計測ツールのキャリブレーションに使用する基板を形成する方法、キャリブレーション基板および計測ツールをキャリブレーションする方法
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- 【要約】
【課題】計測ツール内で方向に依存するオフセットをより簡単に補償することが可能な技術を提供する。
【解決手段】計測ツール内の方向に依存する変動を補償するために、計測ツールの較正に使用する基板を形成する方法。基板形成方法は放射感応性材料の層を基板表面に設け、第一セットのパターンフィーチャ及び第二セットのパターンフィーチャを含むキャリブレーションパターンをもつパターンニングデバイス(リソグラフィ装置)により露光する。
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- 【特許請求の範囲】
【請求項1】
計測ツールのキャリブレーションに使用するのに適切な基板を形成する方法であって、
放射感応性材料の層を基板の表面に設け、
第一セットのパターンフィーチャおよび第二セットのパターンフィーチャを含むキャリブレーションパターンを提供するパターニングデバイスを使用して、第一放射ビームにパターンを与え、
前記キャリブレーションパターンの前記第一セットのパターンフィーチャによってパターンが与えられた放射が、細長いパターンフィーチャのセットを有する第一キャリブレーションマークを形成し、前記キャリブレーションパターンの前記第二セットのパターンフィーチャによってパターンが与えられた放射が、細長いパターンフィーチャのセットを有する第二キャリブレーションマークを形成するように、前記パターン付き第一放射ビームを前記放射感応性材料に投影し、
前記基板の前記表面に対して実質的に直角の軸の周囲で、前記投影システムに対して所定の角度だけ前記基板を回転し、
前記キャリブレーションパターンの前記第一セットのパターンフィーチャによってパターンを与えられた放射が、細長いパターンフィーチャのセットを有する第三キャリブレーションマークを形成し、前記キャリブレーションパターンの前記第二セットのパターンフィーチャによってパターンを与えられた放射が、細長いパターンフィーチャのセットを有する第四キャリブレーションマークを形成するように、前記パターニングデバイスを使用して、第二放射ビームにパターンを与え、それを前記放射感応性材料に投影することを含み、
前記所定の角度は、前記第二キャリブレーションマークの前記細長いパターンフィーチャの方向が、前記第三キャリブレーションマークの前記細長いパターンフィーチャの方向に実質的に平行であるような角度である、方法。
【請求項2】
前記キャリブレーションパターンがさらに第三セットのパターンフィーチャを含み、前記キャリブレーションパターンの前記第三セットのパターンフィーチャによってパターンが与えられる前記パターン付き第一放射ビームの放射が、細長いパターンフィーチャのセットを有する第五キャリブレーションマークを形成し、さらに、
前記基板を前記投影システムに対して、前記軸の周囲でさらに第二所定角度だけ回転し、
前記キャリブレーションパターンの前記第一セットのパターンフィーチャによってパターンを与えられた放射が、細長いパターンフィーチャのセットを有する第六キャリブレーションマークを形成するように、前記パターニングデバイスを使用して第三放射ビームにパターンを与えて、それを前記放射感応性材料に投影することを含み、
前記第二所定角度は、前記第五キャリブレーションマークの前記細長いパターンフィーチャの前記方向が、前記第六キャリブレーションマークの前記細長いパターンフィーチャの前記方向に実質的に平行であるような角度である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第一、第二および第五キャリブレーションマークのうちどの2つの前記細長いパターンの前記方向も、実質的に平行ではない、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記第二放射ビームがパターンを与えられ、前記放射感応性材料に投影されると、前記キャリブレーションパターンの前記第三セットのパターンフィーチャによってパターンが与えられた放射が、細長いパターンフィーチャを有するキャリブレーションマークを形成し、前記第三放射ビームがパターンを与えられ、前記放射感応性材料に投影されると、前記キャリブレーションパターンの前記第三セットのパターンフィーチャによってパターンが与えられた放射が、細長いパターンフィーチャを有する個々のキャリブレーションマークを形成する、請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記キャリブレーションパターンがさらに、第四セットのパターンフィーチャを含み、前記キャリブレーションパターンの前記第四セットのパターンフィーチャによってパターンを与えられた前記パターン付き第一放射ビームの放射が、細長いパターンフィーチャのセットを有する第七キャリブレーションマークを形成し、
前記方法がさらに、前記基板を前記投影システムに対して、前記軸の周囲でさらに第三所定角度だけ回転し、
前記キャリブレーションパターンの前記第一セットのパターンフィーチャによってパターンを与えられた放射が、細長いパターンフィーチャのセットを有する第八キャリブレーションマークを形成するように、前記パターニングデバイスを使用して第四放射ビームにパターンを与えて、それを前記放射感応性材料に投影することを含み、
前記第三所定角度は、前記第七キャリブレーションマークの前記細長いパターンフィーチャの前記方向が、前記第八キャリブレーションマークの前記細長いパターンフィーチャの前記方向に実質的に平行であるような角度である、請求項2に記載の方法。
【請求項6】
前記第一、第二、第五および第七キャリブレーションマークのうちどの2つの前記細長いパターンの前記方向も、実質的に平行ではない、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記第二放射ビームがパターンを与えられ、前記放射感応性材料に投影されると、前記キャリブレーションパターンの前記第三および第四セットのパターンフィーチャによってパターンが与えられた放射が、細長いパターンフィーチャを有する個々のキャリブレーションマークを形成し、前記第三および第四放射ビームがパターンを与えられ、前記放射感応性材料に投影されると、それぞれ前記キャリブレーションパターンの前記第二、第三および第四セットのパターンフィーチャによってパターンが与えられた放射が、細長いパターンフィーチャを有する個々のキャリブレーションマークを形成する、請求項5に記載の方法。
【請求項8】
さらに、前記基板が前記投影システムに対して、各放射ビームがパターンを与えられて、前記放射感応性材料に投影される場合と同じ方向にある状態で、放射の各追加ビームが、その基板の方向だが基板の異なる位置で前記放射感応性材料に投影される前記パターン付き放射ビームによって形成されるビームに対応するように、前記パターニングデバイスを使用して少なくとも1つの追加の放射ビームにパターンを与え、前記放射感応性材料に投影することを含む、請求項5に記載の方法。
【請求項9】
