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自動2輪車のカバー取付構造
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- 【要約】
【目的】燃料タンクを小型化して運搬しやすくなるように、燃料タンクの下方に設けるフロントサイドカバーの取付構造を構成する。
【構成】燃料タンク16の内側面25bにタンク側ブラケット60を取付ける。タンク側ブラケット60は側面視で外形内へ配置されるようにする。このタンク側ブラケット60に対して、別体のカバー側ステー50を内側から重ねナット57で締結する。さらにカバー側ステー50とフロントサイドカバー20の前部及び後部を締結する。また、左右のフロントサイドカバー20の下部間を連結ブラケット70にて着脱自在に連結する。
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- 【特許請求の範囲】
【請求項1】
車体フレームと、この車体フレーム上に設けられる燃料タンクと、
燃料タンクの底部に設けたステーへ取付けられ、燃料タンクの下方に配置されるフロントサイドカバーとを備えた自動2輪車のカバー取付構造において、
前記ステーは、車両側面視で燃料タンクの外形内に収まるように前記燃料タンクの底部に取付けられるタンク側ブラケットと、
このタンク側ブラケットに車体内方から締結されるとともに、前記フロントサイドカバーを取付けるカバー側ステーとからなることを特徴とする自動2輪車のカバー取付構造。
【請求項2】
前記タンク側ブラケットとカバー側ステーの締結面が車両上下方向において上方側ほど車体内側になるように傾いているとともに、
締結方向が締結面に対して垂直方向となるように締結部材が前記タンク側ブラケットに設けられていることを特徴とする請求項1に記載した自動2輪車のカバー取付構造。
【請求項3】
前記燃料タンクは、燃料タンクの底部側を構成するロアタンク部と、
このロアタンク部を上から覆うようにして燃料タンクの外観部を構成するアッパタンク部と、
前記ロアタンク部の周縁部と前記アッパタンク部の周縁部が重ね合わされて溶接されることにより前記ロアタンク部と前記アッパタンク部が一体化される結合縁部とを有し、
この結合縁部のうち、下方に折り曲げられた結合縁部の内側面に前記タンク側ブラケットが設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載した自動2輪車のカバー取付構造。
【請求項4】
前記フロントサイドカバーは左右に対向して一対で設けられ、各フロントサイドカバーの上部側の前部と後部は前記カバー側ステーに支持され、左右のフロントサイドカバーの下部間は連結部材で連結されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載した自動2輪車のカバー取付構造。
【請求項5】
前記フロントサイドカバーの内側にホーンが配置されることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載した自動2輪車のカバー取付構造。
- 【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は自動2輪車における車体カバーの取付構造に係り、特に燃料タンクの下方に設けられるフロントサイドカバーの取付構造に関する。
【背景技術】
【0002】
燃料タンクの下部にフロントサイドカバーを設けるため、燃料タンクの底部に溶接したステーを下方へ垂下させ、このステーにフロントサイドカバーを取付けたものが公知である(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実開昭59−137883号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のように、ステーを燃料タンクの底部に溶接し、車両側面視で燃料タンクの外形から突出するようにステーを燃料タンクの下方へ延出させると、その分だけ燃料タンクの外形が大きくなり、燃料タンクを運搬するとき大きなスペースを必要とする。また、ステーが燃料タンクと予め溶接で一体化されているため、仮に運搬途中等にステーが変形した場合、ステーだけを交換できず、燃料タンク全体を交換する場合があった。
本願はこのような課題を解決するものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するため自動2輪車のカバー取付構造に係る請求項1に記載した発明は、車体フレームと、この車体フレーム上に設けられる燃料タンクと、
