リールユニット及び遊技機
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- 【要約】
【課題】回転リールのみを容易に着脱できるとともに回転リールを確実に装着することができるリールユニットを提供する。
【解決手段】駆動装置70を固定した支持枠53を本体枠50に対して前後方向に摺動自在に取り付けるとともに、回転リール60の全体が本体枠50の正面開口から露出する位置まで手前側に移動可能に形成し、回転リール60の軸固定部63には軸固定手段を設け、駆動軸71には前記軸固定手段と係合可能な軸係合手段を設け、軸固定手段及び軸係合手段は少なくとも回転リール60の駆動軸71に対する回転方向への位置移動を規制可能であり、複数の支持枠53のうちいずれか1つを本体枠50から最大限手前側に移動させた状態で回転リール60を着脱自在とした。
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- 【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも正面側が開口する本体枠と、この本体枠の正面開口を横方向に並列する複数の空間に仕切る複数の支持枠と、この支持枠の側面にそれぞれ固定される駆動装置と、円筒状のリールドラムに複数の図柄を表示したリールテープが貼付され前記各駆動装置の駆動軸に軸着される回転リールとを備えるリールユニットにおいて、
前記各支持枠は、支持枠の上下に設けられた摺動部と、前記本体枠の上面板及び底面板に各支持枠の摺動部に対応して設けられた受け部との係合により、前記本体枠に対して前後方向に摺動自在に取り付けられているとともに、前記駆動装置の駆動軸に軸着された前記回転リールの全体が前記本体枠の正面開口から露出する位置まで手前側に移動可能に形成され、
前記回転リールの軸固定部には、前記駆動装置の駆動軸を挿入可能な軸孔と、前記駆動軸が前記軸孔に挿された状態で前記軸固定部と前記駆動軸を固定するための軸固定手段が設けられ、
前記駆動軸には、前記軸固定手段と係合又は接合可能な軸係合手段が設けられ、
前記軸固定手段及び前記軸係合手段は、少なくとも前記回転リールの駆動軸に対する回転方向への位置移動を規制可能に形成され、
複数の前記支持枠のうちいずれか1つを前記本体枠から手前側に移動させた状態で、当該支持枠から前記回転リールを取り外し可能かつ取り付け可能に形成されていることを特徴とするリールユニット。
【請求項2】
前記軸固定手段として、前記軸固定部の軸孔の周囲又は孔内に、面接触又は面近接によって他の接着体を接着又は吸着し他の接着体を隔離することにより接着又は吸着が解除される一の接着体を設け、
前記軸係合手段として、前記回転リールの駆動軸への装着時に前記一の接着体と対向する位置に他の接着体を設け、
前記一の接着体と他の接着体の接着力又は吸着力により、前記回転リールの駆動軸に対する軸方向の位置移動を規制可能としたことを特徴とする請求項1記載のリールユニット。
【請求項3】
前記軸固定手段として、前記軸孔の軸挿入側の反対側に、軸方向に形成された平面部を有する前記軸孔よりも小径の切り欠き孔を設けるとともに、前記軸孔の周囲には前記一の接着体として磁性体又は磁性体が吸着可能な金属部材を設け、
前記軸係合手段として、前記駆動軸の先端に、前記切り欠き孔と合致する平面部を有する前記駆動軸よりも小径の切り欠き軸部を設けるとともに、前記他の接着体として磁性体が吸着可能な金属部材又は磁性体を設け、
前記切り欠き孔の軸挿入側に、前記軸孔の軸挿入口から徐々に内径が狭まる誘導傾斜部を設け、前記一の接着体及び他の接着体の吸着力により前記駆動軸に近接させた前記回転リールの軸固定部を前記駆動軸に誘導可能にするとともに、前記誘導傾斜部によって前記切り欠き軸部を切り欠き孔に誘導可能としたことを特徴とする請求項2記載のリールユニット。
【請求項4】
正面側に開口する筐体と、この筐体の開口上部を開閉自在な上扉と、筐体の開口下部を開閉自在な下扉とを備える遊技機において、
前記筐体に、少なくとも、前記下扉と、複数の回転リールを備えるリールユニットとを固定し、前記上扉には遊技機の作動を制御するための制御装置を固定するとともに、前記上扉と前記制御装置とを一体として前記筐体に対して着脱自在に形成し、
前記リールユニットは、
少なくとも正面側が開口する本体枠と、この本体枠の正面開口を横方向に並列する複数の空間に仕切る複数の支持枠と、この支持枠の側面にそれぞれ固定される駆動装置と、円筒状のリールドラムに複数の図柄を表示したリールテープが貼付され前記各駆動装置の駆動軸に軸着される回転リールとを備え、
前記各支持枠は、支持枠の上下に設けられた摺動部と、前記本体枠の上面板及び底面板に各支持枠の摺動部に対応して設けられた受け部との係合により、前記本体枠に対して前後方向に摺動自在に取り付けられているとともに、前記駆動装置の駆動軸に軸着された前記回転リールの全体が前記本体枠の正面開口から露出する位置まで手前側に移動可能に形成され、
前記回転リールの軸固定部には、前記駆動装置の駆動軸を挿入可能な軸孔と、前記駆動軸が前記軸孔に挿された状態で前記軸固定部と前記駆動軸を固定するための軸固定手段が設けられ、
前記駆動軸には、前記軸固定手段と係合又は接合可能な軸係合手段が設けられ、
前記軸固定手段及び前記軸係合手段は、少なくとも前記回転リールの駆動軸に対する回転方向への位置移動を規制可能に形成され、
複数の前記支持枠のうちいずれか1つを前記本体枠から手前側に移動させた状態で、当該支持枠から前記回転リールを取り外し可能かつ取り付け可能に形成されていることを特徴とする遊技機。
- 【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、駆動モータにより回転する回転リールを備えたリールユニット及びこのリールユニットを用いた遊技機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
スロットマシンなどの遊技機に使用するリールユニットは、遊技機の機種交換の度にリールテープを貼り替える必要がある。このため、遊技内容の変更に伴い交換の必要がある構成部品のみを交換し、複数機種において共通して使用可な部分は遊技場に据え置くようにしたいわゆる分離型スロットマシンにおいては、リールユニットは交換部品に含まれていた(特許文献1参照)。
