スポンサード リンク
火災感知器におけるアンテナの取り付け構造
スポンサード リンク
- 【要約】
【課題】所要の長さのアンテナを感知器カバーの内部に配置することできる、火災感知器におけるアンテナの取り付け構造を提供すること。
【解決手段】無線通信用の回路部品が実装された端子盤50と、無線通信用のアンテナ47と、を備えた無線式の煙感知器における、アンテナ47の取り付け構造であって、端子盤50と平行に配置される盤状の検煙部アダプタ60を備える。この検煙部アダプタ60には、端子盤50とは反対側の面にアンテナ47を支持する支持ステー68を設けると共に、アンテナ47の端部を挿通させる貫通孔69bを設け、検煙部アダプタ60の支持ステー68に支持されたアンテナ47の端部を、貫通孔69bを介して端子盤に接続することにより、アンテナ47を取り付けた。
スポンサード リンク
- 【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線通信用の回路部品が実装された端子盤と、無線通信用のアンテナと、を備えた無線式の火災感知器における、前記アンテナの取り付け構造であって、
前記端子盤と平行に配置される盤状のアンテナ支持板を備え、
前記アンテナ支持板には、前記端子盤とは反対側の面に前記アンテナを支持する支持部を設けると共に、前記アンテナの端部を挿通させる貫通孔を設け、
前記アンテナ支持板の前記支持部に支持された前記アンテナの端部を、前記貫通孔を介して前記端子盤に接続することにより、前記アンテナを取り付けた、
火災感知器におけるアンテナの取り付け構造。
【請求項2】
前記アンテナ支持板を円盤状に形成すると共に、前記支持部を当該アンテナ支持板の外縁部に沿って設け、
前記アンテナを、前記アンテナ支持板の外縁部に対応する円弧状に形成した、
請求項1に記載の火災感知器におけるアンテナの取り付け構造。
【請求項3】
前記アンテナを、複数設け、
前記貫通孔を、少なくとも前記アンテナと同一の数だけ複数設け、
前記複数のアンテナを、前記複数の貫通孔を介して同時に取り付けた、
請求項1又は2に記載の火災感知器におけるアンテナの取り付け構造。
【請求項4】
前記端子盤、前記アンテナ支持板、及び前記アンテナを収容する感知器カバーを備え、
前記アンテナを、アンテナ支持板の前記支持部と前記感知器カバーとにより挟持した、
請求項1から3のいずれか一項に記載の火災感知器におけるアンテナの取り付け構造。
- 【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線式の火災感知器におけるアンテナの取り付け構造に関する。
【背景技術】
【0002】
火災感知器は、火災の感知原理に基づいて、熱感知式と煙感知式に大別できる。
【0003】
熱感知式の火災感知器は、感知器本体と感知器カバーとを備えて構成されており、感知器本体は、端子盤にサーミスタを実装して構成されており、このサーミスタを使用して火災から発せられる熱を感知する(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
また、煙感知式の火災感知器は、感知器本体と感知器カバーとを備えて構成されており、感知器本体は、端子盤、検煙部本体、防虫網、及びラビリンスを備えて構成されている。検煙部本体には、発光部と受光部が設けられており、受光部は、発光部にて発せられた光を直接受光しないように配置されている。ラビリンス内には検煙空間(チャンバー)が形成され、このチャンバーには防虫網を介して外気が流入可能であるが、チャンバーに入射した外乱光はラビリンスにより遮光されて受光部に入射することが防止される。このような構成において、チャンバーに流入した外気中に煙が存在しない場合には、発光部にて発せられた光が受光部にて受光されないが、この外気中に煙が存在する場合には、発光部にて発せられた光が煙粒子にて散乱されて受光部にて受光されるため、この受光部における受光量に基づいて煙の濃度を算定することが可能となり、この煙の濃度が一定濃度以上の場合には火災が発生したものと判断して火災検出信号を出力する(例えば、特許文献2参照)。
【0005】
さらに、このような火災感知器は、信号の送受信形態に基づいて、有線式と無線式に大別される。有線式の火災感知器は、受信機に対して電線を介して接続され、この電線を介して受信機から電力供給を受けると共に、火災検出信号の送信等を行う。一方、無線式の火災感知器は、自己に内蔵した電池から電力供給を受けると共に、受信機や同一住宅内に設置された他の火災感知器との相互間において、無線にて火災検出信号の送信等を行う。このような住宅用火災警報器のうち、特に、無線式の火災警報器は、電線を施設する必要がないという利点を有するため、特に普及することが期待されている。
【0006】
この無線式の火災感知器は、無線の送受信を行うためのアンテナを備えて構成されている。このアンテナは、無線信号の波長に応じた長さで形成される必要があり、端子盤に対して直交するように配置した場合には、感知器カバーの内部に収まらないことから、感知器カバーの外部に突出するように配置されていた(例えば、特許文献3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2001−325674号公報
【特許文献2】特開2006−267128号公報
【特許文献3】特開2009−171343号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、このようにアンテナを感知器カバーの外部に突出するように配置した場合には、火災感知器の意匠性を低下させたり、無線式と有線式とで外観形状を統一できなくなるという問題があった。