さらに、前記基板が前記投影システムに対して、各放射ビームがパターンを与えられて、前記放射感応性材料に投影される場合と同じ方向にある状態で、放射の各追加ビームが、その基板の方向だが基板の異なる位置で前記放射感応性材料に投影される前記パターン付き放射ビームによって形成されるビームに対応するように、前記パターニングデバイスを使用して少なくとも1つの追加の放射ビームにパターンを与え、前記放射感応性材料に投影することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
さらに、前記放射感応性材料の選択的露光によって、前記基板に形成された前記パターンを現像することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
さらに、前記基板をエッチングすることを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記キャリブレーションマークの前記細長いパターンフィーチャが、格子を形成する縞である、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記細長いパターンフィーチャがそれぞれ、アレイ状の構造を備える、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
請求項1の方法によって形成される計測ツールのキャリブレーションに使用するのに適切な基板。
【請求項15】
計測ツールのキャリブレーションに使用するのに適切な基板を形成する方法であって、
放射感応性材料の層を基板の表面に設け、
第一セットのパターンフィーチャおよび第二セットのパターンフィーチャを含むキャリブレーションパターンを提供するパターニングデバイスを使用して、第一放射ビームにパターンを与え、
前記キャリブレーションパターンの前記第一セットのパターンフィーチャによってパターンが与えられた放射が、細長いパターンフィーチャのセットを有する第一キャリブレーションマークを形成し、前記キャリブレーションパターンの前記第二セットのパターンフィーチャによってパターンが与えられた放射が、細長いパターンフィーチャのセットを有する第二キャリブレーションマークを形成するように、前記パターン付き第一放射ビームを前記放射感応性材料に投影し、
前記基板の前記表面に対して実質的に直角の軸の周囲で、前記投影システムに対して所定の角度だけ前記基板を回転し、
前記キャリブレーションパターンの前記第一セットのパターンフィーチャによってパターンを与えられた放射が、細長いパターンフィーチャのセットを有する第三キャリブレーションマークを形成し、前記キャリブレーションパターンの前記第二セットのパターンフィーチャによってパターンを与えられた放射が、細長いパターンフィーチャのセットを有する第四キャリブレーションマークを形成するように、前記パターニングデバイスを使用して、第二放射ビームにパターンを与え、それを前記放射感応性材料に投影することを含み、
前記所定の角度は、前記第二キャリブレーションマークの前記細長いパターンフィーチャの方向が、前記第三キャリブレーションマークの前記細長いパターンフィーチャの方向に実質的に平行であるような角度である、方法。
【請求項16】
前記キャリブレーションパターンの同じセットのパターンフィーチャによってパターンが与えられた放射によって形成されているが、相互に平行ではない細長いパターンフィーチャを有する複数のキャリブレーションマークを検査した結果間の違いを使用して、前記計測ツールの方向のオフセットをキャリブレーションする、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記キャリブレーションパターンの同じセットのパターンフィーチャによってパターンが与えられた放射によって形成されているが、他のいずれとも平行ではない3つ以上のキャリブレーションマークを検査した結果間の違いを使用して、前記計測ツールの前記キャリブレーションマークを照明するために使用する前記放射ビームの形状のオフセット、および前記計測ツールの前記キャリブレーションマークを照明するために使用する前記放射ビームの入射角度のオフセットのうち少なくとも1つについて、前記計測ツールをキャリブレーションする、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
相互に実質的に平行である細長いパターンフィーチャを有する複数のキャリブレーションマークを検査した結果間の違いを使用して、前記キャリブレーションマークの形成に使用する様々な前記放射ビームの放射強度の変動を補償する、請求項16に記載の方法。
【請求項19】
相互に実質的に平行である細長いパターンフィーチャを有する複数のキャリブレーションマークを検査した結果間の違いを使用して、前記キャリブレーションマークの形成に使用する様々な前記放射ビームの放射強度の変動を補償する、請求項17に記載の方法。
- 【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001] 本発明は計測ツールのキャリブレーションに使用する基板を形成する方法、キャリブレーション基板および計測ツールをキャリブレーションする方法に関する。
【背景技術】
【0002】
[0002] リソグラフィ装置は、所望のパターンを基板に、通常は基板のターゲット部分に適用する機械である。リソグラフィ装置は例えば、集積回路(IC)の製造に使用可能である。このような場合、代替的にマスクまたはレチクルとも呼ばれるパターニングデバイスを使用して、ICの個々の層上に形成すべき回路パターンを生成することができる。このパターンを、基板(例えばシリコンウェーハ)上のターゲット部分(例えば1つまたは幾つかのダイの一部を備える)に転写することができる。パターンの転写は通常、基板に設けた放射感応性材料(レジスト)の層への結像により行われる。一般的に、1枚の基板は、順次パターンが与えられる網の目状の互いに近接したターゲット部分を含んでいる。従来のリソグラフィ装置は、パターン全体をターゲット部分に1回で露光することによって各ターゲット部分が照射される、いわゆるステッパと、基板を所定の方向(「スキャン」方向)と平行あるいは逆平行にスキャンしながら、パターンを所定の方向(「スキャン」方向)に放射ビームでスキャンすることにより、各ターゲット部分が照射される、いわゆるスキャナとを具備している。パターンを基板にインプリントすることによっても、パターニングデバイスから基板へとパターンを転写することが可能である。
【0003】
[0003] リソグラフィプロセスを監視するために、パターンを与えられた基板のパラメータ、例えば基板中または基板上に形成された連続する層間のオーバレイエラーなどを測定することが望ましい。リソグラフィプロセスで形成される顕微鏡的構造を測定するには、走査電子顕微鏡および様々な専門的ツールを使用することを含めて、様々な技術がある。専門的検査ツールの1つの形態は、放射のビームを基板の表面上のターゲットに誘導し、散乱または反射したビームの1つまたは複数の特性を測定するスキャトロメータである。基板による反射または散乱の前および後にビームの特性を比較することにより、基板の特性を求めることができる。これは、例えば反射したビームを、既知の基板特性に関連する既知の測定値のライブラリに記憶されているデータと比較することによって実行することができる。スキャトロメータは2つの主なタイプが知られている。分光器スキャトロメータは、広帯域放射ビームを基板に誘導し、特定の狭い角度範囲に散乱した放射のスペクトル(波長の関数としての強度)を測定する。角度分解スキャトロメータは、角度の関数として散乱放射の強度を測定する。
