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防災監視システム
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- 【要約】
【課題】火災感知器の増設を必要とする監視区域の変更に簡単且つ容易に対応可能とする。
【解決手段】火災感知器15−11〜15−32をP型受信機10から引き出された感知器回線18−1〜18−3に接続し、火災検出時に発報信号を送って警報を出力させる。警戒区域には、火災検出時に火災発報を示す電文信号を送信する無線式感知器16−11〜16−34と、無線式感知器からの電文信号を中継する電波中継器14−1〜14−3が設置される。無線受信用中継器14−1〜14−3がP型受信機10からの感知器回線18−1〜18−3に接続され、受信電文から火災発報を判別した時に発報信号をP型受信機10に送って警報させる。
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- 【特許請求の範囲】
【請求項1】
警戒区域に設置された火災感知器を受信機から引き出された感知器回線に接続し、前記火災感知器の火災検出時に前記感知器回線に発報電流を流すことにより発報信号を前記受信機に送って警報を出力させる防災監視システムに於いて、
前記警戒区域に設置され、火災検出時に火災発報を示す電文信号を送信する無線式感知器と、
前記無線式感知器からの電文信号を中継する電波中継器と、
前記感知器回線に接続され、前記無線式感知器から送信された電文信号又は電波中継器を経由して前記無線式感知器から送信された電文信号を受信し、受信電文から火災発報を判別した時に前記感知器回線に発報電流を流すことにより発報信号を前記受信機に送信する無線受信用中継器と、
を設けたことを特徴とする防災監視システム。
【請求項2】
警戒区域に設置された火災感知器を受信機から引き出された感知器回線に接続し、前記火災感知器の火災検出時に前記感知器回線に発報電流を流すことにより発報信号を前記受信機に送って警報を出力させる防災監視システムに於いて、
前記警戒区域に設置され、火災検出時に火災発報を示す電文信号を送信する無線式感知器と、
前記感知器回線に接続され、前記無線式感知器から送信された電文信号を受信し、受信電文から火災発報を判別した時に前記感知器回線に発報電流を流すことにより発報信号を前記受信機に送信する無線受信用中継器と、
を設けたことを特徴とする防災監視システム。
【請求項3】
請求項1又は2記載の防災監視システムに於いて、
前記無線式感知器は火災が検出されなくなった時に火災復旧を示す電文信号を送信し、
前記無線受信用中継器は、受信電文から火災復旧を判別した時に前記感知器回線に流している発報電流を止めて前記受信機に対する前記発報信号の送信を停止することを特徴とする防災監視システム。
【請求項4】
請求項1又は2記載の防災監視システムに於いて、
前記無線式感知器は障害検出時に障害を示す電文信号を送信し、
前記無線受信用中継器は、受信電文から障害を判別した時に前記感知器回線を断線状態に切り替えて断線監視電流を断つことにより、前記受信機に障害を通知して警報させることを特徴とする防災監視システム。
【請求項5】
請求項1記載の防災監視システムに於いて、
前記無線式感知器及び無線中継器は、所定の定期通報時間を経過する毎に、定期通報を示す電文信号を送信し、
前記無線受信用中継器は、受信電文から所定回数連続して定期通報を判別できなかった時に、前記感知器回線を終端抵抗の切り離しにより断線状態に切り替えて断線監視電流を断つことにより、前記受信機に障害を通知して警報させることを特徴とする防災監視システム。
【請求項6】
請求項2記載の防災監視システムに於いて、
前記無線式感知器は、所定の定期通報時間を経過する毎に、定期通報を示す電文信号を送信し、
前記無線受信用中継器は、受信電文から所定回数連続して定期通報を判別できなかった時に、前記感知器回線を終端抵抗の切り離しにより断線状態に切り替えて断線監視電流を断つことにより、前記受信機に障害を通知して警報させることを特徴とする防災監視システム。
【請求項7】
請求項1記載の防災監視システムに於いて、
前記無線式感知器は、送信要求の発生時に、所定の電文送信時間に亘り同一の電文信号を連続送信する電文送信と、所定時間に亘り電文送信を休止する電文休止とを2回以上の所定の回数だけ繰り返す送信処理部を備え、
