虫侵入阻止システム
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- 【要約】
【課題】オゾンガスを拡散することによって、効果的に虫の侵入を阻止することができる虫侵入阻止システムを提供する。
【解決手段】虫侵入阻止システム18は、開口14の縁部に配置され、開口面に沿ってエアを送風する空気送風機20と、オゾンガスを発生するオゾン発生器34と、空気送風機20のエア吹出口近傍に設けられてオゾン発生器で発生されるオゾンガスを放出する放出口30と、を備えて、放出口30から放出されるオゾンガスを空気送風機20から送風されるエアに乗せて開口14の開口面に亘りオゾンガスの拡散層を形成し、該オゾンガスの拡散層に対する虫の忌避効果により開口14を通る虫の侵入を阻止する。
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- 【特許請求の範囲】
【請求項1】
開口を通して外部からの虫の侵入を阻止する虫侵入阻止システムであって、
開口の縁部に配置され、開口面に沿ってエアを送風する空気送風機と、
オゾンガスを発生するオゾン発生器と、
前記空気送風機のエア吹出口近傍に設けられてオゾン発生器で発生されたオゾンガスを放出する放出口と、
を備えて、放出口から放出されるオゾンガスを前記空気送風機から送風されるエアに乗せて開口の開口面に亘りオゾンガスの拡散層を形成することを特徴とする虫侵入阻止システム。
【請求項2】
さらに、水を圧縮エアと共に前記開口の開口面に沿って噴霧する噴霧ノズルを備え、開口の開口面に亘り前記オゾンガスの拡散層とほぼ平行に霧状水膜を形成することを特徴とする請求項1記載の虫侵入阻止システム。
【請求項3】
前記霧状水膜を前記オゾンガスの拡散層の外部側に形成することを特徴とする請求項2記載の虫侵入阻止システム。
- 【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、オゾンガスを利用して、開口を通して外部からの虫の侵入を阻止する虫侵入阻止システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種のオゾンガスを利用した虫の侵入を阻止するシステムとしては、特許文献1に記載されたものが知られている。このシステムでは、オゾン器から配管したパイプを分岐して、ドア及び窓枠部に設置し、パイプに設けた複数の吹出穴から出るオゾンエアをドア及び窓ガラスの屋外に面する箇所に吹き付けて、害虫の防除効果を高めるようにしたものである。
【0003】
【特許文献1】特開平2−303440号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、オゾン器で発生されるオゾンガスは単位時間あたり少量であり、それをさらに分岐して複数の吹出穴から放出させても、オゾンガスを効果的に拡散することができない。害虫は、オゾンガスがほとんど存在しないドアまたは窓枠部の部分を通って侵入することができるため、特許文献1の構成では実用的な害虫の防除効果を期待することはできない、という問題がある。
【0005】
本発明はかかる課題に鑑みなされたもので、オゾンガスを拡散することによって、効果的に虫の侵入を阻止することができる虫侵入阻止システムを提供することをその目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明の請求項1記載の発明は、開口を通して外部からの虫の侵入を阻止する虫侵入阻止システムであって、
開口の縁部に配置され、開口面に沿ってエアを送風する空気送風機と、
オゾンガスを発生するオゾン発生器と、
前記空気送風機のエア吹出口近傍に設けられてオゾン発生器で発生されたオゾンガスを放出する放出口と、
を備えて、放出口から放出されるオゾンガスを前記空気送風機から送風されるエアに乗せて開口の開口面に亘りオゾンガスの拡散層を形成することを特徴とする。
【0007】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の虫侵入阻止システムが、さらに、水を圧縮エアと共に前記開口の開口面に沿って噴霧する噴霧ノズルを備え、開口の開口面に亘り前記オゾンガスの拡散層とほぼ平行に霧状水膜を形成することを特徴とする。
【0008】