【0004】
[0004] リソグラフィプロセスの監視に使用される計測ツール、および特に走査電子顕微鏡およびスキャトロメータなどのCD計測ツールは通常、測定精度が測定の方向に依存してよいような方法で構成される。例えば、水平および垂直方向の拡大はオフセットを有してよい。また、計測ターゲットの照明に使用される放射ビームの形状および計測ターゲットへの放射ビームの入射角度の理想値からの偏差が、測定結果に影響を及ぼすことがある。このような体系的な計測誤差を最小限に抑えるべきであることは明白である。したがって、この種の体系的計測誤差には厳格な仕様が設定される。体系的計測誤差を最小限に抑えるために、計測ツールをキャリブレーションすることが望ましい。したがって、既知の計測ターゲットを有する基板は、方向に依存するオフセットを割り出すために、複数の異なる方向で計測ツールによって検査することができる。しかし、多くのCD計測ツールは、例えば切り欠きの位置決め機構のせいで、基板を様々な方向で装填または測定できないように構築されている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
[0005] 計測ツール内で方向に依存するオフセットをより簡単に補償することが可能なシステムを提供することが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0006】
[0006] 本発明の実施形態によれば、計測ツールのキャリブレーションに使用するのに適切な基板を形成する方法が提供され、方法は、放射感応性材料の層を基板の表面に設け、第一セットのパターンフィーチャおよび第二セットのパターンフィーチャを含むキャリブレーションパターンを提供するパターニングデバイスを使用して、第一放射ビームにパターンを与え、キャリブレーションパターンの第一セットのパターンフィーチャによってパターンが与えられた放射が、細長いパターンフィーチャのセットを有する第一キャリブレーションマークを形成し、キャリブレーションパターンの第二セットのパターンフィーチャによってパターンが与えられた放射が、細長いパターンフィーチャのセットを有する第二キャリブレーションマークを形成するように、パターン付き第一放射ビームを放射感応性材料に投影し、基板の表面に対して実質的に直角の軸の周囲で、投影システムに対して所定の角度だけ基板を回転し、キャリブレーションパターンの第一セットのパターンフィーチャによってパターンを与えられた放射が、細長いパターンフィーチャのセットを有する第三キャリブレーションマークを形成し、キャリブレーションパターンの第二セットのパターンフィーチャによってパターンを与えられた放射が、細長いパターンフィーチャのセットを有する第四キャリブレーションマークを形成するように、パターニングデバイスを使用して、第二放射ビームにパターンを与え、それを放射感応性材料に投影することを含み、所定の角度は、第二キャリブレーションマークの細長いパターンフィーチャの方向が、第三キャリブレーションマークの細長いパターンフィーチャの方向に実質的に平行であるような角度である。
【0007】
[0007] 本発明の実施形態はさらに、以上の方法によって製造された基板、および以上の方法によって形成された基板を使用して計測ツールをキャリブレーションする方法を提供する。
【0008】
[0008] 次に、本発明の実施形態を添付の略図を参照しながら、ほんの一例として説明する。図面では対応する参照記号は対応する部品を示している。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
[0019] 図1aは、リソグラフィ装置を概略的に示したものである。この装置は、放射ビームB(例えばUV放射またはEUV放射)を調節するように構成された照明システム(イルミネータ)ILと、パターニングデバイス(例えばマスク)MAを支持するように構成され、特定のパラメータに従ってパターニングデバイスを正確に位置決めするように構成された第一ポジショナPMに接続された支持構造(例えばマスクテーブル)MTと、基板(例えばレジストコートウェーハ)Wを保持するように構成され、特定のパラメータに従って基板を正確に位置決めするように構成された第二ポジショナPWに接続された基板支持(例えばウェーハテーブル)WTと、パターニングデバイスMAによって放射ビームBに与えられたパターンを基板Wのターゲット部分C(例えば1つまたは複数のダイを含む)に投影するように構成された投影システム(例えば屈折投影レンズシステム)PLを含む。
【0010】
[00020] 照明システムは、放射の誘導、整形、または制御を行うための、屈折、反射、磁気、電磁気、静電気型等の光学コンポーネント、またはその任意の組合わせなどの種々のタイプの光学コンポーネントを含んでいてもよい。
【0011】
[00021] 支持構造MTは、パターニングデバイスMAを支持、つまりその重量を支えている。該支持構造は、パターニングデバイスの方向、リソグラフィ装置の設計等の条件、例えばパターニングデバイスが真空環境で保持されているか否かに応じた方法で、パターニングデバイスMAを保持する。この支持構造MTは、パターニングデバイスを保持するために、機械的、真空、静電気等のクランプ技術を使用することができる。支持構造MTは、例えばフレームまたはテーブルでよく、必要に応じて固定式または可動式でよい。支持構造MTは、パターニングデバイスMAが例えば投影システムなどに対して確実に所望の位置にくるようにできる。本明細書において「レチクル」または「マスク」という用語を使用した場合、その用語は、より一般的な用語である「パターニングデバイス」と同義と見なすことができる。
【0012】
[00022] 本明細書において使用する「パターニングデバイス」という用語は、基板のターゲット部分にパターンを生成するように、放射ビームの断面にパターンを与えるために使用し得る任意のデバイスを指すものとして広義に解釈されるべきである。ここで、放射ビームに与えられるパターンは、例えばパターンが位相シフトフィーチャまたはいわゆるアシストフィーチャを含む場合、基板のターゲット部分における所望のパターンに正確には対応しないことがある点に留意されたい。一般的に、放射ビームに与えられるパターンは、集積回路などのターゲット部分に生成されるデバイスの特別な機能層に相当する。
【0013】
[00023] パターニングデバイスMAは透過性または反射性でよい。パターニングデバイスの例には、マスク、プログラマブルミラーアレイ、およびプログラマブルLCDパネルがある。マスクはリソグラフィにおいて周知のものであり、これには、バイナリマスク、レベンソン型(alternating)位相シフトマスク、減衰型(attenuated)位相シフトマスクのようなマスクタイプ、さらには様々なハイブリッドマスクタイプも含まれる。プログラマブルミラーアレイの一例として、小さなミラーのマトリクス配列を使用し、そのミラーは各々、入射する放射ビームを異なる方向に反射するよう個々に傾斜することができる。傾斜したミラーは、ミラーマトリクスによって反射する放射ビームにパターンを与える。