【特許文献1】特許第3568516号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、回転リールを回転させるためのリールモータやリールモータを支持固定してある枠体は機種依存の部品ではなく、加えて重量もあり、これらの構成部品を交換側に配置してあるのは無駄であった。
一方、リールユニットを再生工場で組み立て直す場合であっても、簡易かつ迅速に組み立て作業が行えることが望ましい。
そこで、請求項1乃至3に記載の発明は、回転リールのみを容易に着脱できるとともに回転リールを確実に装着することができるリールユニットを提供することを目的とし、請求項4に記載の発明は、請求項1記載のリールユニットを用いて、機種交換を安価に行うことができリサイクル性に優れた遊技機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本願発明の特徴点を、図面に示した発明の実施の形態を用いて、以下に説明する。
なお、括弧内の符号は、発明の実施の形態において用いた符号を示し、本願発明の技術的範囲を限定するものではない。
(特徴点)
(請求項1)
請求項1記載の発明は、次の点を特徴とする。
すなわち、請求項1記載の発明は、少なくとも正面側が開口する本体枠(リール枠50)と、この本体枠(50)の正面開口を横方向に並列する複数の空間に仕切る複数の支持枠(仕切り板53)と、この支持枠(53)の側面にそれぞれ固定される駆動装置(ステッピングモータ70)と、円筒状のリールドラム(61)に複数の図柄を表示したリールテープ(67)が貼付され前記各駆動装置(70)の駆動軸(モータ軸71)に軸着される回転リール(60)とを備えるリールユニット(6)に係る。
【0005】
前記各支持枠(53)は、支持枠(53)の上下に設けられた摺動部(スライド板56,57)と、前記本体枠(53)の上面板(51)及び底面板(52)に各支持枠(53)の摺動部(56,57)に対応して設けられた受け部(ガイドレール54、ガイド溝55)との係合により、前記本体枠(50)に対して前後方向に摺動自在に取り付けられているとともに、前記駆動装置(70)の駆動軸(71)に軸着された前記回転リール(60)の全体が前記本体枠(50)の正面開口から露出する位置まで手前側に移動可能である。また、前記回転リール(60)の軸固定部(固定部63)には、前記駆動装置(70)の駆動軸(71)を挿入可能な軸孔(65)と、前記駆動軸(71)が前記軸孔(65)に挿された状態で前記軸固定部(63)と前記駆動軸(71)を固定するための軸固定手段が設けられ、前記駆動軸(71)には、前記軸固定手段と係合又は接合可能な軸係合手段が設けられている。
【0006】
そして、前記軸固定手段及び前記軸係合手段は、少なくとも前記回転リール(60)の駆動軸(71)に対する回転方向への位置移動を規制可能に形成され、複数の前記支持枠(53)のうちいずれか1つを前記本体枠(50)から手前側に移動させた状態で、当該支持枠(53)から前記回転リール(60)を取り外し可能かつ取り付け可能に形成したことを特徴とする。
前記本体枠(50)は複数の回転リール(60)を支持するための支持枠体であり、正面側の開口部から複数のリールユニット(60)の円周面に表示されている図柄を視認可能となっている。前記リールユニット(60)は、リールドラム(61)の回転中心軸上に、駆動装置(70)の駆動軸(71)を固定するための軸固定部(63)を有しており、軸固定部(63)は、スポーク(64)などの連結部材によりリールドラム(61)と連結されている。そして、支持枠(53)に固定された駆動装置(70)の駆動軸(71)に回転自在に取り付けられることにより、支持枠(53)に支持される。
【0007】
前記「摺動部」は、支持枠(53)を前後方向に摺動可能とするための部分であって、例えば支持枠(53)の上下端部に設けられた板状の部材とすることができる。あるいは、立板状の支持枠(53)の上端部又は下端部が「摺動部」となっていていもよい。前記「受け部」は前記「摺動部」を摺動可能とする本体枠(50)の部分であって、「摺動部」を支持するガイドレール(54)やガイド溝(55)とすることができる。なお、前記支持枠(53)を本体枠(50)から引き出す際に、支持枠(53)が抜け出てしまわないように所定のストッパーを設けると好適である。
また、前記「軸固定手段」は、軸孔(65)と軸方向に連続して又は軸孔(65)の周囲などに軸孔(65)とは別に設けられた孔や溝部とすることができ、前記「軸係合手段」は、その孔や溝部に係合可能な駆動軸(71)の一部又は駆動軸(71)に設けられたピンなどの部材とすることができる。具体的には、「軸固定手段」及び「軸係合手段」は、ネジなどを用いずに、回転リール(60)を駆動軸(71)に対して軸方向又は回転方向に移動させることによって、あるいは軸孔(65)に駆動軸(71)を挿入した状態で回転リール(60)を軸方向に沿ってスライド又は軸中心に回転させること、又は軸孔(65)に駆動軸(71)を挿入させるために回転リール(60)を軸方向に沿ってスライド又は軸中心に回転させることによって、係合又は接合するものである。
【0008】
そして、「回転リール(60)の駆動軸(71)に対する回転方向への位置移動を規制」とは、駆動軸(71)の回転が回転リール(60)に確実に伝達されること、つまり駆動軸(71)が軸孔(65)の内部で空回りしないことを意味するものである。なお、「軸固定手段」及び「軸係合手段」の係合又は接合によって、回転リール(60)の駆動軸(71)に対する軸方向への位置移動を規制可能、すなわち駆動軸(71)が軸孔(65)から抜け出さないように形成されていてもよい。
(作用)
本発明において、本体枠(50)から回転リール(60)を取り外す場合には、いずれか1つの支持枠(53)を本体枠(50)から最大限手前側に引き出し、回転リール(60)を本体枠(50)の正面側に露出させる。次に、回転リール(60)を支持枠(53)から離れるように駆動軸(71)の軸方向に移動させたり、軸方向に移動させてからあるいは軸方向に移動させながら回転方向に移動させたりして、「軸固定手段」と「軸係合手段」との係合又は接合を解除する。これにより、回転リール(60)の軸固定部(63)から駆動装置(70)の駆動軸(71)を抜き取ることができる。回転リール(60)を取り外した支持枠(53)は元の位置に戻しておく。そして、他の回転リール(60)も同様にして支持枠(53)から取り外す。