請求項3記載の発明は、請求項2記載の前記霧状水膜が前記オゾンガスの拡散層の外部側に形成されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、空気送風機によって送風されるエアに乗せてオゾンガスを開口に拡散させるために、開口の開口面に亘りオゾンガスの拡散層を形成することができる。オゾンガスは非常に分解しやすく、酸素になりやすいが、エアに乗せることで、オゾンガスのまま開口の開口面に亘り最低限の濃度以上の濃度を持つオゾンガスの拡散層を形成させることができる。このオゾンガスの拡散層によって虫がその開口面を抜けることを忌避するために、虫の侵入を阻止することができる。
【0010】
さらに、本発明によれば、オゾンガスの拡散層とほぼ平行に霧状水膜を形成することにより、飛翔する虫に対して忌避効果を高めることができる。
【0011】
また、霧状水膜をオゾンガスの拡散層の外部側に形成することで、室内側に霧状水膜が浸入して濡れることを防ぐことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、図面を用いて本発明の実施の形態を説明する。図1は、本発明による虫侵入阻止システムを表す全体斜視図、図2は図1の2−2線に沿って見た断面図である。
【0013】
図において、この虫侵入阻止システムが対象とする開口は、人や物が出入りする出入口や窓とすることができるが、この例では、出入口10に室内と室外とを区切るシャッタードア12が設けられ、出入口10の上半分に、出入口10の上辺部から垂下される複数のルーバーによる固体カーテン13が配置されており、出入口10の下半分が虫の侵入を阻止したい開口14となっている。但し、固定カーテン13は必ずしも必要ではなく、出入口10全体を虫の侵入を阻止したい開口14とすることも可能である。
【0014】
開口14に設定された虫侵入阻止システム18は、出入口10から室内側に入った出入口10近傍の室内の床面に設置された空気送風機20を備える。空気送風機20は、開口14の両側の縦側縁部において、対向してそれぞれ配置される。各空気送風機20は、図3に示すように、その内部に複数のファンモータ22が上下方向に並んで設けられ、反開口側に吸込口24が形成され、開口側に吹出口26が形成される。吸込口24及び吹出口26は、それぞれ開口14の縦側縁部の上下方向の長さとほぼ同じ長さで上下方向に延びており、吹出口26から送風されるエアは、図4に示すように、開口14の開口面に対してほぼ平行な方向に流れるようになっている。互いに対向する空気送風機20から互いに対向する方向に向かってエアを送風することで、開口面に亘りエアカーテンが形成される。尚、この例では、開口14の広い横幅に対応して両側の縦側縁部に空気送風機20を設けているが、開口14の横幅が狭い場合には、1つの側の縦側縁部にのみ空気送風機20を設けることでもよい。また、この例では、空気送風機20は床面に設置されているが、縦側縁部に直接固定的に取り付けることも可能である。
【0015】
この空気送風機20の開口側の面には、吹出口26と並んで複数の放出口30が上下方向に間隔をおいて設けられる。各放出口30は、配管32を介してオゾンを発生するオゾン発生器34に連結される。
【0016】
また、虫侵入阻止システム18は、出入口10から室外側に出た出入口10近傍に配置された複数の噴霧ノズル40を備える。噴霧ノズル40は、開口14の両側の縦側縁部で、互いに対向し、かつ各縦側縁部において上下方向に間隔をおいて配置される。各噴霧ノズル40は、図5に示すように、配管42を介して給水源44に連結されると共に、配管46を介してエアタンク48に連結される。エアタンク48にはエアコンプレッサ49で生成された圧縮エアが貯留されている。また、配管42、46の途中には、それぞれ配管路の連通/非連通を切り換える給水電磁弁52、エア電磁弁54がそれぞれ設けられる。
【0017】
給水源44から配管42を通り供給される水は、エアタンク48から配管46を通り供給される圧縮エアと噴霧ノズル40内で混合されて、噴霧ノズル40から噴霧される。噴霧ノズル40から噴霧される水は、開口14の開口面に対してほぼ平行な方向に流れるようになっている。対向する噴霧ノズル40から対向する方向に向かって水を噴霧することで、開口面に亘り霧状水膜が形成される。尚、この例では、開口14の広い横幅に対応して両側の縦側縁部に噴霧ノズル40を設けているが、開口14の横幅が狭い場合には、1つの側の縦側縁部にのみ噴霧ノズル40を設けることでもよい。