【0014】
[00024] 本明細書において使用する「投影システム」という用語は、例えば使用する露光放射、または液浸液の使用や真空の使用などの他の要因に合わせて適宜、例えば屈折光学システム、反射光学システム、反射屈折光学システム、磁気光学システム、電磁気光学システムおよび静電気光学システム、またはその任意の組合せを含む任意のタイプの投影システムを網羅するものとして広義に解釈されるべきである。本明細書において「投影レンズ」という用語を使用した場合、これはさらに一般的な「投影システム」という用語と同義と見なされる。
【0015】
[00025] ここに示している本装置は透過タイプである(例えば透過マスクを使用する)。あるいは、装置は反射タイプでもよい(例えば上記で言及したようなタイプのプログラマブルミラーアレイを使用する、または反射マスクを使用する)。
【0016】
[0026] リソグラフィ装置は2つ(デュアルステージ)またはそれ以上の基板テーブル(および/または2つ以上のマスクテーブル)を有するタイプでよい。このような「マルチステージ」機械においては、追加のテーブルを並行して使用するか、1つまたは複数の他のテーブルを露光に使用している間に1つまたは複数のテーブルで予備工程を実行することができる。
【0017】
[00027] リソグラフィ装置は、投影システムと基板との間の空間を充填するように、基板の少なくとも一部を水などの比較的高い屈折率を有する液体で覆えるタイプでもよい。液浸液は、例えばパターニングデバイス(例えばマスク)MAと投影システムの間など、リソグラフィ装置の他の空間に使用してもよい。液浸技術は、投影システムの開口数を増加させるために使用することができる。本明細書で使用する「液浸」という用語は、基板などの構造体を液体に沈めなければならないという意味ではなく、露光中に投影システムと基板の間に液体が存在するというほどの意味である。
【0018】
[00028] 図1aを参照すると、イルミネータILは放射源SOから放射ビームを受ける。放射源とリソグラフィ装置とは、例えば放射源がエキシマレーザである場合に、それぞれ別々の構成要素であってもよい。このような場合、放射源はリソグラフィ装置の一部を形成すると見なされず、放射ビームは、例えば適切な誘導ミラーおよび/またはビームエクスパンダなどを備えるビームデリバリシステムBDの助けにより、放射源SOからイルミネータILへと渡される。他の事例では、例えば放射源が水銀ランプの場合は、放射源がリソグラフィ装置の一体部分であってもよい。放射源SOおよびイルミネータILは、必要に応じてビームデリバリシステムBDとともに放射システムと呼ぶことができる。
【0019】
[0029] イルミネータILは、放射ビームの角度強度分布を調節するアジャスタADを備えていてもよい。通常、イルミネータの瞳面における強度分布の少なくとも外側および/または内側半径範囲(一般にそれぞれ、σ-outerおよびσ-innerと呼ばれる)を調節することができる。また、イルミネータILは、インテグレータINおよびコンデンサCOなどの他の種々のコンポーネントを備えていてもよい。また、イルミネータを用いて放射ビームを調整し、その断面にわたって所望の均一性と強度分布とが得られるようにしてもよい。
【0020】
[00030] 放射ビームBは、支持構造(例えばマスクテーブルMT)上に保持されたパターニングデバイス(例えばマスクMA)に入射し、パターニングデバイスによってパターンが与えられる。放射ビームBはパターニングデバイス(例えばマスク)MAを通り抜けて、基板Wのターゲット部分C上にビームを集束する投影システムPLを通過する。第二ポジショナPWおよび位置センサIF(例えば干渉計デバイス、リニアエンコーダ、2次元エンコーダまたは容量センサ)の助けにより、基板テーブルWTを、例えば放射ビームBの経路において様々なターゲット部分Cに位置決めするように正確に移動できる。同様に、第一ポジショナPMおよび別の位置センサ(図1aには明示されていない)を使用して、例えばマスクライブラリから機械的に検索した後に、またはスキャン中に、放射ビームBの経路に対してパターニングデバイス(例えばマスク)MAを正確に位置決めすることができる。一般的に、支持構造(例えばマスクテーブル)MTの移動は、第一位置決めデバイスPMの部分を形成するロングストロークモジュール(粗動位置決め)およびショートストロークモジュール(微動位置決め)を用いて実現できる。同様に、基板支持(例えば基板テーブル)WTの移動は、第二ポジショナPWの部分を形成するロングストロークモジュールおよびショートストロークモジュールの助けにより実現できる。ステッパの場合(スキャナとは対照的に)、支持構造(例えばマスクテーブル)MTをショートストロークアクチュエータのみに接続するか、固定してもよい。支持構造(例えばマスク)MAおよび基板Wは、マスクアラインメントマークM1、M2および基板アラインメントマークP1、P2を使用して位置合わせすることができる。図示のような基板アラインメントマークは、専用のターゲット部分を占有するが、ターゲット部分の間の空間に配置してもよい(スクライブレーンアラインメントマークと呼ばれる)。同様に、パターニングデバイス(例えばマスク)MA上に複数のダイを設ける状況では、マスクアラインメントマークをダイ間に配置してもよい。
【0021】
[00031] 図示のリソグラフィ装置は以下のモードのうち少なくとも1つにて使用可能である。
【0022】
[0004] 1.ステップモードにおいては、支持構造(例えばマスクテーブル)MTおよび基板支持(例えば基板テーブル)WTは、基本的に静止状態に維持される一方、放射ビームに与えたパターン全体が1回でターゲット部分Cに投影される(すなわち1回の静止露光)。次に、別のターゲット部分Cを露光できるように、基板支持(例えば基板テーブル)WTがX方向および/またはY方向に移動される。ステップモードでは、露光フィールドの最大サイズによって、1回の静止露光で像が形成されるターゲット部分Cのサイズが制限される。
【0023】
[0005] 2.スキャンモードにおいては、支持構造(例えばマスクテーブル)MTおよび基板支持(例えば基板テーブル)WTは同期的にスキャンされる一方、放射ビームに与えられたパターンをターゲット部分Cに投影する(つまり1回の動的露光)。支持構造(例えばマスクテーブル)MTに対する基板支持(例えば基板テーブル)WTの速度および方向は、投影システムPLの拡大(縮小)および像反転特性によって求めることができる。スキャンモードでは、露光フィールドの最大サイズによって、1回の動的露光におけるターゲット部分の(非スキャン方向における)幅が制限され、スキャン動作の長さによってターゲット部分の(スキャン方向における)高さが決まる。
【0024】
[0006] 3.別のモードでは、支持構造(例えばマスクテーブル)MTはプログラマブルパターニングデバイスを保持して基本的に静止状態に維持され、基板支持(例えば基板テーブル)WTを移動またはスキャンさせながら、放射ビームに与えられたパターンをターゲット部分Cに投影する。このモードでは、一般にパルス状放射源を使用して、基板支持(例えば基板テーブル)WTを移動させる毎に、またはスキャン中に連続する放射パルスの間で、プログラマブルパターニングデバイスを必要に応じて更新する。この動作モードは、以上で言及したようなタイプのプログラマブルミラーアレイなどのプログラマブルパターニングデバイスを使用するマスクなしリソグラフィに容易に利用できる。