【0009】
また、本体枠(50)に回転リール(60)を取り付ける場合には、支持枠(53)を最大限手前側に引き出した状態で、駆動軸(71)に回転リール(60)の軸固定部(63)を側方から駆動軸(71)方向に接近させ、駆動軸(71)を軸孔(65)に挿入させる。この際、回転リール(60)を支持枠(53)に近づくように軸方向に移動させたり、軸方向に移動させてからあるいは軸方向に移動させながら回転方向に移動させたりすることにより、「軸固定手段」と「軸係合手段」とが係合又は接合し、回転リール(60)が駆動軸(71)と一体的に回転可能に固定される。
本発明に係るリールユニット(6)を、筐体(1)と複数機種に共通使用可能な構成部品を遊技場に残したまま新機種に対応する構成部品だけを交換する遊技機に使用した場合には、本体枠(50)を遊技機の筐体(1)に固定しておき、機種交換の際には、遊技を制御するための制御装置や機種に対応した表示装置とともに、回転リール(60)のみを交換することができる。このため、交換部品の軽量化、小型化を図ることができ、交換費用を削減し作業労力の軽減を図ることができる。
【0010】
また、本発明に係るリールユニット(6)を通常の遊技機に使用した場合には、再生工場におけるリールユニット(6)の組み立て作業を簡易化することができ、リサイクル性を向上させることができる。
(請求項2)
請求項2記載の発明は、上記した請求項1記載の発明の特徴点に加え、次の点を特徴とする。
すなわち、請求項2記載の発明は、前記軸固定手段として、前記軸固定部(63)の軸孔(65)の周囲又は孔内に、面接触又は面近接によって他の接着体を接着又は吸着し他の接着体を隔離することにより接着又は吸着が解除される一の接着体(マグネットリング66)を設け、前記軸係合手段として、前記回転リール(60)の駆動軸(71)への装着時に前記一の接着体(66)と対向する位置に他の接着体(マグネットリング72)を設け、前記一の接着体(66)と他の接着体(72)の接着力又は吸着力により、前記回転リール(60)の駆動軸(71)に対する軸方向の位置移動を規制可能としたことを特徴とする。
【0011】
本発明及び事項の発明は、「軸固定手段」及び「軸係合手段」を限定したものである。
本発明における「接着体」は、接着面を接合させること又は吸着面を接近させることにより相互に固定される一組の固定部材であり、接合面の磁極が異なり相互に吸着しあう一組の磁石や、磁石と磁石が吸着する鉄板の組み合わせや、雌雄の係合爪によって面接着する一対のファスナー部材を含む。すなわち、一の接着体(66)と他の接着体(72)は、直接接触して相互に接着するものであってもよいし、直接接触はしないが間接的に吸着しあって固定されるものであってもよい。
本発明によれば、接着体の接着又は吸着によって、駆動軸(71)が軸孔(65)から抜け出てしまうことがなく、確実に回転リール(60)を駆動軸(71)に取り付けることができる。
【0012】
(請求項3)
請求項3記載の発明は、上記した請求項2記載の発明の特徴点に加え、次の点を特徴とする。
すなわち、請求項3記載の発明は、前記軸固定手段として、前記軸孔(65)の軸挿入側の反対側に、軸方向に形成された平面部を有する前記軸孔(65)よりも小径の切り欠き孔(角孔65B)を設けるとともに、前記軸孔(65)の周囲には前記一の接着体として磁性体(マグネットリング66)又は磁性体が吸着可能な金属部材を設け、前記軸係合手段として、前記駆動軸(71)の先端に、前記切り欠き孔(65B)と合致する平面部を有する前記駆動軸(71)よりも小径の切り欠き軸部(角柱部71B)を設けるとともに、前記他の接着体として磁性体が吸着可能な金属部材又は磁性体(マグネットリング72)を設け、前記切り欠き孔(65B)の軸挿入側に、前記軸孔(65)の軸挿入口から徐々に内径が狭まる誘導傾斜部(円錐孔65A)を設け、前記一の接着体及び前記他の接着体の吸着力により前記駆動軸(71)に近接させた前記回転リール(60)の軸固定部(63)を前記駆動軸(71)に誘導可能にするとともに、前記誘導傾斜部(65A)によって前記切り欠き軸部(71B)を切り欠き孔(65B)に誘導可能としたことを特徴とする。
【0013】
本発明は、回転リール(60)の駆動軸(71)に対する軸方向の移動を規制する軸固定手段及び軸係合手段と、回転リール(60)の駆動軸(71)に対する回転方向の移動を規制する軸固定手段及び軸係合手段をそれぞれ設けたものである。
ここで、前記切り欠き孔(65B)は、円形の孔の一部を軸方向に切り欠いた断面D字型の孔や角穴を含み、前記切り欠き軸部(71B)は、円柱形の軸の一部を軸方向に切り欠いた断面D字型の軸や角軸を含む。
また、本発明においては、「一の接着体」及び「他の接着体」のいずれか一方又は双方が磁性体により形成されている。磁性体は、薄板状の磁石やマグネットシートとすることができる。なお、駆動軸(71)に磁性体又は磁性体が吸着可能な金属部材を設ける場合には、これらの部材を駆動軸(71)の周囲にフランジ状に張り出して形成するか、フランジ状の張り出し部に取り付けるようにすることができる。
【0014】
本発明によれば、回転リール(60)を駆動軸(71)に近づけると磁性体(66,72)の磁力によって軸固定部(63)と駆動軸(71)が引き寄せられるとともに、誘導傾斜部(65A)によって軸孔(65)内を駆動軸(71)が誘導されるので、より迅速かつ確実に回転リール(60)を取り付けることができる。また、回転リール(60)を取り外す場合には、吸着している磁性体(66,72)を磁力に逆らって引き離すだけでよいので、取り外し作業も迅速に行うことができる。
なお、前記駆動軸(71)に、軸孔(65)に挿入したとき前記誘導傾斜部(65A)と合致する傾斜軸部(円錐部71A)を設けてもよい。
(請求項4)
請求項4記載の発明は、次の点を特徴とする。
【0015】
すなわち、請求項4記載の発明は、正面側に開口する筐体(1)と、この筐体(1)の開口上部(13)を開閉自在な上扉(30)と、筐体(1)の開口下部(14)を開閉自在な下扉(40)とを備える遊技機に係る。そしてこの遊技機は、前記筐体(1)に、少なくとも、前記下扉(40)と、複数の回転リールを備えるリールユニット(6)とを固定し、前記上扉(30)には遊技機の作動を制御するための制御装置(基板ユニット80)を固定するとともに、前記上扉(30)と前記制御装置(80)とを一体として前記筐体(1)に対して着脱自在に形成してある。
