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同軸二輪車
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- 【要約】
【課題】非常停止時でも搭乗者の安全が確保できる同軸二輪車を提供する。
【解決手段】同軸二輪車は、車両本体部と、車両本体部の走行方向と直交する方向の両側において同軸上に配置された一対の車輪と、車両本体部の上面側に設けられ、搭乗者が左右の足をそれぞれ載せるように設けられた左右一対のステップ部と、下端が前記車両本体部の前端に連結されステップ部に立位姿勢で搭乗した搭乗者の前方に起立するように設けられた操作レバーと、搭乗者が搭乗した状態でバランスを保ちながら走行するサーボ制御を実行する走行制御部と、非常時には前記サーボ制御を停止させる非常停止制御部と、を備える。サーボ制御が実行されている間はステップ部は水平状態を保ち、非常時にサーボ制御がオフになった場合、ステップ部はロール軸を回転中心として外側辺を下方に下げる方向へ回動可能である。
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- 【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両本体部と、
前記車両本体部の走行方向と直交する方向の両側において同軸上に配置された一対の車輪と、
前記車両本体部の上面側に設けられ、搭乗者が左右の足をそれぞれ載せるように設けられた左右一対のステップ部と、
下端が前記車両本体部の前端に連結され、前記ステップ部に立位姿勢で搭乗した搭乗者の前方に起立するように設けられた操作レバーと、
搭乗者が搭乗した状態でバランスを保ちながら走行するサーボ制御を実行する走行制御部と、
非常時には前記サーボ制御を停止させる非常停止制御部と、を備える同軸二輪車であって、
前記サーボ制御が実行されている間は前記ステップ部は水平状態を保ち、
非常時に前記サーボ制御がオフになった場合、前記ステップ部はロール軸を回転中心として外側辺を下方に下げる方向へ回動可能である
ことを特徴とする同軸二輪車。
【請求項2】
請求項1に記載の同軸二輪車において、
ロール軸を回転軸とする回転軸部によってステップ部の基端辺が車両本体部に連結されている。
【請求項3】
請求項2に記載の同軸二輪車において、
前記回転軸部にはステップ駆動モータが設けられており、
制御装置は、ステップ駆動モータの駆動を制御するステップ制御部を備え、
ステップ制御部は、前記サーボ制御が実行されているときには前記ステップ部を水平に持ち上げるように駆動信号を出力し、非常時に前記サーボ制御がオフになった場合には、ステップ部を下げる駆動信号を出力するかまたは駆動信号を停止する
ことを特徴とする同軸二輪車。
- 【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は同軸二輪車に関し、特に、非常停止時でも搭乗者の安全が確保できる同軸二輪車に関する。
【背景技術】
【0002】
図19に示すような同軸二輪車10が知られている。同軸二輪車10は、電動モータで駆動される一対の同軸車輪11、11を有し、人が立位姿勢でステップ12に搭乗した状態でバランスを保ちながら走行する。
このような同軸二輪車10において、非常停止が必要な場合がある。例えば、走行中に搭乗者が誤って非常に危険な操作を行ってしまった場合や、駆動モータが暴走に至るような故障が発生する場合には、同軸二輪車10を非常停止させる必要がある。
非常事態が発生した場合には制御装置による非常停止処置によって駆動モータのサーボ制御をオフにする。これにより、同軸二輪車10が制御不能に陥ったり暴走したりする事故を防止し、搭乗者の安全を図る。
【0003】
しかしながら、走行中に駆動モータのサーボ制御を急にオフにしてしまうと、車輪11、11の回転が急停止する。すると、図20に示すように、同軸二輪車10が障害物に躓いたようになり、同軸二輪車10は前方に勢いよく倒れてしまう。このとき、搭乗者は自身に作用する慣性力によって急に前方に投げ出され、大きなケガを負ってしまう危険がある。
【0004】
ここで、特許文献1(特開2007-161198号公報)には、転倒の危険を極力回避するように走行制御を行い、搭乗者の安全を図る同軸二輪車が開示されている。この特許文献1では、路面変化を感知した場合には搭乗者に警告して注意を促したり、車両方向を自動的に旋回制御することによって転倒を回避するようにしている。
たしかに特許文献1の構成によれば転倒をある程度は防止できるかもしれないが、どうしても非常停止が必要な場合が必ずある。非常停止がかかった場合の安全対策については特許文献1に開示がなく、搭乗者が投げ出されて危険であることに変わりがない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007-161198号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
同軸二輪車はその構造上前後に不安定であるため、非常停止がかかった際に搭乗者の身が危険な場合がある。搭乗者の安全確保または負傷軽減のため、より一層の安全対策が求められている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の同軸二輪車は、
車両本体部と、
前記車両本体部の走行方向と直交する方向の両側において同軸上に配置された一対の車輪と、
前記車両本体部の上面側に設けられ、搭乗者が左右の足をそれぞれ載せるように設けられた左右一対のステップ部と、
下端が前記車両本体部の前端に連結され、前記ステップ部に立位姿勢で搭乗した搭乗者の前方に起立するように設けられた操作レバーと、
搭乗者が搭乗した状態でバランスを保ちながら走行するサーボ制御を実行する走行制御部と、
非常時には前記サーボ制御を停止させる非常停止制御部と、を備える同軸二輪車であって、
前記サーボ制御が実行されている間は前記ステップ部は水平状態を保ち、
非常時に前記サーボ制御がオフになった場合、前記ステップ部はロール軸を回転中心として外側辺を下方に下げる方向へ回動可能である
ことを特徴とする。
【0008】
このような構成において、ステップ部を回動可能とするとともに、非常停止時にはステップ部を下げるようにしている。これにより、搭乗者が速やかに足を着地させることができるようになり、ステップ部に足を載せたままで同軸二輪車と一緒に勢いよく前方に転倒するといった大事故を回避することができる。
【0009】
本発明では、
ロール軸を回転軸とする回転軸部によってステップ部の基端辺が車両本体部に連結されている
ことが好ましい。
【0010】
本発明では、
前記回転軸部にはステップ駆動モータが設けられており、
制御装置は、ステップ駆動モータの駆動を制御するステップ制御部を備え、
ステップ制御部は、前記サーボ制御が実行されているときには前記ステップ部を水平に持ち上げるように駆動信号を出力し、非常時に前記サーボ制御がオフになった場合には、ステップ部を下げる駆動信号を出力するかまたは駆動信号を停止する
ことが好ましい。
- 【公開番号】特開2011−31793(P2011−31793A)
【公開日】平成23年2月17日(2011.2.17)
【発明の名称】同軸二輪車
- 【出願番号】特願2009−181378(P2009−181378)
【出願日】平成21年8月4日(2009.8.4)
【出願人】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
- 【代理人】
【識別番号】100103894
【弁理士】
【氏名又は名称】家入 健
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