【0025】
[00032] 上述した使用モードの組合せおよび/または変形、または全く異なる使用モードも利用できる。
【0026】
[00033] 図1bに示すように、リソグラフィ装置LAは、リソセルまたはクラスタと呼ばれることもあるリソグラフィセルLCの一部を形成し、これは基板で露光前および露光後プロセスを実行する装置も含む。従来、これはレジスト層を堆積させるスピンコータSC、露光したレジストを現像する現像器DE、チルプレートCHおよびベークプレートBKを含む。基板ハンドラ、つまりロボットROは、入出力ポートI/O1、I/O2から基板を取り上げ、これを異なるプロセス装置間で移動させ、これをリソグラフィ装置の装填ベイLBへと送出する。これらの装置は、往々にしてまとめてトラックと呼ばれ、トラック制御ユニットTCUの制御下にあり、これ自体が監視制御システムSCSに制御され、これはリソグラフィ制御ユニットLACUを介してリソグラフィ装置も制御する。したがって、様々な装置を操作して、スループットおよび処理効率を最大限にすることができる。
【0027】
[00034] リソグラフィ装置によって露光する基板を正確かつ一貫して露光するために、露光した基板を検査して、例えば引き続く層間のオーバレイエラー、線の太さ、クリティカルディメンション(CD)などの特性を測定することが望ましい。追加の特性を測定してもよいことが認識される。エラーが検出された場合は、特に同じバッチの他の基板をまだ露光するのに十分なほど即座に、かつ迅速に検査を実行できる場合、引き続く基板の露光を調節することができる。また、既に露光した基板を取り除いて再加工し、歩留まりを改善するか、廃棄し、それによって欠陥があることが分かっている基板での露光の実行を回避することができる。基板の一部のターゲット部分のみに欠陥がある場合は、良好であるターゲット部分のみで、さらなる露光を実行することができる。
【0028】
[00035] 検査装置を使用して、基板の特性を、特に異なる基板または同じ基板の異なる層で、特性が層毎にいかに異なるかを求める。検査装置は、リソグラフィ装置LAまたはリソセルLCに組み込むか、独立式器具でよい。最も迅速な測定を可能にするために、検査装置は、露光直後に露光したレジスト層で特性を測定することが望ましい。しかし、レジストの潜像はコントラストが非常に低く、放射で露光したレジストの部分と露光していない部分とには、屈折率に非常に小さい差しかなく、全ての検査装置が、潜像を有効に測定するほど十分な感度を有するわけではない。したがって、習慣的に露光した基板で実行する最初のステップであり、レジストの露光部分と非露光部分とのコントラストを向上させる露光後ベークステップ(PEB)の後に、測定を実行することができる。この段階で、レジスト内の像を半潜在性と言うことができる。レジストの露光部分または非露光部分が除去されているポイントで、またはエッチングなどのパターン転写ステップの後に、現像したレジスト像を測定することも可能である。後者の可能性は、欠陥がある基板を再加工する可能性を制限するが、それでも有用な情報を提供することができる。
【0029】
[00036] 図2は、本発明の実施形態によるスキャトロメータを示す。これは基板6に放射を投影する広帯域(白色光)放射プロジェクタ2を備える。反射した放射は分光検出器4へと渡され、これは鏡面反射した放射のスペクトル10(波長の関数としての強度)を測定する。このデータから、検出したスペクトルを生じさせる構造または輪郭を、処理ユニットPUによって、例えば厳密結合波分析および非線形回帰によって、または図2の底部に示すようにシミュレーションしたスペクトルのライブラリとの比較によって再構成することができる。概して、再構築するためには、構造の全体的形態が知られ、幾つかのパラメータは、構造を作成したプロセスの知識から想定され、構造の幾つかのパラメータのみが、スキャトロメータ測定データから求めるように残されている。このようなスキャトロメータは、垂直入射スキャトロメータまたは斜め入射スキャトロメータとして構成することができる。
【0030】
[00037] 本発明の実施形態で使用できる別のスキャトロメータが、図3に図示されている。このデバイスでは、放射源2によって放出された放射は、レンズシステム12を使用して干渉フィルタ13および偏光器17を通して集光され、部分反射表面16によって反射し、好ましくは少なくとも0.9、さらに好ましくは少なくとも0.95という高い開口数(NA)を有する顕微鏡の対物レンズ15を介して基板Wに集光される。液浸スキャトロメータは、開口数が1を超えるレンズを有してもよい。反射した放射は、次に部分反射表面16を通過して、散乱スペクトルを検出するために検出器18に入る。検出器は、逆投影された瞳面11に配置することができ、これはレンズシステム15の焦点距離にあるが、瞳面は、補助光学系(図示せず)で検出器へと再結像することができる。瞳面は、放射の半径方向位置が入射角度を規定し、角度位置が放射の方位角を規定する面である。検出器は、基板ターゲットの2次元角度散乱スペクトルを測定できるように、2次元検出器であることが好ましい。検出器18は、例えばCCDまたはCMOSセンサのアレイでよく、例えば1フレーム当たり40ミリ秒という積分時間を使用することができる。
【0031】
[00038] 基準ビームは、例えば入射放射の強度を測定するために使用されることが多い。それを実行するには、放射ビームがビームスプリッタ16に入射すると、その一部が基準ビームとして基準ミラー14に向かってビームスプリッタを透過する。次に、基準ビームを同じ検出器18の異なる部分に投影する。
【0032】
[00039] 例えば約405〜790nmの範囲、または約200〜300nmなどのさらに低い範囲で対象の波長を選択するために、1セットの干渉フィルタ13が使用可能である。干渉フィルタは、1セットの様々なフィルタを備えるのではなく、調整可能でもよい。干渉フィルタの代わりに、回折格子を使用することもできる。
【0033】
[00040] 検出器18は、1つの波長(または狭い波長範囲)で散乱光の強度を測定するか、複数の波長で別個に強度を測定するか、ある波長の範囲にわたって積分した強度を測定することができる。さらに、検出器は、TM(transverse magnetic)およびTE(transverse electric)偏光の強度および/またはTM偏光とTE偏光の間の位相差を別個に測定することができる。
【0034】
[00041] 広帯域光源(つまり光の周波数または波長が、したがって色の範囲が広い光源)の使用が可能であり、これは大きいエタンデュを与え、複数波長の混合を可能にする。広帯域の複数の波長は、それぞれλdの帯域幅および少なくとも2λdの間隔(つまり波長の2倍)を有することが好ましい。幾つかの放射「源」は、ファイバ束を使用して分割されている拡張放射源の異なる部分でよい。この方法で、角度分解した散乱スペクトルを複数の波長にて並列で測定することができる。3次元スペクトル(波長および2つの異なる角度)を測定することができ、これは2次元スペクトルより多くの情報を含む。これによって、より多くの情報を測定することができ、これは測定プロセスの堅牢性を向上させる。これについては、参照により全体が本明細書に組み込まれる欧州特許第EP1,628,164A号にさらに詳細に記載されている。
