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自動二輪車
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- 【要約】
【課題】少ないコストでテールランプの上下左右の振動を抑制することができる自動二輪車を提供することを課題とする。
【解決手段】テールライト36は、上面42、左の側面43、右の側面44及び底面45を有している。左の側面43には、左のリヤカバー37に当接して車幅方向(左右)の防振を図る左の弾性体46が予め取付けられている。右の側面は44には、右のリヤカバー47に当接して車幅方向の防振を図る右の弾性体48が予め取付けられている。
【効果】テールライトに弾性体が予め取付けられている。そのため、弾性体の単独の取付コストは発生しない。結果、少ないコストでテールランプの上下左右の振動を抑制することができる自動二輪車が提供される。
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- 【特許請求の範囲】
【請求項1】
車体フレーム(11)にその前部をフローティングして取付けられるテールライト(36)と、このテールライト(36)を覆うように車体フレーム(11)に取付けられるリヤカバー(37、47)と、を備えている自動二輪車(10)において、
前記テールライト(36)は、上面(42)、左右の側面(43、44)及び底面(45)を有し、前記左右の側面(43、44)に前記リヤカバー(37、47)に当接して車幅方向の防振を図る左右の弾性体(46、48)を備えていることを特徴とする自動二輪車(10)。
【請求項2】
前記テールライト(36)の上面(42)に、前記リヤカバー(37、47)に当接して上方への防振を図る上の弾性体(51)を備えていることを特徴とする請求項1記載の自動二輪車(10)。
【請求項3】
前記リヤカバー(37、47)は、前記左右の弾性体(46、48)に当接するリブ(52、53)を備えていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の自動二輪車(10)。
【請求項4】
前記リヤカバー(37、47)は、前記テールライト(36)の底面(45)を下から覆うロアカバー(57)を含んでいることを特徴とする請求項1、請求項2又は請求項3記載の自動二輪車(10)。
【請求項5】
前記テールライト(36)のレンズ(58)の底面(45)であって、車両の前後方向の最後部位置にフローティング取付部(79)と側面視略同じ高さ位置に溝(61)が設けられ、前記ロアカバー(57)に前記溝(61)に係合する突部(62)が設けられ、前記溝(61)と前記突部(62)との間に、下の弾性体(63)が設けられていることを特徴とする請求項4記載の自動二輪車(10)。
【請求項6】
前記テールライト(36)と、前記リヤカバー(37、47)とは、前記車体フレーム(11)の後部に設けられているステー(74)を介して前記車体フレーム(11)に取付けられ、前記ステー(74)に、左右のリヤウィンカー(54、55)が更に取付けられていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項記載の自動二輪車(10)。
【請求項7】
前記リブ(52、53)の車両前後方向の幅(b)は、前記左右の弾性体(46、48)の車両前後方向の幅(a)よりも広いことを特徴とする請求項3〜6のいずれか1項記載の自動二輪車(10)。
【請求項8】
前記テールライト(36)は、側面視で前記上の弾性体(51)、前記下の弾性体(63)及び前記フローティング取付部(79)の3点で形成される三角形(80)の中に、電球(67)及びフィラメント(69)を備えていることを特徴とする請求項5、請求項6又は請求項7記載の自動二輪車(10)。
- 【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
テールライトと、このテールライトを覆うリヤカバーとを備えている自動二輪車の改良に関する。
【背景技術】
【0002】
自動二輪車の後部には、夜間などに後ろを走る車に前の車を認識させるテールライトが設けられている。そして、テールライトの周辺には、デザイン性や部品保護のためにテールライトを覆うようにリヤカバーが設けられていることがある。
このようにテールライトを覆うリヤカバーを備えている自動二輪車が各種提案されている(例えば、特許文献1(図3)参照。)。
【0003】
特許文献1の図3に示されるように、自動二輪車の後部のテールランプ41(符号は同公報のものを流用する。以下、同じ。)は、リヤカバー38で覆われている。
テールランプ41のベース42は、車体フレームFに設けられた支持板62に、マウントゴム72及びボルト74を介して取付けられている。
【0004】
また、ベース42の上面は、リヤカバー38の突部85に設けられた弾性部材86に当接されている。テールランプ41の下部の係合爪82bは、係合機構80に設けられた弾性材料製のグロメット81に係合されている。
このように、テールランプ41の上面と下部は、弾性部材に当接されているので、自動二輪車の走行時に発生しがちな、テールランプ41の上下の振動が軽減される。
【0005】
しかしながら、自動二輪車は、走行時に上下だけではなく左右にも揺れるので、テールランプ41は左右に振動する。自動二輪車の種類によっては、左右の振動抑制が要求される場合がある。このような場合、左右にスポンジを設けると有効である。ところで、テールランプ41の形状は自動二輪車の種類に応じて変化する。すると、スポンジの大きさや形状を自動二輪車の種類に応じて変える必要があり、コストアップの要因となる。
【0006】