そして、本発明におけるリールユニット(6)は、少なくとも正面側が開口する本体枠(50)と、この本体枠(50)の正面開口を横方向に並列する複数の空間に仕切る複数の支持枠(53)と、この支持枠(53)の側面にそれぞれ固定される駆動装置(70)と、円筒状のリールドラム(61)に複数の図柄を表示したリールテープ(67)が貼付され前記各駆動装置(70)の駆動軸(71)に軸着される回転リール(60)とを備え、前記各支持枠(53)は、支持枠(53)の上下に設けられた摺動部(56,57)と、前記本体枠(50)の上面板(51)及び底面板(52)に各支持枠(53)の摺動部(56,57)に対応して設けられた受け部(54,55)との係合により、前記本体枠(50)に対して前後方向に摺動自在に取り付けられているとともに、前記駆動装置(70)の駆動軸(71)に軸着された前記回転リール(60)の全体が前記本体枠(50)の正面開口から露出する位置まで手前側に移動可能に形成されている。
【0016】
さらに、前記回転リール(60)の軸固定部(63)には、前記駆動装置(70)の駆動軸(71)を挿入可能な軸孔(65)と、前記駆動軸(71)が前記軸孔(65)に挿された状態で前記軸固定部(63)と前記駆動軸(71)を固定するための軸固定手段が設けられ、前記駆動軸(71)には、前記軸固定手段と係合又は接合可能な軸係合手段が設けられ、前記軸固定手段及び前記軸係合手段は、少なくとも前記回転リール(60)の駆動軸(71)に対する回転方向への位置移動を規制可能に形成され、複数の前記支持枠(53)のうちいずれか1つを前記本体枠(50)から手前側に移動させた状態で、当該支持枠(53)から前記回転リール(60)を取り外し可能かつ取り付け可能に形成されていることを特徴とする。
【0017】
本発明は、請求項1に記載のリールユニット(6)を備えた遊技機に係る。
本発明に係る遊技機は、遊技場に設置される遊技機、例えばスロットマシンであって、複数機種に共通して使用可能な構成部材を遊技場に据え置き、機種ごとに異なる構成部材のみを交換可能に形成したものである。遊技機としては、上記構成の他に、遊技機の電源入力を行うための電源ユニット(4)や、遊技媒体を払い出すための払い出し装置(ホッパーユニット5)などを備えていてもよく、これらは筐体(1)に据え置くことができる。また、前記上扉(30)と制御装置(80)とを一体的に取り扱い可能とするための支持体(枠体21)を備えていてもよく、支持体(21)に前記上扉(30)及び制御装置(80)を装着した交換ユニット(2)を前記筐体(1)に対して着脱自在に形成してもよい。
【0018】
ここで、前記制御装置(80)は、種々の電子部品を搭載したプリント基板を基板ケースに収納した基板ユニットとして形成することができる。また、前記下扉40は、扉本体は筐体(1)に固定されているが、その一部、例えば遊技内容の表示がなされたパネル部分のみを交換可能に形成してあってもよい。
なおリールユニット(6)については、請求項1において説明した通りである。
(作用)
本発明において、遊技機の機種交換を行う際には、上扉(30)と制御装置(80)を筐体(1)から取り外す。そして、リールユニット(6)の支持枠(53)をひとつひとつ本体枠(50)から引き出して、回転リール(60)を取り外すとともに、新しい機種に対応した回転リール(60)を取り付けていく。それから、新しい機種に対応した上扉(30)及び制御装置(80)を取り付け、下扉(40)のパネル部分(下パネル48)が交換可能に形成されている場合にはこれも交換する。これにより、遊技を行うためのハード部分(上扉(30)の表示部及び回転リール(60)の図柄)とソフト部分(制御装置(80))が同時に変更されることとなる。
【0019】
このように、本発明によれば、リールユニット(6)の本体(駆動部)を筐体(1)に据え置いたまま回転リール(60)のみを交換可能としたので、交換部品の中にリールユニット(6)の本体枠(50)が含まれなくなり、交換部品の小型化、軽量化を図ることができる。これによって機種交換にかかる費用を削減することができる。また、従来に比べ、個々の回転リール(60)の着脱作業の行程が増えたものの、回転リール(60)の軸固定部(63)と駆動軸(71)との係合はワンタッチで行うことが可能であるため、それほど作業労力の負担にはならない。
ところで、前記リールユニット(6)に関し、前記軸固定手段として、前記軸固定部(63)の軸孔(65)の周囲又は孔内に、面接触又は面近接によって他の接着体を接着又は吸着し他の接着体を隔離することにより接着又は吸着が解除される一の接着体(マグネットリング66)を設け、前記軸係合手段として、前記回転リール(60)の駆動軸(71)への装着時に前記一の接着体(66)と対向する位置に他の接着体(マグネットリング72)を設け、前記一の接着体(66)と他の接着体(72)の接着力又は吸着力により、前記回転リール(60)の駆動軸(71)に対する軸方向の位置移動を規制可能とすることができる。このように形成することにより、確実に回転リール(60)を駆動軸(71)に取り付けることができる。
【0020】
また、前記軸固定手段として、前記軸孔(65)の軸挿入側の反対側に、軸方向に形成された平面部を有する前記軸孔(65)よりも小径の切り欠き孔(角孔65B)を設けるとともに、前記軸孔(65)の周囲には前記一の接着体として磁性体(マグネットリング66)又は磁性体が吸着可能な金属部材を設け、前記軸係合手段として、前記駆動軸(71)の先端に、前記切り欠き孔(65B)と合致する平面部を有する前記駆動軸(71)よりも小径の切り欠き軸部(角柱部71B)を設けるとともに、前記他の接着体として磁性体が吸着可能な金属部材又は磁性体(マグネットリング72)を設け、前記切り欠き孔(65B)の軸挿入側に、前記軸孔(65)の軸挿入口から徐々に内径が狭まる誘導傾斜部(円錐孔65A)を設け、前記一の接着体及び前記他の接着体の吸着力により前記駆動軸(71)に近接させた前記回転リール(60)の軸固定部(63)を前記駆動軸(71)に誘導可能にするとともに、前記誘導傾斜部(65A)によって前記切り欠き軸部(71B)を切り欠き孔(65B)に誘導可能にすることができる。このように形成することにより、より迅速かつ確実に回転リール(60)を取り付けることができる。