【0035】
[00042] 基板W上のターゲットは回折格子でよく、これは現像後に、レジスト実線でバーが形成されるように印刷される。あるいは、バーを基板にエッチングすることができる。このパターンは、リソグラフィ投影装置、特に投影システムPLの色収差に影響されやすく、照明の対称性、およびこのような収差の存在は、印刷された回折格子の変動に現れる。したがって、回折格子を再構築するために、印刷された回折格子のスキャトロメータ測定データが使用される。線の幅および形状などの回折格子のパラメータを、印刷ステップおよび/または他のスキャトロメータ測定プロセスの知識から、再構築プロセスに入力し、処理ユニットPUによって実行することができる。
【0036】
[00043] 本発明の実施形態は、特に計測ツールのキャリブレーションに使用するために、とりわけ計測ツール内の方向に依存した変動によって引き起こされる体系的誤差を補償するように構成された基板の製造方法を提供する。さらに、基板は、基板を様々な方向で計測ユニットに装填することを必要とせずに、キャリブレーション試験を計測ユニット内で実行できるように構成される。
【0037】
[00044] 方向は異なるが、それ以外は等しく構成された複数のマークを有する基板を使用して、計測ツールをキャリブレーションし、方向に依存する変動を補償することができる。しかし、実際には、異なる方向で、それ以外は絶対的に等しいマークを形成することは不可能である。これは、様々なデバイスまたは1つのパターニングデバイスの異なる部分を使用してマークを形成する場合、パターニングデバイス間、またはパターニングデバイスの部分間の変動の結果、基板上に形成されるマークが変動するからである。あるいは、同じパターニングデバイス(またはその部分)であるが、異なる時間に、例えば異なる露光を使用してマークを形成する場合、異なる時間の処理状態の変動(例えば露光間の放射強度の変動によって引き起こされる)の結果、マークが変動する。方向以外のマークの変動があると、異なる方向でのマークの検査から、計測ツールによって得た測定値を直接比較することにより、計測ツールをキャリブレーションできないことになる。
【0038】
[00045] 図4は、本発明により計測ツールのキャリブレーションに使用する基板を形成するプロセスを概略的に示している。手順410では、レジストなどの放射感応性材料を基板の表面に設ける。手順420では、基板をリソグラフィ装置に装填し、手順430では、キャリブレーションパターンを有するパターニングデバイスによってパターンが与えられた放射のビームで、基板を露光する。以下でさらに詳細に説明するように、キャリブレーションパターンは複数セットのパターンフィーチャを含む。キャリブレーションパターンを基板に投影すると、キャリブレーションパターンの各セットのパターンフィーチャが、基板上に対応するキャリブレーションマークを形成する。キャリブレーションマークは複数の細長いフィーチャを含み、例えば一緒になって1つまたは複数の回折格子を形成することができる。したがって、細長いフィーチャは回折格子の縞になることがある。あるいは、例えば細長いパターンフィーチャはそれぞれ、アレイ状のコンタクトホールなどのアレイ状の構造を含むことがある。キャリブレーションパターンに含まれる複数のセットのパターンフィーチャは、キャリブレーションマークそれぞれの細長いパターンフィーチャが異なる方向に配向されるように構成される。
【0039】
[00046] 基板形成プロセスの手順440では、基板をリソグラフィ装置内で回転させる、かつ/またはリソグラフィ装置から取り出し、異なる方向でリソグラフィ装置に再装填する。その結果、手順440は、放射感応性材料を設けた基板の表面に対して直角の軸線の周囲で、投影システムに対して所定の角度だけ基板を回転する。手順450では、キャリブレーションパターンを再び基板に露光し、それぞれがキャリブレーションパターン内の複数のパターンフィーチャのうち1つと対応する複数のさらなるキャリブレーションマークを提供する。第二複数のキャリブレーションマークは、第一複数のキャリブレーションマークに隣接して形成されるが、引き続く複数のキャリブレーションマークの形成間に干渉がないほど十分に離間されていることが好ましい。
【0040】
[00047] 手順440および450を必要な回数だけ繰り返し、隣接するが既に形成されたキャリブレーションマークと干渉しない引き続く複数のキャリブレーションマークを基板上に形成する。したがって、図4に示すように、基板形成方法は手順460において、キャリブレーションパターンが全ての望ましい方向で基板に露光されているか否かを判断する決断を含む。
【0041】
[00048] 全ての望ましいパターンが基板に露光されたら、基板を従来通りの方法で処理することができる。例えば、特に放射感応性材料の現像後にキャリブレーションすべき計測ツールを基板上のマークの検査に使用するよう意図している場合、手順470で放射感応性材料を現像することができる。任意選択で、より長持ちするキャリブレーション基板を提供するために、手順480では従来通りの方法で基板をエッチングすることができる。
【0042】
[00049] 図5aおよび図5bは、基板上のキャリブレーションマークの形成を概略的に図示している。特に、図5aは、キャリブレーションパターンを第一方向で基板に露光した後に基板に形成されたマークを示し、図5bは、キャリブレーションパターンが2回目に第二の方向で露光された後の基板の同じ領域を示している。
【0043】
[00050] 詳細には、図5aは、基板上に形成され、それぞれキャリブレーションパターンの第一および第二セットのパターンフィーチャに対応する第一および第二キャリブレーションマーク21、22を示す。図示のように、第一および第二キャリブレーションマーク21、22はそれぞれ複数の細長いパターンフィーチャ21a、22aに含まれる。さらに、第一キャリブレーションマークの細長いパターンフィーチャ21aの方向は、第二キャリブレーションマーク22の細長いパターンフィーチャ22aの方向とは異なる。図5aは方向マーク23を含む。これは、第一および第二キャリブレーションマーク21、22の方向を示すために含まれているにすぎない。
【0044】
[00051] 図5bは、基板を投影システムに対して回転し、キャリブレーションパターンを基板に再露光した後に第一および第二キャリブレーションマーク21、22が形成される基板の領域を示す。方向マーク23によって示すように、第一および第二キャリブレーションマーク21、22は図5aに示す位置に対して回転している。また、第三および第四キャリブレーションマーク24、25は、方向マーク26によって示されるように、元々形成された時の第一および第二キャリブレーションマークのそれに対応する方向で形成される。第三および第四キャリブレーションマーク24、25は、キャリブレーションパターンのそれぞれ第一および第二セットのパターンフィーチャによって形成される。したがって、第一および第三キャリブレーションマーク21、24は、キャリブレーションパターンの同じセットのパターンフィーチャによって形成されるが、露光間で基板が回転する結果、第三キャリブレーションマークの細長いパターンフィーチャ24aの方向は、第一キャリブレーションマークの細長いパターンフィーチャ21aの方向とは異なる。同様に、第二および第四キャリブレーションマーク22、25はキャリブレーションパターンの同じセットのパターンフィーチャによって形成されているが、第二および第四キャリブレーションマーク22、25の細長いパターンフィーチャの方向は異なる。
