角方向にずれている場合でも、そのずれの量を零にするよう、扉4と扉枠6の位置関係を矯正することができるので、デッドボルト22はデッドボルト用受穴24内にスムーズに入り込むことができる。
【0037】
また、オフィスビル等において、防犯上の見地から、電気を用いて自動的にデッドボルト22が突出して施錠できるようにし、デッドボルト22がデッドボルト用受穴24にスムーズに入り込むことができないときは異常を知らせる警報が管理センターに伝えられるようにした場合においても、本実施の形態に係る扉錠2によれば、デッドボルト22がデッドボルト用受穴24にスムーズに入り込むことができるようにしたので、上記のような異常を知らせる警報が管理センターに伝えられるような事態の発生を防止することができる。
【0038】
また、本実施の形態に係る扉錠2によれば、基本的には、デッドボルト22の先端部とデッドボルト用受穴24の形状をテーパ状に形成するだけで構成することができ、他に何も部品を必要としないので、部品が増えて扉錠2のコストアップを招いたり、扉錠2の構造が複雑化したりするのを防止することができる。
【0039】
また、本実施の形態に係る扉錠2によれば、デッドボルト22がデッドボルト用受穴24に入り込んで施錠されたときには、図4に示すように、このデッドボルト22の凸状テーパ部22aとデッドボルト用受穴24の凹状テーパ部24aが密着するようになっているので、施錠時にデッドボルト22とデッドボルト用受穴24との間に隙間ができて扉4にガタツキが発生するのを確実に防止することができる。
【0040】
また、施錠時にデッドボルト用受穴24に入り込むデッドボルト22の先端部とデッドボルト用受穴24が円錐台形状に形成されているため、デッドボルト22の軸線とデッドボルト用受穴24の軸線との間に、その軸線と直角方向に、互いに離れるような大きなずれが生じたとしても、デッドボルト22がデッドボルト用受穴24にスムーズに入り込むことができると共に、施錠時にデッドボルト22とデッドボルト用受穴24との間に隙間ができて扉4にガタツキが発生するのを防止することができる。
【0041】
また、デッドボルト22の先端部とデッドボルト用受穴24が円錐台形状に形成されていることにより、デッドボルト22の軸線とデッドボルト用受穴24の軸線とが互いに離れる方向(互いにずれる方向)は、その軸線と直角方向であれば、一方の軸線から放射方向のどのような方向に(全方位に)他方の軸線がずれていてもよく、また、軸線同士が当該どのような方向にずれていても上記と同様の効果を得ることができる。
【0042】
また、デッドボルト22の凸状テーパ部22aとデッドボルト用受穴24の凹状テーパ部24aの軸線方向の長さは、デッドボルト用受穴24の軸線方向の長さ部分L2とほぼ同じ長さを有することにより、凸状テーパ部22aと凹状テーパ部24aは、ほぼデッドボルト用受穴24の軸線方向の長さ部分L2にわたって安定して密着することができる。このため、施錠時にデッドボルト22とデッドボルト用受穴24との間に隙間ができて扉4にガタツキが発生するのを確実に防止することができる。
【0043】
なお、上記実施の形態においては、デッドボルト22の先端部又はデッドボルト用受穴24の雄型形状又は雌型形状が、円錐形状からその頂部を取り除いた円錐台形状となるように形成されていたが、その頂部を取り除かない略円錐形状に形成されていてもよい。また、三角錐や四角錐、或いはそれ以上の多角錐等の角錐形状、又はその頂部を取り除いた角錐台形状に形成されていてもよい。
【0044】
また、上記実施の形態においては、デッドボルト用受穴24の一番奥は行止りとなっていたが、デッドボルト用受穴24の一番奥の同一軸線上には軸孔を開口形成してもよく、このことにより凸状テーパ部22aと凹状テーパ部24aの密着性を向上させるようにしてもよい。
【0045】
また、上記実施の形態においては、本発明を、錠本体10がラッチボルト16とデッドボルト22とを別個に有する扉錠2に適用した場合について説明したが、錠本体のデッドボルトがラッチボルトを兼ねる扉錠に対しても本発明を適用することができる。
【0046】
また、上記実施の形態においては、本発明の扉錠を建物の扉と扉枠に設けた場合について説明したが、本発明の扉錠は、金庫等の建物以外の物の扉と扉枠に設けることもでき、この場合も上記実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0047】
また、本発明は、錠本体が扉の厚さ内部空間に埋め込まれる「彫り込み型」の扉錠に対して適用することができるだけでなく、錠本体が扉の平面に取付けられる「面付け型」の扉錠に対しても適用することができる。
- 【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】本発明の一実施の形態に係る扉錠2、並びにこの扉錠2の錠本体10及びストライク12が取付けられる扉4及び扉枠6を示す正面図である。
【図2】図2は、扉4及び扉枠6に取付けられた扉錠2の一部断面拡大図である。
【図3】図2中におけるA−A線矢視断面図であって、デッドボルト22がストライク12から離れて扉錠2が解錠した状態を示す図である。
【図4】図2中におけるA−A線矢視断面図であって、デッドボルト22がストライク12に接近して扉錠2が施錠した状態を示す図である。
【図5】図2中におけるA−A線矢視断面図であって、扉錠2の動作を説明するための図である。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
- 【公開番号】特開2008−255620(P2008−255620A)
【公開日】平成20年10月23日(2008.10.23)
【発明の名称】扉錠
- 【出願番号】特願2007−97893(P2007−97893)
【出願日】平成19年4月3日(2007.4.3)
【出願人】
【識別番号】592040826
【氏名又は名称】住友不動産株式会社
- 【代理人】
【識別番号】100087712
【弁理士】
【氏名又は名称】山木 義明
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