【0009】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、所要の長さのアンテナを感知器カバーの内部に配置することできる、火災感知器におけるアンテナの取り付け構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、請求項1に記載の火災感知器におけるアンテナの取り付け構造は、無線通信用の回路部品が実装された端子盤と、無線通信用のアンテナと、を備えた無線式の火災感知器における、前記アンテナの取り付け構造であって、前記端子盤と平行に配置される盤状のアンテナ支持板を備え、前記アンテナ支持板には、前記端子盤とは反対側の面に前記アンテナを支持する支持部を設けると共に、前記アンテナの端部を挿通させる貫通孔を設け、前記アンテナ支持板の前記支持部に支持された前記アンテナの端部を、前記貫通孔を介して前記端子盤に接続することにより、前記アンテナを取り付けた。
【0011】
また、請求項2に記載の火災感知器におけるアンテナの取り付け構造は、請求項1に記載の火災感知器におけるアンテナの取り付け構造において、前記アンテナ支持板を円盤状に形成すると共に、前記支持部を当該アンテナ支持板の外縁部に沿って設け、前記アンテナを、前記アンテナ支持板の外縁部に対応する円弧状に形成した。
【0012】
また、請求項3に記載の火災感知器におけるアンテナの取り付け構造は、請求項1又は2に記載の火災感知器におけるアンテナの取り付け構造において、前記アンテナを、複数設け、前記貫通孔を、少なくとも前記アンテナと同一の数だけ複数設け、前記複数のアンテナを、前記複数の貫通孔を介して同時に取り付けた。
【0013】
また、請求項4に記載の火災感知器におけるアンテナの取り付け構造は、請求項1から3のいずれか一項に記載の火災感知器におけるアンテナの取り付け構造において、前記端子盤、前記アンテナ支持板、及び前記アンテナを収容する感知器カバーを備え、前記アンテナを、アンテナ支持板の前記支持部と前記感知器カバーとにより挟持した。
【発明の効果】
【0014】
請求項1に記載の火災感知器におけるアンテナの取り付け構造によれば、アンテナ支持板の支持部に支持されたアンテナの端部を、貫通孔を介して端子盤に接続することにより、アンテナを取り付けたので、アンテナを感知器カバーの外部に突出させる必要がなくなり、火災感知器の意匠性を維持することができ、また、無線式と有線式とで外観形状を統一することが可能となる。特に、感知器カバーではなく、アンテナ支持板にアンテナを支持させることで、感知器カバーに対してアンテナを固定する必要がなくなり、火災感知器の製造が容易になる。さらに煙感知器と熱感知器のように、構造の一部が相互に異なる複数種類の感知器に対して、アンテナ支持板によってその構造の相違を吸収することで、アンテナを共通化することが可能となる。
【0015】
また、請求項2に記載の火災感知器におけるアンテナの取り付け構造によれば、アンテナ支持板を円盤状に形成すると共に、支持部を当該アンテナ支持板の外縁部に沿って設け、アンテナを、アンテナ支持板の外縁部に対応する円弧状に形成したので、アンテナ支持板の面積を有効に活用してアンテナを効率よく収容することが可能であり、また、アンテナを円弧状に形成することで、アンテナをループアンテナとして機能させて無線信号の送受信効率を高めることが可能となる。
【0016】
また、請求項3に記載の火災感知器におけるアンテナの取り付け構造によれば、貫通孔を、少なくともアンテナと同一の数だけ複数設け、複数のアンテナを、複数の貫通孔を介して同時に取り付けたので、複数の無線周波数に対応可能な火災感知器を容易に構成することができる。
【0017】
また、請求項4に記載の火災感知器におけるアンテナの取り付け構造によれば、アンテナを、アンテナ支持板の支持部と感知器カバーとにより挟持したので、アンテナの揺動を防止でき、アンテナを介して通信を安定して行うことが可能となる。
- 【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の実施の形態1に係る無線式の煙感知器の側面図である。
【図2】図1の煙感知器の底面図である。
【図3】図2のA−A矢視断面図である。
【図4】煙感知器の要部の分解斜視図である。
【図5】検煙部アダプタの側面図である。
【図6】検煙部アダプタの平面図である。
【図7】支持ステー周辺の拡大底面図である。
【図8】図3のB領域周辺の拡大断面図である。
【図9】実施の形態2に係る無線式の熱感知器の側面図である。
【図10】図9の熱感知器の底面図である。
【図11】図10のC−C矢視断面図である。
【図12】端子盤とアンテナ支持板の斜視図である。
【図13】端子盤とアンテナ支持板の分解斜視図である。
【図14】端子盤とアンテナ支持板の断面図である。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
- 【公開番号】特開2011−248546(P2011−248546A)
【公開日】平成23年12月8日(2011.12.8)
【発明の名称】火災感知器におけるアンテナの取り付け構造
- 【出願番号】特願2010−119927(P2010−119927)
【出願日】平成22年5月25日(2010.5.25)
【出願人】
【識別番号】000003403
【氏名又は名称】ホーチキ株式会社
- 【代理人】
【識別番号】100107364
【弁理士】
【氏名又は名称】斉藤 達也
- ※以下のタグをホームページ中に張り付けると便利です。
-
当サイトではIPDL(特許電子図書館)の公報のデータを著作権法32条1項に基づき公表された著作物として引用しております、
収集に関しては慎重に行っておりますが、もし掲載内容に関し異議がございましたらお問い合わせください、速やかに情報を削除させていただきます。