燃料タンクの底部に設けたステーへ取付けられ、燃料タンクの下方に配置されるフロントサイドカバーとを備えた自動2輪車のカバー取付構造において、
前記ステーは、車両側面視で燃料タンクの外形内に収まるように前記燃料タンクの底部に取付けられるタンク側ブラケットと、
このタンク側ブラケットに車体内方から締結されるとともに前記フロントサイドカバーを取付けるカバー側ステーとからなり、
前記タンク側ブラケットとカバー側ステーの締結面が車両上下方向において上方側ほど車体内側になるように傾いていることを特徴とする。
【0006】
請求項2に記載した発明は上記請求項1において、前記タンク側ブラケットとカバー側ステーの締結面が車両上下方向において上方側ほど車体内側になるように傾いているとともに、
締結方向が締結面に対して垂直方向となるように締結部材が前記タンク側ブラケットに設けられていることを特徴とする。
【0007】
請求項3に記載した発明は上記請求項1又は2において、
前記燃料タンクは、燃料タンクの底部側を構成するロアタンク部と、
このロアタンク部を上から覆うようにして燃料タンクの外観部を構成するアッパタンク部と、
前記ロアタンク部の周縁部と前記アッパタンク部の周縁部が重ね合わされて溶接されることにより前記ロアタンク部と前記アッパタンク部が一体化される結合縁部とを有し、
この結合縁部のうち、下方に折り曲げられた結合縁部の内側面に前記タンク側ブラケットが設けられていることを特徴とする。
【0008】
請求項4に記載した発明は上記請求項1〜3のいずれかにおいて、前記フロントサイドカバーは左右に対向して一対で設けられ、各フロントサイドカバーの上部側の前部と後部は前記カバー側ステーに支持され、左右のフロントサイドカバーの下部間は連結部材で連結されていることを特徴とする。
【0009】
請求項5に記載した発明は上記請求項1〜4のいずれかにおいて、前記フロントサイドカバーの内側にホーンが配置されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
請求項1に記載した発明によれば、ステーがタンク側ブラケットとカバー側ステーとからなり、燃料タンクに対してカバー側ステーが着脱自在のため、仮にカバー側ステーが変形しても、カバー側ステーのみ交換すれば足りることになり、経済的になる。
また、タンク側ブラケットが燃料タンクの外形内へ収まるように取付けられているから、タンク側ブラケットの突出によって燃料タンクの外形を大きくすることがないので、燃料タンクの運搬時に大きなスペースを必要としなくなるため、運搬が容易かつ効率的となる。
【0011】
請求項2に記載した発明によれば、タンク側ブラケットとカバー側ステーの締結面を傾かせたため、車体内側から工具を用いて締結する場合、燃料タンクの下方より斜めに工具を入れることができるため、燃料タンクの底部が邪魔にならず容易に締結作業できるようになり、作業性が向上する。
【0012】
請求項3に記載した発明によれば、燃料タンクの結合縁部内側にタンク側ブラケットを設けたので、結合縁部の外側にタンク側ブラケットを取付けた場合のように、フロントサイドカバーが車体外方へ張り出して車両の幅方向における大型化を招くことがなく、フロントサイドカバーの車幅方向への張り出しを抑制できる。
【0013】
請求項4に記載した発明によれば、左右のフロントサイドカバーの下部間を連結部材で連結したので、フロントサイドカバーを支持するカバー側ステーをフロントサイドカバーの下部まで支持する場合のように大型化する必要がなく、ステーの小型化が可能になる。
しかも、車体振動に伴うフロントサイドカバー下部における振動も抑制できる。
【0014】
請求項5に記載した発明によれば、上記構成によりカバー側ステーを小型化することにより、フロントサイドカバー内側に比較的大きな空間を確保できることになり、この空間を利用してホーンを配置することが可能になった。
また、フロントサイドカバー内側にホーンを配置したので、車両側方からホーンを視認されにくくなり、外観性を向上させることができる。
- 【公開番号】特開2011−11600(P2011−11600A)
【公開日】平成23年1月20日(2011.1.20)
【発明の名称】自動2輪車のカバー取付構造
- 【出願番号】特願2009−156396(P2009−156396)
【出願日】平成21年6月30日(2009.6.30)
【出願人】
【識別番号】000005326
【氏名又は名称】本田技研工業株式会社
- 【代理人】
【識別番号】100089509
【弁理士】
【氏名又は名称】小松 清光
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