【0018】
また、虫侵入阻止システム18は、図4に示すように制御盤50を備える。制御盤50には、シャッタードア12の開閉を検出するセンサ56からの信号が入力されて、該信号に基づき、空気送風機20及びオゾン発生器34のON/OFF制御と、給水電磁弁52及びエア電磁弁54の開/閉制御とを行う制御信号が各装置に出力される。
【0019】
以上のように構成される虫侵入阻止システム18においては、シャッタードア12が開いたことがセンサ56より検出されると、制御盤50からの信号によりオゾン発生器34を作動させて、オゾンガスを発生させる。同時に空気送風機20を作動させて空気送風機20の吹出口26からエアを送風するので、放出口30から排出されるオゾンガスは空気送風機20からのエアに乗って、開口14の開口面に沿って拡散され、拡散層を形成する。空気送風機20のエアに乗せることで、放出口30からのオゾンガスが少量であってもエアによって拡散させることができ、且つ、反応速度の早いオゾンガスを迅速に開口14の中央部分までオゾンガスの状態で運んで開口14の中央部分にも十分なオゾンガスを行き渡らせることができる。こうして、開口14の開口面に亘り最低限の濃度以上の濃度を持つオゾンガスの拡散層を形成することができる。
【0020】
オゾンガスには虫の忌避効果があるため、虫の侵入を阻止することができる。最低限のオゾンガス濃度としては、開口14の中央部分で0.2〜0.5ppm程度とするとよい。0.2〜0.5ppm程度のオゾンガス濃度は人間が異臭を感じる濃度である。しかしながら、人が開口14を出入りする場合でもその通過に要する時間は短時間であるので、許容濃度値(例えば、日本産業衛生学会の許容濃度値は、8時間の労働環境で0.1ppm)よりも高いものとすることも可能である。
【0021】
また、好ましくは、オゾンガスの拡散層の形成と同時に、制御盤50からの信号により給水電磁弁52及びエア電磁弁54を開き、噴霧ノズル40から水を噴霧して、前記オゾンガスの拡散層と平行に且つその外部側に霧状水膜を形成するとよい。飛翔する虫は、水を忌避するので、この霧状水膜とオゾンガス拡散層との2層のバリアによって、効果的に虫の開口14への出入りを阻止することができる。水膜は、霧状のものとすることによって、人が開口14を出入りする場合でもその通過に要する時間は短時間であるので、ほとんど濡れることはない。
【0022】
オゾンガス拡散層及び霧状水膜は、開口14の開口面に完全に平行でなくとも、多少の角度を持たせることも可能であり、この例のように、開口14の両側の縦側縁部に空気送風機20を備えた場合には、各空気送風機20からやや室外側に向けてエアを送風することで、中央で室外側にやや膨らんだオゾンガス拡散層を形成することも可能である。霧状水膜についても同様である。
【0023】
シャッタードア12が閉じたことがセンサ56により検出されると、オゾン発生器34、空気送風機20の作動を停止し、給水電磁弁52及びエア電磁弁54を閉じる。任意には、オゾン発生器34の作動を間歇作動として、シャッタードア12を閉じた後の室内でオゾンガスを放出することも可能である。オゾン発生器34を間歇作動とすることにより、室内のオゾンガス濃度が許容濃度値以下となるように設定するとよい。この場合、空気送風機も同期させて間歇作動とするか、または空気送風機は連続作動とすることも可能である。
【0024】
オゾンガスには、前記虫の忌避効果の他に、殺菌効果、脱臭効果等が期待できるので、室内にかかる効果をもたらすことができる。また、オゾンガスは、反応速度が速く、自己分解して酸素になるため、室内で二次公害を招くことはない。
- 【公開番号】特開2009−49(P2009−49A)
【公開日】平成21年1月8日(2009.1.8)
【発明の名称】虫侵入阻止システム
【発明者】
【氏名】八幡 智嗣
- 【出願番号】特願2007−164290(P2007−164290)
【出願日】平成19年6月21日(2007.6.21)
【出願人】
【識別番号】593012310
【氏名又は名称】菱熱工業株式会社
- 【代理人】
【識別番号】100097250
【弁理士】
【氏名又は名称】石戸 久子
【識別番号】100103573
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 栄一
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