コストダウンを求められる自動二輪車において、少ないコストで上下左右の振動を抑制することができる構造が望まれる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特許4104344号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、少ないコストでテールランプの上下左右の振動を抑制することができる自動二輪車を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1に係る発明は、車体フレームにその前部をフローティングして取付けられるテールライトと、このテールライトを覆うように車体フレームに取付けられるリヤカバーと、を備えている自動二輪車において、前記テールライトは、上面、左右の側面及び底面を有し、前記左右の側面に前記リヤカバーに当接して車幅方向の防振を図る左右の弾性体を備えていることを特徴とする。
【0010】
請求項2に係る発明は、テールライトの上面に、リヤカバーに当接して上方への防振を図る上の弾性体を備えていることを特徴とする。
【0011】
請求項3に係る発明では、リヤカバーは、左右の弾性体に当接するリブを備えていることを特徴とする。
【0012】
請求項4に係る発明では、リヤカバーは、テールライトの底面を下から覆うロアカバーを含んでいることを特徴とする。
【0013】
請求項5に係る発明は、テールライトのレンズの底面であって、車両の前後方向の最後部位置にフローティング取付部と側面視略同じ高さ位置に溝が設けられ、ロアカバーに溝に係合する突部が設けられ、溝と突部との間に、下の弾性体が設けられていることを特徴とする。
【0014】
請求項6に係る発明は、テールライトと、リヤカバーとは、車体フレームの後部に設けられているステーを介して車体フレームに取付けられ、ステーに、左右のリヤウィンカーが更に取付けられていることを特徴とする。
【0015】
請求項7に係る発明では、リブ(52、53)の車両前後方向の幅(b)は、左右の弾性体(46、48)の車両前後方向の幅(a)よりも広いことを特徴とする。
【0016】
請求項8に係る発明は、テールライトは、側面視で上の弾性体、下の弾性体及びフローティング取付部の3点で形成される三角形の中に、電球及びフィラメントを備えていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
請求項1に係る発明では、テールライトは、左右の側面を有し、この左右の側面にリヤカバーに当接される左右の弾性体を備えている。テールライトとリヤカバーとが一体的になり、テールライトが左右から押さえられるので、テールライトの左右の振動を抑制することができる。
【0018】
請求項2に係る発明は、テールライトの上面に、リヤカバーに当接して上方への防振を図る上の弾性体を備えている。テールライトとリヤカバーとが一体的になり、テールライトが上から押さえられるので、テールライトの上下の防振を図ることができる。
【0019】
請求項3に係る発明では、リヤカバーは、左右の弾性体に当接するリブを備えている。左右の弾性体の大きさや形状を自動二輪車の種類に応じて変える必要がなく、リブの調整だけで異なる形状のリヤカバー及びテールランプに弾性体を流用することができるので、コストダウンを図ることができる。
例えば、テールライトとリヤカバーとの間に別部品としてのスポンジを噛ませると、スポンジの取付コストが嵩む。
この点、本発明では、テールライトに弾性体が予め取付けられており、この弾性体がリブに当接するので、弾性体の単独の取付コストは発生しない。結果、よりいっそうコストダウンを図ることができる。
【0020】
請求項4に係る発明では、リヤカバーは、テールライトの底面を下から覆うロアカバーを含んでいる。テールライトが下から押さえられるので、テールライトの上下の防振を図ることができる。
【0021】
請求項5に係る発明は、テールライトのレンズの底面に溝が設けられ、ロアカバーに溝に係合する突部が設けられている。テールライトとリヤカバーとが一体的になり、よりいっそうテールライトの防振を図ることができる。特に、テールライトの車両前部でテールライトを車体に対してフローティングにて取付けるものにおいては、テールライトの最後部でロアカバーにより弾性支持することで、テールライトの支持長さが長くとれるため、上下の振動吸収において極めて有利となる。
【0022】
加えて、溝と突部との間に、下の弾性体が設けられている。下の弾性体がテールライトに加えられる上下の振動を吸収するので、よりいっそう上下の防振を図ることができる。
【0023】
請求項6に係る発明では、テールライトと、リヤカバーとは、車体フレームの後部に設けられているステーを介して車体フレームに取付けられ、ステーに、左右のリヤウィンカーが更に取付けられている。一つのステーにテールライト、リヤカバー及びリヤウィンカーを組付けるので、部品点数を削減して小型軽量化及びコストダウンを図ることができる。
加えて、部品点数が少なく済むので、生産性の向上を図ることができる。
【0024】
請求項7に係る発明では、リブの車両前後方向の幅は、左右の弾性体の車両前後方向の幅よりも広い形態で、左右のリブは左右のリヤカバーに設けられており、左右の弾性体はケースに取付けられている。走行中、左右のリブは、左右の弾性体に比較して動きにくいので、左右の弾性体を小さくする方が良い。また、左右の弾性体を小さくできるので、コストの低減も図ることができる。
【0025】
請求項8に係る発明では、電球及びフィラメントは、側面視で上の弾性体、下の弾性体及びフローティング取付部の3点で形成される三角形の中に位置する。テールライト周辺で、最も保護する必要がある部品は、電球及びフィラメントである。電球及びフィラメントに加えられる振動をいっそう低減することができ、電球及びフィラメントを保護することができる。
- 【公開番号】特開2011−20526(P2011−20526A)
【公開日】平成23年2月3日(2011.2.3)
【発明の名称】自動二輪車
- 【出願番号】特願2009−166057(P2009−166057)
【出願日】平成21年7月14日(2009.7.14)
【出願人】
【識別番号】000005326
【氏名又は名称】本田技研工業株式会社
- 【代理人】
【識別番号】100067356
【弁理士】
【氏名又は名称】下田 容一郎
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