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シート剥離装置及び剥離方法
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- 【要約】
【課題】導体ウエハから接着シートを剥離するときに、半導体ウエハの移動を規制しつつ、当該半導体ウエハに損傷等が生じることを防止することができるようにすること。
【解決手段】シート剥離装置10は、ウエハWの一方の面に貼付された接着シートSを剥離用テープPTを介してウエハWから剥離する。シート剥離装置10は、半導体ウエハWを支持する支持手段11と、接着シートSに剥離用テープPTを貼付するテープ貼付手段12と、接着シートSに貼付された剥離用テープPTに張力を付与して接着シートSを剥離する張力付与手段13とを備えている。支持手段11は、半導体ウエハWの他方の面に当接する当接面20と、当接面20から突出して半導体ウエハWの移動を規制可能な移動規制手段17、18を備えている。
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- 【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体ウエハの一方の面に貼付された接着シートを剥離用テープを介して当該半導体ウエハから剥離するシート剥離装置において、
前記半導体ウエハの他方の面に当接する当接面を備えて当該半導体ウエハを支持する支持手段と、前記接着シートに剥離用テープを貼付するテープ貼付手段と、前記接着シートに貼付された剥離用テープに張力を付与して当該接着シートを半導体ウエハから剥離する張力付与手段とを含み、
前記支持手段は、前記当接面から突出して前記半導体ウエハの移動を規制可能な移動規制手段を備えていることを特徴とするシート剥離装置。
【請求項2】
前記移動規制手段は、前記当接面から出没可能に設けられていることを特徴とする請求項1記載のシート剥離装置。
【請求項3】
前記半導体ウエハの他方の面には凹部が形成され、この凹部の内部に前記移動規制手段を配置可能に設けられていることを特徴とする請求項1又は2記載のシート剥離装置。
【請求項4】
前記接着シートの剥離中、当該接着シート及び剥離用テープの少なくとも一方を支持手段側に付勢する付勢手段を備えていることを特徴とする請求項1、2又は3記載のシート剥離装置。
【請求項5】
前記接着シートの剥離初期部位周辺の半導体ウエハを支持手段側に付勢する押え手段を備えていることを特徴とする請求項1ないし4の何れかに記載のシート剥離装置。
【請求項6】
半導体ウエハの一方の面に貼付された接着シートを剥離用テープを介して当該半導体ウエハから剥離するシート剥離方法において、
前記半導体ウエハの他方の面に支持手段の当接面を当接させた後、当該当接面から移動規制手段を突出し、半導体ウエハの移動を規制して当該半導体ウエハを支持する工程と、
支持された半導体ウエハの接着シートに剥離用テープを貼付する工程と、
前記接着シートに貼付された剥離用テープに張力を付与して当該接着シートを半導体ウエハから剥離する工程とを行うことを特徴とするシート剥離方法。
- 【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シート剥離装置及び剥離方法に係り、更に詳しくは、半導体ウエハに貼付された接着シートに剥離用テープを貼付し、当該剥離用テープを介して接着シートを剥離することができるシート剥離装置及び剥離方法に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体ウエハは、その回路面に保護用の接着シートが貼付され、裏面研削等、種々の工程を経た後に接着シートが剥離される。このような接着シートの剥離装置としては、例えば、特許文献1に開示されている。同文献において、半導体ウエハから接着シートを剥離する場合、先ず、接着シートが貼付された半導体ウエハをテーブル上に吸着支持させる。その後、接着シートに剥離用テープを貼付した後、当該剥離用テープに張力を付与することにより行われる。
【0003】
また、半導体ウエハにあっては、特許文献2に開示される形態としたものも利用されている。同文献では、半導体ウエハの外縁側の厚みが、それ以外の領域の厚みより相対的に大きくなるように研削することにより凹部を形成するとともに、半導体ウエハの外縁に沿って凸部を形成することで補強材の役目をし、半導体ウエハが損傷することを防止できるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002−124494号公報