【発明の効果】
【0021】
本願発明は、以上のように構成されているので、以下のような効果を奏する。
すなわち、請求項1乃至3記載の発明によれば、回転リールのみを容易に着脱できるとともに回転リールを確実に装着することができるリールユニットを提供することができ、請求項4記載の発明によれば、請求項1記載のリールユニットを用いて、機種交換を安価に行うことができリサイクル性に優れた遊技機を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
本発明の好適な実施の形態を、遊技機としてスロットマシンを例に、図面に基づき説明する。
(図面の説明)
図1乃至図9は、本発明の実施の形態を示すものである。
図1及び図2はスロットマシンSの分解斜視図、図3はスロットマシンSの部分断面図、図4乃至図8はリール枠及び回転リールを示す図である。なお、図9は本実施の形態の変形例を示す図である。
(スロットマシンS)
本実施の形態におけるスロットマシンSは、図1に示すように、大きく分けて、正面側に開口部11を有する筐体1、筐体1に着脱自在に形成された交換ユニット2、筐体1内部に設けられるリールユニット6、筐体1の開口部11を開閉可能に塞ぐ前扉3とから構成されており、さらにこの前扉3は、筐体1の開口上部13を開閉可能に塞ぐ上扉30、筐体1の開口下部14を開閉可能に塞ぐ下扉40とから構成されている。
【0023】
筐体1は、底板15及び側板16及び天板17及び裏板18からなる正面側に開口する箱であり、高さ方向略中央部には、二つの側板16の間に水平方向に中板12が設けられている。そして、底板15には電源ユニット4が固定されているとともに、ホッパーユニット5が載置されていおり、さらに前記中板12の上面には、リールユニット6が載置固定される。また、正面左側の側板16には、下扉40を係合させ回動自在に支持するための筐体ヒンジ19が、上下方向に間隔をおいて二つ設けられて設けられている。そして、2つの側板16の内側には、交換ユニット2の枠体21を固定するための固定装置10が設けられている。
交換ユニット2は、図2に示すように、方形の枠体21と、枠体21に回動自在に取り付けられる上扉30とから構成されている。
【0024】
前記枠体21は、門型の金属枠からなり、正面左側の縦枠には上扉30を係合させ回動自在に支持するための枠体ヒンジ22が上下方向に間隔をあけて2個設けられており、正面左右の縦枠には、枠体21を筐体1に固定するためのフック23が設けられている。また枠体21の上方は、基板ユニット80を固定するための基板固定部21Bとなっており、ここに基板ユニット80が固定されている。また、基板固定部21Bの下側は、正面側から背面側に貫通する空間部であるリール収納部21Aとなっており、交換ユニット2を筐体1に固定すると、このリール収納部21Aにリールユニット6が収まるようになっている。
ここで、前記基板ユニット80は、ROM、RAM、I/O等の種々の電子部品を装着した制御基板を基板ケースに収納したものであり、遊技の制御及び演出の制御を行うものである。すなわち基板ユニット80は、スロットマシンSの作動の制御するための制御装置として機能するものである。なお、当選抽選や入賞判定など遊技を制御するためのメイン基板を搭載したメイン基板ユニットと、遊技に付随する演出を制御するためのサブ基板を搭載したサブ基板ユニットとを、別々に設けてもよい。
【0025】
前記上扉30は、枠体21の正面枠21Aに回動自在に取り付けられる板状の扉であり、図1に示すように、略中央部に回転リール60の図柄を正面側から見ることができる図柄表示窓31を有し、図柄表示窓31の周囲には、飾り部33が形成されている。飾り部33は、ランプなどの電飾としてもよい。そして、図柄表示窓31の下方には、7セグメント表示器や液晶表示装置を用いて、遊技に関する数字その他を表示するための表示部32が設けられている。
また、図2に示すように、上扉30の裏面上方には、音声を出力するためのスピーカ35が設けられているとともに、側方部には前記枠体ヒンジ22に係合可能な上扉係合部36が上下方向に間隔をおいて二つ設けられている。そして、上扉係合部36と反対側の側方部には、ラッチ錠からなる上扉ロック機構37が設けられており、枠体21を筐体1の開口上部13内に収納固定した状態で上扉30を閉めると上扉30が枠体21にロックされ、筐体1の開口上部13を密閉することができるものである。
【0026】
交換ユニット2は、スロットマシンSの機種交換の際に、筐体1から取り外し、新たな機種に対応した基板ユニット80及び上扉30を枠体21に固定した交換ユニット2と交換される。枠体21は、中板12に固定されているリールユニット6を跨ぐようにして、筐体1の開口上部13に収納される。交換ユニット2の装着時には、特に図示しないコネクタの接続によって、枠体21に固定されている基板ユニット80と、筐体1に固定されている電源ユニット4、ホッパーユニット5、リールユニット6とが電気的に接続されるようになっている。なお、本発明においては、機種交換に際し、リールユニット6の本体は筐体1に据え置かれ、回転リール60のみを交換することができるようになっているが、これについては後述する。
【0027】
下扉40は、筐体1の開口下部14を塞ぐための、上扉30よりも幅厚の扉であり、筐体1の側板16に回動自在に取り付けられている。図1に示すように、下扉40の上部は、スロットマシンを作動させるための操作部41となっており、下扉40の上面は、閉扉時においては、上扉30よりも前側に突出するようになっている。ここで、前記操作部41としては、遊技メダルを投入するためのメダル投入口42、貯留メダル数を減じてメダル投入に代えるためのベットスイッチ41A、貯留した投入メダルを払い出すための精算スイッチ41B、回転リール60の回転を開始させるためのスタートスイッチ41C、回転リールの回転を停止させるためのストップスイッチ41Dが設けられている。
【0028】
また、下扉40の下部には払い出されたメダルを溜めておくためのメダル受け皿43が形成されており、前記操作部41とメダル受け皿43の間には下パネル48が着脱自在に取り付けられている。下扉40は、機種交換に際しては、前記下パネル48を新たな機種に対応したものに交換するのみで、筐体1に据え置くことができる。
