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自転車用荷カゴ装置
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- 【要約】
【課題】自転車用の荷カゴ装置において、自転車荷台に対する着脱に中間的取付装置を不要にすることで低コスト化を可能にし、また自転車への装着を簡単にすると共に、種々自転車(荷台)に対する適用の汎用性を高められるようにする。
【解決手段】底部20及び周壁部21を有した荷カゴ2と、自転車荷台の荷台構成材のうち互いに所定間隔をおいて配置された第一、第二の荷台構成材に係脱自在となる状態で荷カゴ2の底部20下面又は周壁部21下端に設けられたフック15,16と、フック15が第一荷台構成材に係合している状態でフック16を第二荷台構成材に係脱動作させるロック操作機構17とを有し、フック15,16の少なくとも一方には、同他方のフックとの相対近接離反方向で荷カゴ2に対する位置調節を可能にする位置調節機構18が設けられている。
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- 【特許請求の範囲】
【請求項1】
底部(20)及び該底部(20)の周囲で立ち上がる周壁部(21)を有した荷カゴ(2)と、
自転車荷台(3)を形成する棒状の荷台構成材のうち互いに所定間隔をおいて配置された第一、第二の荷台構成材(10,11)に対してそれぞれ係脱自在となる状態で荷カゴ(2)の底部(20)下面又は周壁部(21)下端に設けられた一対のフック(15,16)と、
一方のフック(15)が第一荷台構成材(10)に係合している状態下で他方のフック(16)を第二荷台構成材(11)に係脱動作させて自転車荷台(3)に対する荷カゴ(2)取付状態のロック又はアンロックを切り換えるロック操作機構(17)とを有し、
フック(15,16)の少なくとも一方には、同他方のフックとの相対近接離反方向で荷カゴ(2)に対する位置調節を可能にする位置調節機構(18)が設けられていることを特徴とする自転車用荷カゴ装置。
【請求項2】
前記位置調節機構(18)は、ロック操作機構(17)により自転車荷台(3)の第二荷台構成材(11)に係脱動作されるフック(16)を、自転車荷台(3)の第一荷台構成材(10)に係脱動作されるフック(15)に対する相対近接離反方向へ位置調節させる構造であることを特徴とする請求項1記載の自転車用荷カゴ装置。
【請求項3】
ロック操作機構(17)は、
両フック(15,16)が相対近接離反する方向で第二荷台構成材(11)に係脱動作されるフック(16)を荷カゴ(2)に対して移動自在にガイドするガイド手段(38)と、
このガイド手段(38)により荷カゴ(2)とフック(16)とが相対移動自在となる状態を保持させたままこれら荷カゴ(2)とフック(16)とを不分離状態に連結する連結部(39)と、
前記フック(16)が荷カゴ(2)にロックされる位置でフック(16)又は荷カゴ(2)のうち一方に設けられた係合部(40)と、
前記フック(16)又は荷カゴ(2)のうち他方側で前記係合部(40)と係合離脱自在な状態に設けられたストッパ部(41)と、
このストッパ部(41)を係合部(40)へ向けて押圧付勢する弾性付勢手段(42)と、
前記係合部(40)から前記ストッパ部(41)を離脱させるに際してストッパ部(41)を前記弾性付勢手段(42)の付勢力に抗する方向へ移動させ又は移動可能な状態にする操作部(43)とを有し、
位置調節機構(18)は、
ロック操作機構(17)のガイド手段(38)が位置調節範囲に応じた長さで形成されていると共に、このガイド手段(38)に沿って並ぶ配置で係合部(40)が複数設けられることによって形成されている
ことを特徴とする請求項2記載の自転車用荷カゴ装置。
【請求項4】
前記ロック操作機構(17)は、自転車荷台(3)の第二荷台構成材(11)に係脱動作されるフック(16)に対して設けられ、
前記位置調節機構(18)は、自転車荷台(3)の第一荷台構成材(10)に係脱動作されるフック(15)に対して設けられていることを特徴とする請求項1記載の自転車用荷カゴ装置。
【請求項5】
荷カゴ(2)の底部(20)下部にロック操作機構(17)及び位置調節機構(18)が配置されており、荷カゴ(2)の底部(20)外周部又は周壁部(21)下端にはこれら両機構(17,18)よりも下方へ突出して荷カゴ(2)の載置安定性を確保する脚部(22)が設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の自転車用荷カゴ装置。
【請求項6】