【特許文献2】特開2007−19461号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1の剥離装置にあっては、近時の要請から半導体ウエハの厚みが50μm以下と極薄化した場合、テーブル上に形成されてエアを吸引する複数の穴に半導体ウエハが吸い込まれるように凹んでしまう、という不都合がある。このため、半導体ウエハが変形したり、損傷したりすることとなり、製品歩留まりが低下する、という不都合を招来する。また、特許文献2のような凹部が形成された半導体ウエハを特許文献1のテーブルで保持する場合、前記凹部とテーブルとの間の空間が負圧になって半導体ウエハが割れてしまう、という不都合がある。
【0006】
[発明の目的]
本発明の目的は、半導体ウエハから接着シートを剥離するときに、半導体ウエハの移動を規制しつつ、当該半導体ウエハに損傷等が生じることを防止することができるシート剥離装置及び剥離方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記目的を達成するため、本発明は、半導体ウエハの一方の面に貼付された接着シートを剥離用テープを介して当該半導体ウエハから剥離するシート剥離装置において、
前記半導体ウエハの他方の面に当接する当接面を備えて当該半導体ウエハを支持する支持手段と、前記接着シートに剥離用テープを貼付するテープ貼付手段と、前記接着シートに貼付された剥離用テープに張力を付与して当該接着シートを半導体ウエハから剥離する張力付与手段とを含み、
前記支持手段は、前記当接面から突出して前記半導体ウエハの移動を規制可能な移動規制手段を備える、という構成を採っている。
【0008】
本発明において、前記移動規制手段は、前記当接面から出没可能に設けられる、という構成を採ることが好ましい。
【0009】
更に、前記半導体ウエハの他方の面には凹部が形成され、この凹部の内部に前記移動規制手段を配置可能に設けられる、という構成を採ることが好ましい。
【0010】
また、前記接着シートの剥離中、当該接着シート及び剥離用テープの少なくとも一方を支持手段側に付勢する付勢手段を備える、という構成を採ってもよい。
【0011】
また、前記接着シートの剥離初期部位周辺の半導体ウエハを支持手段側に付勢する押え手段を備える、という構成も好ましくは採用される。
【0012】
また、本発明の剥離方法は、半導体ウエハの一方の面に貼付された接着シートを剥離用テープを介して当該半導体ウエハから剥離するシート剥離方法において、
前記半導体ウエハの他方の面に支持手段の当接面を当接させた後、当該当接面から移動規制手段を突出し、半導体ウエハの移動を規制して当該半導体ウエハを支持する工程と、
支持された半導体ウエハの接着シートに剥離用テープを貼付する工程と、
前記接着シートに貼付された剥離用テープに張力を付与して当該接着シートを半導体ウエハから剥離する工程とを行う、という方法を採っている。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、支持手段の当接面から突出する移動規制手段により半導体ウエハの移動を規制可能となるので、接着シートを剥離するときに、半導体ウエハの位置がずれることを回避することができる。これにより、支持手段において、従来のように半導体ウエハを吸着支持する必要をなくすことができ、当該吸着に起因する半導体ウエハの変形や損傷を防止することが可能となる。
【0014】
また、移動規制手段を当接面から出没可能とした場合、接着シート剥離時に移動規制手段を当接面から突出させて半導体ウエハの移動規制を行う一方、半導体ウエハの搬送時に当接面から移動規制手段を引っ込めて当該搬送を行い易くすることができる。
【0015】
更に、半導体ウエハの凹部内に移動規制手段を配置可能とすることで、凹部の内側からも半導体ウエハの移動を規制することができ、支持手段において半導体ウエハをより安定して支持することが可能となる。
【0016】
また、接着シートの剥離中、当該接着シート等を付勢手段により支持手段側に付勢するので、張力付与手段による外力によって当接面から半導体ウエハが浮き上がることを回避でき、接着シートの剥離不良が生じることを防止することが可能となる。
【0017】
更に、接着シートの剥離初期部位周辺の半導体ウエハを押え手段により支持手段側に付勢するので、これによっても、当接面からの半導体ウエハの浮き上がりをより良く防止することが可能となる。
- 【公開番号】特開2012−4290(P2012−4290A)
【公開日】平成24年1月5日(2012.1.5)
【発明の名称】シート剥離装置及び剥離方法
- 【出願番号】特願2010−137086(P2010−137086)
【出願日】平成22年6月16日(2010.6.16)
【出願人】
【識別番号】000102980
【氏名又は名称】リンテック株式会社
- 【代理人】
【識別番号】100101188
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 義雄
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