前記電波中継器は、前記電文休止を挟んで連続する前記した所定の回数電文送信の少なくともいずれかに受信タイミングが入るように間欠的に受信する間欠受信部を備えたことを特徴とする防災監視システム。
【請求項8】
請求項7記載の防災監視システムに於いて、前記無線式感知器の送信処理部は、送信要求の発生時に、電文送信と電文休止とを所定の回数だけ繰り返した後に、無線式感知器毎にランダムに設定した所定のランダム休止時間を配置し、前記ランダム休止時間後に、電文送信と電文休止とを所定の回数だけ繰り返すことを特徴とする防災監視システム。
- 【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線式感知器から送信された火災発報を示す電文を感知器回線に接続した無線受信用中継器で受信し、発報信号を受信機に送って警報させる防災監視システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来の防災監視システムにあっては、警戒区域に設置された火災感知器を受信機から引き出された感知器回線に接続し、火災感知器の火災検出時に感知器回線に発報電流を流すことにより発報信号を受信機に送って警報を出力させるようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−004033号公報
【特許文献2】特開2001−292089号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、このような従来の防災監視システムにあっては、警戒区域となるフロアの間仕切り変更などが行われた場合、変更後の警戒区域について新たに火災感知器を増設したり、火災感知器の位置を変更したりする場合がある。火災感知器を新たに増設することはシステムの仕様変更を伴い、増設に伴う工事も煩雑でコストも嵩む問題がある。また、火災感知器の位置を変更する場合にも、天井裏の配線の引き回しを変更する等、煩雑な工事が必要となり、コストも嵩む問題がある。
【0005】
即ち、火災感知器を増設する場合、既設の感知器回線を天井内で延長する工事を行って増設位置の天井面に感知器ベースを設置し、そこに感知器本体を装着するため、手間と工数がかかる。また感知器回線に接続できる感知器の最大数は決まっており、最大数を越える火災感知器の増設となる場合には、既設の感知器回線の延長では対応できず、受信機から新たに感知器回線を引きなおす必要があり、大変な手間と工数がかかり、増設を困難なものとしている。
【0006】
また、天井裏の配線の引き回しを変更する場合においても、同様に既設の感知器回線を天井内で延長する工事を行って増設位置の天井面に感知器ベースを設置し、そこに感知器本体を装着するため、手間と工数がかかる。
【0007】
本発明は、火災感知器の増設や位置の変更を必要とする監視区域の変更に簡単且つ容易に対応可能な防災監視システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、警戒区域に設置された火災感知器を受信機から引き出された感知器回線に接続し、火災感知器の火災検出時に感知器回線に発報電流を流すことにより発報信号を受信機に送って警報を出力させる防災監視システムに於いて、
警戒区域に設置され、火災検出時に火災発報を示す電文信号を送信する無線式感知器と、
無線式感知器からの電文信号を中継する電波中継器と、
感知器回線に接続され、無線式感知器から送信された電文信号又は電波中継器を経由して無線式感知器から送信された電文信号を受信し、受信電文から火災発報を判別した時に感知器回線に発報電流を流すことにより発報信号を受信機に送信する無線受信用中継器と、
を設けたことを特徴とする。
【0009】
本発明の別の形態にあっては、警戒区域に設置された火災感知器を受信機から引き出された感知器回線に接続し、火災感知器の火災検出時に感知器回線に発報電流を流すことにより発報信号を受信機に送って警報を出力させる防災監視システムに於いて、
警戒区域に設置され、火災検出時に火災発報を示す電文信号を送信する無線式感知器と、
感知器回線に接続され、無線式感知器から送信された電文信号を受信し、受信電文から火災発報を判別した時に感知器回線に発報電流を流すことにより発報信号を受信機に送信する無線受信用中継器と、
を設けたことを特徴とする。
【0010】