【0045】
[00052] 基板へのキャリブレーションパターンの第一露光と第二露光とで基板が回転する程度は、伸張に選択される。図5aおよび図5bに示す構成では、露光間の基板の回転は、第二キャリブレーションマーク22の細長いパターンフィーチャ22aの方向が、第三キャリブレーションマーク24の細長いパターンフィーチャ24aの方向に実質的に平行であるように、特に選択される。同様に、図5aおよび図5bに示す構成では、第一キャリブレーションマーク21の細長いパターンフィーチャ21aの方向は、第四キャリブレーションマーク25の細長いパターンフィーチャ25aの方向に実質的に平行である。
【0046】
[00053] 以上で検討した方法で基板にキャリブレーションマークを形成すると、計測ツールのキャリブレーションに有利な基板が提供される。特に、キャリブレーションマーク21、22、24、25の検査の結果間の違いは、次の3つの要素によって生じる。つまり(i)キャリブレーションパターンの第一セットと第二セットのパターンフィーチャ間の違いおよび/またはリソグラフィ装置の投影システムによって誘発される違い、(ii)2つの露光の放射強度の差、および(iii)計測ツールの方向に依存する体系的誤差によって導入される違いである。第一キャリブレーションマークと第二キャリブレーションマーク21、22の結果の違い、および第三キャリブレーションマークと第四キャリブレーションマーク24、25の違いは、一部が要素(i)、一部が要素(iii)である。対照的に、第一キャリブレーションマーク21と第三キャリブレーションマーク24の間および第二キャリブレーションマーク22と第四キャリブレーションマーク25の間の結果の違いは、一部が要素(ii)、一部が要素(iii)を原因とする。最後に、第一キャリブレーションマーク21と第四キャリブレーションマーク25の間、および第二キャリブレーションマーク22と第三キャリブレーションマーク24の間の検査結果の違いは、一部が要素(i)、一部が要素(ii)に引き起こされる。その結果、計測ツールによる4つのキャリブレーションマーク21、22、24、25全部の検査結果を比較することにより、要素(i)および(ii)の影響を解消することが可能であり、その結果、要素(iii)のみの影響、つまり計測ツールの方向に依存する体系的誤差の効果が解消される。したがって、4つのキャリブレーションマークの検査結果を使用して、計測ツールをキャリブレーションすることが可能である。
【0047】
[00054] 図5aおよび図5bに示すように、キャリブレーションパターンは単純に、層とから異なる方向である細長いパターンフィーチャの個々のセットを有する2つのキャリブレーションマークを形成するために使用される第一および第二セットのパターンフィーチャを含むことができるが、他のキャリブレーションパターンを使用してもよい。例えば、図5cに示すように、各露光で個々のキャリブレーションマークを形成するために使用される第一および第二セットのパターンフィーチャに加えて、キャリブレーションパターンは、第一および第二キャリブレーションマークと同様である2つの追加のキャリブレーションマークを生成する第三および第四セットのパターンフィーチャを含んでよい。したがって、図5cに示すように、単一の露光に対応するキャリブレーションマーク31、32、33、34の各セットは、相互に平行である細長いパターンフィーチャを有する2対のキャリブレーションマークを含む。これが有利であるのは、第一に、計測ツールのキャリブレーションを改良することができる追加のデータを提供するからであり、第二に、計測ツールを、この構成を有するフィーチャの組合せを検査するように構成できるからである。したがって、「認識」計測ターゲットを識別子、検査ユニットを計測ツール内に配置して、計装ターゲットを検査するための計測ツール内のシステムに、全部のキャリブレーションマークについて1つのパターンで指令することができる。これは、各キャリブレーションマークが異なる認識および配置指令を使用しなければならない場合に導入される潜在的オフセットを解消する。
【0048】
[00055] さらに、図5cに示すように、3つ以上の露光を使用することができる。したがって、図5cに示すように、4セットのキャリブレーションマーク31、32、33、34を異なる個々の方向で設けるために、図4に示した基板形成方法の手順440および450を4回繰り返すことができる。この場合も、キャリブレーションの精度を改良するために、これは追加のデータを提供することができる。
【0049】
[00056] また、図5a、図5bおよび図5cに示すように、幾つかのキャリブレーションマークの細長いパターンフィーチャは、残りのキャリブレーションマークの細長いパターンフィーチャの方向に対して直角でよいが、層である必要はない。例えば、図6に示すように、キャリブレーションパターンは、キャリブレーションマークのうち任意の2つの細長いパターンフィーチャの方向間の角度が約120°であるように、基板上に個々のキャリブレーションマークを形成するように構成された3セットのパターンフィーチャを含むことができる。したがって、図6に示すようなキャリブレーションマーク41のセットを形成することができる。このような構成では、合計3回の露光で図6に示すような3セットのキャリブレーションマーク41、42、43が提供されるように、露光間で基板を約120°回転した状態で、図4に示した基板形成方法の手順440および450を、合計3回繰り返す。認識されるように、これを実行する際に、基板上に形成されるキャリブレーションマークは、所与の露光によってキャリブレーションパターンの1セットのパターンフィーチャから形成される細長いパターンフィーチャが、別の露光によってキャリブレーションパターンの別のセットのパターンフィーチャによって形成される細長いパターンフィーチャと実質的に平行であるように構成され、以下同様となる。したがって、計測ツールの方向に依存する変動の効果を割り出すために、キャリブレーションパターン内で異なるセットのパターンフィーチャを使用する効果、および異なる露光の異なる放射強度の効果を解消することが、なお可能である。
【0050】
[00057] 図7は、キャリブレーションマークのセットの好ましい構成を示している。図示のように、キャリブレーションマーク51、52、53、54の各セットは、キャリブレーションパターン内の8つの対応するセットのパターンフィーチャを使用して同時に形成された8つのキャリブレーションマークを含む。キャリブレーションマークの各セット内には4対のキャリブレーションマークがあり、キャリブレーションマークの各対は、個々の細長いパターンフィーチャが実質的に平行であるように構成される。第一および第二対のキャリブレーションマークは、その細長いパターンフィーチャが相互に直角であるように構成される。第三および第四対のキャリブレーションマークは、その個々の細長いパターンフィーチャが相互に直角であり、それぞれがキャリブレーションマークの第一および第二対の一方の細長いパターンフィーチャに対して約45°であるように構成される。また、図7に示す個々の方向マーク55、56、57、58によって示されるように、各セットのキャリブレーションマーク51、52、53、54を形成する間に、基板