自転車荷台(3)の第一荷台構成材(10)に係脱するフック(15)は、荷カゴ(2)の底部(20)から外方へ突出して第一荷台構成材(10)に係脱する使用状態と、荷カゴ(2)の底部(20)下方へ収納される不使用状態とに切り換え可能となっていることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の自転車用荷カゴ装置。
【請求項7】
自転車荷台(3)の第一荷台構成材(10)が長手方向を左右に向けた前部横桟とされ、第二荷台構成材(11)が前部横桟よりも後位配置の後部横桟とされていることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の自転車用荷カゴ装置。
- 【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自転車に荷カゴを着脱自在な状態で取り付けることができるようにした自転車用荷カゴ装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
自転車に荷カゴを着脱自在な状態で取り付けるための装置として、自転車の荷台に専用のカゴ台などの中間的取付装置を予め装着しておき、この中間的取付装置を介して自転車に対する荷カゴの迅速且つ簡単な着脱を行えるようにしたものが知られている(例えば、特許文献1等参照)。
中間的取付装置を自転車の荷台に取り付けるには、専用の取付金具を用いるか又は用いないで、ネジ等を用いて固定する構造になっていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−362455号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記したように、従来公知の荷カゴ装置では、自転車の荷台へ装着させるに際して荷カゴとは別に中間的取付装置を必要としている。従って当然に、中間的取付装置に関するコスト高は避けられない。
またこの種の中間的取付装置は、自転車の荷台への取り付けがネジ等によるものであるから、その着脱にはドライバーやレンチ等の工具が必要である。従って、工具が無ければ着脱はできず、工具があったとしても女性や子供等では簡単に着脱できるものではなかった。
【0005】
このことが購入者にとって気持ちのうえで負担や重圧(取り付けの面倒さ)となり、一般流通上の妨げになる(購入意欲の減退に繋がる)ことがあった。また、一旦、中間的取付装置を荷台に取り付けてしまうと、別の自転車への付け替えは簡単には行えなかった。
しかも、自転車によっては荷台の形状やサイズが異なるため、中間的取付装置の取り付けが出来ない場合もあった(汎用性に欠ける嫌いがあった)。これへの対策として、取付構造やサイズの異なる複数種の中間的取付装置を準備する必要が生じるが、このことが更にコスト高や装着の困難性を助長してしまうおそれが生じる。
【0006】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、自転車の荷台に対する着脱に中間的取付装置を不要にすることで低コスト化を可能にし、また自転車への装着を簡単にすると共に、種々自転車(荷台)に対する適用の汎用性を高められるようにした自転車用荷カゴ装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記目的を達成するために、本発明は次の手段を講じた。
即ち、本発明に係る自転車用荷カゴ装置は、底部及び該底部の周囲で立ち上がる周壁部を有した荷カゴと、自転車荷台を形成する棒状の荷台構成材のうち互いに所定間隔をおいて配置された第一、第二の荷台構成材に対してそれぞれ係脱自在となる状態で前記荷カゴの底部下面又は周壁部下端に設けられた一対のフックと、一方のフックが第一荷台構成材に係合している状態下で他方のフックを第二荷台構成材に係脱動作させて自転車荷台に対する荷カゴ取付状態のロック又はアンロックを切り換えるロック操作機構とを有し、前記フックの少なくとも一方には、同他方のフックとの相対近接離反方向で荷カゴに対する位置調節を可能にする位置調節機構が設けられている。
【0008】
このような構成であると、中間的取付装置を用いることなく自転車の荷台に対する着脱が可能となる。すなわち、従来公知の荷カゴ装置に比して中間的取付装置が不要の構成となるから、低コスト化が可能であり、自転車への装着も簡単に行えるものとなる。
また、位置調節機構により、少なくとも一方のフックを相対近接離反方向へ位置調節自在であるため、種々様々な自転車(荷台)に対して適用できるものとなり、汎用性を高めることができる。換言すれば、気が向いたときに、いつでも、所望する他の自転車へ装着できる(載せ替えができる)という利点がある。
