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自動二輪車におけるラジエータの取付構造
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- 【要約】
【課題】1本のフレームにラジエータを取り付ける場合に安定した取り付けができる自動二輪車におけるラジエータの取付構造を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明の自動二輪車におけるラジエータの取付構造は、ヘッドパイプ102から下方に延出して配設されるフレーム(ダウンチューブ113)と、前記フレーム(ダウンチューブ113)の前方に配設され前記フレーム(ダウンチューブ113)と左右方向における中央部が結合されるラジエータ142とを備え、前記ラジエータ142の左右方向における両側が、車体のフレームに直接または間接に固定された配管部品(パイプ149、ホース158)を介して支持されていることを特徴とする。
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- 【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動二輪車におけるラジエータの取付構造であって、
ヘッドパイプから下方に延出して配設されるフレームと、
前記フレームの前方に配設され前記フレームと左右方向における中央部が結合されるラジエータとを備え、
前記ラジエータの左右方向における両側が、車体のフレームに直接または間接に固定された配管部品を介して支持されていることを特徴とする自動二輪車におけるラジエータの取付構造。
【請求項2】
前記ラジエータは、左右方向における一方側が前記ラジエータに冷却水を流入させるための流入側の配管部品を介して支持され、左右方向における他方側が前記ラジエータからの冷却水を流出させるための流出側の配管部品を介して支持されていることを特徴とする請求項1に記載の自動二輪車におけるラジエータの取付構造。
【請求項3】
前記流入側の配管部品は、コンダクションおよびブラケットを介して車体のフレームに固定され、
前記流出側の配管部品は、ブラケットおよびエンジンケースを介して車体のフレームに固定されていることを特徴とする請求項2に記載の自動二輪車におけるラジエータの取付構造。
【請求項4】
前記コンダクションは、上面視において、燃料タンクと重ならない位置に配設され、側方からカバーにより覆われていることを特徴とする請求項3に記載の自動二輪車におけるラジエータの取付構造。
【請求項5】
前記ラジエータの左右方向における一方側は、リザーバタンクにより固定されていることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の自動二輪車におけるラジエータの取付構造。
- 【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動二輪車におけるラジエータの取付構造に関するものである。特に、水冷式エンジンを搭載したシングルクレードルフレームや、セミダブルクレードルフレームのうち1本のフレーム(ダウンチューブ)にラジエータを取り付ける場合に用いられて好適である。
【背景技術】
【0002】
従来、自動二輪車にラジエータを取り付けるとき、各自動二輪車によって様々なラジエータの取付構造が用いられている。
例えば、特許文献1に開示された自動二輪車では、ヘッドパイプから下方へ延びる1本の大径パイプを途中から2本の細径パイプに分かれるセミダブルクレードルフレームにラジエータを取り付ける取付構造が開示されている。具体的には、ラジエータは、2本の細径パイプに溶接したブラケットとラジエータに溶接した左右のステーとを固定部材により固定することで、2本の細径パイプの前方に取り付けられる。このように、ラジエータを取り付けることで、ラジエータの前後方向にスペース余裕が発生し、ラジエータ容量を確保することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平2−45283号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に開示された自動二輪車におけるラジエータ取付構造は、ラジエータをセミダブルクレードルフレームの2本の細径パイプに取り付ける場合や、ダブルクレードルフレームに取り付ける場合にのみ適用できる。すなわち、ヘッドパイプから下方へ1本のみが延びるシングルクレードルフレームに取り付ける場合や、セミダブルクレードルフレームの1本のフレームに取り付ける場合には適用することができない。さらに、上述したようなラジエータの取付構造では、ラジエータとフレームとを多数の取付部材により取り付けなければならず、部品点数が多くなってしまうという問題がある。