【0051】
[00058] 以前のように、計測ツールのキャリブレーションマークを検査した結果間の差を考察することから、引き続く露光の放射強度の違いの効果、およびキャリブレーションパターンのパターンフィーチャのセット間の違いの効果を解消することが可能である。したがって、計測ツールの方向に依存する変動の効果を割り出すことが可能である。しかし、認識されるように、図7に示すキャリブレーションターゲットのセットを使用して、さらなる情報が入手可能である。したがて、計測ツールの計測ターゲットを照明するのに使用されるビームの形状の不均一性の効果および/または計測ターゲットへの放射ビームの入射角度の不完全性を、少なくとも部分的にキャリブレーションすることが可能になり得る。
【0052】
[00059] 以上で検討したように、キャリブレーションマークは全て、基板上に相互に隣接して形成することが好ましい。これは、基板全体でクリティカルディメンション(CD)の変動によって引き起こされるキャリブレーションマーク間の変動を最小限に抑えることができる。しかし、図8に示すように、計測ツールのキャリブレーションに使用する基板60は、基板の様々な領域に配置されるキャリブレーションマークの複数セット61、62、63、64を有するように構成することができ、キャリブレーションマークの各セットは、以上で検討したキャリブレーションマークのセットのいずれか1つに対応する。この場合、キャリブレーションマークの第一セット61は、第一複数の露光によって形成することができ、キャリブレーションターゲットの第二セット61は、第二複数の露光によって引き続き形成することができ、以下同様となる。あるいは、キャリブレーションマークの各セット61、62、63、64内のキャリブレーションマークのサブセットを、各露光によって同時に形成し、基板を形成する時間を削減することができる。
【0053】
[00060] 以上で検討したキャリブレーションマークのセットの変形を使用できることを認識されたい。特に、図4に示した基板形成方法の手順440および450は、以上で説明したものとは異なる回数だけ繰り返すことができる。代替的または追加的に、キャリブレーションパターンは、以上で検討したものとは異なるセット数のパターンフィーチャを含んでよく、1つの露光で形成されるキャリブレーションマークの細長いパターンフィーチャの方向間の角度は、以上で検討した角度と異なってよく、かつ/または引き続く露光間の基板の回転角度は、以上で検討した角度と異なってよい。
【0054】
[00061] 本文ではICの製造におけるリソグラフィ装置の使用に特に言及しているが、本明細書で説明するリソグラフィ装置には他の用途もあることは言うまでもない。例えば、これは、集積光学装置、磁気ドメインメモリ用誘導および検出パターン、フラットパネルディスプレイ、液晶ディスプレイ(LCD)、薄膜磁気ヘッドなどである。こうした代替的な用途に照らして、本明細書で「ウェーハ」または「ダイ」という用語を使用している場合、それぞれ、「基板」または「ターゲット部分」という、より一般的な用語と同義と見なしてよいことは、当業者に明らかである。本明細書に述べている基板は、露光前または露光後に、例えばトラック(通常はレジストの層を基板に塗布し、露光したレジストを現像するツール)、計測ツールおよび/または検査ツールで処理することができる。適宜、本明細書の開示は、以上およびその他の基板処理ツールに適用することができる。さらに、基板は、例えば多層ICを生成するために、複数回処理することができ、したがって本明細書で使用する基板という用語は、既に複数の処理済み層を含む基板も指すことができる。
【0055】
[00062] 以上では光学リソグラフィとの関連で本発明の実施形態の使用に特に言及しているが、本発明は、インプリントリソグラフィなどの他の用途においても使用可能であり、状況が許せば、光学リソグラフィに限定されないことが理解される。インプリントリソグラフィでは、パターニングデバイスの微細構成によって、基板上に生成されるパターンが画定される。パターニングデバイスの微細構成を基板に供給されたレジストの層に押しつけ、その後に電磁放射、熱、圧力またはその組合せにより、レジストを硬化する。パターニングデバイスをレジストから離し、レジストを硬化した後にパターンを残す。本発明の方法に従って形成した基板は、インプリントリソグラフィツールによって処理された基板を検査するために使用される計測ツールのキャリブレーションに使用できることを認識されたい。
【0056】
[00063] 本明細書で使用する「放射」および「ビーム」という用語は、イオンビームあるいは電子ビームといったような粒子ビームのみならず、紫外線(UV)放射(例えば、365nm、355nm、248nm、193nm、157nmまたは126nmのまたはその辺りの波長を有する)および極端紫外線光(EUV)放射(例えば、5nm〜20nmの範囲の波長を有する)を含むあらゆるタイプの電磁放射を網羅する。
【0057】
[00064] 「レンズ」という用語は、状況が許せば、屈折、反射、磁気、電磁気および静電気光学部品を含む様々なタイプの光学部品のいずれか、またはその組合せを指す。
【0058】
[00065] 以上、本発明の特定の実施形態を説明したが、説明とは異なる方法でも本発明を実践できることが理解される。例えば、本発明は、上記で開示したような方法を述べる機械読み取り式命令の1つまたは複数のシーケンスを含むコンピュータプログラム、またはこのようなコンピュータプログラムを内部に記憶したデータ記憶媒体(例えば半導体メモリ、磁気または光ディスク)の形態をとることができる。
【0059】
[00066] 上記の説明は例示的であり、限定的ではない。したがって、請求の範囲から逸脱することなく、記載されたような本発明を変更できることが当業者には明白である。
- 【公開番号】特開2009−2931(P2009−2931A)
【公開日】平成21年1月8日(2009.1.8)
【発明の名称】計測ツールのキャリブレーションに使用する基板を形成する方法、キャリブレーション基板および計測ツールをキャリブレーションする方法
【発明者】
【氏名】クラメル,フーゴ,アウグスティヌス,ヨセフ
【氏名】キールス,アントイネ,ガストン,マリー
【氏名】ヤンセン,ヘラルドゥス,マリア,ヨハネス,ウィナンド
- 【出願番号】特願2008−77493(P2008−77493)
【出願日】平成20年3月25日(2008.3.25)
【出願人】
【識別番号】504151804
【氏名又は名称】エーエスエムエル ネザーランズ ビー.ブイ.
- 【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
【識別番号】100093861
【弁理士】
【氏名又は名称】大賀 眞司
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
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