さらに、図2に示すように、下扉40の裏面側には、前記メダル投入口42から投入されたメダルを誘導しながらメダルの正偽を判断するためのメダルセレクター45が設けられている。そして、下扉40の裏面側方部には、筐体ヒンジ19と係合可能な下扉係合部46が上下方向に間隔をおいて二つ設けられており、下扉係合部46と反対側の側方部には、下扉ロック機構47が設けられている。下扉ロック機構47は、下扉40の正面右端に設けられた鍵穴に所定の鍵を差し込んで解錠操作することによりロック解除される。下扉40が解錠され下扉40を開放することにより、上扉ロック機構37が解錠操作可能となり上扉30が解放可能となるように形成されている。
【0029】
スロットマシンSは、メダル投入口42からメダルを投入することにより遊技が開始可能となり、スタートスイッチ41Cの押下により3個の回転リール60が一斉に回転開始する。また、スタートスイッチ41Cの操作を契機に当選判定の抽選が行われ、当選の有無が決定される。回転リール60の回転中にストップスイッチ41Dを押圧すると、対応する回転リール60の回転が停止する。この際、回転リール60の停止制御が行われる。すなわち、当選判定の抽選結果が所定の当選役に当選している場合には、当該当選図柄が極力入賞ライン上に停止するように、当選判定の抽選結果がはずれの場合には、いかなる当選図柄も入賞ライン上に揃わないように、回転リール60が停止するまでの時間を遅らせる制御を行う。そして、全ての回転リール60が停止したときに、当選に係る図柄が所定の入賞ライン上に揃って停止したときには入賞となり、ホッパーユニット5からメダルが払い出されたり、ボーナスゲームなどの有利遊技への移行が行われる。
【0030】
(リールユニット6)
次に、リールユニット6について詳述する。
リールユニット6は、図1に示すように、リール枠50に3個の回転リール60を取り付けたものであり、図2に示すように、筐体1の開口上部13内部に固定されている。そして、筐体1に固定されたリールユニット6の上方には、図3(A)に示すように、交換ユニット2の枠体21の基板固定部21Bが収納可能となる空間が形成されるようになっている。
(リール枠50)
リール枠50は、図4(A)に示すように、正面及び側面側が開口する箱形の支持枠であって、図6に示すように、上面板51と底面板52の間に、3枚の仕切り板53を横方向に並列させて取り付けて成る。
【0031】
前記仕切り板53は、上方及び下方に、前後方向に長い長方形状のスライド板56,57を備え、スライド板56,57をつなぐ立設部53Aには、回転リール60を回転させるためのステッピングモータ70が固定されている。一方、リール枠50の上面板51の下面には、前後方向にわたって断面L字型のガイドレール54が3個設けられているとともに、底面板52の表面には、前後方向にわたって形成された凹部であるガイド溝55が3個設けられている。そして、3枚の仕切り板53は、それぞれ、上方のスライド板56を前記ガイドレール54に支持させ、下方のスライド板57を前記ガイド溝55に嵌合させることにより、リール枠50に前後方向に摺動自在に取り付けられる(図3及び図6参照)。
【0032】
なおここで、特に図示しないが、前記各仕切り板53の立設部53Aには、回転リール60を内側から照明するためのバックライトユニットと、回転リール60に設けられた所定のスタートインデックス(図示せず)を検知するためのインデックスセンサが固定されている。バックライトユニットは、縦方向に3つの空間に仕切られたケース内に発光体(ランプ、LEDなど)を縦方向に並べて配置したものであり、発光体を点灯させることにより、上扉30の図柄表示窓31から視認可能となる回転リール60の3個の図柄が後方から照射されるようになっているものである。また、インデックスセンサは、受発光部を有する光センサであって、例えば薄板状に形成されたスタートインデックスが前記受発光部を通過するのを検知して、回転リール60の回転を検知するものである。制御装置では、インデックスセンサの検知タイミングとステッピングモータ70の回転ステップ数とにより、回転リール60のリールテープ67に表示されている図柄の現在位置を把握することができる。
【0033】
また、前記リール枠50の上面板51の手前側には、3個のガイドレール54にそれぞれ対応して、上面板51の裏面から垂下するストッパ58が設けられているとともに、底面板52には各ガイド溝55の中央にほぼ前後方向にわたってスリット59が形成されている。一方、各仕切り板53のスライド板56の後方には、側方に張り出す突起状の係止片56Aが形成されているとともに、スライド板57の後方には、その下面から垂下し前記スリット59に挿通可能な板状の係止片57Aが形成されている。そして、リール枠50に取り付けられた仕切り板53を前方にスライドさせたとき、前記係止片56Aが前記ストッパ58の背面側に当接し、前記係止片57Aが前記スリット59の前方端部59Aに当接して、仕切り板53がリール枠50から抜け出さないようになっている。
【0034】
さらに、仕切り板53の下方のスライド板57の正面には、先端部が垂直に折れ曲がった垂下片である取っ手57Bが形成されている。この取っ手57Bは、図3(A)に示すように、リール枠50が筐体1の中板12上に載置固定された状態で、仕切り板53を定位置(リール枠50の最奥まで押し込んだ位置)に配置したときに、リール枠50の底面板52及び中板12の正面に当接するとともに、その下端部が中板12よりも下側に突出するように形成されている。そして、この取っ手57Bの中板12からの突出部分に指をかけて手前側に引くことにより、仕切り板53を手前側にスライド移動させることができるようになっている。
前記ステッピングモータ70は、図4(B)及び図8に示すように、円柱状のモータ軸71の先端部に、端部に向かって先細に形成された円錐部71Aと、この円錐部71Aの先端に形成された角柱部71Bを備えている。また、前記円錐部71Aとモータ軸71の円柱部分の境目には、中央部が開口する円板状のマグネットリング72が取り付けられている。そして、円錐部71A及び角柱部71Bを、以下に述べる回転リール60の固定部63に形成された軸孔65に挿入することにより、モータ軸71に回転リール60を固定することができるようになっている。
【0035】
(回転リール60)
回転リール60は、図5に示すように、円筒形のリールドラム61に、帯状のリールテープ67を巻き付けて形成したものである。