【0009】
前記位置調節機構は、前記ロック操作機構により自転車荷台の第二荷台構成材に係脱動作されるフックを、自転車荷台の第一荷台構成材に係脱動作されるフックに対する相対近接離反方向へ位置調節させる構造とすればよい。
このようにすると、ロック操作機構の主要構造を利用して位置調節機構をも形成させることができる(ロック操作機構と位置調節機構とを一体的な構造としてまとめることができる)。そのため、構造の簡潔化、軽量化、製造コストの抑制など、種々の利点を得ることができる。
【0010】
具体的には、次のような構成とすればよい。
すなわち、前記ロック操作機構は、両フックが相対近接離反する方向で第二荷台構成材に係脱動作されるフックを荷カゴに対して移動自在にガイドするガイド手段と、このガイド手段により荷カゴとフックとが相対移動自在となる状態を保持させたままこれら荷カゴとフックとを不分離状態に連結する連結部と、前記フックが荷カゴにロックされる位置でフック又は荷カゴのうち一方に設けられた係合部と、前記フック又は荷カゴのうち他方側で前記係合部と係合離脱自在な状態に設けられたストッパ部と、このストッパ部を係合部へ向けて押圧付勢する弾性付勢手段と、前記係合部から前記ストッパ部を離脱させるに際してストッパ部を前記弾性付勢手段の付勢力に抗する方向へ移動させる操作部とを有したものとする。
【0011】
なお、操作部は、前記係合部から前記ストッパ部を離脱させるに際してストッパ部を前記弾性付勢手段の付勢力に抗する方向へ移動可能な状態にするもの(実際に移動させるのではなく、「移動可能」な状態にする、という意味である)でもよい。
またこのとき前記位置調節機構は、前記ロック操作機構のガイド手段が位置調節範囲に応じた長さで形成されていると共に、このガイド手段に沿って並ぶ配置で前記係合部が複数設けられることによって形成されているものとする。
【0012】
ところで、ロック操作機構の主要構造を利用して位置調節機構をも形成させることは限定されるものではない。
すなわち、前記ロック操作機構は、自転車荷台の第二荷台構成材に係脱動作されるフックに対して設けられ、前記位置調節機構は、自転車荷台の第一荷台構成材に係脱動作されるフックに対して設けられているものとしてもよい。
【0013】
前記荷カゴの底部下部に前記ロック操作機構及び位置調節機構が配置されており、荷カゴの底部外周部又は周壁部下端にはこれら両機構よりも下方へ突出して荷カゴの載置安定性を確保する脚部が設けられたものとするのが好適である。
このようにすることで、荷カゴを平坦な机の上などに安定して載置することができる。またロック操作機構や位置調節機構の破損や故障を防止できる。
【0014】
自転車荷台の第一荷台構成材に係脱するフックは、荷カゴの底部から外方へ突出して第一荷台構成材に係脱する使用状態と、荷カゴの底部下方へ収納される不使用状態とに切り換え可能とするのが好適である。
このようにすると、フックの不使用時(即ち、荷カゴを自転車へ装着していないとき)に、このフックを収納しておけば邪魔とならず、他物との引っ掛かりを防止できる。従って例えば、荷カゴ同士を入れ子状(相互嵌合状態)にして段積みすることができるようになる。また、フックを収納しておけば、外観上もスッキリとして見栄えの悪化を防止できる利点がある。
【0015】
自転車荷台の第一荷台構成材が長手方向を左右に向けた前部横桟とされ、第二荷台構成材が前部横桟よりも後位配置の後部横桟とされたものとすればよい。
すなわち、各フックは、自転車荷台への装着時において前部配置のものと後部配置のものとになる。このような使用向きとすれば、ロック操作機構を自転車荷台の後方に配置することができるものであり、操作が容易となる。
【発明の効果】
【0016】
本発明に係る自転車用荷カゴ装置では、自転車の荷台に対する着脱に中間的取付装置は不要となり、もって低コスト化が可能になるのをはじめ、自転車への装着が簡単であると共に、種々自転車(荷台)に対する適用の汎用性が高められる。
- 【公開番号】特開2011−37365(P2011−37365A)
【公開日】平成23年2月24日(2011.2.24)
【発明の名称】自転車用荷カゴ装置
- 【出願番号】特願2009−186022(P2009−186022)
【出願日】平成21年8月10日(2009.8.10)
【出願人】
【識別番号】000205292
【氏名又は名称】オージーケー技研株式会社
- 【代理人】
【識別番号】100061745
【弁理士】
【氏名又は名称】安田 敏雄
【識別番号】100120341
【弁理士】
【氏名又は名称】安田 幹雄
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