【0005】
一方、ラジエータをシングルクレードルフレーム等に取り付ける場合には、フレームとラジエータの左右方向における中央部近辺でフレームに取り付けられていた。したがって、エンジンの振動や走行時の走行風によりラジエータの左右がそれぞれ上下に振れ、横ブレが大きくなってしまい、安定したラジエータの取り付けが困難であった。
なお、安定してラジエータをシングルクレードルフレーム等に取り付けるには、フレームから左右方向にそれぞれ長い別体のブラケットを用いて、左右の取付ピッチを広げてラジエータを取り付けることが考えられる。しかしながら、ブラケットを配置するスペースが必要であったり、ブラケットがラジエータからの排風の妨げになり冷却効率が低下したり、ブラケットのコストが増加してしまったりする問題がある。
【0006】
本発明は、上述したような問題点に鑑みてなされたものであり、1本のフレームにラジエータを取り付ける場合に安定した取り付けができる自動二輪車におけるラジエータの取付構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る自動二輪車におけるラジエータの取付構造は、ヘッドパイプから下方に延出して配設されるフレームと、前記フレームの前方に配設され前記フレームと左右方向における中央部が結合されるラジエータとを備え、前記ラジエータの左右方向における両側が、車体のフレームに直接または間接に固定された配管部品を介して支持されていることを特徴とする。
また、前記ラジエータは、左右方向における一方側が前記ラジエータに冷却水を流入させるための流入側の配管部品を介して支持され、左右方向における他方側が前記ラジエータからの冷却水を流出させるための流出側の配管部品を介して支持されていることを特徴とする。
また、前記流入側の配管部品は、コンダクションおよびブラケットを介して車体のフレームに固定され、前記流出側の配管部品は、ブラケットおよびエンジンケースを介して車体のフレームに固定されていることを特徴とする。
また、前記コンダクションは、上面視において、燃料タンクと重ならない位置に配設され、側方からカバーにより覆われていることを特徴とする。
また、前記ラジエータの左右方向における一方側は、リザーバタンクにより固定されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、ラジエータの左右方向における両側が、車体のフレームに直接または間接に固定された配管部品を介して支持されていることから、エンジンの振動や走行時の走行風によりラジエータの左右がそれぞれ上下に振れてしまう横ブレを防止して、ラジエータを安定して取り付けることができる。
また、例えば前記ラジエータは、左右方向における一方側が前記ラジエータに冷却水を流入させるための流入側の配管部品を介して支持され、左右方向における他方側が前記ラジエータからの冷却水を流出させるための流出側の配管部品を介して支持されていることから、新たに別体のブラケット等を用いて、ラジエータをフレームに取り付ける必要がなく、ブラケットの部品点数を削減することができる。
また、例えば前記流入側の配管部品は、コンダクションおよびブラケットを介して車体のフレームに固定され、前記流出側の配管部品は、ブラケットおよびエンジンケースを介して車体のフレームに固定されていることから、新たに別体のブラケット等を用いて、ラジエータをフレームに取り付ける必要がなく、ブラケットの部品点数を削減することができる。
また、例えば前記コンダクションは、上面視において、燃料タンクと重ならない位置に配設され、側方からカバーにより覆われていることから、コンダクションに冷却水を補充しようとする場合であっても燃料タンクを取り外す必要がないと共にコンダクションが外観上において露出することがないので、車両の見栄えが損なわれることがない。
また、例えば前記ラジエータの左右方向における一方側は、リザーバタンクにより固定されていることから、ラジエータをより安定して取り付けることができる。
- 【公開番号】特開2011−6001(P2011−6001A)
【公開日】平成23年1月13日(2011.1.13)
【発明の名称】自動二輪車におけるラジエータの取付構造
- 【出願番号】特願2009−152790(P2009−152790)
【出願日】平成21年6月26日(2009.6.26)
【出願人】
【識別番号】000002082
【氏名又は名称】スズキ株式会社
- 【代理人】
【識別番号】100090273
【弁理士】
【氏名又は名称】國分 孝悦
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