前記リールドラム61は、2つのリング部62A,62A'を複数の連結棒62Bで繋いだ円筒部62と、
ステッピングモータ70のモータ軸71に固定される固定部63と、固定部63から円筒部62のリング部62Aに向けて放射状に延接されたスポーク64を備えている。なお、特に図示しないが、リールドラム61の所定の場所、例えばスポーク64やリング部62A'の筒内側には、回転リール60の回転を検知するためのスタートインデックスが設けられている。
【0036】
前記固定部63は、図7及び図8に示すように、リング部62Aの中心に位置しリールドラム61の筒内側に突出する円錐台形の凸部であり、中央にはステッピングモータ70のモータ軸71を挿入可能な軸孔65が形成されている。この軸孔65は、図8に示すように、リールドラム61の中心側から外側に向かって先細に形成された円錐孔65Aと、円錐孔65Aに連続してリールドラム61の側面側に貫通する角穴65Bとにより構成されている。そして、図8に示す白矢印方向からモータ軸71を軸孔65に挿入すると、図7に示すように、モータ軸71の円錐部71Aが円錐孔65Aに嵌り、角柱部71Bが角穴65Bに嵌って、モータ軸71と固定部63が固定される。これにより、リールドラム61はモータ軸71の回転によって回転可能となる。
【0037】
さらに、前記軸孔65のモータ軸71挿入側には、中央部が開口する円板状のマグネットリング66が取り付けられている。このマグネットリング66は、図7に示すように、リールドラム61をモータ軸71に取り付けた際、モータ軸71に設けられているマグネットリング72と対面するように配置されており、マグネットリング72の軸挿入側(図7における左側)の磁極とマグネットリング66のモータ側(図7における右側)の磁極が異なるように配置されている。そして、二つのマグネットリング66,72の引き合う磁力により、固定部63とモータ軸71が強力に吸着され、ワンタッチでリールドラム61をモータ軸71に取り付けることができる。なお、図示した例ではマグネットリング66を固定部63の凸部の内側に設けてあるが、凸部の外側すなわち円錐孔65Aの開口する面に設け、マグネットリング66とマグネットリング72が直接面接着するようにしてもよい。
【0038】
前記リールテープ67は、プラスチックフィルムなどに印刷等により複数の図柄(図示せず)を表示した帯状のテープであり、リールドラム61の円筒部62に接着剤等により貼付される。この際、スタートインデックスの位置を原点位置として、この位置に原点図柄が位置するように貼り合わされる。
(回転リール60の着脱)
次に、上記構成を有する回転リール60の、前記リール枠50への着脱について説明する。
回転リール60をリール枠50から取り外す場合には、まず、リール枠50の正面に表出しているいずれかの仕切り枠53の取っ手57Bを手前側に引いて、いずれか1つの仕切り枠53をリール枠50から引き出す(図6参照)。仕切り枠53は、スライド板56,57がそれぞれガイドレール54及びガイド溝55に支持されつつ前方に移動し、係止片56A,57Aがそれぞれストッパ58及びスリット59の端部59A(図4参照)に当接するまで引き出される。
【0039】
そして、仕切り枠53を最大限引き出すことにより、図3(B)に示すように、回転リール60の全体がリール枠50から露出する。そこで、露出した回転リール60のリールドラム61を、仕切り枠53に固定されているステッピングモータ70から取り外す。この際、リールドラム61を、マグネットリング66,72の吸着力以上の力で軸方向に水平に引っ張れば、固定部63の軸孔65からモータ軸71を抜き取ることができ、回転リール60をリール枠50から取り外すことができる。
一方、回転リール60をリール枠50に取り付ける場合には、図6に示すように、仕切り枠53を最も手前まで引き出しておき、モータ軸71に回転リール60の固定部63を近づけると、マグネットリング66,72の磁力によって固定部63とモータ軸71が吸着される。この際、モータ軸71の先端の角柱部71Bが軸孔65の円錐孔65A内を傾斜面に沿って角穴65Bに誘導されるので、適宜位置調整して角柱部71Bを角穴65Bに挿入させれば、これだけで回転リール60はモータ軸71に固定される。すなわち、回転リール60は、マグネットリング66,72によってモータ軸71の軸方向に固定され、かつ角柱部71Bと角穴65Bの係合によって円周方向にも固定される。
【0040】
回転リール60を取り付けた仕切り枠53は、奥方向に押し込んで元の位置に戻す。ここで、仕切り枠53のスライド板56,57は、リールドラム61の横幅とほぼ同じ程度に幅広に形成してあり、かつ上下に設けられたガイドレール54及びガイド溝55によって横方向の移動を規制されているので、ネジなどの固定具によってリール枠50に固定しなくても、十分に安定的にステッピングモータ70及び回転リール60を支えることができる。ただ、リールの回転に伴う振動を極力発生させないために、仕切り枠53をクリップなどでリール枠50に固定するようにしてもよい。
なお、モータ軸71の先端の角柱部71Bは、円柱形の軸の一部を軸方向に沿って切り欠き、軸断面がD型となるように形成したものであってもよく、軸孔65の角穴65Bも、このDカット軸を挿入可能な断面D型の孔としてもよい。要は、モータ軸71と軸孔65に形成された平面部の当接によって、モータ軸71の回転力が軸孔65との係合によってロス無くリールドラム61に伝達されるように(換言すればモータ軸71が軸孔65の内部で空回りしないように)形成してあればよい。
【0041】
(スロットマシンSの機種交換)
続いて、上記構成を有するスロットマシンSにおいて、機種交換をする際の作業工程について説明する。
交換ユニット2を筐体1から取り外す場合には、まず鍵を用いて下扉40のロックを解除し、下扉40を開放してから上扉30を開放する。そして、枠体21と筐体1とを固定している固定装置10の固定を解除して、枠体21を上扉30と一体で筐体1から抜き出す。
次に、リールユニット6のリール枠50から回転リール60を1個ずつ取り外す。この際、回転リール60を取り外した仕切り枠53には、新たな機種に対応した回転リール60を装着していく。さらに、下扉40の下パネル48を取り外して、新たな機種に対応した下パネル48を装着する。そして、新たな機種に対応した交換ユニット2を筐体1に取り付け、上扉30を閉じてから下扉40を閉じてロックする。