ここで、無線式感知器は火災が検出されなくなった時に火災復旧を示す電文信号を送信し、無線受信用中継器は、受信電文から火災復旧を判別した時に感知器回線に流している発報電流を止めて受信機に対する前記発報信号の送信を停止する。
【0011】
また無線式感知器は障害検出時に障害を示す電文信号を送信し、無線受信用中継器は、受信電文から障害を判別した時に感知器回線を断線状態に切り替えて断線監視電流を断つことにより、受信機に障害を通知して警報させる。
【0012】
無線式感知器及び電波中継器は、所定の定期通報時間を経過する毎に、定期通報を示す電文信号を送信し、無線受信用中継器は、受信電文から所定回数連続して定期通報ほ判別できなかった時に、感知器回線を終端抵抗の切り離しにより断線状態に切り替えて断線監視電流を断つことにより、受信機に障害を通知して警報させる。
【0013】
無線式感知器は、送信要求の発生時に、所定の電文送信時間に亘り同一の電文信号を連続送信する電文送信と、所定時間に亘り電文送信を休止する電文休止とを2回以上の所定の回数だけ繰り返す送信処理部を備え、電波中継器は、電文休止を挟んで連続する所定の回数電文送信の少なくともいずれかに受信タイミングが入るように間欠的に受信する間欠受信部を備える。
【0014】
無線式感知器の送信処理部は、送信要求の発生時に、電文送信と電文休止とを所定の回数だけ繰り返した後に、無線式感知器毎にランダムに設定した所定のランダム休止時間を配置し、ランダム休止時間後に、電文送信と電文休止とを所定の回数だけ繰り返す。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、既設の感知器回線の増設対応位置に無線受信用中継器を接続し、警戒区域には増設分の無線式感知器を設置することで、警戒区域の間仕切り変更などに対応して感知器回線の延長や受信機からの引き直しといった配線作業を必要とすることがなく、簡単且つ容易に感知器増設に対応することができる。
【0016】
また、無線式感知器は火災を検出した時には火災を示す電文信号を、火災が検出されなくなったときには火災復旧を示す電文信号を、無線式感知器の機能に障害が発生した場合には障害を示す電文信号を送信するため、無線受信用中継器において無線式感知器の状態を常に把握することができ、無線受信用中継器はその状態を必要に応じて受信機へと送信するため、機器の状態を把握するために受信機を確認するだけでシステム全体の状態の概要を把握できるようになる。
【0017】
また、無線受信用中継器は、無線式感知器の持ち去り、故障、無線通信環境の変化等の理由により定期通報を判別できなかった場合に定期通報異常として障害を表示し、受信機へと送信し、受信機ではその旨を表示するため、使用者が無線式感知器の持ち去り、故障、無線通信環境の変化等を把握することができる。
【0018】
また、無線式感知器と無線受信用中継器の距離が遠く、電波が届きにくいことが予想される場合に、無線式感知器と無線受信用中継器の間に電波中継器を設置し、電波の中継を行うことができる。また、施工時に無線受信用中継器及び無線式感知器を実際に設置してみて電波状況が悪かった場合や、施工後の周囲環境の変化によって電波環境が悪化した場合などに、後から電波中継器を追加して設置することもできることから、無線式感知器から出力された信号を確実に受信用中継器まで到達させるような通信環境を築くことができる。
【0019】
また、電波中継器を電池により動作させることで、電源線の配線を不要とし、電波中継器の設置を容易にできるようにしており、電波中継器を電池により動作させる場合、常時受信動作を行うと電池寿命が短くなることから、電文を間欠受信することで電池寿命を長くできるようにしている。電池寿命を長くすることで、設備の保守のためにかかる時間、費用を抑えることができる。
- 【公開番号】特開2011−96169(P2011−96169A)
【公開日】平成23年5月12日(2011.5.12)
【発明の名称】防災監視システム
- 【出願番号】特願2009−251815(P2009−251815)
【出願日】平成21年11月2日(2009.11.2)
【出願人】
【識別番号】000003403
【氏名又は名称】ホーチキ株式会社
- 【代理人】
【識別番号】100079359
【弁理士】
【氏名又は名称】竹内 進
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