【0042】
このようにして、筐体1と、筐体1に固定されている電源ユニット4、ホッパーユニット5、リールユニット6の駆動部、及び下扉40の本体を遊技場に残したまま、遊技を行うためのハード部分(回転リール60及び上扉30の表示部)とソフト部分(基板ユニット80)だけが交換されることとなる。
なお、交換ユニット2を梱包する際に、枠体21のリール収納部21Aの空間を利用して、箱詰め等した回転リール60を一緒に梱包すれば合理的である。
以上のように、本実施の形態によれば、従来は交換側に配置されていたリールユニット6を筐体1に据え置き、回転リール60のみを遊技場で交換可能に形成してあるので、交換部品を大幅に削減することができ、交換費用の削減を図ることができる。特に、リールユニット6の駆動部分は重量もあるので、これを筐体1に残すことができると、交換ユニット2を軽量化でき、作業労力の軽減及び輸送コストの削減にもつながるものである。
【0043】
また、従来と比べて、回転リール60の付け替え作業の行程が増えたものの、磁石を用いて回転リール60をモータ軸71に取り付けるようにしてあるので、ネジ止め等の作業が不要であり、迅速に取り付け作業を行うことができる。
ところで、ネジを使用せずに回転リール60をモータ軸71に簡易かつ確実に固定する方法としては、上記したものに限られない。ここで、軸固定手段の他の例を、図9に示す。図9は回転リール60の固定部63の斜視図である。そして、図9(A)に示すように、軸孔65の周囲に十字溝68を形成してあるとともに、モータ軸71の先端部には、軸直交方向に張り出す張り出しピン75が設けてある。前記十字溝68は、固定部63の内側(モータ軸71の挿入側)から外側(ステッピングモータ70の対向側)に貫通する誘導溝68Aと、固定部63の外側にのみ開放する固定溝68Bとが設けてある。また、固定部63の外側面には、中央に開口部を有する板状のつまみ69がヒンジを介して揺動自在に取り付けられている。つまみ69は、ヒンジに設けられたバネにより、常時十字溝を塞ぐ方向(固定部63の外側面と当接する方向)に付勢されている。
【0044】
回転リール60をモータ軸71に固定する場合には、閉じた状態(図9(B)参照)であるつまみ69をつまんで開き(図9(A)参照)、張り出しピン75を誘導溝68Aに合わせて軸孔65にモータ軸71を挿入する。リールドラム61をモータ軸71に沿って内側に移動させ、張り出しピン75が誘導溝68Aから突出したところで、リールドラム61を90度回転させて、張り出しピン75を固定溝68Bに合致させる。それからリールドラム61を僅かに外側に戻して、張り出しピン75を固定溝68Bに収納させる。そして、つまみ69を閉じれば、図9(B)に示すように、張り出しピン75と固定溝68Bとの係合によって、モータ軸71とリールドラム61の回転方向の移動が規制され、固定溝68Bの開放側を塞ぐつまみ69によって軸方向の移動が規制される。
【0045】
なお、軸固定手段は以上の構成に限られず、リールドラム61の軸孔65にモータ軸71を係合させる際に、リールドラム61をモータ軸71に対して軸方向(あるいは軸に対して斜め方向も含む)及び回転方向に移動させるだけで軸孔65にモータ軸71が固定されるような構造となっていれば、どのような形態であっても構わない。例えば、特に図示しないが、軸孔65及びモータ軸71に形成した切り欠き溝を合致させてモータ軸71を軸孔65に挿入した後にリールドラム61を回転させると、両者の切り欠き溝が軸方向に抜き取り不能かつ回転方向にも移動不能に噛み合うように形成したものであってもよい。あるいは、固定部63とモータ軸71に、接着体として、雄突起と雌突起を有する板状のファスナー部材を対面させて設け、ファスナー部材の雌雄突起の接合によりリールドラム61とモータ軸71との軸方向及び回転方向の移動が規制されるように形成してもよい。
【0046】
また、本実施の形態では、固定部63側とモータ軸71側の双方に磁性体としてのマグネットリング66,72を設けてあったが、いずれか一方を磁性体にしてこの磁性体が吸着する他の一方は鉄製の部材にしてもよい。あるいは、軸孔65の内部又はモータ軸71の先端部のいずれか一方又は双方を磁石で形成して、モータ軸71を軸孔65に挿入するだけでリールドラム61とモータ軸71との軸方向及び回転方向の移動が規制されるように形成してもよい。
さらに、上記した実施の形態では、上扉30と基板ユニット80を枠体21に取り付けた交換ユニット2を、筐体1に対して着脱自在としてあったが、本発明においては、「交換ユニット」を設けなくてもよく、上扉30に基板ユニット80を固定するとともに上扉30を筐体1に対して着脱自在にし、機種交換の際には上扉30と下パネル48と回転リール60のみを交換するようにしてもよいものである。
【0047】
加えて、本発明に係るリールユニットは、分離型でないスロットマシンに使用することもできる。この場合には、回転リール60の交換を遊技場にて行うことはないが、再生工場においてリールユニット6を組み立てる際に、リール枠50や仕切り板53やステッピングモータ70はそのまま再利用して、回転リール60のみ交換すれば足りる。そしてこの交換作業は、上述したようにネジ止めなどの行程を含まないので、作業時間が大幅に短縮される。
また本発明は、スロットマシン以外の遊技機、例えば、遊技メダルの代わりにパチンコ球を用いてスロットマシンと同様の遊技を行わせるパロット遊技機に利用することができる。あるいは、パチンコ遊技機において、演出用の回転リールに利用することもでき、それ以外の回転リールを用いた遊技機にも応用することができる。
- 【公開番号】特開2009−263(P2009−263A)
【公開日】平成21年1月8日(2009.1.8)
【発明の名称】リールユニット及び遊技機
【発明者】
【氏名】田中 友也
- 【出願番号】特願2007−163481(P2007−163481)
【出願日】平成19年6月21日(2007.6.21)
【出願人】
【識別番号】390031772
【氏名又は名称】株式会社オリンピア
- 【代理人】
【識別番号】100118315
【弁理士】
【氏名又は名称】黒田 博道
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